井上純一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
漫画「中国嫁日記」の作者さんが描いた、経済を学べる漫画。
このマンガ、経済を知らない方々には、すごく珍しいことが描いてあるように思えるだろうけど、
基本の基本 常識しか描いてない
とのことでしたが、私は知らないことばっかりでした!
例えば、
日本の医療費が上がっても日本は潰れない。むしろ景気を良くするには医療費を増やした方がいい。医療費だけでなく、公共事業や社会福祉(生活保護も、子育て支援も、障がい者福祉も)が景気を支える。
経済成長よりも格差の開く度合いの方が大きい(トマ・ピケティ)
誰かがお金を借りることでお金が生まれる=信用創造
借金は悪どころか返す意思のある借金は世界に必要
日本円をたくさん刷ってもハイパーインフレにはならない(その前に好景気になる)
政府が節約して公共事業や福祉を減らすと、民間にお金が回らなくなって不景気になる。
経済成長により公害や過労死が増えるイメージがあるが、その問題を解決するためにも経済成長が必要。
公共事業は無駄な方が良い。掘って埋めるとか(ケインズ)
貧困は自己責任では無いことの経済学から見た理由とかも、興味深かった…(全部理解できたとは言い難いけど)
病気の人や障がい者や高齢者や困ってる人たちのために国がお金を使うことって、周りまわって社会全体の景気を良くするって、知らなかった。「我々の血税をそんなことに使うな!」っていう主張は、経済学的に間違ってるとのこと。いい話。利己的にならなくてもよくて、弱者を切り捨てないで守っていくことで全体が豊かになれるなんて、希望だ。
-
Posted by ブクログ
経済の話は、大事だけど難しいだろうから、とちょっと敬遠気味の人たちに一度手に取って欲しい本。
政治家が声高に叫ぶステレオタイプが如何に真逆であるか、に切り込んでくれてます。
でも、この本の内容が正しいのかというとそうではないところが難しい所。
国民のお金を取っているのは最終的には国ですが、今の時点では、その前に企業がお金の流れを止めています。リーマンショックが大きすぎて内部留保して備えているから。
でも、それって、ダメだと指摘されている国民の貯金志向の企業版ということなので、ダメ、となるはずなんだけど、未だに労働者にはお金が回って来ないので、負のスパイラルが回る回る、落ちる落ちる。
なので、デフレから脱却し景気を良くしたいという今の時点では、という注釈付きでこの本の主張は正しいと思います。消費税ストップ、国の公共事業と日銀で社会に出回るお金の量を増やす。もちろん、過去の失敗の経験は反映して、より良いお金の使い方を考えて欲しいところではある。(箱ものより社会保障系とか)
で、これが唯一絶対の正しい方法ではないので、経済の局面が変わったらまた新しい経済政策が必要になるのが難しいところ。 -
Posted by ブクログ
改めて、この漫画は学校の図書室に置くべきだな、と感じた
授業の教材に使うとなると、先生自身が深く読み込む必要はあると思うが、日本と中国の関係について熱く語りたい、生徒に自分なりの考えを持ってほしい、って気概があるのなら、そうするべきだろう
そのくらいしてくれる先生の授業だったら、きっと、私も受けたくなる
最近の教科書は目を通す機会がないから何とも言えないけど、新聞やネットニュースよりかは、この手の作者の人間性がじっくりと滲み出ている漫画の方が、解かりやすく説明できるんじゃないかな
井上先生の絵は、そこまでクドくもないし、女子受けもすると思う
また、月さんとのイチャイチャも、盛り上がりそうだ
日本人と中国人ってのも、実際、あるだろう。文化が違えば、常識も違う。その差を否定せず、お互いに受け入れた上で、自分の考えも尊重した上で述べて、良い具合に着地できるのは、井上先生と月さんが、そんな当たり前の事が出来るよう、ご両親に育てられたからだろうか
この(7)では、月さんのルーツの一つでもある、内モンゴル自治区で過ごした日々も描かれている
子供の頃に、どんな経験をしたか、は大事だが、それを自分の心の血肉にして、誇りに思えるのが大人
つくづく、月さんは中身のあるお嫁さんだな、そう、描きおろし長編を読んで感じた
ほんと、井上先生は良い奥さんと結ばれたよ。日頃から、ちょっと茶化した物言いを月さんに対してしているようだけど、もうちょい、マジメに愛を伝えた方が良いだろうよ。まぁ、真剣に告げたら告げたで、月さんが照れて、平常心を失っちゃうんじゃ、控えた方が賢明か
と、まぁ、ここまで語ってきましたけど、有体に言っちゃうと、この(7)は(6)以上の衝撃がなかったので、そこは残念だった
まぁ、(6)の内容はインパクトあったからなあ。そう簡単に超えるのは難しい
でも、(7)は(7)で、新しい、守るべき家族が増えた事で、今までにない味が足されており、井上先生の変化は確かに感じられた
次巻では、ついに、バオバオが生まれた頃が収録されるようだから、楽しみにしたい
井上先生は、世間一般的に見れば、一応は良い旦那さんだろうが、果たして、良いお父さん、いわゆる、育メンになれているんだろうか
この台詞を引用に選んだのは、冗談抜きで大笑いしてしまったので
いや、笑っちゃ失礼だってのは重々承知している。月さんは、大真面目に信じているのだから
ただ、精神論と言うか、根性論でどうこうなるもんじゃないよなぁ、そう思うと、余計に笑いが我慢できなくなっちゃう
こういう素直っつーか、純真かつ無垢なトコにも、井上先生はホの字なんだろうな -
購入済み
羊のいる生活
月さんの故郷、内モンゴルへの里帰り記がメインということで、日常系っぽい、穏やかな巻になるのかなあ、
ちょっと中だるみしそうだなあ…
なんて思っていたら、なんのなんの!
