前作は主に生保についてだったが、今回は医療保険に関する内容。
今回もまた保険初心者にもわかりやすくて面白かった。
人生の各フェーズにおいてどのような保険に入るべきで、どのような保険には入るべきでないか、を検討する上でとても参考になる。
前作と併せて読むことで保険への理解を深められると思う。
*保
...続きを読む険の本質は「発生する確立は低いが、起きたら経済的損失が大きい事故に備えるために、大勢で少しずつお金を出し合って備える」ことにある。
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MEMO:
p37
わが国の医療制度は、標準的な医療を選択している限りは、健康保険の給付対象となる。
p99
消費者にとって本当に必要な商品が売れない。
短い入院であれば貯蓄で対応できるはずだが、消費者には割高でもすぐ払ってもらえる商品が売れる。
p107
純保険料+付加保険料(人件費・店舗費・手数料・広告宣伝費)=支払う保険料
死亡保険において純保険料は各社ほぼ一定。付加保険料は各社のビジネスモデルにより異なる。
p114
公的医療保険は強制加入である。保険料は所得比例である。病弱者であることを理由に加入を拒まれたり、高くなったりしない。税による補助があるので割安。
民間の任意保険を選ぶ前に公的な医療保険制度を理解すること。
p118
健康保険制度は大きく分けて5つ
・組合健康保険(大企業)
・協会けんぽ(中小企業)
・共済組合(公務員)
・国民健康保険(自営業)
・後期高齢者医療制度(75歳以上)
p116、p141、p143
現役から退いた高齢者には原則として生命保険は必要ない。高齢になれば誰しも病気にかかるし、介護が必要になる。起こることがわかる事柄に対して備えるには保険ではなく、貯蓄が向いている。
p144
定年後は子どもは独立しているし、世帯主が亡くなっても残された配偶者に年金は支給され続ける。老後の生活はこれまで形成してきた資産と、年金に頼ることになる。したがって死亡保障は不要と考えるべき。
p148
高齢者はそもそも医療費の負担金額はさほど大きくない。
ファイナンシャル・プランナーのコンセンサスとしては「いざというときに医療費に回せる貯蓄が数百万円あれば、民間医療保険は必要ない」という結論になっている。
p157
民間介護保険はそれほど保険性が高くない。支出を合理的に減らして、手元の現金を増やすことの方が大切。
p162
「就業不能保障保険(ディサビリティ保険)」
死亡保障ではなく、働けなくなるリスク(障害状態)に備える保険。
p102、p210
医療保険は終身保障が主流だが、医療技術も制度も変化していくなか、超長期の保障内容を固定するのは望ましくない。終身保障より短期保障のほうが理想的。
p212
現役世代の保険の入り方
・独身の間は死亡保険は不要。むしろディサビリティ保険が必要ではないか。
・結婚したり子供ができたら死亡保険に加入すべき。子供が就職したら解約してよい。
p217
生命保険は、まだ貯蓄が無い若い世代を守る、いわば「時間を買う」ためのものなのだ。いずれは卒業するつもりでいるべき。