辻内智貴のレビュー一覧

  • セイジ

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    2つの短編。一つ目の話は寂れた国道沿いに残るレストランが舞台。経営者のセイジさんが魅力的。てきとーでめんどくさがりで達観してるような諦念してるような不思議な人。読んでくうちにだんだんセイジさんの格好良さに気づく。ただ後々の展開を含ませるような文が屡々あってちょっと先を読んでしまう。ラストは衝撃なんだけどその文がないほうが良かったかなあ。
    陸の魚って読んでて山田詠美の「僕は勉強ができない」の中の、タイムラグの話思い出した。

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    2012年03月06日
  • セイジ

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    ■伊勢谷友介監督作品の原作。なんか暗いところあるんだろうなと思ってたらけど、こういう内容とは。なんか、セイジに出会った僕のように奔放したくもなる。ひとが人を癒す、生きること、だね。映像のほうが、より考えることになりそう。

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    2012年02月27日
  • セイジ

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    『タビビト』だった『ボク』の、ひと夏の物語。

    陸の魚は、
    世の中の物事を、深く見すぎてしまうと、人間の醜い部分にまで気付いてしまったりするから、いつもひどく傷つくし、消耗するし、とてもこの世の中では生きにくくなってしまうけれど、
    世界中の誰か1人にでも、影響でもなく、感謝でもなく、
    『神様』と思われるような生き方。

    短くてすぐに読めてしまうけど、
    とても綺麗で、さみしい、物語でした。

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    2012年02月26日
  • セイジ

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    「セイジ」
    観てみたいなぁと思った映画の原作ということで読んでみた。
    辻内智貴氏は初めて。

    陸の魚
    この地上で、その生きにくさゆえに喘ぎつづけている、一体の生き物
    その「喘ぎ」のなかに、喘がない自分たちには持ちえない何かが絶えず脈打っている(本文)

    語り手の「僕」の淡々としたさまと、どこかの町の山間の寂れたドライブインに集う人々の横顔のやさしさ。
    その後、セイジはどうしているのか・・・気になって仕方ない

    もう1編は「竜二」
    このタイトルだと映画を思い出してしまうけど、もちろん別物。
    セイジと同じような作り方?
    やっぱり、その後の竜二のことが気になる・・・
    二作とも映像的だけど、「竜二」の

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    2012年02月25日
  • セイジ

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    今月公開される映画の原作本です。
    大学最後の夏休みに自転車旅行をした僕が立ち寄った田舎町のドライブインで出会った人々のお話。
    セイジはドライインの雇われ店主。人を引き寄せる不思議な魅力を持った人物で、感受性が強く、人の痛みに過度に反応してしまうという人。
    彼のことを「陸の魚」だという。
    残酷なことや理不尽なことばかり起きる世界ではセイジは生きられないと。
    生きるとは何かと考えさせられる作品。
    でも、少々その答えや登場人物の言葉がくさい。
    セイジも神格化しようとしているけれど、ならばもっと寡黙な人なら良かったかな。

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    2012年02月05日
  • セイジ

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    生きる。ってことについて書いてありました。
    私はセイジより竜二かな。
    男の人が好きそうな話。

    文章の書き方は相性がよくないかも。

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    2011年12月09日
  • 青空のルーレット

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    『夢』を追い掛け抜くというのは子供で有りつづけるということなのかな。確かに私達はそれを良くないことだと思うことに疑問を感じませんね。悲しい社会です。作者さんは夢に対して真摯に向き合ってらっしゃる方なんだろうなぁと感じましたね。後書きの青空のくだり、すごく素敵です。

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    2011年02月26日
  • セイジ

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    「セイジ」だけなら★2つです。
    奇跡が起こる前提の凄惨な事件も胸くそ悪くなるし、奇跡自体もそんなんあるか?!って、大体そんなの目の当たりにしたら主人公の「僕」もトラウマになるだろう。読んだ後の私自身も多少トラウマ気味に・・・。
    「心温まる」とかなんかのレビューに書いてあったけどちっとも温まりませんでした。

    後半の「竜二」の方がまだよい。

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    2011年01月09日
  • 信さん(小学館文庫)

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    まとめ買いした辻内智貴の2冊目。

    相変わらず、じ~んとする内容と特徴的な言葉選び。

    幼い頃に感じる憧れとか恋心とか友情とか、そういったものがたくさん込められているんだけれど、そのどれもがきっとみんな一度は感じたことがあるものばかり。
    自分のことじゃないのに、なんだか懐かしい気分になる。