さすが、中国嫁日記!
さすが、月さんの家族!
夢中で読み、最後まであっという間でした。四コマの内の小さな絵や文章では理解しづらい、内モンゴルならではの風景や食べ物などが豊富な写真で解説されていたのも興味を掻き立てられて良かったです。
巻末どころか巻半にはじまる書き下ろし漫画もボリュームたっぷりで大満足、
この中に収録されている月さんの羊の話をぜひ、すべての中国嫁ファンに読んでもらいたいです(ちょっと泣きました…)
森薫先生の『乙嫁語り』でも遊牧民族にとっての羊の存在について描かれた回がありましたが、完全には理解できなくとも何となく、中国嫁日記を読んで解るような気がしました。
そして月さんの出産時、
なにかを考える余裕も無い、痛い、痛いただそれだけというのがリアルで…本当にすべての母は尊いなあ。。と。
バオバオ出産&子育ての辺りは次巻収録になりそうで、これからもチェックしようと思います。 -
Posted by ブクログ
もう、井上先生のぽっこり出過ぎなお腹を全力で殴りたい、「ありがとうございます!!」と、ぐっちゃぐちゃに汚くなった泣きっ面で
今、この感想を書くため読み返しているのだが、また、涙が溢れてきてしまっている。汚ぇ塩水を浴びたら、愛機が壊れてしまうので、必死にハンカチで押さえながら、キーボードの上で指を動かしている
漫画を読んで泣くってのは、そんな珍しいコトじゃないけど、こうも、大量にデトックスしたのは久しぶりだ
クール教信者先生の『旦那が何を言っているかわからない件』もそうだが、この『中国嫁日記』も、コミカルとシリアスのバランスがいい。笑えるからこそ、泣ける
どうやら、クール教信者先生と井上純一先生は、同系統かつ同質量の漫画家なのかもしれない。その評価を、両先生が喜ぶか、嫌がるのか、そこは分からんけど、個人的には誇って欲しい
いや、しかし、これまでの巻でも泣かされてきたが、この(6)は溺れ死ぬかと思うくらい号泣して、家族にドン引かれた。でも、家族だって、読んだら恥ずかしいくらい泣くと思うんだよなぁ
血も涙もないと思われ、言われていて、冷酷な自覚もある私だけど、こうやって、イイ漫画を読んで感情を揺さぶられ、笑いや涙って形になって出てくれると、まだ人間らしさが残ってくれてるなぁ、と厨二臭い事を思える
何故、私がこの(6)に脱水症状を起こしかねないほど泣かされたか、そこは、このレビューを読み、興味を持ってくださった方に直で確認してもらいたい
私に言える事、言いたい事はただ一つ、人生は別れと出逢いが重なってこそ。死にたくなるくらいの絶望だけが襲い掛かってくる訳じゃないんだ、そう言える立場じゃない私は、苦しんでいる人に、そっと、この一冊を手渡したい
井上夫妻を、私は強い人間だ、と思う。また、この経験を漫画にした井上先生を、私は心の底から尊敬する
改めて言わせてください、ありがとうございます、そして、おめでとうございます!!
