辻内智貴のレビュー一覧

  • 青空のルーレット

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    二つの物語のどちらも
    なんだか心にスッと入ってくるものだった。
    一人のアクが誰かの人生を狂わすこともあって
    一人の善が誰かを救うこともある。
    ここに出てくる人たちが
    幸せであれば良いなーと思う。
    一つ目のはスッキリ!二つ目のはしっとり。
    どちらも好きだった

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    2025年06月13日
  • 青空のルーレット

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    綺麗な言葉をたくさん紡いでいる小説。

    青空にぶら下がり、太陽に灼かれながら、それでも窓を拭き続け、夢を見続ける夢追い人たちの物語。(高所窓硝子特殊清掃作業員)

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    2022年02月18日
  • セイジ

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    2017/12月
    辻内さんは自分と似た生に対する探求心をもっているというかその境遇におかれているような気がして
    セイジも竜二も
    生の本質に迫る気がします

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    2017年12月06日
  • 青空のルーレット

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    温厚な萩原さんが言う
    「夢を見るから、人間なんだっ」
    「夢を叶える事よりも、夢を見ることで、
    人間は人間になれるんだっ、
    お前なんかに分かってたまるかっ」

    この言葉を言うために、物語が つくられた。
    高層ビルの窓ふきの人たちの物語。
    その人たちは 窓を拭くだけではなく、
    大きな夢を持っていた。
    音楽、小説、俳優などなど。

    何かが、うれしいなぁ。
    そういう想いをもって、シゴトをしていることが。

    『多輝子ちゃん』
    ちいさな街で、住んでいると すぐさま、噂に事欠かない。
    多輝子ちゃんは、バスで1時間かかる 
    都会の優秀な学校に通った。
    オトコとキスしてた。
    オートバイに乗っていた。
    髪の毛を赤

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    2018年03月05日
  • 青空のルーレット

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    タツオをはじめ宝栄の仲間たちが好きだ。男同士で好きって言葉を聞くことはあまりないけど、あいつらはそんな気持ちでつながってるんだと思う。社長もそんなタツオたちを理解してくれてるし、青空が似合うあいつらは何とも清々しい。多輝子の少年を思う「好き」もいい。誰かを好きになることで、日常が日常じゃなくてワクワクしたものになる。何を好きになるかって自分自身を決めちゃうくらいに決定的な選択かもしれない。この物語を好きって思えて良かった。

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    2015年05月11日
  • 青空のルーレット

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    「俺たちが窓を拭いていたのは食べていくためだった
     俺たちが窓を拭いていたのは家賃を払うためだった
     だが誓ってもいい、
     俺たちが窓を拭いていたのは夢を見続けるためだった」

    大人の青春物語。
    健全に生きてくのって難しくて、だから格好いいのかなって最近思う。


    「夢を叶えることよりも、夢を見ることで、
    人間が人間になれるんだ」


    ことばを言い放つ萩原さんが保雄のことを
    尊敬と羨望をもって見守るのがまた、いい。

    一斉に降ろされたロープに爽快感100%です。

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    2015年01月13日
  • セイジ

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    少しずつ日常に擦り減らされて考えなくなってしまうこと、終いには感じることすらなくなっていってしまうことを思い起こさせる。

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    2014年08月07日
  • ラスト シネマ

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    捨てたはずの故郷だった。
      夢破れ、最後を迎えようとしていた"男"。
      少年は偶然見つけた。
      スクリーンの中に"男"の姿を。
      少年の想いに理屈なんて存在しない。
      その想いを受け止めてくれた大人たち・・・・

      諸々がベタな訳。
      それでも必要以上に涙腺決壊してしまう。
      それは作者の目線、その優しさだと思う。
      そこにはあざとさの一片も無いです。   

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    2014年06月28日
  • セイジ

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    「・・・・・だって、私、神様を目の前で見たんだもの。」

    他人の痛みを共有するということ。
    無骨で不器用な男・セイジがした行為。

    救い―――必ずしも光射すとは限らない。
    慟哭から立ち上がるのは自分の足で、なんてことは解ってる。

    作者が優しいんだと思う。
    不器用な人間に。
    敗者に。
    ドロップアウトした人間に。
    乗り損なった人間に。
    そして、勇気がなかった人間に。

    そう書いてる俺様もきっと勇気がない敗者のひとりです。

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    2014年05月20日
  • 青空のルーレット

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    2014/2月
    読んでいい時間を過ごしたなーという2本でした。
    辻内さんの文体と人生観みたいなものが好きです

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    2014年02月05日
  • セイジ

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    人間はなんのために生まれてくるのか。旅人とセイジの空気感というか、感じることのできる虚しさや力強さが好きです。生きる意味なんて生き抜かないと分からないだろう、と。

