二宮悦巳のレビュー一覧
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ネタバレ『ノーモアベット』で大人の余裕を見せていた藤堂と飄々として掴みどころのないディーラー芦原のスピンオフ。ラスベガスのカジノで藤堂の兄に拾われた芦原。思いもよらないプレゼントみたいに喜んで、“雪”と名付け、年の離れた弟みたいに可愛がろうとする藤堂。まっとうな教育と暖かい家族の愛情を与えて、堅気の人間として幸せになって欲しいと心を砕く藤堂の思惑とは裏腹に、雪はルーレットに取り憑かれていく。愛情を与えたいと手を差し伸べてくる藤堂が疎ましい。腹が立つ。大嫌いだ。会えばついケンカ越しになって、お互いひどく勘に触るのに、それでも磁石みたいに引き寄せられてしまう。
スマートでクールでそつがない雪よりも、結果一枚上手だった藤堂のどこか執念めいた愛情。
健やかで、鷹揚で、大人の懐の深さを見せつける藤堂も雪だけには余裕をなくしてしまう。本音など穏やかに貼りつけた笑顔でコーティングして、誰にものめりこまない、他人になんて全く興味がないスタンスを貫いている雪も藤堂だけには露骨にか嫌悪を露わにしてしまう。
逸や一哉の前では余裕な藤堂が雪にだけは振り回されてしまうのも何だか微笑ましかったし、嫌い嫌いと逃げ回っていても結果自分より藤堂を大切にしている雪も何だか健気でかわいくて、両想いの甘ったるさは皆無なのだけど、これはこれでいいんだなと思う。
カジノという非現実的世界を小気味よく描くテンポの良さも、家族の愛憎劇もさらりと読ませてしまう軽妙さも、一穂さんの文章はやっぱり好きだな~ -
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ネタバレ☆3.6
宇宙人リーマン×ビッチ高校生
まず、ビッチが苦手だから手に取るのを渋ってたけど、砂原先生のだからと思って買って積んでおいた。
ん~、やっぱりビッチは苦手だけど、ちゃんとしたビッチ(←おかしな表現)だったし、ちゃんと気持ちが揺れるところ、相手のために正しくありたい思うところ、読んでいくうちにすごくかわいく思えた。
宇宙人のリーマン杏藤は筋金入りのお坊ちゃまなのに、それだけじゃなく暗い背景があったのは、すごくポイントだった。
砂原先生の書くふんわりしてるのに少し底深いところが大好き!
一生懸命な二人がとても可愛かったです。
ただ・・・・・・
タイトルが合ってない気が。
あと、最後の一文
「王様みたいにさ」というのはちょっと違うな・・・と。
今までわぁぁって読んでたのに、最後にハシゴ外された感が。。。
王様?もっと違う感じかなぁと。 -
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ネタバレ東京に突如出現した公営のカジノ島。その広報として都庁から派遣された逸。そこで新進気鋭のディーラーとして働く従弟の一哉。
家族をものすごく愛しているけれど顧みず、放蕩の限りを尽くすギャンブラーの父親を反面教師として、逸は公務員という正反対な道を選び、それでも愛すべき存在の伯父にならって一哉はカジノの世界に飛び込んだ。対照的なふたり。
従兄弟だから、いっそ兄弟みたいなもんだから、決して素直にはこぼれ落ちない言葉。好きだからこそ、このまま一緒にいたら、きっと逸にひどいことをしてしまう。これ以上一緒にいられないと逸から離れる一哉。一緒にいられないのはもっと苦しいのに。
そんな一哉の想いに気付けずに、一哉は自分ではなく、自由に生きる父といることを選んだのだと、置き去りにされてしまったのだと逸は切なかった。それでも「行かないで。ずっとそばにいて」とは口にできない。例えそう告げたとしても、きっと一哉は行ってしまうのだから、素直に口に出すなんて悔しかった。
結果ずっと離れていることもできなくて、逸のそばに帰ってきたはいいけれど、自分ではない誰かが逸に触れるかもしれないことに耐えかねて、今度こそ逸の元を永遠に去ろうとする一哉。そんな一哉を取り戻すべく、逸は一世一代の大博打を打つ。
ふたりの感情が今に至るまでの過去エピはあまりないので、潜在的に両想いスタート前提で読まないと、えっいつから?、えっなんで?となってしまうのかも。私はそのあたり不思議なほどすんなりと読めてしまったので違和感は感じなかったけれど。
カジノというどこか非現実的な華やかな世界。光る脇キャラ。軽妙な会話。身内同士という背徳感も特になく、さらりと読ませる。私は結構楽しかったな~☆ -
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ネタバレ待ちに待った「毎日晴天!」シリーズの続刊が出たぞー! と大喜びな彩波です。
というか、前の巻が出てから十数年。
待ってた自分にもびっくりしましたが、待ってられる腐女子であり続けた自分にもびっくりします。
これで、少しは書けてなかったブログも更新できるかなあ……としたちょっとしたわくわく感もあります。
まずは、物語は龍が家出して出て行ってしまった後の花屋を明信が一生懸命店番をする話。
