高橋直樹のレビュー一覧

  • 戦国 番狂わせ七番勝負

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    新進気鋭の作家さんが番狂わせとしてそこそこ有名な戦いを書いている(弥助だけ少し毛色が違うが)。地図が分かりやすく、非常に助かる。テーマ上、若い時期のストーリーが多いが、描き方は色々で興味深い。
    海ノ口は大河でも見たが、季節は考えたこと無かったな。政宗と長政の2作がお気に入り。

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    2021年03月01日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

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    歴史上の有名な戦いや、大大名の合戦の話ではないが、英雄の若き日の活躍や小が大を制する小気味好い物語がとても面白い。島津義弘、織田信長、真田昌幸などの想定外、裏話、想像を掻き立てるフィクションなどが、短編なのでさくっと読める。物語の面白さもさることながら、この作者がこんな話を書くのかという楽しみ方もある。ところで、こういういくさ話、単純な勝ち負け(結果)だけでもないし、武士のメンツや矜持を保つこと(外部からの評価)や信頼関係の構築(ネットワーク)など、ケースディスカッションに使えそうだなと。ちょっと作ってみるか。

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    2019年12月05日
  • 独裁と民主政治の社会的起源 近代世界形成過程における領主と農民 下

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    下巻は、戦前日本(ファシズム)、インド(議会制民主)、理論まとめ。
    日本については、プロイセン=ドイツとの対比も交えて語られる。ドイツのユンカーほど強制的なアクターはいなかったにもかかわらず、元々の協業の必要性と(村八分などの罰則も含め)統制の強い社会だったために農村部の権威(地主)と社会構造(隣組など)が温存され、農本主義→ファシズムへ進んだという話。ちなみにユンカーについては、先行して産業化した外国への輸出という誘因があったためにイギリスと違って農奴を得る方向へ進んだというような説明。
    インドについては、この本が書かれた時点ではプロセスが完了してないって気がするので話半分で読んだ。カースト

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    2021年05月24日
  • 独裁と民主政治の社会的起源 近代世界形成過程における領主と農民 上

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    近代化の結果の統治体制が、A.議会制民主主義、B.ファシズム、C.共産党独裁、のどれになるかに対して、農村部の住民(地主と農民)がどのような役割を果たしたかに着目した古典的論考。
    上巻では、イギリス、フランス、アメリカ(全てAの体制)と、アジアのうち中国(C)の章を収録。
    農村部の旧来の権威がどのように破壊されるかがポイント、という元も子もない話。イギリスでは囲い込みで破壊、フランスでは革命で破壊、アメリカは入植地なので事情が特殊。アメリカの西部は家族農業なので権威は弱く、南部のプランテーションが上下構造のある農村社会にあたり農園主が権威。これを破壊したのが南北戦争。
    ちょっと興味深いのは、イ

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    2021年05月13日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

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    色々な味わい

    7人の作者による7本の短編集。いずれも不利な情勢から逆転した戦い、しかもそれほど有名でない戦い という共通点を持たせている。どの作者もそれなりに良い味を出しているが、私はいくらか滑稽味を帯びた岩井三四二の作品が一番のお気に入りである。

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    2021年04月04日
  • Yの楽園(1)

    購入済み

    きれいな表紙とは裏腹の…

    とんでもくしょうもないB級エロパニックホラー笑

    恐るべきウイルス「ネオヤリマン」に感染した女性と肉体関係を持った男性は脳が破裂する…という奇病が蔓延している島からのサバイバル漫画。
    『彼岸島』と『監獄学園』をかけ合わせたようなB級感が癖になる~笑(*>ω<*)

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    2014年08月01日
  • 蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男

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    横浜流星のドラマが気になっていたが、
    見ておらず予備知識ゼロで読んでみた!

    江戸時代って面白い!
    蔦屋重三郎にしちゃ、色んな因縁が取り巻いていて、頭悩ませていただろうけど、あなたいい男すぎるよ。

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    2025年07月17日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    「あさが来た」からのこの本。「あさが来た」の五代さんとは少しイメージが違うけど、これはこれで楽しめました。本もフィクションだけど、こっちの五代さんの方が人間臭くて好きだなぁ。歴史全般に苦手で、この時代にも疎いから、他の方の本も読んで、もっと知りたいなと思いました。

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    2023年02月12日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

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    甲斐の虎武田信玄の初陣。
    本能寺をめぐる信長の首の行方。
    父の跡を継いだ政宗の総大将の心得。
    側近の立場から見た信玄の深慮遠謀。
    浅井家滅亡への最期の戦い。
    九州の桶狭間島津義弘の木崎原の戦い。
    津軽為信の独立への戦い。

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    2022年09月07日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    明治初期大阪経済界の礎を作った五代友厚。その生涯を幕末(上海への密航とフランス、イギリス要人との繋がり)と官を辞し経済界発展に民間から経済発展に奔走する明治初期の二部で構成されている。五代を葬ろうとした黒幕が意外な人物であり、びっくりしたが少し内容が薄かった。

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    2021年08月09日
  • 直虎

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    時代背景が分かりやすく直虎の生涯と家康に仕えるようになった経緯がストレートに入ってきた。
    歴史に全然詳しくなくても直虎の家の存続のために弱い心でも気丈に振る舞う姿勢に感動できると思う。

