【感想・ネタバレ】ハミザベスのレビュー

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Posted by ブクログ 2014年02月12日

このひと不思議だなあ、と思っていたらあとがきで的確に表現されていて、それそれ!と膝を打つ。マルコ、テルミーと読んできたけど、この人は本当にぶれない。かんたんなのにつかめない。さくさくなのにもやもやすっきり。


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「夢中になるのは期間限定。本気になったら永遠を目指す」




今の...続きを読む状態がいやで、良くなりたいなら、でたらめにでも何かやったほうがいい。





おじさん、そういうときは、頭をからっぽにして、さっさとやってしまえばいいんじゃないかな。テレパシーで彼に語りかける。私も、深く考えないまま、アフロにしちゃったよ。やってみると、案外、どうってことない。私ってこういうこともする人間なんだな、ってわかっただけ。時間の進み方が変わるわけでなし、見えなかったものが見えるわけでもなし、生活はそれまでと同じに流れていく。おじさん、滝に打たれなよ。もしかしたら、なんかいいことあるかもしれない。なかったとしても、そこで震えてるよりはましだと思うよ。

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Posted by ブクログ 2013年03月08日

「ハミザべス」と「豆姉妹」。
栗田さんは初読みなのですが、
ちょっとビックリするくらい、どちらも抜群に良かったです。
読み始めから終りまで、とにかくずーっと心地良く、
あっけらかんとした清々しい語り口と独自のユーモアに、
すっかりガッツリやられてしまったのでした。

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Posted by ブクログ 2012年02月07日

あっさり読んでしまった。
文章に癖がないからスラスラ読めるし、違和感であるべき場所が違和感に感じない、みたいな、栗田有起さんの作品を言うならばそんな感じ。
それを解説のいしいしんじさんが上手いこと言ってた。

『ハミザベス』も『豆姉妹』も、主人公は悩んでるはずで、寂しいはずでどうしていいか分からない...続きを読むはずなのに、寂しさがない。むしろ、なんてさっぱりしていて付き合いやすそうな子なんだっていう主人公たちだから、読んでいて辛くない。自分の道を切り開いていく強さみたいなのを持っている彼女たちが好きだ。
そして毎回すっきりした気持ちにさせてくれる文章を書く栗田さんが好きだ。

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Posted by ブクログ 2011年06月06日

ハミザベス。

ハムスターの名前。

なんてピッタリな可愛い名前。

ハミザベスもじわじわと染みいるお話だが、収録されている「豆姉妹」のことを語らずにしてどうする。と思わずにはいられない。

「豆姉妹」

なぜ、こんな楽しい話が生まれてきたのか。と思った。寂しいのに面白い。会話のテンポが良い。突拍子...続きを読むもないストーリー展開なのに違和感がない。頁をめくるたびに笑ってしまう。しんみりしてしまう。

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Posted by ブクログ 2010年09月07日

栗田さんの作品2冊目。
【ハミザベス】まるで友達の話を聞いているように話は進み、終わってしまった。。。
そうそう、それくらい身近にありそうな話。でも、絶対に無いだろうな、っていう。
不思議な感覚で読んだのは、オテルモルも一緒だけど、また一味違った作品でした。
人は、突然の贈り物をもらったら何を失うの...続きを読むか?それとも失わないのか。
人は、突然大切な人を失ったら、何を悟るのか。
バランスを保つ事を辞めない=生きる。
そんな事を思った作品。
【豆姉妹】これはこれは、面白かった!
こんな姉妹を知り合いに欲しい。でも、自分がなりたいとは思わない。
人はいつか、自立して生きなければいけないの?
でも、依存できる環境があれば、甘えったっていいじゃん?
きっとこの姉妹+1は素敵な人生を歩むんだろうな。

