霞流一のレビュー一覧
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ネタバレそれ目的で買い、彼の短編と解説部しか読んでいないため、白井智之の「誰も読めない」だけのレビューです
作品自体は先行して
「もの語る一手」講談社刊 アンソロジー
に掲載済みだが、購入を迷っていたところだったので安価なこちらは有難い
ストーリーは
プロ棋士が対局中に拉致され、ある男に冤罪を証明して欲しいと頼まれる
彼の正体は、弟子を取らないポリシーがかつて一度だけ揺らいだ、将棋イベントで出会ったことのある家庭環境の思わしくない少年だった
現在と過去の対局シーンや駒の動きが本気めで描写されているし、ミステリー要素にもゆるく絡んでくるので将棋が全くわからないという方には読みにくいかも
有名な戦 -
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イベント会場で発生した事件… 誰が、何故、どうやった?一連の推理が楽しめるミステリ #エフェクトラ
■あらすじ
名脇役者である忍神健一は、役者生活40周年の記念イベントを控えていた。イベント会場である神社では、多くの役者仲間が集まって開催の準備をしている。騒々しく準備が進められる中、鳥居に卒塔婆が括り付けられるなど奇妙な事件が発生する。
そして雪が降り積もった翌日、足跡のないバンガローで、ひとつの死体が見つかるのだった。
■きっと読みたくなるレビュー
良い推理小説ですね、めっちゃ丁寧な本格ミステリーです。
誰が犯人か、不可能犯罪をどう実現したか、動機はなんだったか、といった基本的な謎解きが -
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巨大蟹が出現した街で起こる、蟹が犯人だと思わせるような殺人事件。もうこれだけでアホらしいんですが、フォークロアに猟奇殺人にアンティークの講釈も絡んで趣味の世界にまっしぐらです。それもアンティークといっても昭和の時代のおもちゃやグッズなので、好きな気持ちは分かるけどなにもそんなものに夢中にならなくても・・・と半分引き気味でした。が。圧巻の292ページ以降で脱帽です。自分の中にも昭和への思い入れがあったことに気付かされ、参りました、と言わざるを得ませんでした。こんなことにページ割かなくても、と思っていたことが最後の最後で大事なキーワードになっていて、ミステリとしても大満足。長編の方が楽しめる作家さ
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ネタバレ【収録作品】
序 本格ミステリ作家クラブ会長 麻耶雄嵩
「速水士郎を追いかけて」真門浩平(『ぼくらは回収しない』所収)
「概念探偵」潮谷験
「スティームドラゴンの奇走」霞流一
「縄、綱、ロープ」青崎有吾(『有栖川有栖に捧げる七つの謎』所収)
「放送部には滅ぼせない」坪田侑也
「誰も読めない」白井智之(『もの語る一手』所収)
単行本収録の三作は既読。
鉄道物は苦手なので、「スティームドラゴンの…」は面白さがよく分からない。
「概念探偵」はシリーズ化希望。主人公のメンタルの強さが面白い。そして、まだこの手があったかという驚き。
謎解き場面の絵面を想像するとシュール。
「放送部には…」は素直な学園 -
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紅門福助シリーズ、とのころですが読むのはこれが初めてです。
なんともこう・・バカミス感のある間でもって事件が進行していく。事件自体はコテコテの本格だし過去の起きた「ギャクロス」の事件なんかはやたらと陰惨だったりもしますが、登場人物のふわふわした語り口がどうにも深刻さをそぐというか。別にそういうのが好きな人からしたら読みやすくていいんでしょうけども。妙にダジャレみたいなものがちらほら差し込まれるのは好き好きありそう。
そして副題にもなっている「最厄」。なにが最厄なんだろう?本の帯にも「誰も自分の代表的な探偵役をこんな最厄な目に遭わせようとは思わないでしょう?」と書いてあってそれが気になって読み -
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先日読んだ『御城の事件<西日本編>』がなかなか面白かったのでこちらも読んでみた。
この<東日本編>はどちらかと言えば時代物という枠を超えた感があるが、『御城の事件』という枠は守っているので良いか。
高橋由太「大奥の幽霊」
<もののけ>シリーズで有名な作家さんだが読むのは初めて。
『大奥で赤子の幽霊が泣いておる。成仏させてくれぬか』
将軍家綱の命により大奥を探ることになった主人公の忍びが行き着いた真相とは。
てっきり明るいもののけ物だと思っていたら、意外な顛末だった。
山田彩人「安土の幻」
幻の安土城を描いたという襖絵を写しとるために絵師の芳永がやって来たのは、豊臣方の軍勢に水攻めを受けて