真崎義博のレビュー一覧

  • アルゴ

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    1979イランでイスラム革命勃発。パーレビ国王がアメリカに亡命し、ホメイニ師が政権をにぎると、ホメイニ派の学生たちがアメリカ大使館に侵入。60名のアメリカ人を444日にわたって人質にとった。そこからカナダ大使館へと逃げ込んだ6人のアメリカ人を、インチキ映画のスタッフに扮することで脱出させたCIAの手記。映画に比べて、地味でたんたんとしているがその分史実としての迫力に満ちている。登場人物が多すぎて、こんがらがるところもあったけれど。

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    2015年03月06日
  • 事件記者コルチャック

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    1971年、日本で放映され人気を博したホラーサスペンスドラマシリーズの原作。 殺人事件を追う新聞記者コルチャックの遭遇した怪事件のレポートを作者自身がまとめ上げるといった趣向でストーリーは展開する。そして、徐々に明らかになってゆく事件の全容と犯人は現代に蘇った吸血鬼や妖怪であったというサスペンスホラー。
    体はコルチャックの一人語りで、登場人物や経緯を説明する件はハードボイルド小説を読みなれない読者にはいささか緩慢な印象を受けるかもしれないが、単に怪奇譚で終わらせない構成は今も一読の価値が有る作品。
    現代に蘇った吸血鬼の巻き起こす事件『ナイト・ストーカー』、不老長寿を得るために殺人を犯すマッドサ

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    2014年12月06日
  • アルゴ

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    1970年代に実際に起きた、イランからのアメリカ人救出劇の話。
    アメリカ人外交官とその家族6名をハリウッドの映画スタッフに偽装するところなど、まさに救出“劇”である。意表を突いた奇襲攻撃のようだが、地道な訓練や周到な準備を重ねたCIAの凄さが伝わってきた。
    なんだか読んでいるうちに、もしかしたらウチの町内会にもCIAの諜報部員が住んでいるのでは、と思った。

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    2013年01月10日
  • アルゴ

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    映画だけ観た人に是非読んでほしい。内容よりも、如何に事実からエンターテイメントが創られるのかが本と映画を比べることでよく分かる。事実は小説より奇なり、その通りです。

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    2012年11月25日
  • 暗殺のジャムセッション

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    久しぶりにロス・トーマスの新作が出た。しかも、「冷戦交換ゲーム」の続編。私はあいにく前作を読んでいないが、単体としても十分楽しめます。この際、絶版になっている立風書房刊の作品群も、早川で出しなおしてほしい!ということで次は、「冷戦交換ゲーム」を読むことにします。

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    2011年12月31日
  • アルゴ

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    1979年イラン・アメリカ大使館占拠事件からテヘラン脱出までの過程を描いたノンフィクション。イランはかつてアメリカの同盟国で、ソ連の緩衝地帯として重要であった。しかしアメリカ政府は、親米派パーレビのシャー体制を過度に期待して、それ以外の情報活動を軽視したことが、のちにイランとの関係に亀裂が入った。また著者は当時のイランの背景に加えて、アメリカの諜報機関にも言及する。CIA技術部(OTS)の前身R&Dのスタンリー・ラベルにより、民間企業と協力体制となった。それ以外にも、デパートCIAの工作員が好んで使う、相手国の通貨を造ることは戦争行為に値するなど、いくつかの裏事情を本書で暴露する。

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    2025年05月25日
  • 暗殺のジャムセッション

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    とても久しぶりのロス・トーマス。その昔に文庫で読んだ「女刑事の死」とか、あらすじは忘れてしまったけど、いかにもアメリカンな書きっぷりを堪能した記憶がある。そして突如来たブーム(愚者の街)に乗る前に読んでみたが、やはり面白いね。3.8

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    2023年12月22日
  • 暗殺のジャムセッション

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    人の信用・信頼は付き合った年月ではなく、金次第、というのがこの世界の慣わしだ。目の前に大金が積まれれば誰もが多い方に賛同したがる。人の浮気心は見た目以上に軽い。現実、誰もが選択の間違いから罪を犯すのだ。

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    2021年10月11日
  • 細い線〔新訳版〕

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    妻と3人の子供、円満な家庭を持つ良き夫だが、親友の妻と不倫をしその女を殺したという秘密がある。友人も家族も彼の犯罪を少しも疑わない。しかし彼の心の中では犯罪が露見する恐怖と不安がどんどん膨らんでいく。何が彼を追い詰め、彼の身に何が起きるのか。隠し事はできないよねえ。良き父親と人殺しの境界は細い線のようなものでしかないという、かつて江戸川乱歩が激賞した心理サスペンスの名作。

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    2021年08月06日
  • 緊急工作員

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    冒頭から引き込まれるような描写で終始楽しく読むことができました。
    アクションと、謎解きのバランスがとても良い感じ。
    描かれる期間も週末を挟む数日っていうテンポ感もよいと思いました。
    ちょっとストーリーに凝りすぎている感もありますが、推理小説の方がよっぽどだし。
    ちょっと、過去における主人公の有能さみたいなものがもう少しあっても良かったかな。

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    2020年12月02日
  • インヴィジブル・シティ

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    地味というか、進行が恐ろしく遅く、要するに情報が少なく、自分向きかなー、と。記者が主人公。ユダヤコミュニティ出身。仕事で事件を調べていたら、警察が手を出せない内にユダヤ教超正統派自警団に死体からごっそり隠蔽されてしまった。じゃあこの事件も表面だけなぞって終わりねー。そうならなかったのは、母親(赤んぼの頃に失踪したまま)の知り合いだったという自称警官が現れ、主人公を事件においでおいでする。閉鎖的なコミュニティが破壊されるのを密かに望んでいる人達がいて、実際壊れちゃった人の犯行だった。あれ、ネタバレか?