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Posted by ブクログ 2010年07月23日

高校生くらいの時に読んで好きになった作家。
新鮮味は薄れたけど、まだ結構好きだった。

表題作の「ハミザベス」よりも私はナンセンスな「豆姉妹」の方が好みではあります。
文庫版持ってるんだけど、いしいしんじの解説がとても「しっくり」って感じ。
あっさりとした文体、唐突な出来事、あるようでないようなスト...続きを読むーリー、押しつけがましくない価値観の書き方、適当な会話(笑)。
本当の日常生活ってこんなもんだよね、小説には思慮深い主人公が多いんだけど、この人の書く主人公はあっさりしてて好きだよ。
愛嬌があって、好き。

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Posted by ブクログ 2018年08月15日

2つのお話。
今回も、不思議なことを躊躇なくしちゃう、気持ちは普通の主人公のおはなし。
あぁ、この、違和感のある自然さがくせになる。

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Posted by ブクログ 2014年08月08日

いい意味で実にサバサバしている。
スキッと簡潔な文体も、ストンストンとしたよどみのない空気感も。
出てくる人々が、とても魅力的。
会話部の掛け合いなどは、ちょっとしたコントのよう。

主人公の、ひょうひょうと目の前にあることをそのまま受け入れる姿が、楽しく心地良い。
軽快だけれど、軽々しいというのと...続きを読むは全く違う感じ。
常にやさしさがある気がした。

おもしろかった。
私は好きだな。

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Posted by ブクログ 2016年05月29日

多くの人が言っているように表題作の『ハミザベス』より、同録の『豆姉妹』の方が楽しい作品です。突如成り行きと思い付きで巨大アフロヘアにしてしまった女子高生の主人公の様子が何とも笑えしまいます。
この2週間ほど、栗田さんの作品を遡るように読んできました。
過去に戻れば戻るほど、不思議な舞台設定は現実的に...続きを読むなって行きます。栗田さんのデビュー作であるこの本では、確かに奇妙な設定もあるのですが(例えば巨大精子・卵子)、それは物語の片隅に追いやられています。ただ、どこか不思議な雰囲気をもつ登場人物は最初からあるようです。
どんどん個性が際立ってきている作家さんのような気がします。

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07-033 2007/04/05 ☆☆☆☆

直前に読んだ絲山秋子さんの「イッツ・オンリー・トーク」のように、どこか淡々とした味わいのある作品です。
ちょっと不思議な雰囲気を持つ花野さん。中学時代に恋愛関係になりかけたけど虚弱体質の私を気遣ううちに家族のようになってしまった彰。更年期障害に苦しむ母親。そんな人たちと、奇妙に素直な主人公たちの係わりが、少しユーモラスに描かれます。こうした人間関係が主題なのかな。
それにしても、途中出てくる巨大精子・卵子の話は何でしょう?「豆姉妹」には巨大アフロヘアーが出てくるし。栗田さんは巨大物好き?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月04日

面白かったー!
会話のテンポが良かった。
アフロが良かった。
青年海外協力隊って一瞬だけど出てきた。
ちょっとあり得ない感じのストーリーだったけど、なんかとても面白かった。
締め方が好き。

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Posted by ブクログ 2011年06月11日

ハミザベス・豆姉妹の2編が入っている。解説がいしいしんじだったので、購入。

ハミザベスは話に登場する動物の名前。最初この題名を見て何か深刻な話かと思ったら、とても楽しい話だった。そして名前の由来も可愛い。でもどちらかというと豆姉妹の方が面白い。要所要所笑いがある。どちらの話も日常の淡々とした話の...続きを読むようで、そうでもなかったりする。作風的には川上弘美さんとか長嶋有さんとかに似ているような。読後感のさわやかさや満足度が似ているのかな。繰返し読めそう。豆姉妹・・。お勧め。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月19日

