栗田英彦の作品一覧 「栗田英彦」の「近現代日本の民間精神療法:不可視なエネルギーの諸相」「コンスピリチュアリティ入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
作品一覧 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 新着順 新着順 人気順 評価高い順 価格安い順 価格高い順 霊的近代の興隆 5.0 雑学・エンタメ / サブカルチャー・雑学 1巻3,801円 (税込) 待望の著作集成、本巻には欧米の不可秤量流体概念、民間精神療法、知識人宗教とカルト的場に関する論文を収める。 第1部では、欧米の不可秤量流体概念の歴史と、その日本での受容を描く。 第1章では、デカルトの動物精気論とその周辺、18世紀の電磁気学と動物磁気説、そして19世紀アメリカのメスメリストを材料として、生気論的な電気概念の歴史と広がりを示す。 第2章では、流体説と総称されるメスメリストたちを物質と精神との関係を軸に検討し、心霊研究家マイヤーズの宇宙観との近親性について論じる。 第3章では、欧米のオカルト思想を概観し、それを意外なほどによく把握して期待をかけていた同時代の日本の、呼吸法という身体論とその背後にある思想の変化を追う。 第2部では、民間精神療法の諸相を俯瞰する。 第4章では、欧米で熱狂を巻き起こしたスピリチュアリズムがどのように日本に入ってブームを巻き起こし影響を与えていったかを、催眠術や療法家の動向を交えながら粗描する。 第5章では、原坦山の技法と思想を概観して後継者たちが心理療法化していった過程を確認し、彼らの自己観を比較考察する。 第6章では、民間精神療法史全体を見通すための作業として、代表的な治療家における「精神」「心霊」の意味合いを整理する。まずはジョン・ブーヴィー・ドッズの思想を紹介してから、日本的な一元論的宇宙観を代表する黒岩周六『天人論』を検討する。次に、療法が信から行へと展開する中での「精神」観の変容を追い、憑依的治療行為と区別される日本の精神療法に共通する特徴を論じる。 第7章では、精神療法の略史と技法をまとめ、大いなる存在と、それと人間とをつなぐ疑似物理的生命力や、施術者と患者との感応理論を検討し、最後に憑依から宇宙的関係性へと説明原理が変化した例を見て、精神療法思想を俯瞰する見通しをつける。 第3部では、民間精神療法史上もっとも影響力を持った田中守平の太霊道を取り上げる。 第8章では、太霊道主元・田中守平の生涯、太霊道の特徴である精神療法・宗教性・政治性、思想の根幹をなす「太霊」「霊子」を検討してから、太霊道思想の源泉を考察する。 第9章では、桑原俊郎の「精神」を源泉とする明治末までの初期精神療法の展開を辿り、次に太霊道の特異性を示すべく民間精神療法略史を述べてから、精神療法興隆の時代を作った太霊道と、太霊道後の精神療法の変容を端的に表し、かつ精神療法家の経済事情について詳しい資料を残した桑田欣児とを取り上げて、精神療法から療術というカテゴリーの変容を描く。 第4部では、宗教知識人とカルト的場がテーマである。 第10章では、大川周明とインドと西洋を結ぶ鍵となるリシャール夫妻に注目し、知識人宗教とカルト的場のあり様の一端を探る。 第11章では、大正期の大本教に焦点をあてて、王仁三郎の皇道主義的な神道思想、および飯森正芳や浅野和三郎などの宗教遍歴者たちを紹介することで、大本教の求道者を引き付けた側面を描き出す。 宗教学の〈余白〉を彩る、宗教学界のニッチ産業! 試し読み フォロー コンスピリチュアリティ入門 3.8 学術・語学 / 哲学・宗教・心理 1巻2,420円 (税込) 「Qアノン」、新型コロナ生物兵器説、自然食、イルミナティ、そして爬虫類系宇宙人による人類の支配。政治的影響力を持つまでに至った陰謀論と、その背景にあるとされるスピリチュアルな世界観。この2つをともに論じることを可能にする注目の視座「コンスピリチュアリティ」を日本で初めて紹介した論集。気鋭のライターから西洋オカルティズム研究の大家まで、多彩な執筆陣が明らかにする陰謀論の最前線。 試し読み フォロー 近現代日本の民間精神療法:不可視なエネルギーの諸相 - 雑学・エンタメ / サブカルチャー・雑学 1巻3,960円 (税込) 大正時代には霊術・精神療法と呼ばれる治療法が流行し、最盛期の施術者は三万人ともいわれる。