谷川浩司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
十七世名人 谷川浩司氏が、藤井聡太棋士の活躍など最近の将棋について語った本。プロ棋士は対局中、どんなことを考えているとか、普段どのようなことをしているのかなど、知らなかったことが多く、またデータもたくさん示されており、参考となった。将棋の奥深さを知った。
「藤井さんと私には、いくつかの共通点がある。まず中学生でプロ棋士になった。(中学生棋士は史上5人)。ともに詰将棋を愛好し、創作もする。鉄道好きということも付け加えておこう」p6
「(藤井棋士の高い完成度)私はこれまで多くのトップ棋士の四段時代に対局してきたが、いくら強い棋士でも、17歳、18歳のころまでの棋力は「突出して強いところもあるが、 -
Posted by ブクログ
題名のなっている「藤井聡太論」の、藤井聡太は2016年14歳の時にプロ棋士となり、いきなり29連勝をし大きな話題となった。その後も活躍は続き、現在は将棋界の8つのタイトルのうち、4つを保有し、トッププロと言っても良い活躍を続けている。2002年7月の生まれなので、まだ19歳。
これまでの将棋の歴史の中で、中学生の間にプロ棋士となったのは、藤井を含めて5人だけである。そのうちの1人が、本書の筆者である谷川浩司である。谷川は1962年4月生まれなので、現在59歳であるが、現役のプロ棋士。十七世名人(名人位を5期保有した者に与えられる永世名人という称号の獲得者)であり、タイトル獲得は27期を数える、 -
Posted by ブクログ
本書を読んでいる最中の9月13日に藤井聡太さん3冠となりました。
デビューから今日まで8割5分近い勝率(5勝1敗ペース)を維持しているので、8冠となるのも必然の強さです。
野球で言えば、野村克也さんや落合博満さんの解説で、素人にはわかり得ないプロの世界を感じることができますが、
将棋では谷川浩司さん程の実績を持っている現役棋士が解説してくれることで、藤井聡太さんと将棋棋士の凄さがビンビンと伝わってきます。
谷川さんは自身の「月下推敲」という詰将棋の本をプロになった藤井さんにサイン付きでプレゼントしたことがあるそうです。
藤井さんはもちろん大喜びでしたが、小学校4年の時に買って全部解いていた -
Posted by ブクログ
21才で将棋の名人に上り詰めた著者が、40才を迎える前に記した、それまでの回顧と将棋観・人生観。
21歳という若さで頂点に到達し、20代、30代を歳を重ねていく中で、羽生善治という超人的な若手が台頭してくる焦り、スランプ、復調といった浮き沈みを通じた人生観が語られている。まさしく人生に喩えて語られることが多い将棋であるが、彼の語る言葉は同じ世代を生きる私のような人間にとって金言に満ち溢れている。決して、目から鱗のような目新しい言葉ではないが、将棋という厳しい勝負の世界で、浮き沈みを経験し、その酸いも甘いも知り尽くしている著者だからこその重みがある。われわれが生きる現実社会が、資本主義という競争 -
Posted by ブクログ
今丁度読んでいる棋書です。
終盤はかなり苦手だったのですが、この本に取り掛かる前に数冊終盤の本を仕上げていたせいか初見ですが、意外と正着をだしていけてます。
少しは実力がついたせいなのか、それとも本書の問題が易しいのか(笑)
各問題の後に掲載されている解説が理路整然としていつつ、確実なものなのが一番のウリだと思います。
谷川九段の終盤の本は他にも読んだことがあるのですが、解説の部分がとても丁寧でわかりやすく素晴らしいと思います。
それと谷川九段の終盤本では結構各囲いについての説明が載っていることが多いのですが、これもそれぞれの囲いの特徴をしっかりと説明されていてとても参考になります。
-
Posted by ブクログ
21才で将棋の名人に上り詰めた著者が、40才を迎える前に記した、それまでの回顧と将棋観・人生観。21歳という若さで頂点に到達し、20代、30代を歳を重ねていく中で、羽生善治という超人的な若手が台頭してくる焦り、スランプ、復調といった浮き沈みを通じた人生観が語られている。まさしく人生に喩えて語られることが多い将棋であるが、彼の語る言葉は同じ世代を生きる私のような人間にとって金言に満ち溢れている。決して、目から鱗のような目新しい言葉ではないが、将棋という厳しい勝負の世界で、浮き沈みを経験し、その酸いも甘いも知り尽くしている著者だからこその重みがある。われわれが生きる現実社会が、資本主義という競争を