井伏鱒二のレビュー一覧

  • 山椒魚

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    短編集で、タイトルになっている『山椒魚』は、短い(10ページと少し)ですし、読後に山椒魚とカエルのやりとりや関係性に考えを巡らせることができてとてもよかったです。
    自然の描写がきれいだなと思いました。

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    2024年08月20日
  • 山椒魚

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    目が滑って読めたもんじゃない。
    初井伏鱒二だったのだけれど、特色も魅力も掴むことができず。小説の中に突然2コマ漫画が乱入してくるような。意味のあることを言ってるんだけど意味がまるでないような。もう少し私の経験値が必要なのは明らかなので、それまで積読。

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    2024年03月23日
  • 山椒魚

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    時代物の文学作品を読むのは厳しいな

    表題作を含めて12の短編集だが、山椒魚を読んだあとは1番少ないページ数の「へんろう宿」を読んで終わりにした

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    2024年01月29日
  • 黒い雨

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    原爆投下後の個人の日記という設定だが、被害の描写が克明で頻繁で、なかなかストーリーがすすんでいかない。肉体への被害は多種多様に描かれているが、決して十分な生活とは言えないだろうが、食事したり出勤したりする人がいたことは意外だった。

    こんな兵器があと何発、日本に落とされるのだろう。
    確かに歴史として受けていない人たちは、そんな恐怖を感じていただろうと思わせる言葉

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    2023年11月12日
  • 山椒魚

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    18年ぶりくらいに読んだ。

    最後の蛙の台詞の「てにをは」が気になって仕方がない。

    「今でもべつにおまえのことを怒ってはいないんだ。」

    「今で『は』」じゃなくて?
    現在の蛙の心境として『は』よりも『も』の方が適当なのだろうか、としばらく考えていた。

    完全なるフィクションなのに、心に期する感情は誰もが共感できるほどの圧倒的なリアリティー。

    この作品が名作として伝わっていくなら、僕はこの国が好きだ。

    2016.5.11

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    2023年09月28日
  • 太宰治

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    文学ファンじゃないが、唯一定期的に読んでいる太宰治。その師匠であり、晩年の友人で会った井伏鱒二による太宰の解説?的な一冊。

    文章の丁寧さと本人のやさしさと太宰へのリスペクトも相まってか、愛すら感じた。太宰の生き様だけ見るととてもまっとうには見えないが、井伏や中畑さん、北さん、ほか女性陣含め、人間性で惹かれるものがあったんだろうなとやっぱり思う。太宰作品も有名どころはだいぶ読んだと思うが、時系列的にどこでどんな時期に書いた作品かまで、この本で知れてもっと太宰について知りたくなった。自分のゆかりのある土地もちらほら出てきてなぜか誇らしい気持ち。太宰ゆかりの地ツアーしようかな。
    東京八景、ダスゲマ

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    2023年09月12日
  • 駅前旅館

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    上野の本屋さんで見つけた本。井伏鱒二はこんな本も書いていたんだなぁ。昭和30年代の旅館業の様子を垣間見られ、楽しく読めた。

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    2023年07月20日
  • 駅前旅館

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    昭和30年代、江戸っ子の生き方とはこんなものだったのかな。粋と言われる生き方、言葉のやりとり、今の時代には理解不能。
    女性には生きづらい時代、男性優位の男性には楽しい時代か。
    高沢の嘘話、江ノ島の番頭の呼び込み、人間くさく、そんな時代もあったのだな、こんな時代に生まれなくてよかったと思ってしまった。

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    2023年07月17日
  • さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記

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    3作品収録。平家の逃亡を描いたさざなみ軍記、ジョン万次郎の生涯の2篇は(さざなみ軍記は読みにくかったものの)面白かった。2つの話はそそられず。

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    2023年07月06日
  • 黒い雨

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    日常の底にいつも沈められている、人間の狂気は正義ですらある。
    僕らが立っているこの大地のすぐ下には、いつ起き出すかわからない猛獣を飼っているようなものだ。

    手懐けていた家畜はいつのまにか手に負えぬ代物になっていて、飼っていた人たちだけさっさと逃げる用意をしていて、なにも知らないひとたちが逃げ遅れる。

    エネルギーや核兵器の問題は誰も解決できなくなっている。文明は繁栄と平和で作り笑い。

    正義の戦争より不正義の平和の方がましじゃ

    とはよくゆうたもので。
    それもそれでがんじがらめになってます。

    以下、ネダバレですが、核兵器をつかえる立場の人には必ず読んでほしい。
    そしてこの本を核兵器のボタン

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    2023年06月30日
  • 井伏鱒二全詩集

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    好きな詩
    『春暁』『聞雁』『田家春望』『紙凧』『泉』。
    特に好きな詩の抜粋
    『田家春望』p.56
    ウチヲデテミリヤアテドモナイガ
    正月キブンガドコニモミエタ
    トコロガ会ヒタイヒトモナク
    アサガヤアタリデ大ザケノンダ

    『勧酒』p.59
    コノサカヅキヲ受ケテクレ
    ドウゾナミナミツガシテオクレ
    ハナニアラシノタトヘモアルゾ
    「サヨナラ」ダケガ人生ダ

    『花に嵐のたとえもあるぞ「サヨナラ」だけが人生だ』は、何度考えても自分なりの解釈が思いつかない。しかし、つい口ずさみたくなるお気に入りの詩。

    岩波文庫3/100冊目。次は、『黒猫・モルグ街の殺人事件 他五篇』を読む。

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    2023年06月12日
  • 駅前旅館

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    ネタバレ

    駅前旅館

    著者:井伏鱒二
    発行:1960年12月15日
    新潮文庫
    単行本:1957年11月(新潮社)
    初出:1956年9月~1957年9月「新潮」