暗示、気合、お手当、霊動などによる奇跡的な治病だけなく、精神力の効果を示すための刃渡りのような見世物的危険術や、透視やテレパシー、念力のような心霊現象が彼らのレパートリーであったが、最終的には健康法、家庭療法、新宗教へと流れ込んで姿を消していった。 本書は、さまざまな領域に姿を現す民間精神療法の技法と思想の系譜をひも解き、歴史研究の基礎を構築することを目指す。 明治以降のグローバリズムの波を受けて流入したエネルギー概念や心身技法に、日本の伝統的宗教技法が混じりあって生み出された民間精神療法は、〈呪術の近代化〉という点で西洋の近代オカルティズムに相当し、〈催眠術の呪術化〉という点ではアメリカのニューソート運動と並行する。しかも、それらはグローバルオカルティズムという輪の中につながっていたのである。その全体像をさまざまな視点から横断的に描く、初の本格的論集。 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 栗田英彦の詳細検索へ
ユーザーレビュー 一覧 >> 霊的近代の興隆 雑学・エンタメ / サブカルチャー・雑学 5.0 (1) カート 試し読み Posted by ブクログ 明治〜昭和初期に勃興した民間精神療法の理論と歴史を懐疑的立場で論じる。今では陳腐な理論も当時で言えば先進的側面も多少あり、医学治療に頼れない、気持ちが萎えた人々がすがったのも頷ける。私たちは本書から何を学ぶべきか。 2025年の今に置き換えてみれば日本のある政党には思想に極端な偏りがあるし、一見すると身体に優しいと感じてしまう偽の科学(安易なオーガニック)もまだまだ根絶される事はない。ふとすると忍び寄る「にわか」思想にはどれだけ気をつけても気をつけすぎる事はないだろう。 0 2025年02月10日 叢書パルマコン・ミクロス03 コンスピリチュアリティ入門 スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか 学術・語学 / 哲学・宗教・心理 3.8 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ コンスピリチュアリティの定義と成立,神真都Qと参政党の変化,コンスピリチュアリティの統計,キリスト教との関連,国ごとのスピリチュアリティの違い,など様々な論考を収録。 0 2024年08月12日 叢書パルマコン・ミクロス03 コンスピリチュアリティ入門 スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか 学術・語学 / 哲学・宗教・心理 3.8 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ 古今東西のオカルト・スピリチュアル・陰謀論について学術的に研究している人たちのマニアックかつ考えさせられる論集。 陰謀論についての研究が学問の枠組みや民主主義への問いかけにつながるという最後の対談はなるほどと思わされた。 0 2024年11月19日 叢書パルマコン・ミクロス03 コンスピリチュアリティ入門 スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか 学術・語学 / 哲学・宗教・心理 3.8 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ 個々の話には興味深いものもあるが、全体としてはよく分からない…「コンスピリチュアリティ」という概念を提唱することになにか意味あるのかな 0 2025年11月19日 叢書パルマコン・ミクロス03 コンスピリチュアリティ入門 スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか 学術・語学 / 哲学・宗教・心理 3.8 (4) カート 試し読み Posted by ブクログ 《カルト好きは読んでもいいけど…》 陰謀論やスピリチュアリズムなどを体系化して解説・展開した本。このジャンルの分析の前例はあまりなく、呼んでいて興味深い。ただ、やはり思想面で中立な文章があったりなかったりしている。オムニバス形式で様々な事案を分析しているのは面白い。 1 2023年12月05日