真崎義博のレビュー一覧

  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

    購入済み

    黒人も白人も子供も女も殺される

    Sクレイグ・ザラー(Sはスティーブンの略)氏は映画監督兼脚本家兼小説家兼漫画家兼音楽家のユダヤ教徒である、本作は日本で彼の映画が公開される前に邦訳出版されていたので先取りし過ぎ
    自分は氏の映画はなるべく観た読者なので氏の作品の愛好者には楽しめる作風なのだ
    ザラー氏の映画は彼自身が脚本や原作を執筆して制作される事が殆どなので
    映画を観ながらもどういった形で脚本になっているかすら想像が出来る仕上がりで、本作を読むと逆に映像化されるとどういった場面にされるかも思い浮かぶのだ
    ザラー氏の映画と本作は、執拗に繰り広げられていく暴力描写が共通している事でも同じ作家の作品だなと実感できる
    黒人だろうと白人だ

    #共感する #切ない #笑える

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    2026年08月28日
  • 未開社会における性と抑圧

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     当時フロイトらを中心とした精神分析が学術界を覆っていた中で、人類学的な長期間の参与観察に基づいた共時的な研究において、真っ向からエディプス・コンプレックスに挑もうとしたマリノフスキの名著である。
     フロイトらの精神分析論は、西洋社会を基礎に置いて展開された理論であるために、非西洋社会にそのまま理論を当てはめることはできないことを論証した。尚且つ、西洋社会においても上流階級と中流、下流階級の生活や社会的な様相は異なることが想定され、フロイトらの理論は西洋上流階級を基盤に置いたものであるため、そもそも同地域においても若干の齟齬が見られるのではないかと、鋭い指摘をしているのは印象的である。
     マリ

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    2025年06月21日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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    負の連鎖どころではない、地獄の復讐(犯罪)劇。
    ザラーの映画を見ていると読みながら情景(シーン)が浮かぶので、ザラーの新作と出会えたような気にもなり、俺はかなり楽しんだ。
    善悪は揺れ続け、殺されないだろうと思っていたキャラクターもあっさりと死ぬ「容赦の無さ」がザラーの表現。
    殺し屋が家族を人質に取るくだりがとても良くて、ザラーの世界は間抜けが出てこないから最高。プロとプロの戦いを描く作家が俺は大好き。

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    2024年06月04日
  • 緊急工作員

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    王道の冒険小説です。戦争戻りのトムがかつての上官からの仕事を引き受ける。作戦では、見方が敵になり、敵が味方になり、裏切り行為により誰も信じられない状況でトムは生き残るために戦う。体に残る傷痕は人生の勲章にも足枷にもなる。一般人からしたら裏の世界で生きるトムやサヴェルの過酷な生きざまには圧倒される。テンポよく読めるので、最初から最後まで一気にいける。
    このシリーズは続編もあるのだが未翻訳だ。ぜひ翻訳してほしい。

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    2022年12月05日
  • 暗殺のジャムセッション

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    冷戦交換ゲームの続編。
    最高に面白い。クールで酒好きのおっさんがFBI、米国財務省、MI6、ギャング、某国首脳を巻き込んだ陰謀に巻き込まれる。
    幾人かの死者は有るが陰惨なものではない。日本のハードボイルドもこんな作品を生み出せるようになって欲しいな。

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    2022年11月03日
  • アルゴ

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    カーター大統領が、病気療養との名目でパーレビ元国王をアメリカに
    受け入れたから、さぁ大変。イラン革命後のテヘランではホメイニ師を
    指導者と仰ぐ過激派学生が、元国王の引き渡しを要求してアメリカ
    大使館を占拠した。

    カーター大統領の支持率ガタ落ちの原因にもなった、イラン・アメリカ
    大使館占拠事件だが、同じ敷地内のアメリカ領事館からは既に6人
    のアメリカ人が脱出していた。

