竹下節子のレビュー一覧

  • ローマ法王

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     結婚してカトリックに帰依した人が書いた本。元々はちくま新書から出ていたが中公文庫を経て教皇フランシスコの訪日に合わせて三度目の版元から刊行されている。
     ドイツ語が出来るから?それとも邦題は知らなかったから?ちくま新書ではホーホフートの戯曲を原題直訳の「助祭」としていたが中公文庫から邦題の「神の代理人」にしている。せっかくドイツ語が出来るのだからクノップの「ホロコースト全証言」で紹介されている「教皇ピウス一二世。ベルリン司教コンラート・ブライジングに宛てた書簡。一九四三年」にも言及すればいいのに。ホーホフートの戯曲に対して「ヴァティカンはこれに対して、法王は、ナチスの犯罪を公に弾劾することで

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    2024年09月17日
  • 叢書パルマコン・ミクロス03 コンスピリチュアリティ入門 スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか

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    《カルト好きは読んでもいいけど…》
    陰謀論やスピリチュアリズムなどを体系化して解説・展開した本。このジャンルの分析の前例はあまりなく、呼んでいて興味深い。ただ、やはり思想面で中立な文章があったりなかったりしている。オムニバス形式で様々な事案を分析しているのは面白い。

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    2023年12月05日
  • 疫病の精神史 ――ユダヤ・キリスト教の穢れと救い

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    やっぱ、死は穢れなんだよね。
    現代の細菌学や医学の知識ない時代の対応であり、宗教的に許容できないんだろうなと思う。
    細菌感染を考えるとヨブ記とか仕方ないよね。

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    2022年07月03日
  • パリのマリア

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    不思議のメダイと呼ばれるメダイのこと、又は、奇跡のことを『パリのマリア』という表題で取り扱っているのが本書です。

    1830年、見習修道女カトリーヌ・ラブレーの前に聖母マリアが三度姿を現したという。
    聖母出現の奇跡は、上記のファティマのほかにルルドなど複数ありますが、
    カトリーヌの教会では、この奇跡を2年後には、メダイにして売り出し、今もキリスト教の行事に使ったり、一般向けにも販売しているらしい。

    不思議のメダイを身につけると聖母の保護が得られるという。

    本書では、聖母出現を目撃したカトリーヌ・ラブレーのことや、グッズとして不思議のメダイが成功をおさめた考察を行っている。
    共有する共同幻想

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    2021年12月01日
  • 女のキリスト教史 ──「もう一つのフェミニズム」の系譜

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    魔女から修道士についての部分が難しかった…フランスの歴史的知識があるとより良い理解につながるかと思います。

    ピューリタン系キリスト教社会価値観の中で育ってきた自分としては、カトリック価値観から見たピューリタニズムについての記述は良い気付きとなる。

    イエスの中に母性を見るというのも私にとってはとても新しい観点。

    新たに学んだカタカナ。
         エクスタシスに対する「エンスタシス」
         フェミニズムに対する「フェミノロジー」





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    2020年02月14日
  • キリスト教は「宗教」ではない 自由・平等・博愛の起源と普遍化への系譜

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    表題に惹かれて衝動的に購入。カトリック教会の歴史を振り返りつつ、キリスト教の「主義(=イズム)」としての真髄はどこにあるのかを考察しているような印象を受けた。疑問が残る部分もないわけではないが、共感できるところも多く、それなりに面白く読めたと思う。

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    2019年03月26日
  • キリスト教の真実 ─―西洋近代をもたらした宗教思想

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    キリスト教、とくにローマ・カトリックの思想が、ヨーロッパ精神史の形成においてどのような役割を果たしてきたのかを論じ、現代のグローバリズムにもその影響が引き継がれていることを考察している本です。同じ「ちくま新書」から刊行されている土井健司の『キリスト教を問いなおす』が信仰内容に立ち入った考察を展開しているのに対して、本書はやはり新書版で刊行された橋爪大三郎と大澤真幸の『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)や、宗教という切り口から現代の国際政治を読み解く佐藤優の諸著作に近い内容だといえるように思います。

    ヨーロッパ精神史のなかで少しずつ形成されてきた「政教分離」「民主主義」「資本主義」「非戦」

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    2018年01月26日
  • キリスト教の真実 ─―西洋近代をもたらした宗教思想

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    フランス(プロテスタント)とアメリカ(カトリック)の違いを描いてくれているのは、なるほどと腑に落ちる部分もあれば、それは根拠になるのか?と思う部分もあった.(がただ単に自分が勉強不足だからなきもする)
    本文の主旨とずれるかもしれないが、一番印象に残った言葉を以下に記したい。
    「愛することと信じること以上に束縛を嫌うものはない」(アメロ・デ・ラ・ウーセ『ドサ枢機卿の書簡』)

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    2014年01月12日
  • キリスト教の真実 ─―西洋近代をもたらした宗教思想

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    西洋の世界史はキリスト教を土台に据えつつも、それらを否定することで近代が生まれているとして論を展開している。

    確かに面白い論だが、新書にしては堅い文面が多く、もう少し簡単に書けないものかと思ったので★3つ。

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    2012年06月03日
  • キリスト教の真実 ─―西洋近代をもたらした宗教思想

    ネタバレ 購入済み

    期待外れ

    カトリックのキリスト教を擁護しているが、科学はギリシャ哲学から発祥しているし、宗教はキリスト教が担当して、盲目的に信じていたカトリックを哲学することによって自由を得たのであって、カトリックのキリスト教から科学や自由民主主義が生まれたという論調だったので期待外れで買って損した、

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    2016年07月05日