栗田有起のレビュー一覧

  • ハミザベス

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    ◇あらすじ◇
    一歳の時に別れ、母から死んだと聞かされていた父の遺産を、20歳の誕生日の前に相続することになった主人公、まちる。父が彼女に遺したものは、高層マンションの一室と、ハムスター1匹であった。
    遺産を相続した彼女”まちる”と、父と何やら複雑な関係であった更年期障害の母”梅子”、父の同居人で遺言執行者である”あかつき”、幼馴染で美容師の”彰”が繰り広げるユーモラスでどこか不思議な、非日常的日常の物語。


    ◇感想◇
    解説者”いしい しんじ”の『何が起きたのか分からないけれど、なんだかおもしろかったので、もう一周してみよう』というコメントは、まさにこの作品を表してるな、と思います。
    全体的に

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    2010年05月24日
  • ハミザベス

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    誰でもいいからデビュー作を読んでみたくて。

    おもしろかったです。
    ハミザベスかわいいし、まちると、そのまわりの人間関係の微妙さがいとおしい。
    会話がすごい多いです。ほんとはそういう小説苦手なんですが、この人のはいけるみたいです。流れるようで、笑えるという意味でおもしろい。

    あと、豆姉妹もよくわかんない感じがよかった。心地いい。


    解説がいしいしんじさんだったのが実は購入した決め手でした。

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    2010年01月11日
  • ハミザベス

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    烏龍茶の犠牲者。
    設定が、消化してない。
    父のこと。

    生理のない女の子のはなし、泣きそうになる。

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    2009年10月04日
  • お縫い子テルミー

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     表題作は好き。テルミーの葛藤は恋愛と仕事どちらをとるかの葛藤、と単純には言い切れないとこがステキ。おそらくそういう一口に言ってしまえるような単純な理解を、作者はにくんでいる、というか、恐れているかのようだ。
     恋する相手は、仕事そのものに恋しているような女装の歌手シナイちゃん。このネーミングすごいよなぁ。「しようか」と聞くけど、結局しないからシナイちゃんなのかなーとか思った。
     「ABARE・DAICO」はだいぶおもしろいはずなんだけど、要素が多すぎてちょっとキレがないように感じました。
     表紙は可愛いけど、私としてはテルミーの扱う布のイメージじゃなかった。

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    2016年01月05日
  • お縫い子テルミー

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    10代の子ども(と呼んでいいのか)二人を主人公にした中編2作入り。表題作「お縫い子テルミー」は昭和初期の設定かと思った。小学校にも通わずに祖母と母と3人で居候をしながら転々としていた って設定がどうしても現代とは思えなくて。テルミーは依頼主の所に居候しながら身に付けるものを縫う。出来上がると次の依頼主を探す。お金が足りないと水商売をする。それで16歳っていうから驚き。そんなテルミーが出会ってしまう恋。これが切ない。想い過ぎて関係をもてない感じがしみじみ伝わる。枕を持たなかったテルミーが初めて手に入れた枕 きっとずっと一緒に旅を続けるんだろうな。2作目のABARE・DAIKOは12歳の小学生男子

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    2011年08月01日
  • ハミザベス

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    テンポがよい。
    小気味よい。
    淡々としてるのに突拍子もなくて、ついつい笑ってしまう。
    豆姉妹にはやられました。なんとなくアフロってなんだよ。

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    2009年10月04日
  • ハミザベス

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    「ハミザベス」より「豆姉妹」の方が好き。
    自分が何なのかわかんなくて、何を求めてるかもわかんなくて、さらに自分の分身のようだった姉はSMクラブで働きだして…。自分が自分でなくなるような感じもしつつ、姉に頼らず「自分」というものを考えなくちゃいけない、独り立ちしなくちゃいけない、といったような、でもどうしていいのかわからない、そういうもやもやとした感じ。とりあえずアフロにしてみた、なんてくすりと笑えておもしろい。会話もぽんぽんと、淡々とおもしろい。

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    2009年10月04日
  • ハミザベス

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    「お縫い子テルミー」に続けて読みましたが、この人の書く世界観、面白い。「真顔で突拍子もないこと言う人」って印象です。

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    2010年03月22日
  • ハミザベス

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    いしいしんじさんが解説してたから読んでみた。会話会話会話が続く。結構過激なこと描いてあるんだと思うけど凄く登場人物たちが淡々(冷めてるのかな〜)としてるからそうでもないように感じてふしぎ。

