戸部田誠(てれびのスキマ)のレビュー一覧
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少年ジャンプ、かと思ったら、ジャンプ+、だったのね。
結論から言うと面白かった。一からネットと取り組み、編集者としても成長していく人達の姿が良かった。
もっとも、読んだことがあるのが「怪獣8号」だけなので、作品の評価とか言われてもなんともだった。
基本、ネット漫画は好きではない。紙本派。
色々とあるが、漫画を描いていた身、読んでいた身とすれば、紙でページを捲るからこその仕掛けとか工夫がネットでは活かせない。
端的に、ページ捲った瞬間の、見開きワーオは、ネット漫画では味わえない。
いわんや、ちょっと前に日本は遅れてると言われていた、どこぞの縦読み漫画なんか、せっかく大手塚以降、映画を参考にしながら「コマ割り」と言うえげつない表現方法を突き詰めてきたのを捨てて、絵巻物語に戻したいのか、全く理解に苦しむ。
イラスト付きのストーリーを読みたければ、冒険ダン吉でも読んでおけば良い。
漫画家目線での感想とかが少ないのがちょっと不満。
ジャンプ編集部のいいとこばかり。
今ってそうなのかな。
うちらが学生の頃は、住友銀行と野村證券と少年ジャンプみたいな感じで、周りもみんな持ち込みは講談社か小学館だったけど。
いずれにしろ、漫画家目指す人の発表する場、食べていける場が広がったのは、本当に嬉しいし、羨ましい。
開拓の最前線にいる皆さまに感謝。
幅広くなった読者さま、俺も含めて、ありがとう。 -
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戸部田誠a.k.a.てれびのスキマがデジタル漫画誌『少年ジャンプ+』の歴史を紐解いた一冊。畑違いのオファーに当初は戸惑ったと著者自ら述べているが、要所で『笑っていいとも!』の例えが出てくるのがニクいw紙媒体の絶対王者がデジタルに進出するという典型的なイノベーションのジレンマ。それを地で行くノンフィクションは漫画に疎くても企業ドラマとしてめちゃくちゃ面白い。個人的にはITエンジニアの仕事をしていることもあって技術的負債やシステム負荷の話題が出てくる第6・7章が特に読み応えがあった。裏を返せば「色んな漫画の誕生や連載時の秘話や作家の裏話が読める」と思って本書を手に取るとミスマッチ起きるかも(そういう話もそこそこ書かれてはいるけれども)
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戸部田誠a.k.a.てれびのスキマがハウフルス代表取締役演出家(本当にこの肩書き)にインタビュー取材した一冊。テレビ好きなら一度は聞いたことがある制作会社ハウフルスの正体以上に菅原正豊という一人の人間に迫る内容になっている。とはいえ何か結局煙に巻かれた感も否めないのが恐ろしいw『どっちの料理ショー』や『THE夜もヒッパレ』はラヴィットはじめ今の番組にもそのまま受け継がれてるもんなぁ。今や伝説の番組となっている『ボキャブラ天国』も立ち上げ当初は試行錯誤があったのか。個人的には『チューボーですよ!』の堺正章へのこだわりの一方でノブコブ吉村の加入の裏話とか聞いてみたかった。そして終盤に出てくる「ドラマやドキュメンタリーの演出は、歳を取ってもできている人は多いけど、バラエティではなかなかいないじゃないですか」とその後に続く理由の分析が重い。バラエティ番組の輝きは刹那的だ。
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考察ブームも相まって近年増えつつある地上波テレビにおけるフェイクドキュメンタリー。著者は「実はテレビというメディアでこそ、もっとも威力を発揮する表現形式」と述べ、その歴史を丹念に追っていく。映画や有料メディアは敢えて除外という鉄の意志。やはり最初は『放送禁止』から始まり、一連の『山田孝之』シリーズ、そして大森時生という時代の寵児へ。もちろん竹村武司の暗躍も外すことはないw大半の番組が2000年代以降、何なら第3章の途中からは2020年代の番組なので「昔のテレビはすごかった」的な懐古趣味に堕ちておらず、何より著者の「テレビはいまも面白い」という主張を支えている。自分は本書に出てくる番組は結構見ていたが、願わくばモキュメンタリーと知らずに偶然出会いたかったと改めて。
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日本で最も知名度がある有名人であるタモリさんについて、過去のテレビやラジオでの発言、著書や雑誌などの内容、関係者の証言などをかき集めて分析、まとめられた内容でした
タモリさんは一番の有名人ですが、一方でどういう方なのか、その本質はベールに包まれているので、敢えて本人にインタビューせずに、様々な資料から紐解いて地道に分析して、「タモリにとって〇〇とは何か」というタイトルで章立てさた形でまとめられています
また、芸能の世界に入ったキッカケや「いいとも」の司会者として抜擢された経緯、その時の本人の気持ちなども書かれていて面白かったです
「明日を考えて今日を生きてる奴はダメ、過去を振り返るヤツもだめ、反省なんかしても意味はない、今日は今日のために生きなきゃやってらんない」という考え方がとても印象に残りました。だから、いいともを長く勤めることができたと。自分の今の境遇に完全に当てはまるか分かりませんが、しんどくなった時、この考え方を思い出してもいいかも、と思いました。
更に、文庫版のみですが、巻末に「タモリ大年表」と題したタモリさんの歴史がまとめられているのですがこれがまた圧巻でした。全部読んでしまいました。昔は映画やドラマにもよく出演されてたことにビックリしました。 -
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ずっと読みたかった本。
タモリにとって「タモリ」とは何か?という問いかけが既に興味を引く。
