栗田有起のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
栗田さんの作品2冊目。
【ハミザベス】まるで友達の話を聞いているように話は進み、終わってしまった。。。
そうそう、それくらい身近にありそうな話。でも、絶対に無いだろうな、っていう。
不思議な感覚で読んだのは、オテルモルも一緒だけど、また一味違った作品でした。
人は、突然の贈り物をもらったら何を失うのか?それとも失わないのか。
人は、突然大切な人を失ったら、何を悟るのか。
バランスを保つ事を辞めない=生きる。
そんな事を思った作品。
【豆姉妹】これはこれは、面白かった!
こんな姉妹を知り合いに欲しい。でも、自分がなりたいとは思わない。
人はいつか、自立して生きなければいけないの?
でも、依存できる環境があれば、甘えったっていいじゃん?
きっとこの姉妹+1は素敵な人生を歩むんだろうな。 -
Posted by ブクログ
彼女に裁縫があって良かった。と心から思う。彼女が食べるのも寝るのも忘れるほど没頭できるほど布に魅入られて良かった。と心から思う。
お縫い子テルミーは、流しの仕立て屋として顧客の家に居候しながら仕事をするという少し現実味を帯びない設定で走り出す。
・学校に通わせてもらえていない
・布団で知らぬ大人と夜を共にすることに慣れている
・母親が自分に依存
一見すると過酷で苛虐な生活を強いられてきた主人公。ただ本人はそれが当たり前となっているため疑問に思わず目の前の仕事に打ち込む日々。
そして親元を離れ1人となり、意思決定も責任も全て自分に還る状況に置かれた時にテルミーは思う。
「好きなように生きていけないなら、死んだほうがましということだ。」
「たった今感じていることも、いつか夢みたいになるのかもしれない。だったら今この感情って、なんなんだろう。」
ニヒリズムが脳を覆い人生の意味を問う。
流しという特性上、依存できるコミュニティを持たずにここまできたテルミーの立場を考えると、危うさを感じざるを得なかった。
ただ最後、彼女は生まれて初めて自身のために裁縫を行う。自由に幸福を感じる。彼女に裁縫があって良かった。と心から思う。 -
Posted by ブクログ
眠りについて本を読みたくなったら手に取りたくなる一冊
これは時期的にすばるで読んだのかしら、それとも芥川賞予想で候補先読んで行ったときに読んだのかしら。なんとなく、単行本で読んではいなかった記憶があります。
そのあと出たマルコの夢は単行本で読んだけど興味はなく、それで栗田作品は以降読まなかったな。
ただ、この間の白河夜船を読むにあたって、眠くて眠くて仕方がない物語に対して、眠るためのホテル、眠りに困っている人への物語をあてがいたかったのですね。
それで、約10年ぶりの再読です。
いいわぁ。このホテルの具合を想像していくだけで眠くなりますよ、私は。
読み進めて行って、ああああ双子だった双子だったから、その家族のいびつさを読み返し、ああそうだった!
と思い出す。
フレンチトーストがインパクト強い場面に出てくる、という思いだけあったのでフレンチトースト出てきて衝撃的なシーンを見て、そうか、そうかこれだったぞとまた思いっきりパンチ食らい直します。
このシーンを読むと、風味絶佳が誘発されて、読みたくなるという小説数珠繋ぎ。ああこれも読み直すか。
女の子はなんだって言ってたかなぁ・・・。
この本の妙に美しいラストがこの年になると逆にしっくりこなくなってきた場面もありますが、また眠りについて本を読みたくなったら、白河夜船と共に、読みたくなるのでしょう。そして読んだら風味絶佳を読みたくなるのでしょう。