戸部田誠(てれびのスキマ)のレビュー一覧
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漫画やラーメンは、今や日本を表す代表的な
大衆文化と言っていいと思います。
しかし最初からそうだった訳ではないが、先
人たちが人生を賭けて「最高のモノ」を求め
た結果、今や誰もが知る日常的な文化にまで
昇華したのです。
クイズもまた同じです。
今でこそ「東大王」や「Qさま」など、TVコ
ンテンツとして見ない日はないほどのクイズ
番組。
今ではクイズ作家なる職業も生み出している
「産業」でもあるのです。
その契機となったのが「アメリカ横断ウルト
ラクイズ」です。
まさしくこのイベントに人生を賭けた若者た
ちが数多くいました。
現在では視聴者参加型のクイズ番組はほとん
ど存在せず、回 -
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1989年、日本の繁栄のピークとクイズ文化の華やかな青春群像
1989年の第13回アメリカ横断ウルトラクイズを軸に、そこに集う若者達の「クイズ青春物語」。
中学時代にリアルタイムでテレビにかじりついてた世代としては、すごく楽しめました。
当時、まだ市民権を得ていなかった「クイズ研究会」などの話は本当に「青春」ですねー。
当時、日本全国に同時多発的に現れた「クイズ研究会」的なものは豊かな時代になってそういった文化趣味に属するものに若者が没頭できる環境が整ったから、という原因を考えると、マンガ、アニメオタク文化が勃興してきたのと同じ文脈で考えていいのかなと思いました。 -
Posted by ブクログ
自分も出たいなあと思っていたアメリカ横断ウルトラクイズの、伝説と言われた第13回にフォーカスした、ノンフィクション。
テレビで当時観ていたが、あの熱気はすごかった。
本書によると13回ウルトラクイズは第一次予選終了の時点で、大学クイズ研関係者が三分の一を占めてしまい、番組制作側は焦ったという。
ウルトラクイズは、普通のクイズ番組という枠組みでは無く、クイズを通じてニューヨークを目指す人間ドラマが感動を生むというコンセプトで様々なキャラクターがいてくれた方が、良いと考えていたのだ。
しかし、結果は大変盛り上がり、多くの人の記憶に残る印象的な会になったそうだ。
クイズに青春を燃やした人々の物語 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日テレ快進撃の裏側を描いた本。今のテレビ業界にはない勢いが詰まっている。
時代の違いを感じながらも、自分が本の登場人物のように情熱を持って仕事できてるか考え、恥ずかしくなった。
時代を言い訳にしたくないと思う。
以下、気になった部分の備忘録。
・日本テレビのディレクターは代々仲がいい。24時間テレビであつまり、作り方の共有と差別化ができる。
・細野邦彦いわく「ハイブローなことよりも人間誰しも関心があるローブローのことを、そのままストレートにみせるのではなく、綺麗にパッケージすることが大事」
・五味一男はクイズ番組を立ち上げるため、クイズの出題傾向や司会者、回答者、セットや番組構成、画面 -
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戸部田さんの本は毎回楽しく読ませてもらっています。
日テレのバラエティのイメージは「強い」という感じ。その中に「面白い」も入っているのだろうけど、それよりも「強い」。それで、僕が感じるこの「強さ」ってなんだろうとずっと思っていた。
視聴率を取りに行くという執念の強さか。サブタイトルの「えげつない」というのが、執念に通じる。しかしそれだけではない、別の「強さ」が全編で語られている。最終章の小杉善信さんの、視聴率に対する言葉に痺れた。
また日テレの逆襲劇を題材とした優れた組織論、リーダー論としても読める。僕のようなテレビっ子のサラリーマンは特に刺さる本だと思う。日テレはなんかいけすかねぇと思 -
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