橘明美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレモノローグでテンポのいい筆致のため一気に読み進められるけど、リアリティがなくていまひとつ。
フィクションだから非現実的なこと自体は否定しないけど、何となくの印象で言うと、こうしようという設定が先にあって、そのおぜん立てをするために無理なストーリを前に持ってきているような感じ。私立探偵のメスタクや元警察特別介入部隊警部のカミンスキーはその後の展開のために必ず必要になってくるけど、彼らを登場させるまでの設定があまりにも雑すぎる。
アランがロマンと共謀してエクシャル・ヨーロッパの裏金を盗んだという話も設定が雑すぎるし、裏金を追っているフォンタナや捜査をしていたはずの警察、検察がロマンのことを疑っている様子がまったくなく、それどころかロマンの存在に気づいてすらいないのではないと思われるぐらいまったく言及もしないというのも不自然でリアリティがない。実弾入りの拳銃を提供したはずのカミンスキーについて裁判でまったく触れられないことについては言うに及ばず。
不自然な説明的台詞もたびたびあって、拘置所の面会室でフォンタナがアランのやったことについてよくしゃべるし、次女のリュシーも父親であるアランの裁判での意図についてよく話す。漫画やアニメならまだ受け入れられる程度かもしれないけど、このあたりはもう少しうまくやってほしいなと。
もろもろの穴を埋めるかのように、ロマンは田舎にひっこませ、ゲノーは再就職を望む失業者に仕立て上げ、シャルルやフォンタナはあっけなく死なせるのだけど、埋められずに残されたままの穴がたくさんあるし、穴の埋め方も突貫工事のために埋めたあとの見栄えがよくない。
語り手の心情描写についてはあえて書かないでおく。そこは作者が書きたいように書いて、読者が読みたいように読めばいい。
この作品を読みながら真保裕一の『奪取』にすごく似ているなと感じていた。もちろん『奪取』も終始ぶっとんでいるし、そういう意味ではリアリティはないのだけど、それでも緻密な取材に基づいて作品を書く作者だけあって細部まで作りこまれている。ルメートルの『監禁面接』も全体としてはさらっと読んで楽しめるものではあったのだけど、個人的には神が宿るぐらいには細部までこだわってほしかったなと。
2020年1月4日(月)MARUZEN & ジュンク堂書店梅田店にて購入。同日読み始め、6日(水)に読み終える。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最近、会社という組織に興味がわいてきて、この本を読んでみました。
仕事のメンバーは、みんな1つのバスに乗っている人と考えて、5つのタイプに分けています。
ランナー、ジョガー、ウォーカー、ライダーとバスを運転するドライバー。
言葉の見た目どおり、ランナーがハイパフォーマーでライダーがただ乗っているだけのお荷物。それぞれのタイプの特徴が書かれています。
ライダーを歩くようにする(ウォーカーにする)のは大変な割に効果が薄い。それよりもランナーがいかに輝けるかに気を使った方が良い。なるほどぅ。
全員ランナーであるのが理想ですが、そんな会社は無い。なので、それぞれのタイプの人が最大限チームに貢献してもらうにはどうしたら良いか。社員を公平に扱うのは、ランナーとライダーの扱いを同じにするということでは無い。貢献度によって、公平に扱うこと。などなど。
こんなに綺麗に分かれて、対処が出来るとは思えませんが、ちょっとずつためになりそうなことが書いてありました。 -
Posted by ブクログ
代々奴隷を扱ってきて奴隷の扱いはお手のものという架空の人物・マルクスが語る奴隷管理方法の本。ケンブリッジの教授さんこんな遊び心のある本だしちゃえるんだなぁ。
これを読んだ誰もが思うでしょうが、現代の会社と似ている。勿論ここまではしないよってこともあるけど奴隷の方がマシじゃないのこれってこともある。
奴隷を不当に傷つけたり殺したりが禁止されていたり、自殺未遂歴を開示しなきゃいけなかったりしたのは知らなかった。また開放された後も主人のために働くのが当たり前だと思われてたことも。この辺りもプライペートの時間って何それな会社に通じるところがあって微妙な気分になった。 -
Posted by ブクログ
ローマの貴族マルクス・シドニウス・ファルクスが書いた奴隷管理法、という体裁をとって、
古典研究者ジェリー・トナーが書いたギリシア・ローマ時代の奴隷についての解説書。
訳者あとがきにあるように「こんな本が欲しかった! 古代ローマ人が奴隷管理法を語るタイムトリップガイド。生身のローマが見えてくる!」という、ローマ時代の生活には、切っても切れないというか当然のように存在した奴隷について、様々な文献の記述から、いまそこに見えるように生々しく平易に解説した本。
奴隷の立ち位置、奴隷との付き合い方の基本、奴隷の買い方、奴隷への罰の与え方、奴隷の解放について等々、記述は詳細かつ多岐にわたる。
そこには、貶められた獣のように扱われ使役される奴隷ではなく、主人の所有物という法的な立場はもちながらも、存在を認められ、働き、生きた、奴隷という存在が見えてくる。
著者は、「しかし、いくら存在を認められとはいえ、今の時代にはマルクスのように奴隷制を容認し、それを正当化する人はいない。しかし、現代はどの国でも奴隷制は違法であるといっても、奴隷状態に置かれているひとはたくさんいる。Free The Slave というNGO団体の統計によれば、暴力で脅されて労働を強要され、給料ももらえず、逃げる希望さえない人が2700万人いる。現代社会には、古代ローマのどの時代より多くの奴隷がいるのです。」と、本書を締めくくる。
さらに、現代社会には、消費を煽られることによって精神をコントロールされ、給料をもらい自由に生活しているという形をとりつつも、自分の精神は縛られ、稼いだというお金は搾り取られ、老後はクズのように捨てられる、より多くの奴隷的立場にある国民が多くいる。それに強く矛盾を感じた。 -
購入済み
一気に読んだけど
他のコメントが良すぎて期待しすぎてしまった。
まあ、でもよくできた話です。
ただし、好き嫌いは別れるかも。
いい意見は他の方にまかせます。
とりあえず妄想が多いので読むのが面倒になって、早く展開して欲しいなぁと思っちゃった。
あと、物語の中に感情移入できる人物や、惚れるような人物が現れたらもっと楽しめたと思うけども、私にはいなかったねぇ。 -
購入済み
飽きてくる
初めはなんとか読んでいましたが、展開がじっくり過ぎて飽きてきます。
結局、脱出したあたりから飛ばし読みになってしまいました。
アレックスの過去は同じ女性としてゾッとしましたが。
推論ばかりで結局真相はなんだったのか。
やっぱり海外ものはまどろっこしすぎて合わないようです。 -
ネタバレ 購入済み
ミステリーかな?
レビュー等高い評価の作品で大どんでん返し的な内容との触れ込みから手にとってみました。内容描写等は丁寧な書き方をしていることでイメージは伝わりやすいです(残酷な描写も多々あるため映画化の際にはきついかも)。場面展開もアレックスとカミーユ、二人の人物の視点を交互に見せることで緊迫感がありました。しかし、最後の三部の内容が拍子抜け感があります。ここまで引っ張る上での犯人像の浮かびあがせかたに大きなインパクトはありませんでした、ここで大きく大どんでん返し的な書き方があれば評価はだいぶ違うものだったと思います。場面展開の急激な変化は多いのでその面では最初と最後の展開は大きく大どんでん返しなのでしょうが、ミステリー的な部分でもっとしてやられた感が味わいたかったです