感情タグBEST3
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人間はなんのために生まれてくるのか。旅人とセイジの空気感というか、感じることのできる虚しさや力強さが好きです。生きる意味なんて生き抜かないと分からないだろう、と。
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何のために生きているんだろ…
生と死の意味。悲しみ絶望の淵にいる大切な人に、人は何をもってその人の悲しみを癒せるのだろう。とても人間の深い溝に触れるテーマを2つの物語を通して清すがしく、愛深く書かれていた
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中学1年の夏、
読書感想文を書くために母に買って貰った。
始めはさらっと書ければいい、くらいの
軽い気持ちで読み進めていたけど、
読み終わる頃には、ほろほろと泣きながら
やるせないような温かいような、
とにかく、その頃自分の中にあった
どう表現したらいいか分からない感情が
『セイジ』には書かれていた。
心がざわざわして、でも納得して。
胸一杯になった記憶がある。
この本を若いときに読めて
良かった、と思う。
良くも悪くも心を空っぽにする本。
こんな本は、なかなかない気がします。
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それぞれの考え方はその環境や経験によって違ってくる。周りと異なった意見や行動をとる者の一辺を捉えて変人扱いをする事はないだろうか。間違っている事柄にも多数の賛同で正しいとされがちな世の中。異を唱える少数者を変人扱いする世間。
少数の意見の中に、なんか考え方が違うと思うその中に、真実があることだって少なからずあるのだ。冷静に捉えることのできる者でありたい。
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(2008.2)
この小説はあたしが出逢った小説でいちばんのお気に入りです(2008.2現代)
かなりコアな作家さんかもしれないけど辻内さんの世界観がたまらなく好きですー
最近は新刊出してないです…
タイトルそのままセイジってゆう主人公が出てくるのー
んで最後がー最後がー
読んだ後のココロが空っぽになる感ぢたまらないのですー
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誰かが大きく間違ってるワケじゃないんだけど、
なんか違和感を感じてしまう日々の出来事。
社会という群れから離れることからの恐れなのか、
「みんなでやれば怖くない」「みんなやってる」という免罪符が
誰しもが持つ倫理観を損ねているような気がしてならない。
この本に出てくるような人を、何人も知っているけど、
彼らは皆、世間からは「変人」扱いをされている。
当たり前のことを行う勇気の大切さ。
人間として生きる尊厳をこの本は鮮やかにストーリーにしています。
大好きな本です。
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「百年ながらえるより、一瞬でいいから俺は生きたいと思うことがあるよ」という言葉はとても印象に残っている。
セイジの考え方、生き方自体になぜかひきつけられたし、一気に読んでしまった。
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「百年ながらえるより、一瞬でいいから俺は生きたいと思うことがあるよ」という言葉はとても印象に残っている。
セイジの考え方、生き方自体になぜかひきつけられたし、一気に読んでしまった。
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生きることに対するどうしようもなさみたいなものをうまく表現してると思う。悲観だけで終わらずある種の希望が示されるのもいい。自分が大事な人に何が出来るのか、考えさせられる。
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優しい物語。あまりにも優しすぎると、こんなにも生きることが苦しくなるんだと思った。けれど、その優しさで誰かを救う事だってできるんだ。自分が嫌いになりかけている人に読んで欲しい。
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セイジも竜二も主となる人物から一歩引いた人物の視点から描かれている。どちらもとても魅力的な人物が描かれている。会話の端々にジワリとくるものがあった。
セイジのセリフには含蓄があった。
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本書を知ったのは、俳優としても実績のある伊勢谷友介さんが監督を務め、西島秀俊さんと森山未來さんが主演した同書原作の「セイジ〜陸の魚〜」という映画を見たのがきっかけでした。
先に、映画について書くと、二度観ました。
二度目に見に行ったとき、一緒に行った連れには、この映画をよく二回観ようと思ったね、と意味深なことを言われましたが。
いいとか、悪いとか、面白いとか、つまらないとか、そんな単純な言葉では割り切れないものがあって、とにかくよくは分からないけれどもかき乱されるような、引きつけられるような、そんな何かがある映画でした。
好みで分かれると思うので、人にお薦めできるかどうかは分かりませんが、とにかく映像と音楽が美しいです。
ストーリーの合間合間に、奥日光の自然がふっと写されるのですが、それを観ていると泣きそうになるくらい、綺麗でした。
映画全体が、キラキラ光るガラスのかけらを川の中で掌に掬いとったような感じ。
それが希少価値の高い宝石か、ただのガラス玉かなんて査定は大して重要なことじゃない、そう思える映画でした。
もう少し、このストーリーの出来た背景を知りたくて、買ってみたのがこの原作の小説です。
辻内智貴さん、という作家をそれまで知らなかったのですが、読み出してみると、面白いほどするっと違和感なく読めました。
文章が格別巧いという人ではないかもしれませんが、本人の人柄と独特な人生観のようなものが簡素な描写の中にも滲み出ていて、書かれたのはだいぶ前のはずなのに、小説自体はまったく古びた感じがしません。
映画よりも、ストーリー展開が言葉によるせいか、かなり各場面の説明が親切な気がしました。
それぞれの脇役の思いや主人公・僕のことも、セイジのことも、きちんと分かるように、書かれているというか。
なぜセイジが陸の魚なのか、というところも、祥子さんがきちんと説明してくれています。
映画は映画で良いし、原作は原作で良いなと思いました。
個人的には、『セイジ』はもちろん良かったのですが、同じ本におさめられていた『竜二』の以下の一節が衝撃的でした。
