戸部田誠(てれびのスキマ)のレビュー一覧
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「ニューヨークに行きたいかー!!!!!!」
「おーーーー!!!!!!」
「罰ゲームは怖くないかーー!!!!!!」
「おーーーー!!!!!!」
ウルトラクイズがテレビで放映されていた当時、私はまだ出場資格はありませんでした。毎年流れているスケールの大きい番組に「いつか出たい」と思っていたものです。
残念ながら出場できる年齢になる前にウルトラクイズ自体は終了してしまいましたが、ウルトラクイズの多くのファンがそうであるように、私も「第13回」は、何度も何度も、それこそビデオテープが擦り切れるまで見ていました。
まさか30年以上たって新しく情報が出てくるとは…。
頭の中にこびりついている映像 -
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良くも悪くも日本の芸能界を形成し、同時に視聴者にも広くその存在は知られている芸能事務所の起源を調査した一冊。ジャズから出発して映画やレコード会社、そしてテレビ黎明期にまで話は及ぶ。膨大なインタビュー取材と資料からストーリーが浮かび上がってくる構成はさながら大河ドラマ。知らない史実ばかりでとても面白かった。ただ、ドラマチックな筆の一方で(あとがきで「本書で解き明かしたいのはそういった部分ではありません」とエクスキューズされているものの)昨今報道されることが増えてきた負の側面や韓国エンタメに周回遅れで惨敗している日本の現状との因果関係にまで踏み込んでいない点には物足りなさを感じる。その辺りは続刊に
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奇しくも「平成」が終わる。まさに平成のテレビ史と言える本だ。
確かに日テレは今も強い。
視聴率三冠王以外にも、デジタル方面への攻めも他局と比較して積極的。
とにかく新しい事象に対して飛びつくのが早く、迷いがない。
そんな企業文化はいかにして生まれたのか?
日テレにとって、1980年代は負けの時代だった。
それを逆転させたのが1990年代。
まさに時代は平成。
「勝ちグセ」がついたと言えるだろうが、「えげつない勝ち方」をしてからの日テレは確かに強いのだ。
ただこの本を読めば読むほど、「特別なことをやった」という事実がないことが分かる。
当たり前のことを、当たり前に速やかに実行しただけ。
現場で思 -
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冒頭の「苦手」が秀逸。
「嫌い」や「ダサい」とかだと角が立つけど、「苦手」なら、まだ知らない部分にきちんと向き合うことで克服できそう、前向きだ。そういうシーンがあったら「苦手」って言おう。
でも、やっぱり嘘はつけないようで、そこはかとなく違和感を匂わす書きっぷりも感じられましたよ。(実際どうかはわかりませんが)
しかし、現在のテレビが凋落した原因は日テレが天下を取ったからなんじゃないかと思い始める。フジは軽佻浮薄ではあったものの、深奥には知性と教養があった、ような。日テレはマスな人間の欲望を最大公約数で叶えてくれるので、ある層の視聴者にとってはテレビは単なる娯楽に落ちぶれてしまった。だから、も -
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日テレ快進撃の要因は、24時間テレビにある、という分析を聞いたことがあります。1日まるごと1つの番組を成立させるために、報道とかドラマとかスポーツとかの縦割りを超えたチームになったことが、それが若い作り手世代によってなされたことが効いてきている、と。まさにその詳細篇。フジテレビコンプレックス世代による逆襲物語でした。ひとつひとつの番組が、どうやって生み出され、どう次の番組に繋がっていくか?番組という点が編成という線になって、それがコンテンツ産業としてのテレビ局の組織文化をどう変えていくのか?ビジネススクールのケースのような話です。今だから、と言えるような結果論にも思えますが、だからこそ、この状
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笑福亭鶴瓶は粉うかたなきお笑い界の大物にもかかわらず、「もっとおもろなりたい!」と後輩に嘆き、「日本で一番サインしてるんとちゃうか」と涼しい顔で語り、ファンとの関わりに時間を割く。そう今風に言うなら「神対応」を365日してる芸人。その一方で、今でもテレビカメラの前で局部開陳をやりかねないアナーキーさも持ち合わせる。
著者はその鶴瓶の生き方を「貪欲に満ち溢れている」と捉え、それを「スケベ」のフレーズに凝縮する。
本書は京産 落研から6代目笑福亭松鶴への入門、あのアフロヘアーの秘話、ラジオで培われた鶴瓶噺、入試で見初めた人と結婚、東京進出の挫折と復活、齢50を超えてからの古典落語に挑戦…、公私