    井伏鱒二の名作ユーモア小説。森繁久弥主演で映画化された。観た人は多いことだろう。駅前旅館「柊元(くきもと)旅館」の番頭、生野次平を中心に、ライバルで親友の高沢(「水無瀬ホテル」番頭)はじめ駅前にあるいくつかの旅館の番頭たち、添乗員の中央大学学生、万年さん、吉原の引手茶屋で豆女中をしていて、後に長野の芸妓、紡績会社の寮長となった於菊(おきく)、小料理屋「辰巳屋」の女将らが、楽しくもリアルさを持った物語を展開する。映画で上記を演じたのは、森繁久弥、

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    2023年01月08日
  • 駅前旅館

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    「井伏鱒二」の傑作ユーモア小説『駅前旅館』を読みました。

    『黒い雨』に続き「井伏鱒二」作品です。

    -----story-------------
    日本映画史上に輝く人情喜劇『駅前シリーズ』第1作原作! 
    抱腹絶倒傑作ユーモア小説。

    昭和30年代初頭、東京は上野駅前の団体旅館。
    子供のころから女中部屋で寝起きし、長じて番頭に納まった主人公が語る宿屋稼業の舞台裏。
    業界の符牒に始まり、お国による客の性質の違い、呼込みの手練手管……。
    美人おかみの飲み屋に集まる番頭仲間の奇妙な生態や、修学旅行の学生らが巻き起こす珍騒動を交えつつ、時代の波に飲み込まれていく老舗旅館の番頭たちの哀歓を描いた傑作ユ

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    2022年09月29日
  • 山椒魚

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    初めての伊伏鱒二でした。表題作の「山椒魚」が一番好きかな。これ彼のデビュー作なんですね。天才だ...。

    全体通しては、大きな山が何もないのに文章が上手いから話が先に進んでいく...という印象。いや、勿論山はあるんですけど、いつの間にか文章が終わっている。結構突然ラストが来るので余計そう感じるのかも。後書きでも評されてましたが「ストイック」「大袈裟を嫌う」というのがこの人の文章を言い表しているかな、と思いました。
    割と初期の作品が多そう?なので、中期、後期の作品も読んでみたいです。

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    2022年09月07日
  • 駅前旅館

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    正確に書くと星3.5。
    私はずっと純文学系は苦手だと思っていたのだが、これは少し読みやすかった。
    井伏鱒二の他の小説も読んでみる。

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    2022年06月30日
  • ドリトル先生のサーカス

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    (レビューを書きあぐねたまま時間が経って書いていないのを失念していました。30年以上前に月へ行く手前位まで読んだのにシリーズ全部を読まないままになっていたので今度こそ全部読もうかなと1作目から読み始めたものの前回よりも早い段階で挫折する結果となり、無念です。)

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    2022年04月25日
  • ドリトル先生の郵便局

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    オシツオサレツをアフリカに帰してやるための航海中に奴隷船に行き遇い人助けをしたドリトル先生たちは、助けた人の住むファンティポ王国では王様の肖像を使った切手を発行しているものの肝心の配達機能がなっていないことを知り(その為に親類に出した助けを求める手紙が届けられず奴隷として売られてしまった)、行きがかり上、一肌脱いで渡り鳥たちのネットワークを使って郵政改革(!)に乗り出します。やっているうちに世界中から困った動物から相談事が届くようになったり、動物向けの月刊誌を発行したり、どんどん発展してゆき、しまいには天候の予測まで出来るようになったのでした。記憶にあった長生きの泥亀も出てきました。

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    2021年11月30日
  • ドリトル先生航海記

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    そうそう、こういう感じだったんだっけ、と思い出しながら2冊目を読みました。ちょっとした事件は次々起こるものの、さして興味深い展開になるでもなくサラサラと流れていき、困難も起こるものの「ドリトル先生だから」というだけで特に工夫するようでもなくそれらを乗り越えてゆくのでした。優しい味で歯応えのない柔らかい物を食べているような感じでした。深海に棲む透明の殻を持った巨大カタツムリがでてきますが映像化したらなかなかの見ものになるだろうなと思いました(映画は観ていないのですがそういうシーンがあるのかも)。

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    2021年11月30日
  • ドリトル先生のキャラバン

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    子供への読み聞かせ、ドリトル先生6巻目。「実際に動物と話せたらサーカスでもやればお金はいくらでも儲けられるよね」という話で、ドリトル先生の世界と現実世界が交差してしまっていまいち面白くない。子供の頃も、ドリトル先生はこの辺(月へ行くまで読んだか、そのあたり)で読み止めてしまった記憶があるが、子供は相変らず楽しんでいて、次も読むと言っているので、まあ次も読むか。

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    2021年09月20日
  • ドリトル先生アフリカゆき

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    9歳の息子用に借りた本。息子はここ1年半くらいは漫画や流行りの本しか読まなくなっていたが、「面白いかも」と読み始め、あっという間に読んで続きも読みたいと言っていました。

    原書は約100年前の出版、井伏鱒二さんが最初に翻訳したのが80年前。そんな昔の本を現代っ子が「面白い」と言うので、私も読んでみることに。

    話は冒険ファンタジーで、子供向けの内容(もともと作者が自分の子供のために作ったお話)。でもキャラクターと文章が良くて最後まで飽きずに読めた。

    あとがきを読むと、ドリトル先生は原書では「DR. DoLittle」で、井伏鱒二さんがドリトルと訳したとのこと。他の訳者が違う呼び方で訳したこと

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    2021年08月29日