栗田さんの小説は変な(いい意味で)中毒性があると思う。
思いもよらない着地点。読み終えた後は、しばしぼうっとなります。脱力。。それが心地よいわけです。

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Posted by ブクログ 2010年05月24日

◇あらすじ◇
一歳の時に別れ、母から死んだと聞かされていた父の遺産を、20歳の誕生日の前に相続することになった主人公、まちる。父が彼女に遺したものは、高層マンションの一室と、ハムスター1匹であった。
遺産を相続した彼女”まちる”と、父と何やら複雑な関係であった更年期障害の母”梅子”、父の同居人で遺言...続きを読む執行者である”あかつき”、幼馴染で美容師の”彰”が繰り広げるユーモラスでどこか不思議な、非日常的日常の物語。


◇感想◇
解説者”いしい しんじ”の『何が起きたのか分からないけれど、なんだかおもしろかったので、もう一周してみよう』というコメントは、まさにこの作品を表してるな、と思います。
全体的にローテンションなのにどこかコミカルな会話、唐突で不可思議な展開なのにそれをナチュラルに受け入れる登場人物、そして最初は作品に反発しそうになるも夢中になって読んでいる読者、私。
この本の読み方は、書かれている内容をあるがままに受け入れ、感じとることなんだと、最後の方になって気づきました。

読み終わった直後に、「素直な気持ちで最初からもう一度読みたい」と思えた初めての本です。お勧めします、ぜひ読んでみてください。

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Posted by ブクログ 2010年01月11日

誰でもいいからデビュー作を読んでみたくて。

おもしろかったです。
ハミザベスかわいいし、まちると、そのまわりの人間関係の微妙さがいとおしい。
会話がすごい多いです。ほんとはそういう小説苦手なんですが、この人のはいけるみたいです。流れるようで、笑えるという意味でおもしろい。

あと、豆姉妹もよくわか...続きを読むんない感じがよかった。心地いい。


解説がいしいしんじさんだったのが実は購入した決め手でした。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

烏龍茶の犠牲者。
設定が、消化してない。
父のこと。

生理のない女の子のはなし、泣きそうになる。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

テンポがよい。
小気味よい。
淡々としてるのに突拍子もなくて、ついつい笑ってしまう。
豆姉妹にはやられました。なんとなくアフロってなんだよ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「ハミザベス」より「豆姉妹」の方が好き。
自分が何なのかわかんなくて、何を求めてるかもわかんなくて、さらに自分の分身のようだった姉はSMクラブで働きだして…。自分が自分でなくなるような感じもしつつ、姉に頼らず「自分」というものを考えなくちゃいけない、独り立ちしなくちゃいけない、といったような、でも...続きを読むどうしていいのかわからない、そういうもやもやとした感じ。とりあえずアフロにしてみた、なんてくすりと笑えておもしろい。会話もぽんぽんと、淡々とおもしろい。

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Posted by ブクログ 2010年03月22日

「お縫い子テルミー」に続けて読みましたが、この人の書く世界観、面白い。「真顔で突拍子もないこと言う人」って印象です。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

いしいしんじさんが解説してたから読んでみた。会話会話会話が続く。結構過激なこと描いてあるんだと思うけど凄く登場人物たちが淡々(冷めてるのかな〜)としてるからそうでもないように感じてふしぎ。

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Posted by ブクログ 2018年05月16日

中を読むまでは、ハミザベスってハサミとか妖怪とかだと思ってた…
何気ない会話が続くシーンが多く、何気なさと作者の作為の間を漂っている感じがする。

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Posted by ブクログ 2016年03月14日

なるほど、女性作家にはこのような、なんと名付けてよいかわからないが、不思議系というか、語らず系というか、そのようなジャンルがあるようだと最近わかってきた。意味あるんだかないんだかわからぬエピソードが積み重なって、何処に行くかもわからぬまま流れ去るという感じ。
個人的には豆姉妹の方が好み。寄り道するの...続きを読むも大事なことである。