そりゃ、普段の龍ほどにはいかなくて、家族総出でみんなが心配がって花を買いに来る……。
しかも龍の逃げた理由と言うのが、「志麻が富士の樹海にいる」という新刊本の帯を見たから、という理由だけ、というかなり情けない状況。
けれど、志麻姉だよ、しょうがないよね、と帯刀家一同は龍を責めるに責められず。
挙句の果てに、真弓まで「勇太がここで普通にしていられるのが理解できない!」とか言い出す始末。
と言いながらも、真弓は一応、勇太を守るために策は練っているのだけれど、他の兄弟からは「それ、しゃべる暇があればいいね……」と言われてしまい、勇太までもが自身がとんでもない立場に置かれていることを理解する。
誰も龍兄を責められないし、責めるつもりもないのだけれど、それでも置いていかれた明信が不憫で……というどうしようもないような状況。
結局、言葉足らずで自分たちの気持ちを伝え合った明信と龍は、彼らなりのハッピーエンドだったのだけれどなんともはや、これはさっさと志麻が帰ってきて、発破をかけるとか、血祭りにあげるかをしないことには、ちっとも前に進まないだろうなあ……ということが容易に予測できる相当な泥沼感。
どっちも言葉が足りなくて、どっちも相手に対して優しすぎてちっともきっちりまとまらずにどっちかがふーらふら、ふーらふら、してる感じがイライラするカップルではありますが、まあそれが彼らの形で彼らのペースなんだろうな、とは思います。
で、二つ目の話が、真弓が行こうと思っていた本命の大学に落ちてしまって、改めて自分をどうして大学生になろうと思ったのか、思い悩む話。
落ちて初めてそんなにそこの大学に行きたかったわけじゃないということを知り、更に言うならその大学に行って、何をしたかったのかがまったくわかっていなかった……という話でした。
まあ、個人的に文系の大学を通っている、なんて素敵な期間がまったくなかったので、入った時点から高校生みたいにほぼカリキュラムが決まっていて、ちんたらちんたらしながら大学生活を送る、という状況だったからなー……。
選考で悩むんですかね、そういうある程度の自由度のある学校を希望された人たちは……と、まったく想像のできない世界で頭を抱えてしまって、損な大学生活を送ったなあ……とわが身を呪いたくなりました。
それにしても、真弓の回りは、自分なりに人生を考えて、結論を出した人が大半だったので、そんな中にいると思い切り劣等感刺激されちゃってもある程度は仕方がないことなのかな、と思います。
そして、最後の話。
お弁当を届けに来た秀が、大河のボヤキを聞いて、慣れないままにあっちこっちに出向いて、あれだけ大騒ぎをした真弓がなぜ落ち着いたのか、理由を探しに旅立つ話。
秀は原稿から逃避するように、その答えを捜し求めるけれど、結局辿り付いたのは、自分の人生で今まで「一番考えてはいけない」と思っていたその考えで、秀は少し参ってしまう。
けれど、その参ってしまった秀のことを、大河が優しくくるんであげてハッピーエンド。
大人カップルはすれ違って大揉めになることって少なくなってしまいましたよね。残念。
感想としては、そんな感じなのですが。
最後に一つだけ。
こんなに長い間忘れないでいてくれた作者さん、担当さん、本当にどうもありがとうございます。
もう二度と読めないんじゃないかと半分以上諦めかけていたので、読めて嬉しいです。
また「次」が、「毎日晴天!」のシリーズになるのか、それ以外のものになるのか、まったくわかりませんが、作者さんがあとがきに書いてくれた「また」を信じて次が出るのを待ち続けたいと思います。
せめて次は、二桁になる前に…笑
このシリーズを終わらせるなら、最後は「大河と秀」がいいって言ってくれた作者さんの言葉、今もまだ信じてしますよ! でも、今回何のかんの言いながら、秀の話が入ってしまって、これで終わってしまわれたら……というそれだけが心残りです。そうならないことを祈ってます。 -
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ネタバレ元々は、宗明が買って来たゲームの中の人間が実体化してしまって、恋愛ゲームなので、「宗明が誰を選ぶか」という話だったように思うのだけれど。
どういう訳だか、アーヴィンと宗明の兄である有真が急接近。
そもそもは、宗明に兄以上の気持ちを抱いてしまった有真が、宗明と距離を置くために、一人暮らしを始めたのだけれど、家事能力皆無の有真の部屋はとんでもないことになってるは、有真自身はぶっ倒れるは――で。
お金は稼いでいるものの、人間としては最低ランクの生活をしている。
そんな有真を放っておけなくて、アーヴィンが有真のことを構いだしたのが始まり。
結局二人はラブラブになってしまい、アーヴィンは出て行ってしまう。
出て行かれたら出て行かれたらで寂しいもので、頑張って兄離れをしようとしていた宗明も、有真にあれこれ言いに行ったり――
そんなちょっと踏んだり蹴ったりな始まりな今回の巻。
まさか、そもそもの設定上、宗明以外とくっつくルートが用意されていたなんて思わなかったんですが、まぁ、これはこれでありなのかな――?