現実の世界に馴染めず、何をやってもだめで、これ以上生きていく理由を見つけられなくなった竜二のことを描写したシーンの抜粋です。
『底知れぬ虚無への埋めあわせの様に、せかいは時折、輝くようなうつくしさを、竜二に表せた。虚無は、或いは豊饒な何かと一体の者なのかも知れなかった。その豊饒さの中に立つ時、(〜中略〜)全ての意味が理解る気がした。自分は誰よりもこのせかいを知っているとさえ思った。このせかいの全てが、ただもう、泣きたい程に、いとおしかった。しかしそれが、自分に生活というものを続けさせる力を持っている訳でも、当然、無かった。』
こういう感覚で生きてきた人がいたのかと、衝撃でした。
自分だけではなかったと、思ったというか。でも、きっとそう思った人は沢山いたんだろうなと。
多くの人が思っていても、それを適切な言葉に起こせる人は少ないのではないかと思います。
どんなに世界が美しくたって、日常世界で生きていくということは、まったく別の次元にあるんですね。
切ないけれども、真理だなと思います。
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目の前で人が苦しんでいる時、自分はどう行動すれば良いか・・・
その苦しみを変わってあげたいけど、「そんな事はできっこない」という言い訳をしながら、結局、自分の出来る範囲で、自分が苦しまない範囲で、心配しているフリをしているのかもしれない。
セイジを見ていてそう思った。
映画ではどう表現されているのか、伊勢谷さんに期待。
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映画化するという事で読んでみました。
読んでいてセイジのような生活は女性はできないだろうなーと思いました。
そういう意味では男性はロマンチストなのだとつくづく思う。
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「セイジ」と「竜二」の2つ短編が収録されている。
どちらも物寂しげな雰囲気で物語が進む。
どちらも同じような人生観で構成されている気がするので、これが作者の人生観なのかもしれない。
個人的には共感できる部分もある人生観だ。
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2つのある人を中心に物語るお話。さらさら〜と読めるけれど、何ともいえない深い部分がある。
1話目はセイジさんという、旅先でお世話になった喫茶店の一応店長の話で、生きること、の意味をあらかじめ知ってしまっているような人の話。事故に巻き込まれた女の子を自らを悲惨なことに追い込むコトで救う。。結末は自分で想像できる感じ。
2話目は幼馴染の兄との深い兄弟愛を母の死を軸につづった話。話の中で、親の死、別れの悲しみを乗り越えるため、人は家庭を持ち、その悲しみを自分全てで受け止めない、クッションのようなそんな役割を、新しく自分の家庭を築くことでできているんだ。というような記述があった。
なんか心に深く突き刺さった。自分は結婚しないと思ってるけれど、いざ母親が死んだら。。その辛さをただ一人受け止めていくことってできるのかな。って。なんか深い1冊だった。
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i was surprised at 'PART TWO' in Seiji(the ground on a fish or the god's name). the story like a jet coaster. maybe, these stories become from him and his dreams.
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こういう小説って意見が分かれるな〜わたしはあんまり吸いこまれなかった。。セイジについて、もうちょい説明あっても良かったよぅな?いきなりの顛末に感応性の高さは感じても、なんかそれまでのテンションや情報うすいような。
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映画がとても良かったので、読んでみました。
すごく詩的な雰囲気なんだけど、その反面、とても淡泊だと思う。
なるほど、音楽や映像をくっつけてみたくなる作品だなあ、と。
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■伊勢谷友介監督作品の原作。なんか暗いところあるんだろうなと思ってたらけど、こういう内容とは。なんか、セイジに出会った僕のように奔放したくもなる。ひとが人を癒す、生きること、だね。映像のほうが、より考えることになりそう。
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『タビビト』だった『ボク』の、ひと夏の物語。
陸の魚は、
世の中の物事を、深く見すぎてしまうと、人間の醜い部分にまで気付いてしまったりするから、いつもひどく傷つくし、消耗するし、とてもこの世の中では生きにくくなってしまうけれど、
世界中の誰か1人にでも、影響でもなく、感謝でもなく、
『神様』と思われるような生き方。
短くてすぐに読めてしまうけど、
とても綺麗で、さみしい、物語でした。
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「セイジ」
観てみたいなぁと思った映画の原作ということで読んでみた。
辻内智貴氏は初めて。
陸の魚
この地上で、その生きにくさゆえに喘ぎつづけている、一体の生き物
その「喘ぎ」のなかに、喘がない自分たちには持ちえない何かが絶えず脈打っている(本文)
語り手の「僕」の淡々としたさまと、どこかの町の山間の寂れたドライブインに集う人々の横顔のやさしさ。
その後、セイジはどうしているのか・・・気になって仕方ない
もう1編は「竜二」
このタイトルだと映画を思い出してしまうけど、もちろん別物。
セイジと同じような作り方?
やっぱり、その後の竜二のことが気になる・・・
二作とも映像的だけど、「竜二」のほうが観てみたいかな。
最後のシーンは、青い海と青い空。
新しく踏み出せますように。
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初めて読んだ『青空のルーレット』は、ユーモアあり感動ありの1冊で、号泣したのを覚えている。以来、何冊か他の著書を読んだけれど、私の中でそれを超えるものに出会えない。どれも、誰かのことを回想するというストーリー展開が異様に多いような気がする。『セイジ』よりも併録されている『竜二』のほうが面白くて2度ほど涙してしまった。昔の親友との再会、不器用な兄弟愛、離れていても心は繋がっている母子のエピソードに、読んだ後は、なぜかふと「シンプル&些細なことを幸せに感じられるように生きていきたいなぁ」と思った。何故だろう?