高階秀爾のレビュー一覧

  • ルネッサンスの光と闇(下) 芸術と精神風土

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    いやぁ勉強になった。

    オウィディウスの詩を典拠としたクロリスからフローラへの変貌を、ボッティチェルリの『春』がいかに美しく反映させたかという著者の解釈は是非とも読んで頂きたい。

    あとがきにもあるように、確かにタイトルの『ルネッサンスの光と闇』の″闇″についてはあまり触れられていない。

    けれども、ユマニズムの異教的価値観とキリスト教的価値観の中で揺らぐルネッサンスの本質を示すにあたって、前者の″光″に焦点が当たるのは自然だと思う。

    図と文章が対応して見やすい構成なのもグッド。

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    2020年05月17日
  • バロックの光と闇

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    バロック芸術の成立とその文化的影響を、ルネッサンス後期からロマン派と新古典派の対立時期にかけての時代背景の考察を交えつつ、きわめて簡明な文章で綴る。プッサンのいくつかの作品やヴェルサイユ宮殿にまでバロック的要素が見られる、とするのはやや牽強付会の観もないではないが、その興隆が西洋文化の大きな転換点であったことは間違いない。「バロックは意志である」との著者の言葉が重く響く。

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    2018年10月08日
  • カラー版 近代絵画史 増補版(上) ロマン主義、印象派、ゴッホ

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    絵画を学ぶことは人間の心のうちに秘める苦悩や葛藤や喜びといったあらゆる気持ちの変遷や歴史をなぞっていくことである。
    ぽっと思いつきで絵が描かれているなんてことはなく、当時の体制に対する批判、常識を覆すことへの気持ちの表れなどが形となってキャンパスの中に表現されているのだ。
    誰が見ても魅力的な絵というものは確かにあり、それはそれで大変な価値のあるものだ。
    しかし、絵画が描かれた当時の背景、画家の生い立ち、気持ちに触れることで、一枚の絵に対する見方は全く異なってくる。
    この一冊は近代から現代へ向かって進む時間の中で、どう絵画が変貌を遂げていったのかを追うことのできるものであることに間違いはない。

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    2018年07月30日
  • バロックの光と闇

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    バロックの意味とその芸術作品における表れ方を的確に分かりやすく解説されていて,頭の中を整理するのにぴったりの本.作品の写真もかなり掲載されていて非常に良かった.

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    2018年01月20日
  • 芸術空間の系譜

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    一昨年逝去された日本を代表する美術史家・高階秀爾先生の著作が、装いを新たに復刊した。

    高階先生は長年、倉敷の大原美術館館長を務められ、私も学生時代、ゼミ旅行で訪れた際にお目にかかったことがある。その穏やかな佇まいが懐かしく思い出された。

    本書は、西洋芸術における「空間」の捉え方を、古代から現代まで時代ごとに読み解いていく一冊である。

    著者によれば、空間とは人間にとって外部世界の象徴であり、空間をどのように表現したかは、その時代の人々が世界をどう認識していたかを映し出している。芸術作品は、その空間意識を最も端的に示すものなのだという。

    「空間」という一つの視点から西洋美術史を見渡すことで

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    2026年08月07日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    高階先生の本は、大変に読みやすい。
    気になる絵画の部分だけ読んでも、何かしらの発見をさせてくれるだろう。
    カラー版でも見づらい部分は、今はすぐに検索して拡大できるので、より興味が広がる。

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    2026年07月11日
  • カラー版 近代絵画史 増補版(下) 世紀末絵画、ピカソ、シュルレアリスム

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    ネタバレ

    印象派を最後に写実主義はその限界を迎え、その反動によって抽象の時代に突入する。ナビ派・ドイツ表現主義・フォービズムは自己の内面に重心を置き、その表現方法として色彩・構成等の造形に関する試作を深めていく。対象の解体と再構築を行なったキュビズムはその最たるものである。また本能的な素朴派や放浪のエコール・ド・パリもその試作に挙げられる。その後機械文明に感化された未来派やその逆とも言えるダダが生まれ、界隈を更地にした。しかしその更地を土台に意外性を重視したシュルレアリスムや統合・体系化を志すバウハウスが生まれた。

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    2026年05月15日
  • カラー版 近代絵画史 増補版(上) ロマン主義、印象派、ゴッホ

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    ネタバレ

    本書は印象派を中心に近代絵画史の概要を語っている。初めは印象派の原点としてフランス革命を発端とする古典的なものに秩序を求めた新古典主義や絵に感情を導入したロマン派、古典主義的な歴史・神話の再現では無く自分達が実証主義的なレアリスム(写実主義)が挙げられている。その後、視覚的・主観的に現れたものを絵に直接表そうとした印象派による筆触分割法から派生した点描画法の新印象派、印象派による曖昧さの反動から象徴主義・綜合主義が生まれた。その後絵そのものに着目したナビ派が生まれ、20世紀を迎える。

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    2026年05月15日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    カラー版は最近のものとはいえ、もとは半世紀前に出た書物ってことだからビックリ。今読んでも十分興味深い内容。掲載されているのも、細かい背景とかは知らないけど、どこかで見たことがあるような作品ばかりなので、そういう点でも読みやすい。他のも読んでみたい。

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    2026年05月08日
  • バロックの光と闇

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    17世紀ヨーロッパで流行した「歪んた真珠」が語源のバロック芸術を絵画、彫刻、建築と広範にわたって解説してくれる。教会、王家、市民など国によって芸術のパトロンが異なる故に幅広いジャンルの作品があるバロックの魅力が高階先生の美文と共に伝わる名著。本物を観に行きたくなること間違いなし!