個人的にはアーヴィン×有真のカップルはかなり好きです。
一方の宗明は宗明で、ゲームの登場人物ではなく、リアル藤岡が何やら宗明を思っているようですが――と。
なんというか、設定が設定なだけに、ゲームの登場人物とくっつかない場合、ゲームの登場人物の扱いはどうなるのか、気になるところなんですが――
宗明自身の恋愛はまだまだ先が長そうです。 -
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集中力!ということで、久しぶりに一気に読んだw これまでの話は漫画でしか読んでなかったですけど、あまりにも漫画が雰囲気がよく出ててびっくりしました。原作者とおんなじ人が書いてるんじゃないかと錯覚するぐらいの。漫画に慣れ親しみすぎてて、そっちに勝手に脳内変換してるんですかね…?
というわけで大河と秀の話。なんだかんだで毎日晴天!以降では進展が全く見られない二人でしたがここに来てようやく!それにしても秀の抱えるものは根が深い。また同じことを何かの拍子に繰り返すんじゃないかなとちょっとおもいますよね、あの性格は。でもまあ前よりは確実によくなってるんじゃないのかな。その寂しさは。などと思ったのでした。 -
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ネタバレ究極の焦らしプレイ!これ何の罰ゲームなんでしょうか・・・?
相変わらず乱暴粗暴横暴の3B男の波多野先輩に振り回されっぱなしの聡。
寮生活のドタバタもいつも通りですが、ふたりの関係は少しずつ変化して、今ではキスをしてしまう仲に。
いつも波多野先輩の強引さにプリプリしつつも、まんざらでもない聡。
ちょっと嫉妬してモヤモヤしたり、グルグルしたりは鉄板です。
でも今回はひねくれ者の波多野先輩が本心をようやくカミングアウト。
ものすんごい聡にベタボレなんだね。表現が若干歪んでる気がするけど・・・
かなりいい雰囲気になって、『もうどうなってもいい』と何度もなりながら、毎回いいところで誰かしらの邪魔がはいる。
結局最後まで、決定的な進展はなし。
すっごい生殺し感覚の一冊です。続編のリターンズがあるのを知らなかったら暴れてるレベル。
『リターンズ』もこのままだったらどうしよう・・・ちょっと不安です。 -
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ネタバレ『秋霖高校第二寮』シリーズ二作目。あいかわらず乱暴粗暴横暴の3B男の波多野先輩に振り回されっぱなしの聡。ツンツンツンツンしてキャンキャンキャンキャン吠えてるんだけど、なんかこの焦れったさっぷりがなんかかわいいやら、おかしいやら。
今回、二人の初チューがありますが、一方的で色気ゼロなのに、『ザマミロ』って波多野先輩のセリフに妙に萌えるな~・・・
『気分はすっかりサワーグレープ』って聡のモノローグにもすごいって感心したよ。
そうだよね、甘くてフルーティなのに、やっぱりどこか酸っぱいんだよね、この恋心は。
いきなりキスしてきたり、誕生日にいきなりロレックスを買ってくれたり、波多野先輩の愛情表現は予測不能だけど、聡のほんの3%くらいのデレをちゃんと拾ってくれるところがすごい。
このふたり、どの程度進展するんだろう・・・ずっとこのままな気もする。