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    2020年07月15日
  • 白い悪魔

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    部分的には確かにハイスミスっぽかったり、ジェイムズ・M・ケインっぽかったりと思うけれど、むう、なんかちょっと半端な感じだった。

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    2020年06月07日
  • 白い悪魔

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     読者を遠くの世界に連れてゆく小説としては、とても成功している。セレブな世界。ローマ。教会という権威。マフィアという組織。アメリカ西海岸のプライベート・ビーチ。華麗な休暇。豪奢なディナー。一流の酒。

     そういった世界に這い上がるギャッツビーみたいな世界は、アメリカン・ドリームと言われ、いくつもの物語を生み出してきた。たいていはのし上がって逆転してゆく物語と、そしてなぜか必ず幕を引くときには、破滅。

     破滅の物語。ノワール。なぜかどんなに上り調子であろうと、そのままで終わろうはずがない、との予感はある。これは重ねられた罪の物語なのか。それは己の罪なのか? 他人の罪なのか? 不安定極まりない土

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    2020年03月14日
  • 麻薬王の弁護士

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    ベンの顧客は海外で逮捕勾留され合衆国に移送される麻薬密売人。彼らの刑期を軽減するための司法取引を仲介する弁護士なのだ。法律的にはギリギリで、道徳的には完全にアウト、そして時には身の危険も伴うが、その報酬は桁違いに巨大だ。そんな日々を送るベンのもとに、大きな仕事の紹介が舞い込む。それも同時に3件も。これをうまくさばけば、莫大な報酬を手に平穏な引退生活に入れる。一か八か、危険な綱渡りに踏み切るベンだが……極道弁護士のあぶない大作戦。痛快リーガル・スリラー!

    背景にあるのは、例えば、ドン・ウインズロウの描く世界なのだろうが〈私は「犬の力」しか読んでいない〉、とてもとてもそこまでは至らない。長い作

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    2019年08月09日
  • 緊急工作員

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    戦地から戻り平穏に恋人と暮らすトムのもとに、かつての上官からの緊急メッセージが届いた。命の恩人の戦友が、何者かとの激しい銃撃戦の末に姿を消したというのだ。彼を救うべく、その行方を追うことになったトムの世界は一変する。裏に潜む陰謀、裏切りに次ぐ裏切り、周到に張りめぐらされた罠、襲いかかる刺客、銃弾の嵐…そして現われる真の敵とは?望まぬ闘いに身を投じた男の苦闘を描くサスペンス・アクション!

    活劇の間に、長い推理のシーンが入る。もう少し構成を何とかできなかったか。とは言え、こういう傾向の作品は定期的に読めるとうれしい。

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    2019年03月21日
  • インヴィジブル・シティ

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    ニューヨークが舞台 
    レベッカ:新聞記者(地方通信員)
    トニー:レベッカの恋人

    レベッカは乳児の時に生き別れになった母親のことをずっと憎んでいたのに、最後の展開がちょっと拍子抜け
    レベッカが恋人トニーに取材で得た事件内容をべらべら話すのがイラついた なんで仕事とプライベート分けないの? レベッカが頭の悪い女性に見えてしまう いろんな箇所が、いろんな意味で残念だった 

    N.Y.ブルックリンの中のユダヤ人社会 大都会の中で厳しい戒律(ユダヤ教超正統派)に縛られながら生きていく女性信者たちの心の葛藤はよかった

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    2017年06月25日
  • 誰がわたしを殺したか

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    現在形の多用、一人称と三人称が交互に使われる。またサイコパスか、また児童虐待か、とうんざりしつつも、ページは快調に進む。
    3分の1くらいで誰が殺したかの見当はついた。動機もすぐに想像できる。
    警察の捜査や検死審問がちゃんと行われているはずなのに、そういう現実的なことはほとんど触れない。友達のジャーナリストを登場させるも遣り手と描かれているわりにただ井戸端会議してるだけ。ケイトのひとりよがりぶりにも辟易。
    とケチをつけつつ一気に読んだのは、娘達への虐待っぷりの凄さのせい。
    これを読んだ後、私って実は聖母かもなどと錯覚してしまう。

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    2016年12月03日
  • 暗殺のジャムセッション

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    主人公のマックは外国の要人暗殺を相棒が実行しなければ、人質となっている自分の妻が殺されてしまう、相棒が暗殺を引き受けたとしても、いずれ口封じで妻も相棒も自分も殺されるだろうという絶望的な状況に置かれながら、冷静に淡々とやるべきことをこなしている。主導権や決定権が相手方や相棒にあって、自分にないからかな。不眠や悪夢に悩まされながら驚くほど平静だ。アクションよりも策謀や取引や相手の裏をかくことが主の、これも一種のスパイ小説か?

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    2016年06月25日
  • マリワナ・ピープル

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    大人びた少年の危険な夏休み みたいな話だと思って読んでたら終わる頃にいきなり主人公を突き放してしまう感じがしてナンダコレハだし、あっお前!伏線はあったけども!わかってましたけども!てあいつがあれでなんの意味があるのかいまいち納得いかない。

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    2016年02月23日
  • アルゴ

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    ネタバレ

    映画と違って盛り上がりに乏しいが、これはノンフィクションだからやむを得ない。むしろ、周到な計画と臨機応変お対応によって、何事もなく脱出を達成するところにCIAの仕事の凄みを冠した。さらに18年も公表を控えざるを得ない点も、CIAならでは。
    本書を読むと、このところのアメリカ-イランの接近には感慨深いものがある。

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    2015年07月26日