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    2013年11月07日
  • セイジ

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    何のために生きているんだろ…
    生と死の意味。悲しみ絶望の淵にいる大切な人に、人は何をもってその人の悲しみを癒せるのだろう。とても人間の深い溝に触れるテーマを2つの物語を通して清すがしく、愛深く書かれていた

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    2013年10月05日
  • セイジ

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    中学1年の夏、
    読書感想文を書くために母に買って貰った。


    始めはさらっと書ければいい、くらいの
    軽い気持ちで読み進めていたけど、
    読み終わる頃には、ほろほろと泣きながら
    やるせないような温かいような、
    とにかく、その頃自分の中にあった
    どう表現したらいいか分からない感情が
    『セイジ』には書かれていた。
    心がざわざわして、でも納得して。
    胸一杯になった記憶がある。



    この本を若いときに読めて
    良かった、と思う。

    良くも悪くも心を空っぽにする本。

    こんな本は、なかなかない気がします。

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    2013年01月30日
  • 青空のルーレット

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    夢を追いかける人達が集まる窓ふき会社での友情の物語。
    胸に刻んでおきたい言葉がたくさん出てくる。
    「夢を見ることは、夢を叶える事よりも上等な事だったのかも知れない」
    「俺達が窓を拭いていたのは(誓ってもいい)、夢を見続けるためだ」
    「夢を叶えることよりも、夢を見ることで、人間は人間になれるんだ」
    「人生はきっと ”人生は何だろう” って問われるために僕達にあるんじゃないかな」

    最後、目頭が熱くならないなら、それは冷め過ぎでしょう。

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    2012年06月27日
  • セイジ

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    いまはもう寂れてしまった国道沿いの一軒のドライブイン。そこで、僕は、ただ純粋に不器用に生きる青年セイジに出会う。「人間って何だ」「人生っていったい何だ」ーそんなことを考えながらも気のおけない仲間たちと楽しく過ごしていたある日、目の前で奇蹟は起こった。文壇を騒然とさせた話題作。太宰治賞作家の原点とも言うべき名作。「竜二」を併せて収録した。

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    2012年04月29日
  • セイジ

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    映画化を機に読んでみました。

    物語はセイジの視点ではない上セイジがあまり語らないため、周囲が思うセイジ像=セイジになっている気がした。
    セイジが何を思っているのか、何が生きづらいのかが伝わっては来るものの、セイジの心理に共感することは難しかった。
    しかしそれでも、「人とは?」「生きるとは?」「人を救うとは?」というこの小説のテーマを突きつけられた。
    痛みを伴うが、読んでよかったと思える本だった。

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    2012年03月13日
  • 青空のルーレット

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    純粋な気持ちを忘れないでいさせてくれる作品。
    目の前が暗く落ち込んだときに読むと、心を明るくさせてくれる。

    純粋で、汗くさくて、単純で。
    でもそんな環境が羨ましくなる。
    読み終えると今、見えている景色がすごく濃くなる。
    辛いときに是非読んでみてください。

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    2012年03月09日
  • 青空のルーレット

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    電車の中で、泣きそうになって困った(><)

    この本の表紙のように内容も とても爽やか!

    透き通るような青空や、陰りゆく都会の夕暮れ、雑踏が目に見えるように浮かんでくる。

    夢見る窓拭きフリーターの彼らを応援したい!

    作品の中に、素敵な言葉がたくさん書かれていました。

    ***********************************************************
    内容(「BOOK」データベースより)
    青い空に浮かんで、俺達はビルの窓を拭く メシを喰うために、家賃を払うために。
    けれど俺達はそれぞれやりたいことを別に持っている。
    音楽、芝居、写真、マンガ…。だから、

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    2011年07月14日
  • 青空のルーレット

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    昔読んだ本の再読です。青臭いと言われても仕方ない程、この作品の登場人物は幾つになっても夢を捨てられない(捨てない)人ばかり。現実はこうもいかない、、、と思いながらも、大事にしなければいけない事を目の前に突きつけられる。。。心を揺さぶられます。今まで読んだ本の中で、一番読後感が爽快!お試しあれ。

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    2011年07月04日
  • いつでも夢を

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    再読

    コーフクを喰らう時には、かなしみも喰らえ。
    たのしさを喰らう時には、さみしさも喰らえ。
    同(ひと)つものとしてあるものを、同つものとして、ちゃんと喰らえ。
    コーフクばかり、たのしさばかり食いちらかして、うち捨てられたかなしみ の山が、澱んで、腐って、膿んじまって、そのあまりの腐臭に驚いて、あわてて皆で間に合わせのフタばかり、かぶせている。
    皆さんは、そういう馬鹿だ。
    そして俺は、そのフタづくりに参加する気もない、もう一つの馬鹿だ。

    わたしもフタづくりをする気のない大馬鹿です・・。

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    2012年08月18日