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    2026年04月18日
  • カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまでⅡ

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    美術館に何気なく絵画を見に行くのが好きで、この本を読む前は絵画をなんとなく見て自分で咀嚼するだけで満足していた。
    ふと、作者の背景や意図を知りたくなり、この本を手に取った。
    印象派と呼ばれる作者から始まり、それぞれの歴史、背景、絵画の捉え方に時代の流れを感じることができ、より一層絵画を楽しむことができそうだと思えた。
    教養として知るもよし、シンプルに楽しむもよしで、いい本だった。
    が、淡々と読む本ではありながら参考書を読むような感覚があり、少し退屈だった。

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    2026年02月02日
  • カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまでⅡ

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    こちらのⅡは、印象派から現代美術まで。印象派はよろしいとして、マティスあたりから段々とついていきづらくなることは否めない

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    2025年11月12日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    初版は1969年。カラー版になるとともに、参考図版や、この50年での研究の進展などにつき簡単な注を加えてある。このⅠは、ルネサンスから印象派の手前まで

    文章が端正で、古びた感じはまったく受けない。やはり、作品の背景や、漫然と眺めているだけでは気づかないポイントにつき解説があるのはありがたい

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    2025年11月12日
  • カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまでⅡ

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    Ⅱは印象派以降の14人の巨匠、14点。
    高階先生の授業を直接聴かせて頂いているような語り口。
    各章の絵画だけではなく、その周辺の作品の解説も語られているので個々にストーリー、歴史があることがよくわかります。
    美術史という学問は近代を理解するための学問の1つなのだと思いました。
    Ⅰの15点も含めて自分で直接見る機会がある絵画があと何点あるのかわからないが
    その際にはこの本を必ず読み返すでしょう。

    〇モネ     「パラソルをさす女」
    〇ルノワール  「ピアノの前の少女たち」
    〇セザンヌ   「温室のなかのセザンヌ夫人」
    〇ゴッフォ   「アルルの寝室」
    〇ゴーギャン  「イア・オラナ・マリア」

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    2025年11月03日
  • カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまでⅡ

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    Ⅰを読んだならばⅡも読まねばと、早速ひもときました。
    Ⅰは歴史、美術史の解説なども含まれていましたが、Ⅱは美術史上の年表幅が少ないらしく(さくっと100年くらい)そのせいなのか、あまり細かな歴史的背景には言及せず、画家本人の略歴や手法などの解説が細やかに書かれている。
    馴染みのある画家名も多く『これ見たことがある』というものが多いので、読んでいて飽きない。その反面、いわゆる抽象画も多いので、解説を読んでも分かったよーな分からないよーな、そんな気持ちになることもしばしば……
    別の本に出ていた名前をここで見つけて、作中に出ていた店名はこの画家からとったのかと妙に納得したりして、楽しく読めた。

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    2025年10月29日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    15人の有名画家の代表作をとりあげるとともに、関連作品時代背景などをわかりやすく解説した本。割と俗っぽく、うんちくを楽しみたい私にぴったりな本だった。ひとりあたり15ページくらいの分量というのも手軽で有り難い。
    初版が1969年と50年以上前の本で、画家名や地名などの記載は初版のままだけれど、変化のあったところは章末に追補されていて誠実なつくりをしている。
    またカラー版として刷新されていて、参考として上げられている彫刻や絵画までカラーで掲載されているのは素晴らしいと思う。

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    2025年10月25日
  • カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまでⅡ

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    印象派の代表的な存在であり、睡蓮やパラソルをさす女で有名なモネ。

    なるべく絵具を混ぜ合わせないで、純粋に使うことを考えた。
    理由は、「絵具を混ぜ合わせると明るさが失われる」ため。

    モネの作品が明るいものが多いのは、絵の具の使い方の革新にあった。

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    2025年09月22日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    名作・定番。
    何度も読み返して名画を楽しみたくなる。
    照会された絵画のいくつかは見たことがあるのだけど、もう一回近くで見て確かめたくなる。

    【Ⅰ】はルネサンスから19世紀まで。
    ファン・アイク  「アルノルフィニ夫妻の肖像」
    ボッティチャルリ 「春」
    レオナルド    「聖アンナと聖母子」
    ラファエロ    「小椅子の聖母」
    デューラー    「メレンコリア・Ⅰ」
    ベラスケス    「宮廷の侍女たち」
    レンブラント   「フローラ」
    プーサン     「サビニの女たちの掠奪」
    フェルメール   「絵画芸術」
    ワトー      「シテール島の巡礼」
    ゴヤ       「裸体のマハ」
    ドラクロワ

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    2025年04月20日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    人物ごとに解説がなされており、読みやすかった。
    絵画の書き方や見方だけでなく、その人物や絵画がアート界にもたらした影響を知ることができ、見る目が変わった。特に印象に残ったのはゴヤ。前期、後期の作品の違いを知り、一度後期作品の版画は見たことがあるため、前期の作品も見てみたいと思った。

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    2025年01月27日
  • カラー版 名画を見る眼 油彩画誕生からマネまで Ⅰ

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    今まで「綺麗だな〜すごいな〜」だけだった名画への解像度が上がり、とても勉強になった。
    それぞれの国や宗教的な背景が絵にあらわれていることを知り、昔の時代に思いを馳せるきっかけになった。
    海外の美術館にも行ってみたい。

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    2024年09月21日