しのとうこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ義務と打算で嫁いだ先は陰陽師!
幼い頃に両親を亡くし、ようやく大学生になった芹は、下宿先の火災で住むところを失った。幼い頃に来たことのある公園で、芹は北御門皇臥に出会う。結婚のプレッシャーから逃げたい皇臥と、住む場所を求める芹。二人の抱える条件が一致したことから、結婚を決めたが、皇臥の職業は陰陽師、しかもあまり仕事がうまくいってはおらず――。
実は幼い頃に出会っていたというオチまで、少女小説っぽくて楽しく読める。お姑さんもなんだか微笑ましい。式神たちも個性豊か。犯人はなんとなく予想がついたけれど、芹に執着しているのかと思った。変な言い方だが、「芸は身を助く」と頭に浮かぶような小説。 -
Posted by ブクログ
どうやらこの第4巻で原作第1巻に相当する話が終わったらしい。近年の作品にしては随分ゆっくりとしたペースに思える
この巻では後宮内部で繰り広げられた因縁が詳らかになる。里樹妃を狙った毒、毒殺を隠す為の新たな死。それらを巡る物語の終焉は少し意外な形であった気がする
真実を明らかにするに当たりクローズアップされるのは最も歳上の妃である阿多妃。皇帝の妃の中で古株である阿多妃は女性性を感じさせない見た目であり同時に彼女に使える侍女も他の屋敷の侍女とは趣が異なるように見える。更に阿多妃はもう子をなす見込みもない
そんな存在であれば後宮ならではの争いに巻き込まれないかといえばそうではない点は何とも言えない所。阿多妃がどの様な状況であろうと後宮に残ることや阿多妃の誇りを守ることが侍女たちにとって命をかける理由になってしまったりする。それが対外的には後宮ならではの争いに見えてしまう
ただ、猫猫が明らかにした真犯人の動機はもう少しミニマムなもの。自分が最も大切にしてきた相手が大切にしていたものを奪ってしまったという悔恨、それを隠したいという欲求
これは今まで話題になった後宮ならではの問題でも、閉鎖的環境で起こる問題でもなく単純に人間らしい感情から発する問題。人間的に色々と足りない部分が有る猫猫には理解しきれない。だからといって突き放してしまうのではなく、結果を変えないまでも犯人の希望を叶えるような提案は良かったね
どちらによせ阿多妃が離宮から離れる事は決まっているし、犯人の処遇も変わらない。もしかしたら阿多妃は真相に気づいていたかもしれない。それでもここで猫猫が犯人の為に起こした行動はとても尊いものであるように思えた
後宮で起こった問題の解決後は猫猫個人の問題が話題となる
無理やり後宮に連れてこられた以前の猫猫は無理して後宮に留まる理由は無かったし、壬子も猫猫に対してそこまで強い執着は持っていなかった。ただ、色々事情が変わって猫猫は留まりたいと思っているし、壬子も引き止めたいと思っている。でも、双方捻くれていて更には想いを正直に伝えない悪い癖がでてしまう
猫猫は壬子の想いが変わっていることに気付け無いし、壬子は自分の想いが変わっていることに気付きすぎてしまう。だからこその擦れ違い
まあ、最終的には何だかんだ収まるところに収まるのだけど。少女漫画みたいな解決法はちょっと面白い
展開がゆっくり過ぎる点は少々気になるものの、綺麗な絵でキャラクターの心情変化を描く本作はこの先も読み続けたいと思えるものだった。
この先、猫猫と壬子がどう絡んでいくのか気になるね
……そういえば、簪の意味ってまだ説明されて無くない?