あらすじ
タモリをもっと知りたくて。
デビュー時から現在までの、タモリの様々な発言やエピソードを丹念に読み解き、
その特異性と唯一無二の魅力に迫る。
親しみ深くて謎の多い、孤高の男の実態とは。
タモリは過去や未来にこだわることの不毛さに対し、若い時から(あるいは幼少時から)問題意識を持ち、考えぬいた末に「現状を肯定する」という生き方を選択した。いかに執着を捨て、刹那的に生きることを選べるか。その実践として、「タモリ」がある。(本文より)
【目次】
序 タモリにとって『いいとも』終了とは何か
1 タモリにとって「偽善」とは何か
2 タモリにとって「アドリブ」とは何か
3 タモリにとって「意味」とは何か
4 タモリにとって「言葉」とは何か
5 タモリにとって「家族」とは何か
6 タモリにとって「他者」とは何か
7 タモリにとって「エロス」とは何か
8 タモリにとって「仕事」とは何か
9 タモリにとって「希望」とは何か
10 タモリにとって「タモリ」とは何か
巻末 大タモリ年表
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大タモリ年表が秀逸。
タモリは博覧強記ともいえる知識を有しながら、著作の書籍は驚くほど少ない。
まるで記憶されることを拒否しているかのように。
タモリの思想を老荘思想と比較することもあるらしいが宜なるかなである。
どの場でも自然体であり、決して現状を否定しない。
やる気のあるものは去れ、反省はしないなど、ありのままの現状を受け入れ、評価はあくまで他者が決めることとと関知しない。
達観した思想ともいえるので真似をすることは難しいが、憧れる芸能人が多いのはよく分かる。
Posted by ブクログ
あっという間に読み終えてしまった。なるほどタモリとはそういう人物だと改めて感じた。多趣味で知的センスあふれる人物。芸人という枠を超えたすごい人物。「笑っていいとも!」以外では、「タモリ倶楽部」「ウォッチング」「ボキャブラ天国」「音楽は世界だ!」「トリビアの泉」「ヨルタモリ」「ブラタモリ」いずれもらしい番組ばかり。特に私は「音楽は世界だ!」「ヨルタモリ」が好きでした。
タモリ好きなら必読書です。巻末の大タモリ年表もいいです。
Posted by ブクログ
日本で最も知名度がある有名人であるタモリさんについて、過去のテレビやラジオでの発言、著書や雑誌などの内容、関係者の証言などをかき集めて分析、まとめられた内容でした
タモリさんは一番の有名人ですが、一方でどういう方なのか、その本質はベールに包まれているので、敢えて本人にインタビューせずに、様々な資料から紐解いて地道に分析して、「タモリにとって〇〇とは何か」というタイトルで章立てさた形でまとめられています
また、芸能の世界に入ったキッカケや「いいとも」の司会者として抜擢された経緯、その時の本人の気持ちなども書かれていて面白かったです
「明日を考えて今日を生きてる奴はダメ、過去を振り返るヤツもだめ、反省なんかしても意味はない、今日は今日のために生きなきゃやってらんない」という考え方がとても印象に残りました。だから、いいともを長く勤めることができたと。自分の今の境遇に完全に当てはまるか分かりませんが、しんどくなった時、この考え方を思い出してもいいかも、と思いました。
更に、文庫版のみですが、巻末に「タモリ大年表」と題したタモリさんの歴史がまとめられているのですがこれがまた圧巻でした。全部読んでしまいました。昔は映画やドラマにもよく出演されてたことにビックリしました。
Posted by ブクログ
ずっと読みたかった本。
タモリにとって「タモリ」とは何か?という問いかけが既に興味を引く。
タモリ自身ではなく、タモリの過去の発言からタモリとは何かを突き詰めている。
読み終わっての感想を一言で言うなら、タモリ学とは一つの立派な哲学であるということ。
共感できる部分も多々あったが、その中でも「意味なんて探すから世界が重苦しく感じる」という言葉は一番印象に残っている。いろいろと深く考えてしまう、良くも悪くもなんでも調べることができてしまう世の中は便利でもあるが、一方で人が疲弊してしまう要因にもなっている。今の若者にこそぜひ感じてほしい、見てほしい生き様だなと感じた。
この本の最後に、いいともでお馴染みの「ウキウキWACTHING」の歌詞が載っている。
今日がだめでもいいトモロー
きっと明日はいいトモロー
いいともいいともいいトモロー
