シュタインズゲートの世界を
ヒロインたちの視点で描いたアンソロジー。
下巻は、
フェイリス、ルカ子、まゆりの
それぞれの視点での本編と
ある日のラボでの
萌郁のちょっとしたハプニング。
ラボメンメンバーのアンソロジーをやるなら
なぜダルがいないのだ!?
という疑問は差し置いて
フェイリスの特徴である語尾の「~ニャ」は
地の文でやられると相当に不自然。
また、内容もあまりに説明的。
本編でも亡き父に対する思いは十分に伝わっていたため
改めて同じことをされても何も面白みを感じない。
ルカ子も同じく本編でのシナリオの目線を変えただけではあるけれど、
こっちは忸怩した思いが伝わる文章で好感が持てる。
ただ誰彼かまわずリーディングシュタイナー発動するのはどうだろうか。
誰もが持っている資質といえども、安売りすると本編ラストでの
岡部と紅莉栖の再会がちょっと色褪せてしまうように感じてしまう、かな。
まゆりの話は電話レンジ(仮)の改良あたりからトゥルーエンドまで。
他より範囲が広いのでかなり駆け足。
まゆりが岡部をどのように感じているのか。
岡部がまゆりのために奔走している場面を思えば
胸が熱くなる部分もある。
桐生萌郁はトゥルーエンド後の世界なのかな?
その割には岡部と紅莉栖はつき合っているようには見えないけど。
それともまったく本編と関連しないどこかの世界線なのか。
下巻ではこれだけオリジナル。
本編では残酷で悲惨な役回りを演じる彼女だが、
この世界線ではほんわかした本来の人柄を見せてくれている。
結果として
各キャラクターにどうしようもなく愛を感じている人はどうぞ。
派生作品であれ、物語に一定のクオリティを望む人には
いまひとつお勧めはしかねますかね。
あとは
作品のできばえとは別として、
あとがきで執筆者のシュタゲに対する強い想いと
プロフェッショナリズムを感じた。
これは少し嬉しい。