山田克哉のレビュー一覧
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相対性理論の本の中ではかなりわかりやすく、数学的にも概念的にも理解が深まった本だった。
基本的な場の考え方から、電場と磁場がどうできていくのかという関係性、粒子の中で働く力が4種あるなど、大学で相対性理論とかを学んでいない私には新しいことも多かった。
個人的に面白かったのは粒子の中に働く相互作用の力があるという話で、原子核を保つため、クォークで起きる力はパイオンという粒子を経て重力より10の40乗以上つよい力が働くといった想像できない力がある、などの話題。
また、E=mc2乗なので、等価の考えから、エネルギーを使うと質量が減る、なのでγ線を大量に発散する物質だと発散後に質量が実際減っている -
購入済み
定番から現在物理学の最前線まで
重さと質量の違いという定番な話から始まって、最後はエッジな現代物理学の話題まで一気に平易で分かりやすい文章で読ませてくれます。最後の第6章にはいくつか目がちらつく数式が並びますが、それまでの5章での語りが収束していくダイナミックな感じが味わえます。しかし、自分でいつも感じている力でありながら、ここまで他の力と違うのはほんとに不思議です。だからこそ、物理学のロマンがくすぐられるのですが。
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Posted by ブクログ
「アインシュタイン方程式を読んだら『宇宙』が見えた(講談社ブルーバックス、深川俊太郎・著)」の数式を追いかけるうち、自分が今なにをしようとしているのかが分からなくなることが度々あったため、補助線として購入。数式から理屈を読み解くのも確かにスリリングで面白いが、「理系の言葉」に不慣れな門外漢にはこのような「タテ書き」の解説本もあったほうが良い。前述の深川本に出てくる計量テンソル、リッチテンソル、クリストッフェル記号などの難解な概念について、それぞれがアインシュタインの重力方程式の中で担う役割を平易な言葉でまとめてくれている。
ビッグバンから38万年後という「一瞬」の後に起こった急速なインフ -
Posted by ブクログ
アインシュタインの理論について簡単に説明しているのだが、最後はやはり難しい。なぜなのかは理解できないのだが、事実としてはなんとなく理解した。
「点は必ずしも、物理的なモノではありません。むしろ、数学的に定義された存在です。なぜなら、点は空間中における「ある位置」だけを示すものであって、その体積は正確にゼロだからです。したがって、どんな微小空間にも、点は無限個存在することになります」p14
「月が地球のまわりを回っている事実は、月の運動が直線運動ではないことを示しています。月が地球の周囲を円運動するためには、その運動方向が常に曲げられていなければなりません。月の運動方向が連続的に曲げられ続けら -
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福島第一原発事故によって飛散した放射性物質が問題になっていますが、
その放射性物質について、文系の人間でもわかりやすく説明してくれているのが本書です。
著者はロサンゼルス・ピアース大学物理学科教授。
いったい、被曝とはなんなのか?
放射線とはなにか?
どうして健康被害が生じるのか?
そういった疑問に答えるベく始まるのが、
なんと、原子の構成の説明からなんです。
そんな、ミクロの世界から始めなければ、
放射性物質については説明できない。
ウランを使う原子炉から、なぜ、
放射性物質のヨウ素やセシウムやストロンチウムが飛び出したか。
そして、どうして放射線が出るのか。
アルファ線、ベータ線、ガン