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    2021年06月15日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    日本資本主義の開拓者とでも言える五代。この時代の人達のパワフルさを改めて感じるとともに、色んな思想や目標に向かっていく姿には、それぞれの奥深いドラマがある。なぜか英雄は志し半ばにして…

    しかし、このページ数じゃ駆け足過るなぁ↓

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    2020年12月26日
  • 独裁と民主政治の社会的起源 近代世界形成過程における領主と農民 下

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    民主政治の起源について、地主と農民に主眼を置いて研究した本。地主や農民が主体となって革命を起こし民主政治が生まれたとする流れを基本とし、英仏米日中印についてそれぞれ同じ切り口で分析している。地主と農民を調査しただけでは説明のつかない部分が大きいと感じた。社会の体制は政治を中心とした権力争いの構図が大きく、農民の影響力は小さいことが多いのではないか。
    「明治維新直前の武士の人数は、その家族も含めて200万人前後、つまり総人口の十六分の一と考えられている」p16
    「(農村内の強い絆)あらゆる兆候から見て前近代の日本の村落共同体は、顕在的・潜在的不満を持つ個人を結合させ統制する、きわめて強力な機構で

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    2019年11月05日
  • 独裁と民主政治の社会的起源 近代世界形成過程における領主と農民 上

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    著者は序文で「我々は資本主義デモクラシーにいたるブルジョワ革命、ファシズムに至る失敗したブルジョワ革命、共産主義に至る農民革命の、各々における、地主上層階級と農民層の役割を明らかにし」p18と述べているとおり、農業社会に焦点を当て、農民社会から独裁政治や民主政治、共産主義への変遷について、イギリス、フランス、アメリカ、中国について調査研究し述べたもの。それぞれの国を比較し、その違いは理解できるが、民主主義の成立を述べるにあたり、農業社会を調べることが適切なのかが疑問。
    「資本主義社会で掲げられる原則は、私有財産を自らの蓄財のために無制限に利用することが、市場のメカニズムを通じて必然的に、社会全

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    2019年09月27日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    明治維新後の、貿易を中心とした経済発展の基礎を築いた五代友厚の生涯。江戸(東京)ではなく、商業地として大坂が発展したのは西南戦争と関連があったとか、いろいろ興味深い話もあり、濃密な一冊。やや詰め込みすぎかな、とも考える。幕末からの薩摩藩、長州藩の関係などを知らないと理解しにくい面も。3大財閥の成り立ちや三井物産と井上馨との関係。大隈重信と中野伍一、藤田伝三郎の暗躍のミステリーもあり、維新後の歴史に興味を持った。
    北海道開拓使を貰い受けての朝鮮との貿易が空振りになったのは残念だが、商法会議所の設立、鉱山事業の弘成館、染色事業朝陽館と幾多の事業を成し得た五代友厚の凄さを改めて思い知る一遍。

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    2018年11月11日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    歴史上の人物を描くフィクションにも色々とタイプがある。徹底して取材したという事がよく判るもの、作者の思いだけで書かれているもの等々。この本は、そのあたりがよく判らない。どこまでが考証を経た史実なのか、どのあたりが作者の想像なのかが判らない。全体的には作者の想像で書かれた部分が多いようには感じるのだが。
    五代友厚は大阪の恩人といわれる人物である。今住んでいる大阪市北区にはその痕跡が良く残っている。本書ではこの近辺にゆかりの藤田傳三郎も登場する。五代にしても藤田にしても何となく今までのイメージと違い世俗的な感じで描かれている。実のところはどうだったか、もう少し他の文献にも当たる必要がありそうだ。

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    2018年07月19日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    ネタバレ

    大阪を作った男、その破天荒な生涯。

    朝ドラでも話題だったので読んでみました。朝ドラ観ていないけど。幕末は割と好きな方なので、すんなり読めた。色々と「みえていた」五代さん。歴史小説はある意味ネタばれ前提で読むから、高杉が長くないこととか、この後この人出世するとか、わかって読んでしまうけど、この先なんてわからない状態で、よく五代さんは激動の時代を読み切ったなあ、と。失敗がないわけではないけれど、色々見据えて動いていた人。在野だからできたこともある。

    朝ドラ主人公もちょっとだけ登場しています。ドラマほどの絡みはないみたいですが。

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    2016年07月16日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    2016.05.13 歴史で学んだけど、大阪証券取引所を作った人ぐらいのイメージしかなかった。けど、すんげー人やった。まさか大阪を代表する人物だったとはね。でも、本の内容として少しアッサリ。ちょこちょこ飛ばしてるし、五代さんも突然死ぬし。もう少し突っ込んだとこまで読みたかったかなー。

    何がスゴイって、会社最寄り駅に着いたと同時に読み終わった。気持ちE。

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    2016年05月13日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    明治維新に生きた実業家、五代友厚。
    未だ、攘夷で湧く薩摩藩において、薩英戦争で恥を忍んで自ら捕虜となり、英国留学を現実させた。

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    2016年03月21日
  • 五代友厚――蒼海を越えた異端児

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    今まで読んでいた幕末維新ものとは、視点が違っていて面白かった。
    戦乱に勝って終わりではない。
    国を作り盛り上げることの難しさ。

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    2016年03月12日