安達正勝のレビュー一覧
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ナポレオンはじめ周りの人々の人柄が血肉を持った存在として書かれていて親しみが持てる。面白かった。
男社会の根幹を作った人なのに、自分自身は女性に運命を左右されているナポレオンが人間くさくて可愛い。
田舎の下級の位から努力でのし上がったこと、敵に温情をかけたばっかりに凋落していく姿には親しみが持てて
ただ強いだけのヒーローだと思っていたら違ったんだなと思った。
ジョセフィーヌとナポレオンの運命的な繋がりもドラマチック。
ナポレオン法典が与えた現代の日本への影響や、いまの社会との比較もされているのでわかりやすいし勉強になった。
かなり自分に近い距離感で歴史を説明してもらえた本だった! -
Posted by ブクログ
物語 フランス革命
バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで
著:安達 正勝
出版社:中央公論新社
中公新書 1963
ちょっと中途半端な内容でした。フランス革命の『なぜ』がもう少し欲しかったです。
当時は、超大国であったフランスであったが、マリー・アントワネットにフランス以外の国に嫁いだらこうはならなかっただろうと、言わしめた災厄が、フランス革命なのである。
もともと、フランス史にはくわしくないというか、革命というのがいたるところで使われているので、視点を引いて、近代をみる
1589~1792 ブルボン王朝≒アンシャンレジム
(この間がフランス革命)
1789~ バスチーヌ陥落、フランス革命始まる
1792~1804 第一共和政
1804~1814 ナポレオン1世 皇帝即位
1814~1830 復古王政 ブルボン家やオルレアン家による王政復古
1830~1848 7月革命 王政復古オルレアン家
1848 2月革命 ※1917 ロシアにも2月革命あり
1848~1852 第二共和政
1852~1870 第二帝政 ナポレオン3世
1870~1940 第三共和政普仏戦争後に成立
1940~1944 ナチスドイツ、ヴィシー政権
1946~1958 第四共和政 第二次世界大戦後
1958~現在 第五共和政 ド・ゴール
なぜ、フランス革命は起こったのかという問いについては、別の資料を見るしかない
アンシャンレジムで経済規模が100倍にも拡大したが、欧州内での戦乱や、アメリカ独立の支援などで、国庫が空になったので、庶民に重税にかけたので、民衆の怒りが爆発した。バスチーユを襲撃したのは、そこに火薬などの武器が保管されていたので、その確保のためである。
気になったのは、以下です。
本紙では、1789年からナポレオンの戴冠である、1804年までをフランス革命と称する
フランスの王家は、4つ
481 クローヴィスを祖とするメロヴィン家
751 ピピンを開祖とするガロリング家
987 ユーグ・カペーを開祖とするカペー家(ヴァロア系、ブルボン家はカペー家の分家)
1804 ナポレオンを開祖とする、ポナパルト家
フランス革命中に制定された憲法は4種、フランスの憲政は明文法
1791 1791憲法
1793 1793憲法
1795 共和暦3年憲法
1799 共和暦8年憲法
王政が倒れたことで、王権神授説がくずれ、キリスト教の社会的威信は、低下した
その結果、戸籍の世俗化と、離婚制度の制定が行われた ⇒近代国家へ
フランス革命の推移 政変がすくなくとも、4回起きている
・バスチーユ襲撃
・ヴァレンヌ逃亡事件
・ジロンド派内閣成立
・王政の廃止
・①ジャコバン革命政府 恐怖政治
・②テルミドールのクーデター ロベスピエールら処刑
・③ナポレオンが王党派を鎮圧、総裁政府樹立
・ナポレオン戦争(イタリア、エジプト等)
・④ブリュメール(霧月)のクーデター ナポレオン政権掌握 執政政府
・第2次イタリア戦役、ローマ教皇、イギリスらと和約
・ナポレオン 皇帝に推戴 フランス革命の終焉
目次
序章 フランス革命とは
第1章 「古き良き革命」の時代
1 名君にもなり得た国王
2 三部会開催
3 バスチーユ陥落