この本を読み終わってこの歌詞を見るとすごく感慨深い気持ちになれる。
過去や未来を悲観したり想像しても何も始まらない、ただそこにある現実を楽しめば良いじゃないか、そうすればまぁなんとかなるよと。なんとなく生きづらさを感じる人にぜひ読んでほしい一冊だと感じた。
Posted by ブクログ
夢や希望を抱けずに生きてきた身としては重なる部分があって読んでて救われた。今を生きることに懸命であればそれで良いんだよって背中を押してもらえた気がする。
「なるようにしかならない」
Posted by ブクログ
タイトルと絵と一目惚れした1冊。
国民的タモリさんと言うイメージ。
興味本位で読んでみた。
驚いたのは僭越ながら私と思想が似てると思った。
「友達などいらない」と言い切ってるところ。
私自身もそう思ってる。
愛や夢など持たない方がいいと私も思う。
タモリさんの残す言葉などは生きづらい人におすすめな気がした。
Posted by ブクログ
自らテレビっ子と称する筆者の一視聴者としての視点からまとめられたタモリ学。「タモリ」という存在がいかにして形成されたのか、その哲学はどのように生まれてきたのかを知ることができる。彼の「意味や言葉」に対する独特な考え方はとても新鮮。自然体な、今を自由に生きるという生き方や、人間関係に対するスタンス(他者に対する距離感)が、ずっと一貫していることが素晴らしい。この境地迄達するのは容易ではないだろうが、楽に生きる大いなるヒントになるのではないかと思う。
Posted by ブクログ
2014年に単行本として刊行。タモリのデビューから当時までの活躍を振り返る。デビューの変な芸やいいともやタモリ倶楽部をリアルタイムで見ていたので芸風がだいぶ変わったように思うが、本人的には変わっていないとのこと。
Posted by ブクログ
タモリの生き方は刹那的。
思慮深く物事を観察し、分析できるからこそ何事にも執着しない。軽やかに自由に生きていく。
「バカなものにある、開放的というか、日常からはみでた突飛性という得体のしれない力を楽しむ、これは知性がなければできない。どんなものでも面白がり、どんなものでも楽しめる、これには知性が絶対必要」
な、なるほど。さんまともたけしとも違う特徴はここか。いいともも、昼の笑いに知性を求めたプロデューサーが夜の顔だったタモリを抜擢したらしい。
刹那的だからこそ、どこから読んでも大丈夫。いい意味で、一貫したまとまりがない。それがタモリの懐の深さなのかも。
いいともリアルタイムで観てた世代でよかったー!
Posted by ブクログ
本屋でブラブラしてたら
目についたので買ってみた
別にタモリファンではない
ブラタモリ見てると
タモさん、いろんなこと知ってて
すげーって思う程度には好きなので
読んでちょっとびっくり
だいぶ変な人だった
人生でまだこんな人に出会ったことないな
真似できるとこもあるけど
いやこうはなれんなーってとこもあって
楽しく読めた
人にオススメすることはないので
星はフツーの3つ
Posted by ブクログ
徹底的に今を生きるタモリさん。徹底的に自分の世界を確立してきたタモリさん。
その一貫した生き方が、今の多趣味の好々爺へと行きついてるんだろうなー。
Posted by ブクログ
タモリさんが好きで手に取ったが、あくまでも著者が集めた文献やエピソードによる、周囲からのタモリさん像。
あのサングラスの下に隠れたタモリさんの本質のようなものは、なかなか掴ませてくれない。
しかしながら、ラジオ、テレビの黎明期を熱く駆け抜けた、若かりし日のタモリさんを感じることが出来た。
人生を面白がり、一歩引きながらも貪欲に、楽しむ姿勢を見習いたい。
Posted by ブクログ
自分の思考と似ているところがあると嬉しい。しかし、自分はネクラなのでこの人のようになれるってことはないのだな、と残念になる。
ただゆるければ良いとか、ただただしっかりとしていなければ良いのではなく、森田芸は知性の上に成り立っているものだと思う。
自分は、きちんと生きすぎて、学校を休むことが全くなかったことにより、笑っていいともを見たことがなかった。そのせいで、森田さんの存在を知った時には、森田さんはもうじいちゃんだった。この本を読んで、もっと若い時代から追いかけたかったと思った。そしたら、自分も影響を受けて、もっと変態に生きられたのかな、とか思う。影響を受けて、とか考えてる時点でもう違うんだよって言われそうだけど。