タモリ自身ではなく、タモリの過去の発言からタモリとは何かを突き詰めている。
読み終わっての感想を一言で言うなら、タモリ学とは一つの立派な哲学であるということ。
共感できる部分も多々あったが、その中でも「意味なんて探すから世界が重苦しく感じる」という言葉は一番印象に残っている。いろいろと深く考えてしまう、良くも悪くもなんでも調べることができてしまう世の中は便利でもあるが、一方で人が疲弊してしまう要因にもなっている。今の若者にこそぜひ感じてほしい、見てほしい生き様だなと感じた。
この本の最後に、いいともでお馴染みの「ウキウキWACTHING」の歌詞が載っている。
今日がだめでもいいトモロー
きっと明日はいいトモロー
いいともいいともいいトモロー
この本を読み終わってこの歌詞を見るとすごく感慨深い気持ちになれる。
過去や未来を悲観したり想像しても何も始まらない、ただそこにある現実を楽しめば良いじゃないか、そうすればまぁなんとかなるよと。なんとなく生きづらさを感じる人にぜひ読んでほしい一冊だと感じた。 -
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「ニューヨークに行きたいかー!!!!!!」
「おーーーー!!!!!!」
「罰ゲームは怖くないかーー!!!!!!」
「おーーーー!!!!!!」
ウルトラクイズがテレビで放映されていた当時、私はまだ出場資格はありませんでした。毎年流れているスケールの大きい番組に「いつか出たい」と思っていたものです。
残念ながら出場できる年齢になる前にウルトラクイズ自体は終了してしまいましたが、ウルトラクイズの多くのファンがそうであるように、私も「第13回」は、何度も何度も、それこそビデオテープが擦り切れるまで見ていました。
まさか30年以上たって新しく情報が出てくるとは…。
頭の中にこびりついている映像と合わせ、一気に読み進めることができました。
惜しむらくは、『クイズは創造力』という本をもう一度復刻してくれないかな…とは思います。度重なる引っ越しでどこかに行ってしまったんですよね…。 -
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良くも悪くも日本の芸能界を形成し、同時に視聴者にも広くその存在は知られている芸能事務所の起源を調査した一冊。ジャズから出発して映画やレコード会社、そしてテレビ黎明期にまで話は及ぶ。膨大なインタビュー取材と資料からストーリーが浮かび上がってくる構成はさながら大河ドラマ。知らない史実ばかりでとても面白かった。ただ、ドラマチックな筆の一方で(あとがきで「本書で解き明かしたいのはそういった部分ではありません」とエクスキューズされているものの)昨今報道されることが増えてきた負の側面や韓国エンタメに周回遅れで惨敗している日本の現状との因果関係にまで踏み込んでいない点には物足りなさを感じる。その辺りは続刊に期待?
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奇しくも「平成」が終わる。まさに平成のテレビ史と言える本だ。
確かに日テレは今も強い。
視聴率三冠王以外にも、デジタル方面への攻めも他局と比較して積極的。
とにかく新しい事象に対して飛びつくのが早く、迷いがない。
そんな企業文化はいかにして生まれたのか?
日テレにとって、1980年代は負けの時代だった。
それを逆転させたのが1990年代。
まさに時代は平成。
「勝ちグセ」がついたと言えるだろうが、「えげつない勝ち方」をしてからの日テレは確かに強いのだ。
ただこの本を読めば読むほど、「特別なことをやった」という事実がないことが分かる。
当たり前のことを、当たり前に速やかに実行しただけ。
現場で思っている「正しい」事を、上が認めてやらせただけなのだ。
ただし「中途半端」でなく「徹底的に」やらせたのがポイントだ。
「徹底的にやる」これは絶対にトップの覚悟がないと実現しない。
今では普通になったが「またぎ編成」だって、当時前例がない事をやることは相当な抵抗があったハズだった。
説得&調整する先は多岐に渡り、その中のどこか一箇所でもNGが出れば実現不可。
そんな状況の中で「視聴率で勝ちたいのだ」「今のままでは負けなのだ」という強力な「現場の気持ち。トップの気持ち」が、すべてを打開して突き進んでいく。
結局は、社員含めて現場スタッフも関係者全員の気持ちが「日テレを視聴率で勝たせたい」ということで一丸になれたことが勝利の要因。
当たり前に聞こえるが、これがなかなかできないのだ。
どこかで「自分の利益」とか「自部署の利益」とか「スポンサーの利益」とか「タレントの利益」とかを優先させたら達成は出来なかった。
「視聴率を上げるのだ。そのためには、前例にない事も、覚悟を持ってやるのだ」
全員が一つの目標に向かって徹底的に行動することは本当に難しい。
しかしその先にしか勝利が無いとしたら?
言い訳はいくらでも出来る。
でもあえて言うとしたら「敗者に言う資格はない」なのだ。
我々は本気で勝とうとしているのか?
勝利へのこだわりを持つことの重要性を、今更ながらに説いている秀逸本だった。 -
Posted by ブクログ
冒頭の「苦手」が秀逸。
「嫌い」や「ダサい」とかだと角が立つけど、「苦手」なら、まだ知らない部分にきちんと向き合うことで克服できそう、前向きだ。そういうシーンがあったら「苦手」って言おう。
でも、やっぱり嘘はつけないようで、そこはかとなく違和感を匂わす書きっぷりも感じられましたよ。(実際どうかはわかりませんが)
しかし、現在のテレビが凋落した原因は日テレが天下を取ったからなんじゃないかと思い始める。フジは軽佻浮薄ではあったものの、深奥には知性と教養があった、ような。日テレはマスな人間の欲望を最大公約数で叶えてくれるので、ある層の視聴者にとってはテレビは単なる娯楽に落ちぶれてしまった。だから、もっと単純に刺激的な娯楽に移行しちゃうんじゃないだろうか。