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Posted by ブクログ 2014年08月27日

【本の内容】
はたちになる直前、ハムスターとマンションを相続した、まちる。

実家を出て、一人暮らしを始めるが…。

奇妙な設定を静かなユーモアで包んだ、注目作家のデビュー作ほか『豆姉妹』収録。

第26回すばる文学賞受賞作。

[ 目次 ]


[ POP ]
なんというか実にあっけらかんとした小...続きを読む説だ。

登場人物達の意外な設定に驚き、話がどんどん思いもよらない方向へ転がってびっくりする。

「ハミザベス」では、今まで会ったこともなかった父が死に、まちるは父と一緒に住んでいた若い女性からハムスターと遺産のマンションを譲り受け、そこに住むことに。

更年期障害に苦しむ母。

突然の明らかになる出生の秘密。

「豆姉妹」では、看護婦だった姉が突然SMクラブの女王様に転職。

姉にそっくりの妹は、そんな行動に戸惑いを隠せない。

そしてなぜか衝動的に髪型をアフロにする。

こう書くと余談を許さないような展開になっていきそうでしょう?

確かになってゆく。

でも、読後は「ふーん」という感じ。

他人から見るとずれているように見えるけど、本人にしてみればいたって普通の日常なの。

そんな風に描き出してしまうこの作者って、いったいどんな冷静な観察眼を持っているのやら。

不思議だ。

それにしても印象は強くないのに、この作風にははまるし面白い。

他の作品も読みたくなる。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2014年03月10日

「ハミザベス」「豆姉妹」二作の中編が入っていますが、二つの作品とも普通のこと、起こったことを淡々と書きながら不思議な雰囲気を感じさせる作品ですね。

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Posted by ブクログ 2013年12月03日

この作家は平易な文章で、すごく読みやすい。
そして毎回、主人公の環境は特殊。なのに、主人公はその環境を特に憎んだりせず、前向きな姿勢を崩さない。
「ハミザベス」も「豆姉妹」も、淡々として、すごく客観的に物事を見てて、ちょっと現実離れしてるんだけど、そんな雰囲気が好きだ。

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Posted by ブクログ 2013年03月12日

ハミザベスって呼びづらいと思う。。

よくある話なのか
ありえない設定なのか
だんだんわかんなくなってくる。
それでも読みやすかった。

豆姉妹もおかしい話なりに楽しめました。

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Posted by ブクログ 2013年01月18日

ほのぼのする会話だったり、面白い返しするな~とか、言う言うこんなことみたいな。フッとどこかの会話を切り取ってきた感じ。良かった。スーッと頭に入って来て、馴染んじゃう。もう何言ってんのか自分でも分からん!けど、なんか色々あった気がする。
和むとはまた違う何か。何か悩んでる時に読めば、前向きになれる気が...続きを読むする。

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Posted by ブクログ 2011年11月20日

「でも私たち、恋人どうしではなかったわよ。いってみれば、師匠と弟子というのかしらね」
「何の?」
「人生という名の戦場の」

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Posted by ブクログ 2010年10月10日

好きだなーこの懇切丁寧な文章。
豆姉妹のアフロのくだり、ガツンときた。

デリケートだけど、心は丈夫で、ある意味冷静。
消化するのが上手なひとなんだと思う。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

オテル モルよりもっと軽快なおはなし。現実の世界のようで、数ミリずれている世界がここちよい。
淡々と進んでいくのに、なぜか物足りなくない。でもなんどもくりかえし読みたくなる。

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Posted by ブクログ 2016年01月05日

 私はこの本を売るだろうと思う。
 いや、つまらなかったんじゃない。だいぶ面白かったんです。よく考えたらかなりぶっとんだ内容なのに、まるで誰にでもおこりうる当たり前の日常のように描ききっているところが恐ろしい。面白いよ、本当にー。
 でも売る。なぜなら、あまりにもありふれた日常のように描かれているか...続きを読むら。普通の日が思い出にならないのと同じことで、この本をわざわざ残しておくものではないように感じるからです。この本は私にとって、通り過ぎるひと時の幸福でいい。

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