駒形のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“リリはまだ、そんなふうに考えられませんでした。イザヤの言う通り、ふたりはストームを救ったのです。けれども、そのことを喜ぶ気にはなれませんでした。「でも、その代わりにぎせいになったものは?」リリはたずねました。「牧場が丸ごと売られてしまうかもしれないのよ!」
しゃべっているとちゅうで、リリは自分でも、牧場を救うためにストームが苦しまされるなんて、ぜったいにあってはならないことだと考えていることに気がつきました。この事件には、ハッピー・エンドはないのです。
「正しいことはなにか。それを決めるのは、とてもむずかしいわね」リリは小さな声で言うと、なみだぐみました。”[P.151]
5巻目。
転校生 -
Posted by ブクログ
続けて読みました。ほぼ刊行分追いついてきましたが、
所持してる2冊(卵ハンバーグ、天使)だけ遅れてます;
今回もなかなかどうして。
やっぱり掘り下げが足りないとは思いますが、
今回はまぁ児童書としてはこんなもんかな?て感じでした。
必要以上に重くなりすぎずで。
初恋の流れが、賢い子らしいなぁと(^^♪
初恋もですが、傍に見るだけでなく、実際に
話したり他の側面を見ないとわからない部分は多いので
(実際関わっても氷山の一角といっていいくらい)
ろくに知りもしないでわかった気になってはいけないなぁ
というのは何歳になっても課題ですね。
そういう部分が今回は書かれてたのが嬉しい。
おまけで、シ -
Posted by ブクログ
“開けはなたれた窓から入ってきた猫の表情はしんけんです。「お知らせしたいことがあります。わたくしの使用人が、さきほどから夢中になって、こちらの窓に向けてなにやら投げつけておりますわよ。あなたの気を引こうとしているのだと思いますけど」猫は説明しました。「使用人のとほうにくれたようすを、だまって見ているわけにもいかず、お知らせにまいりました」猫は前足でひげをなでました。「このさいですからもうしあげておきますが、あの使用人は、相対的に、能力がかたよっていますわね。それにひきかえ、新しい"缶切り"のほうは応用力があるともうしますか、使い道が広くて便利ですわ」
「新しい缶切りってなん -
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“「信じられないかもしれないけれど、トリクシィのお姉さんが動物園で働いているの」
「なんだって?」イザヤは驚いた表情で、リリを見つめました。
リリがきょうのできごとを話すと、イザヤは心配そうになんども首を横にふりながら聞いていました。
「それはちっともいいことじゃないな」イザヤはリリが話しおわると言いました。「トリクシィは、ぼくらに仕返しするチャンスをねらっているんだ。今のところ、学校では成功していないけどね。ぼくはかけてもいいよ。トリクシィは、トリーナをそそのかしてきみに仕返ししようとたくらんでるよ」
「そうかもしれない」リリは緊張して、下くちびるをかみました。”[P.60]
2巻目。
ピ -
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“「ところで、きみに聞きたかったんだ。どうやったのか」イザヤはつづけました。
「花を咲かせる、あれ。あんなすごいこと、初めて見た」
イザヤは好奇心に満ちたまなざしで、リリをじっと見つめました。イザヤはこの前のできごとをもう怖がっていないようです。それがわかると、リリは胸をなでおろし、少し考えてから言いました。
「わたしが話したら、あなたも話すのよ。ゲーテの本を読んでいるのを知られたくない理由をね」
リリは腕組みすると、きっぱりと言いました。
「これは約束よ。秘密の約束!」
イザヤはためらっていました。話すことで得すること、損することを慎重に考えているようでした。そして、考えた末に言いました。
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Posted by ブクログ
動物と話せるという特殊能力や、能力がバレては転校を繰り返している負い目のために、引っ込み思案な性格のリリアーネ。
新しい学校でも、普通にしようと気をつけては空回りし、さっそくクラスの中心グループに目をつけられてしまいます。
そんなある日、授業で行った動物園でなぜか急に興奮して暴れだすようになったゾウのマルタに出会って………
テーマは友達を作るということ、本当の自分をさらけ出すこと、と結構真面目。
そこに動物と話せるという特殊能力やちょっとカッコいい男の子、漫画っぽいかわいいイラストと女の子が興味を示しそうな要素を盛りだくさんにつめこんでいます。
朝読なんかに良いかも。 -
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