竹下節子のレビュー一覧
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結婚してカトリックに帰依した人が書いた本。元々はちくま新書から出ていたが中公文庫を経て教皇フランシスコの訪日に合わせて三度目の版元から刊行されている。
ドイツ語が出来るから?それとも邦題は知らなかったから?ちくま新書ではホーホフートの戯曲を原題直訳の「助祭」としていたが中公文庫から邦題の「神の代理人」にしている。せっかくドイツ語が出来るのだからクノップの「ホロコースト全証言」で紹介されている「教皇ピウス一二世。ベルリン司教コンラート・ブライジングに宛てた書簡。一九四三年」にも言及すればいいのに。ホーホフートの戯曲に対して「ヴァティカンはこれに対して、法王は、ナチスの犯罪を公に弾劾することで -
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Posted by ブクログ
不思議のメダイと呼ばれるメダイのこと、又は、奇跡のことを『パリのマリア』という表題で取り扱っているのが本書です。
1830年、見習修道女カトリーヌ・ラブレーの前に聖母マリアが三度姿を現したという。
聖母出現の奇跡は、上記のファティマのほかにルルドなど複数ありますが、
カトリーヌの教会では、この奇跡を2年後には、メダイにして売り出し、今もキリスト教の行事に使ったり、一般向けにも販売しているらしい。
不思議のメダイを身につけると聖母の保護が得られるという。
本書では、聖母出現を目撃したカトリーヌ・ラブレーのことや、グッズとして不思議のメダイが成功をおさめた考察を行っている。
共有する共同幻想 -
Posted by ブクログ
キリスト教、とくにローマ・カトリックの思想が、ヨーロッパ精神史の形成においてどのような役割を果たしてきたのかを論じ、現代のグローバリズムにもその影響が引き継がれていることを考察している本です。同じ「ちくま新書」から刊行されている土井健司の『キリスト教を問いなおす』が信仰内容に立ち入った考察を展開しているのに対して、本書はやはり新書版で刊行された橋爪大三郎と大澤真幸の『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)や、宗教という切り口から現代の国際政治を読み解く佐藤優の諸著作に近い内容だといえるように思います。
ヨーロッパ精神史のなかで少しずつ形成されてきた「政教分離」「民主主義」「資本主義」「非戦」 -
ネタバレ 購入済み
期待外れ
カトリックのキリスト教を擁護しているが、科学はギリシャ哲学から発祥しているし、宗教はキリスト教が担当して、盲目的に信じていたカトリックを哲学することによって自由を得たのであって、カトリックのキリスト教から科学や自由民主主義が生まれたという論調だったので期待外れで買って損した、