    でも、ちょっと消化不良。
    お話はちゃんと完結しているんだけれど、なんだか尻切れトンボな感じ。
    もうあとちょっとでいいから、先まで書いて欲しかった。
    せめてもう一度、お母さんに登場してもらいたかったなぁ。

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    2010年04月21日
  • 青空のルーレット

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    俺たちは夢を見続けるためにビルの窓を拭いていた。普段は窓ふきをしていたけれど、それぞれ他に夢があった。音楽や小説の執筆など。熱い気持ちをもった窓ふきたちの夢と友情を描いたお話し。

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    2010年01月21日
  • 青空のルーレット

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    友人の紹介で読んだ本。
    表紙で見て頂いてわかるとおり、爽やかな読後感。
    ラストシーンは文章を読んでいて情景が目に浮かんできました。

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    2009年12月13日
  • セイジ

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    この本を読んで人の意見の捉え方が変化した。
    自分と意見が違う人。その人が何を核として物事を捉え考えているかを知ろうと思った。

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    2009年10月04日
  • ラスト シネマ

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    現代は映画を見る場所というのは、「映画館」と言うよりも、ほぼ「シネコン」というイメージが強い。
    たくさんのスクリーンの中から、見たい映画というものを選べるという楽しさもある。
    しかし昔は「映画館」と言えば、封切している作品は一つか、同時上映として二つ程度。
    それも何だかジメジメした感じや、前の席の座高の高い人の頭をよけながら見ていたようにも思う。

    この「ラストシネマ」という作品は、昭和の時代の「とある街」でのエピソードが綴られる。
    小学校3年生の主人公は、病の床に伏している「雄さん」が過去に1本だけ出演したという映画を探す。
    そしてその幻の映画を探し出し、最後に雄さんに見せてあげるのだ。

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    2009年10月04日
  • セイジ

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     収録の2作共、出てくるオッサンはぐれオオカミ(死語)で不器用。
     良い話なのだが、そうそう高倉健のようには行かん。

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    2009年10月04日
  • 青空のルーレット

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    ビルの窓拭きをしながらミュージシャンや漫画家、作家を目指す男たち。ベタではあるけど、さわやかなラストに涙が出ちゃった。しかし、映画のほうは恋愛要素が高めの様子。そっちじゃないのになぁ。もうひとつの収録作「多輝子ちゃん」はどこかユーモラスな語り口がなかなかおもしろい。「高校を卒(で)る」とか「事態(こと)に対応(あた)り」とか無理やりな読ませ方をするのが拙さを感じさせるけど。

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    2009年10月04日
  • 青空のルーレット

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    解説の方が〜本が人を呼ぶことがある〜と言われていますが、くしくも僕はこの本を100円で売っていたからと言う理由で、何の気も無しに購入しました。しかし、それは忘れられない一冊との出会いとなりました。特に目新しい展開があるわけでも、とりとめて文章や表現が良いわけでもありません。ですが、結果的に僕は本という物を読んで久しぶりに心から感動しました。それは主人公たちとの心境とこの上ないほど共感し、シンクロしたからです。作中の萩原さんの言葉は、夢を追いかける僕たち全員の言葉でもあります。作者自身、シンガーとして音楽活動をして夢を追いかけていたと言うことで、その経験からこの物語を描くことが出来たのだと思いま

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    2011年01月13日
  • セイジ

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    初めて読んだ『青空のルーレット』は、ユーモアあり感動ありの1冊で、号泣したのを覚えている。以来、何冊か他の著書を読んだけれど、私の中でそれを超えるものに出会えない。どれも、誰かのことを回想するというストーリー展開が異様に多いような気がする。『セイジ』よりも併録されている『竜二』のほうが面白くて2度ほど涙してしまった。昔の親友との再会、不器用な兄弟愛、離れていても心は繋がっている母子のエピソードに、読んだ後は、なぜかふと「シンプル&些細なことを幸せに感じられるように生きていきたいなぁ」と思った。何故だろう?

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    2009年10月07日
  • セイジ

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    うまく生きていくことができない純粋すぎる男の話。こんな人も世の中には必要かもしれません。周りは大変だけど。

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    2009年10月04日