小野一光のレビュー一覧
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こわいこわいこわい。
ひとりのなんでもない中年女性がどうして、何人もの人を死に追いやり身内を死に追いやったのか。
時間をかけてひとりひとり糸をつなぐように聞き出していった。
人物相関図を見ても結局よく把握できなかった。家族が全滅していたり、逮捕と死亡が絡まりめちゃくちゃになっていた。
彼女が自殺してはいおしまい、ではなく、類似した組織があちこちにあるような記述が一番怖かった。
まったく関係なくても、ある日突然そうなってしまって、しかも警察は助けてくれない、となると結局どうしたらよかったんだろう。
負の連鎖は断ち切れないのかな、救いは、ないのかな。 -
Posted by ブクログ
そこまで言って委員会で取り上げられていたので、気になって購入。
死刑囚の言葉で引っかかったのは、大牟田四人殺害事件死刑囚の「腕に蚊がとまって血ぃ吸おうとしたらパシンて打つやろ。蚊も人も俺にとっては変わりない。」(裏表紙に記載)。
死刑囚(ほか)がテーマであるが、記者の活動内容にも焦点が当てられている(かえってそこの記載が多いのが、本書を手に取った当初の目的からずれているような気がする)。
ここから北九州監禁殺人事件(あまり報道されていなかった気がする)、著者の記載した「家族喰い 尼崎連続変死事件の真相」が気になったので読んでみることにしようか。 -
Posted by ブクログ
このニュースを見た時は衝撃だった。
普通のおばちゃんなのに、そんなにもモテたの?って。
読んでみると、付き合った男の数はかなり多く、何度も結婚し、重複もしている。
公正証書も書かせるし、金庫もすぐ開けさせるし。
嘘もたくさんついていて、なにがなんだか分からない。
記者をもたぶらかそうとし、嘘について言及すると怒ってシャットアウト。
中途半端な感じはいなめないが、ノンフィクションだしこればかりは仕方ない。
こういう人も世の中には存在する。
ちゃんとした結婚相談所であっても注意しないといけない。
狙われたのは、主に奥さんと別れた男。
子どもがいなければなおいい。
奥さんがいたころの楽しさを知 -
Posted by ブクログ
尼崎連続変死事件のルポルタージュ。
あの事件は当時TVの報道で見て、かなり衝撃を受けた。マンションのベランダに設置された「監禁小屋」はまだ記憶に新しい。今回この本で詳しく内容を知って、その異常さに改めて戦慄した。戦後まもなくの時代とかではなく、これがごく最近の出来事だということに驚く。
推理小説なら投げ出しているレベルで人物相関図がややこしい。身内や関係ない人をも巻き込んで、角田美代子という一人のおばさんが、暴力と洗脳でこんなに人を支配してしまえるものなのか。茉莉子さんや猪俣光江さんなど、救える命もあっただけに、警察が民事不介入ということで周りの訴えをことごとく無視していたことに怒りを覚える。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ凄まじき洗脳。
この場所ならではの独特な地域性がありそう。
被害者たちはたまたま罠にスポッとはまってしまった人たちなのだろうなと思う。
登場人物が多すぎて39頁やその近辺の頁の相関図を何度も見た。(が、読み終わってから気付いたが366頁に一覧があった)
全体に、事件の大きな動きが分かってよい内容だったけれど、ところどころ「俺アゲ」的な自惚れた文章だったり、カッコつけた変なシメの一文があったり...あれはなんなのだろう。
週刊誌だからかな...。
大変な時間と労力のかかった本なのだろうけれどそういうのがなければよかったな。
後半の追加された部分はちょっといい話風というか...
更生話がメイ