4 「バスチーユ」で目覚めた女性
5 ヴェルサイユからパリへ
第2章 革命的動乱の時代へ
1 ヴァレンヌ逃亡事件
2 対ヨーロッパ戦争始まる
3 王政倒れる
4 革命戦争の兵士たち
第3章 国王の死
1 ギロチン誕生の物語
2 ルイ十六世の裁判と処刑
3 死刑執行人サンソン
第4章 ジャコバン政府の時代
1 ジロンド派とジャコバン派の闘い
2 《暗殺の天使》シャルロット・コルデ
3 ジャコバン革命政府の成立
4 彼らは何をしようとしたか
第5章 恐怖政治―革命政府の暗黒面
1 恐怖政治の始まり
2 「悲劇の王妃」マリー・アントワネット
3 断頭台に消えた女性たち
4 テルミドールのクーデター
第6章 ナポレオンの登場
1 「ヴァンデミエール将軍」
2 《麗しのイタリア》
3 ブリュメールのクーデター
4 皇帝への道程
あとがき
文献案内
フランス革命略年表
ISBN:9784121019639
判型:新書
ページ数:360ページ
定価:1000円(本体)
2008年09月25日初版
2015年01月30日7版 -
Posted by ブクログ
奔放な性格で知られ、革命に翻弄された王妃。革命期から今日に至るまで様々な評価がなされているマリーアントワネットを、著者は自らを「歴史探偵」と位置付けて再考する。
マリーアントワネットの人となりだけでなく、輿入れから革命に至るまでの当時のフランスの雰囲気が生き生きと描かれている。
国王夫妻が運命を決定づけるようなチャンスを悉く逸してしまうことに歯噛みするが、それはこの物語を読む我々がその後を知っているからにほかならない。絶対王政の時代を生き、生まれながらの王族であった彼らにそうした選択ができなかったことは十分に理解できる。だからこそ、歴史上の人物というのはその時代の常識と照らし合わせつつ、移り変わる時代の中でも常に考証し続けなければならないのだろう。
タンプル塔に移され自由を奪われた一家が、そこで初めて本当の意味での家族の団欒を手にする。最後の日々があまりに切ない。夫を失い、子と引き離されて法廷に立たされてもなお毅然としていたマリー・アントワネットに、王族としての誇りを感じた。 -
Posted by ブクログ
パリの死刑執行人サンソン家6代のうち4代目シャルル・アンリを中心に見ていく。フランス革命以前から恐怖政治頃までの激動の時期に処刑任務を全うしたわけだが、まさに凄まじい人生で想像するだけでも心が暗くなってしまった。処刑した何千もの人々の中には敬愛する国王も、無罪の人も、元カノも、少女も含まれていたわけで、相当な精神力や心の拠り所があったと思われる。シャルル・アンリ自身は死刑制度廃止を執行人自身が公言できる時代ではなかったようだが、6代目アンリ・クレマン・サンソンは廃止を訴えていたそうだ。フランスでの死刑制度廃止は1981年とのこと。EU圏内以外でも死刑制度が広まっていく風潮は現代でもないようだ。人類はより文明的で進歩的な道のりを歩んでいるのだろうか、といろいろ考えられた。
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ルイ16世を処刑した事で知られるシャルル=アンリ・サンソンの半生と苦悩を描いた伝記。半ば創作めいた部分があるが、それは著者が参照したバルザックとサンソンの孫による伝記の影響だろう。ただ、著者としても明らかに創作の部分は省いたり、様々な文献からの検証も行なった上で著したらしいので、内容の信憑性は高いだろう。
伝記としてだけでなく、フランス革命に纏わる歴史書としての価値も十分にある。世界史の勉強をする際に、フランス革命の部分は年号に加えて月日を覚えさせられるレベルで細かいので、この本は内容の理解の一助となると思う。バスティーユ襲撃からルイ16世の処刑まではとても細かく描写されており、記号として理解していた歴史の内容に厚みが出来た。
ギロチンの製作過程もとても面白い。死刑囚を苦しませずに処刑する為の人道的装置として発明されたギロチンが、ロベスピエールの敷いた恐怖政治を加速させ、1日で50人も処刑されるような事態を招いた事を考えると、とんでもない皮肉だと言える。