花形怜のレビュー一覧
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『食戟のソーマ』や『すしいち』のような派手さこそないけど、読み手を惹き付け、腹を空かせる力は十分にある
基本、ハンバーガーは食べない私ですら、これを読んだ次の日は、ハンバーグを焼いて、食パンに挟んで食べてしまうのだから、ほんと、凄い漫画だ
このストーリーの面白さは、やはり、綿密かつ地道、堅実な取材に裏打ちされているんだろう
作中に登場しているハンバーガーの美味しさや特徴を、ちゃんと、自分の舌で把握しているから、味の素晴らしさをストーリーを引き立てる要素に出来ているんだろう、と思った
美味しいものの為なら、妥協はせず、努力は惜しまない神宮寺さんは、料理人の鑑だ。そのスタンスは、誰にでも理解され、 -
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ここ最近、ハンバーガーが食べたくて仕方ない。しかも、マクド〇ルドやモスバー〇ーではなく、ちゃんとした(?)お店で、一つ¥1000前後の、一品料理としてのハンバーガーを
実際、この『本日のバーガー』が流行ってきている事で、ハンバーガーの飲食物としての格が上がりつつある、そう、ファンとしちゃ思う
独創的なハンバーガーのアイディア、それ自体も良いんだけど、最も尊敬に値するのは、そのハンバーガーの魅力を引き出し、人間ドラマの一部として成立させているストーリーだろう
毎度、言っているけど、引きと受けが上手いんだよな、この『本日のバーガー』は。読み手が求めている物を知ってなきゃ、こうも巧い焦らしは出来まい -
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ほんと、私って人間はシンプルにできている
やっぱり、この(4)を読んだら、ハンバーガーが食べたくなってしまった
しかし、それでこそ、実力のある食漫画と言える
つくづく、ハンバーガーってのは奥が深い。パンに野菜とハンバーグを挟んだモノを、「ハンバーガー」と聞けば、想像する人が多いだろうけど、自分のイメージ力が、貧困かつ常識に囚われているか、をガツンと教えてくれる
一概には言えないけど、今後、ますます、進化する可能性がある料理の一つはハンバーガーかもな。ちなみに、肩を並べているのは、ラーメンと丼もの
外国の料理の良い所を、抵抗なく受け入れ、和風の域に技術で改良できる、それが日本人の凄さであり、そこ -
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普段、マクドナル〇や●スバーガーに足を運ばない私でも、この『本日のバーガー』を読むと、ハンバーガーを食べたくなる。しかも、上記のチェーン店ではなく、個人経営の店に
あくまで、私個人の印象だが、この作品の質は、小川悦司先生の『すしいち!』に匹敵している、と感じた。どちらも、鮨とハンバーガー、一点に集中した食系の漫画ながらも、読み手の凝り固まったイメージをブチ壊す、オリジナリティ溢れる、同時に基礎の大事さを真摯に伝えてくれる一品を私たちに提供してくれている
一漫画読みとして、こういうレベルが上の上の作品が切磋琢磨して、特上になってくれるのは嬉しい限りだ
また、この『本日のバーガー』は次巻への引きが -
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時代劇×料理+人情な、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』
最後まで憂いなきまま、見事な終幕
終わっちゃって残念だなぁ、そう思える事は、良い漫画である証拠
今とは異なる感覚、けれど、根幹は同じだ、と感じさせるセンスで作られる料理がどれも美味しそうである事も、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』の持ち味だが、その好さを引き出しているのが、やはり、宮村惣右衛門の主人公としてのキャラクターだったんだろう
男も女も関係なく、魅かれ、惚れ、敬える人間が宮村だ
甘い部分もあるが、他人に対して優しいだけでなく、厳しく接する事が出来る強さを持ち合わせている彼は、真の武士だ
すずとの恋路はしょっぱい形になってしまっ -
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前々から、書店に並んでいる週刊漫画TIMESの表紙を見て、気になっていた食漫画
(1)を思い切って買い、読んでみて、すぐに(2)を買った。これほどまで、私を迅速に動かした漫画は久しぶりだ
今まで、『クッキングパパ』(うえやまとち)を初めとした、多くの食漫画でオリジナルもしくは現実にある名店のハンバーガーは作品内で紹介され、読み手の腹の虫を鳴かせ、足をハンバーガーショップへ向かわせていた
しかし、ハンバーガーオンリーで読み手に“勝負”を吹っ掛けてくる漫画は、少なくとも、私の記憶にある限りじゃ、確かに日本初であろう
日本は何だかんだで、外国の文化を取り入れる事に抵抗がない。あくまで、私の感覚ではあ -
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巻を増す毎に、旨味が凝縮され、読み手の舌、胃、そして、心を満たしてくれる
料理は、人と人を繋げる、そんな当たり前だけど、ふと忘れられてしまう、大切な事が、時代背景が江戸時代に設定されている事で、読み手に強く伝わってくる、そう、この(3)ではしみじみと感じられた
この(3)では、二つの料理“勝負”が描かれている。一つの勝負は、その才能ゆえに高くなってしまっている壁にぶつかっている若人に道を諭す為に、もう一つの勝負は、自分にとっても仲間にとっても大切な場所を卑劣な同業者に奪われるのを阻止する為に
どちらの勝負でも、宮村の料理人としての技が冴え、魂が煌めている
この巻では、宮村が今までにないピンチを -
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ストーリーに、一巻よりも深みが増している、そう感じたのは私だけじゃないはずだ
花形先生も、本庄先生も、エンジンがかかってきたかな?
それは、一ファンとして大歓迎だが、あまり、力を入れ過ぎて疲れられると困るので、全力は出しても、無理はしないでほしいもんだ。まぁ、この辺りは、どちらも漫画を描くプロ、釈迦に説法か
何にしても、この歴史×料理×人情のバランスがいい
小川悦司先生の『すしいち』の味が好みの人は、確実に、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』にハマり、心を満たせるだろうな
正直なトコ、料理の描写を含んだ絵柄や、食べた際のリアクション、私は小川先生を推すのだが、話の起承転結は甲乙つけがたいのも事 -
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『ハルの肴』に次ぐ、この『隠密包丁~本日も憂いなし~』も料理系
どうやら、本庄先生は食漫画で真価を発揮できるタイプの漫画家のご様子
しかし、得意なのは、何も料理の描写だけではないようだ
前作『ハルの肴』は、料理人としての成長、様々な事情を抱えている客とのコミュニケーション、親子の愛情など人間の内面が温かいストーリーの中で描かれていたが、こちらも、料理によって繋がれる人との絆が全面に押し出されている
また、単に料理人が優れた調理の腕で問題を解決するのでなく、主役の宮村惣右衛門が、タイトルからも察せる通り、隠密の顔を持っているとこが斬新だ。これで彼が料理人としてでだけでなく、隠密としても超一流であ