    反米感情を高めるイラン人に見つかったら、殺されるかもしれない。
    身を隠さなければいけない6人に手を貸したのは、アメリカの隣国・
    カナダ大使館だった。

    そして、CIAに命令が下る。アメリカ人6人を救出する作戦を立て、
    実行せよ

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    2017年08月19日
  • 未開社会における性と抑圧

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    現代人類学初期の立役者であるマリノフスキーが、フロイトの精神分析理論に真っ向から取り組み、これに人類学的視点からの批判を加えるという、テーマを聞いただけで血湧き肉躍るような興味深い本である。
    初版は1927年だが、それ以前に書かれた前半部と後半部で内容が分かれている。
    マリノフスキーはフロイトの学説に衝撃を受け、大いに敬意を払ったのだが、「エディプス・コンプレックスは、人類のあらゆる文明において普遍的根源的である」とするフロイトの説を修正せざるを得ず、彼への敬意からなかなか歯切れが悪く最後は中途半端な譲歩も示すものの、「性」に関する人類学的考察に関しては一徹に自らの方法を貫いている。
    私見によ

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    2017年01月29日
  • アルゴ

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    [史上空前の一本]民衆によるアメリカ大使館の占拠から逃れ、イラン・テヘラン市内を転々としながら潜伏を続けた大使館員らを救い出すため、CIAは前代未聞で奇想天外な作戦を考案する。それは、「アルゴ」という架空の映画の製作をでっち上げ、人質らをそのクルーとしてイランから外国へ連れ出そうとするものだった......。ベン・アフレック主演の映画版の原作にもなった作品です。著者は、実際にこの活動に携わったアントニオ・メンデスとライターのマット・バグリオ。訳者は、特にミステリーをはじめとする小説の翻訳でも名高い真崎義博。原題は、『Argo』。


    映画版では、これでもかとばかりにクライマックスとハラハラドキ

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    2016年02月12日
  • アルゴ

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    これが実際に行われたと思ったら、CIAの考えることはすごいなと本気で思いました。
    アメリカ大使館員6人がイランから脱出する実話ですが、映画のロケハンを装ってイランから逃亡するスリリング感がたまらなかったです。
    実話だからこその緊張感を素直に感じることが出来ました。

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    2026年06月08日
  • 虎の宴

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    ネタバレ

    アメリカの作家、リリー・ライトのデビュー作。年を利用。

    メキシコで、盗掘者によりアステカの皇帝モクテスマのデスマスクが発掘される。マスクコレクターの父をもつアナは、デスマスクを手に入れるため、単身メキシコへ行く。一方、同じくアメリカのコレクター夫婦や麻薬王も動きだし…

    うーーーん。星3寄りの4。というのも、ヒロインのアナ、アメリカ人コレクター、麻薬王の三つ巴が頭脳戦というほど頭脳戦でもなく。ロマンス要素もあるけど、それにしてはヒロインの行動が危機感なく。かと言って面白くないわけではないので…色々な要素を詰め込んだ割には、特化した要素がないので手堅く地味な作品になってる気がする。いやホント、

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    2025年03月03日
  • 老いたる詐欺師

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    自分を騙し他人を騙し続け罪の意識が無くなったことがとても悲しく映り、人間「慣れ」というものが、如何に人間を狂わせる行動をさせるのかと恐怖を感じた。

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    2021年10月18日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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    アメリカの雪国の片田舎に左遷させられた黒人刑事が、警官対マフィアの抗争に巻き込まれていくハードボイルド。
    暴力、ハードボイルド読み応えあるが、それとは別に、
    人種の表現が気になった。日本にいると気付かないのだが、アメリカの雪国の田舎にも、白人黒人がいて、黒人に対しても色の濃い黒人などの表現があったり、アジア人、アジア系、当たり前のようにアジア料理が出てきたり、この本がどの程度世の真実を表しているのか知らないが、世界はどんどん人種や宗教関係なく広がってきているなと感じた。