この台詞を引用に選んだのは、トドメになったから。仕方ない、普段であれば使いたくないコトバの一つだ。けど、時に人を救う事もあるのだから、つくづく、言葉ってのは凄い。誰も悪くないのだから、自分を責めてはいけない。責めても何もならない。井上先生より、長く生きているお母さまだからこそ、苦しんでいる息子にかけられた優しさだ。また、作中には出てないけど、きっと、他の身近な人らも、井上夫妻を自分達の言葉で励ましていたんだろうな、全力で。皮肉なもんで、こういう時ほど、自分が如何に良い人に恵まれているか、を知るんだよなぁ -
Posted by ブクログ
一ファンとして、こんな勝手な事を書いていいのか、そこは迷うトコだが、正直、この5巻は既刊より内容が重い、どちらかと言えば、悪い方向に
前半はともかく、恒例の書き下ろし長編は面白い話、とは言えない。もっとも、井上先生自身、この事件は相当にキツかったのだから、面白可笑しく描ける道理などあるはずがない
ハッキリ言い過ぎるきらいのある読み手なら、「わざわざ描くような事か」なんて事を言いそうだ。私も読みながら、「これは・・・大金や会社の行く末が絡んでる分、現実的なエグさがあるな」と苦々しいキモチにはなった
けど、最後まで読むと、話に感じる印象がガラリと変わった読み手の方が多いんじゃないだろうか
改めて、井上先生と月さんの夫婦愛に胸が温かくなる
美しい、と形容するのは違うかも知れない
夫婦として、ありのまま、あるべきかたち、そうあってほしい、そんな繋がりがお二人にはあるな
国際結婚だから、こんな素晴らしい夫婦になる、とは一概に言えないが、日本人独特の視線で描くエッセイ漫画を面白くしているのは、少なくとも、奥さんが中国人って要素があるのは確かだ。日本人と中国人が、同じ事象を異なる視点から見た上で、「これはおかしい」って結論に至ったり、「相手の言い分に納得できない」と真正面から抗議したりするからこそ、この作品の面白さにはオリジナリティが宿るんだな
私は、中国人に対して、特に好意も敵意も持ち合わせていない。日常生活の中に、中国人どころか外国人と接する機会がないからだ。なので、中国人は素晴らしい、アメリカの人は最高だ、と思った事がない。当然、外国の人に酷い目に遭わされた事もないので、嫌悪感を持つ事も難しい。言葉に出来ない方法で辱められた、家族や友人などを到底納得できない理由で殺された、など「まぁ、それなら仕方ないのかな?」とやや釈然としないながらも、外国に敵意を向ける事に納得できるだけの傷の持ち主なら、国相手に訴えを起こしたり、凶行に走るのも解かる。やられたらやり返す、この手段が正しいか、許されるか、は別問題だが。しかし、被害者の記憶は、加害者のそれと違って消えないのだから、相手にも同じ痛みを教えたい、と思うのは人間として当たり前じゃないだろうか。けど、理由のない迫害も受けていないし、差別発言を面と向かって言われた事もないのに、周りの狂気に引っ張られて、当人以外の外国人へ攻撃の矛先を向けるような輩どもに、外国人に対する悪口を言う資格はない。その行為が、自分が愛して止まない国や、心から信じている神様とやらの存在意義を貶していると気付けないようじゃ、本当に大切なモノは決して見えないし、自分の国を良く変える事なんて出来っこない
まあ、大袈裟な事を書いてしまったが、外国人とまともに付き合っていないのに、周囲の妄言に影響を受けて作ったイメージだけで、手当たり次第に傷つけるな、それが言いたいだけだ。過去も理由もないのに、歪んだ正義感だけで自分と考え方が違う人間を追い払い続ければ、いつか、必ず孤立する。その恐怖を思い知った時には、もう、その人に優しい手を差し伸べてくれる人はいない・・・・・・
本当にキツい時、自分のキツさを堪え、支えてくれるパートナーに、限りある人生の中で、既に出逢えている井上先生は、人間としての幸福を掴んでいるな
羨ましいっつーよりかは、「やるなぁ」って感心に近い
兎にも角にも、月さんに愛想を尽かされないよう、これからも励んでください、井上先生
書き下ろしをあえて除外し、それ以外でお勧めを選ぶとなると、やはり、井上家にやってきた新しい家族のくだりを描いている第四章だ。一匹との出会いは、きっと、また良縁を繋いだと私は思う
次巻が出るまで、色んな大きな変化があると思うけど、井上先生と月さんなら乗り越えられるだろう。だって、そんな二人が大好きで、支えてくれる大勢の優しい人が周りにたくさんいるんだから。つくづく、人間、一人じゃ生きられないな、と感じる、この『中国嫁日記』を読むと
この台詞(?)を引用に選んだのは、つい、泣きそうになってしまったので。この手の言葉に涙腺を刺激され、呆気なく崩壊させられる度、自分が年を取ってきているな、これに共感できるだけの経験を気付かない内に積めているんだな、と感慨深くなる