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    2009年10月07日
  • ハミザベス

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    母親と二人暮らしをしていたまちるは、ある日、自分が生まれてすぐに出ていったという父が亡くなり、遺産とマンションを残していたことを知る。その父と同居していたという女性あかつきから、マンションやお金とともに、一匹のハムスターを譲り受け、マンションの33階でハムスターとともに一人暮らしをすることにした。

    純文学と言うほど純に文学をしているわけでもない中編2作。表題作の方は、ひたすら淡々と、三好銀の漫画のような、乾いた淡々とした作風で、その一方で冷たくて硬いというわけでもないというなんとも不思議な作品だ。

    父の秘密、あかつきの秘密は、「は?」となる話なのだが、その部分を除いても十分に話が成り立って

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    2025年12月05日
  • お縫い子テルミー

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    『お縫い子テルミー』
    なんだか不思議な物語
    20年前の歌舞伎町

    『ABARE•DAIKO』
    最初はしっかり育った小5の男の子だなと好感持ってたのに最後のピンポンうんちから雲行きが怪しくなり
    うんちの連発で悲しくなってきた
    でもきっと、それが年相応になったてことかな??

    どちらもふわふわと掴みどころのないお話でした

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    2024年04月08日
  • オテル モル

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    ネタバレ

    不思議な世界
    眠れるオテル 地下にあるオテルは全体的に真っ暗でエレベーターが部屋につくまで数十分かかる。
    なんとなくゾワっとする。
    でも必ず眠れるオテル。
    希里が勤務初日のころはひたすら眠くなり家に帰っても睡魔に足を引きずられてとことん寝ている
    ここでもなんとなくゾワっと

    ただ全体的には波の音が聞こえてきそうなくらい穏やかな雰囲気。
    希里の双子の妹との関係が壊れずいるのも希里のおかげかな。

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    2022年07月30日
  • オテル モル

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    雰囲気が好き。
    希理の回想が辛い。けど全体的にゆるく流れていく様な感じであまり気にならない。
    何気ない会話が面白かった。
    お客様を想って一生懸命働く希理を見て自分も接客頑張ろうと思った。

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    2021年01月19日
  • お縫い子テルミー

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    可愛いのに、穴があるみたいにぽっかり虚無感がある文章。可愛い、テルミーちゃんも誠二も偉いよ。自立しようとか思わなくても、自分で自分の肩をつけようとしてるから。

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    2020年04月15日
  • ハミザベス

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    中を読むまでは、ハミザベスってハサミとか妖怪とかだと思ってた…
    何気ない会話が続くシーンが多く、何気なさと作者の作為の間を漂っている感じがする。

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    2018年05月16日
  • ハミザベス

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    なるほど、女性作家にはこのような、なんと名付けてよいかわからないが、不思議系というか、語らず系というか、そのようなジャンルがあるようだと最近わかってきた。意味あるんだかないんだかわからぬエピソードが積み重なって、何処に行くかもわからぬまま流れ去るという感じ。
    個人的には豆姉妹の方が好み。寄り道するのも大事なことである。

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    2016年03月14日
  • お縫い子テルミー

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    ネタバレ

    タイトルの『お縫い子テルミー』と『ABARE・DAICO』の中編2作が収まっています。
    ジャケ買いだったのだけれど、すっきりとした読み味で良かった~。
    会話のテンポが独特なような、自然なような。
    何かに一生懸命な人っていいよなぁ。

    「夏休み」にお勧めな一冊です。

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    2016年02月19日
  • オテル モル

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    良質な眠りを提供する事が目的のホテル(オテル)が舞台なだけあって、読んでいる際に何度か眠くなった。
    特に主人公の希里が、勤務中の眠りをこらえるシーンなんか一度本を置いてしまった。
    常連客にしても外山さんにしても、不思議なキャラクターだった。

    2015.2.24

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    2015年02月25日
  • お縫い子テルミー

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    特に印象に残らなかった。
    面白く無くはないがだからといって何か思うこともない。
    嫌いじゃないし好きでもない。
    どっちでもいいといったらあまりに失礼だろうか。

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    2015年02月24日
  • マルコの夢

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    読みやすい。
    不気味な自分を支配するなにかしらを知ったところで、多少の戸惑いや怒りを感じつつも、共生できる。
    答えを出さないまま生きる日本人のあやふやさとその力強さ、と言ったら言い過ぎかな。そうして生きられるのは、何よりうまいから、という食感と、仕事がほしいという生活中心的な価値基準。すてきな俗物としての面。呪いも忘れてしまえば呪いで無い。
    河童で芥川龍之介が言っていた生活教が最近の気になるキーワード。

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    2014年09月29日