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    2020年02月04日
  • 誰がわたしを殺したか

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    ネタバレ

    ケイト&アンガス夫妻 娘グレイス
    ジョー&ニール夫妻 娘ロージー&デルフィン

    序盤、下劣ニールの行いに比べアンガスの優しさに救われていたのに、長期出張に行ってるアンガスにまさかの浮気疑惑発覚 アンガス、あんたもか… しょせん男って奴は ハァ…浮気未遂で終わったと白状するアンガス(←ん~怪しい)
    あれほど、ジョーの家庭に首突っ込むなと言っていたアンガスが、家にデルを住まわすことにあっさり了解する 後ろめたいことがあると見た やっぱこれ絶対やってんな 墓場まで持って行く気やな まぁそれがよろしいでしょうw
    それにしても、ケイトの底抜けのお人よしが信じがたい 読んでいて、そこまでするか…?と何度つ

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    2018年03月08日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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    ミステイクが元で豪雪吹き荒れる打ち捨てられた街、ヴィクトリーへと飛ばされた黒人刑事。そこで警官たちの暴虐に追い詰められた麻薬密売人が牙を剥いた。警官狩りの殺し屋たちに追い詰められる刑事たちの、剥き出しの暴力、そして殺し合い。家族を犠牲にされた主人公もまた、狂気の殺戮劇の渦中へと巻き込まれて行く。
    暴力が凄まじい勢いで吹き荒れる怪作。途中途中に2度ほど全体の構図のおさらいが入るのは有難い。

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    2017年01月26日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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     黒人刑事が治安の悪い町に赴任した。
     そこで起きる刑事殺し事件。
     なんというか、もう、これでもか、と言わんばかりの陰惨な暴力。硬質で力強い文体から、それが興味半分では無くて、人が何故生きるのかという根源的な問に見えてくる。
     いやー、面白い、でも重い。
     これを映画化ってどうなるんだろう。

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    2016年12月29日
  • 誰がわたしを殺したか

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    「少女架刑」や「夏と花火と私の死体」を連想させる設定。
    読み進むにつれ、どんどん辛い。読みにくいというのではなく、読めば読むほど、気持ちが深い泥の底に沈んでいくように辛い。
    愛されたいと強く願いながら、愛されないことの悲しさ、辛さ。

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    2016年12月05日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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    何と残虐な小説か。怒りと悲しみが全てを支配する。勢いはある。物語は破綻している。何で鳩があれほど死んでいたのかわからない。爆走している。

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    2016年11月14日
  • 誰がわたしを殺したか

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     一人の少女が命を落とすところから物語は始まる。
     イギリスのある町で起きた事件。

     少女の過去の回想と、事件の謎を解くケイトの今が重なる物語。
     ケイトのまなざしがやさしい。

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    2016年11月13日
  • ノース・ガンソン・ストリートの虐殺

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    ネタバレ

    なるほどタイトル通りの”虐殺”が繰り広げられる。
    ストーリーは単純ながら、ブラックユーモアを通り越してエッジのたったセリフの応酬、皮肉でペシミスト的な比喩や暗喩が散りばめられ、まるで近未来のディストピアのような破滅的な街を背景に、刑事達と殺し屋?の執念の捜査と闘いが繰り広げられる。
    ここまで残酷な描写が必要だとは思われず、その分、物語のカタルシスが下がったのは間違いないが、緊迫感、疾走感は並大抵のものではなく、昔ミッキー・スピレーンを最初に読んだ時のような衝撃がある。そういう意味ではこれだけ暴力描写があふれた中でも際立ったピカレスク調のハードボイルトと言える。
    しかし、その中で本書が救われるの

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    2016年11月07日
  • マリワナ・ピープル

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    ペーソス漂う若干ダーク寄りの青春小説。
    受動的で気概のない主人公に感情移入できるかどうか。
    いい子やと思うけど。

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    2015年09月20日