あらすじ
将棋は構想力を競うゲームでもある。時間はどのように使い、戦略はどのようにして選ぶのか? 良いときと悪いときの考え方の違いとは? 逆境を何度も乗り越えた第一人者の箴言。
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棋士の谷川先生が書いた構想力についての本。
なるほど、まさに先を見通し詰みまでの場面をデザインするという将棋のスタイルということで非常に参考になった。
どんな世界でも知識や経験だけでなく、常識に捕らわれない柔軟な考えが必要なのだなと実感。
羽生名人の大局観や決断力などもう一度読み直したくなった。
これからも初心を忘れずに、自分としっかり向き合って自分らしさを築いていきたい。
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十七世名人が書いたのを続けて読んでみた。「大局観」より日本語はこなれてます。羽生さんより年上だけあって、「若手を育てるには」とかの教育論にも言及してます。礼儀=想像力だから、これがなってない棋士は強くなれないとか、言われてみればなるほど。劣勢になった時には,攻め、守りなんでもいいから相手よりいい部分を探してそこで差をつける、っていうのは「短所を直すより長所を伸ばせ」に通じます。これもキンドルの安売りで当たったケース。
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将棋を切り口に「構想力」を定義し、
その必要性や高め方について述べた本です。
角川oneテーマ21は谷川浩司さん以外にも、
米長邦雄さんや羽生善治さんなど、棋士の著書が多いですね。
一番印象的な箇所は以下。抜き書きです。
・形勢判断を行う際に私は、頭の中で盤をひっくり返してみることが
よくある。相手の立場になって、あらためて形勢を見てみるのである。
(P53)
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一流棋士と優秀な経営者には共通点が多い、と僕は思っています。
なぜなら共に「真の意味での頭の良さ」が問われるからです。
ここで言う「真の意味での頭の良さ」とは、「未来に対しての頭の良さ」であり、「過去に対する頭の良さ」よりも数段上であると僕は考えています。というのも、過去について優秀であるためには過去だけを学べば良いのに対し、未来に対して頭が良いためには、過去と現在と未来の全てを学ばなくてはいけないためです。
一流棋士と優秀な経営者は、それぞれ自分のフィールドで未来について頭を使っています。構想を練っています。
将棋では対戦相手一人を予測すれば良いのに対し、経営では競合だけでなく消費者や社会情勢などあらゆることを考慮しなくてはならない点は異なっています。その為、一見経営者の方がより困難な思考をしているように思えますが、僕は決してそうではないと思います。
経営者の結果はあらゆる複雑な要素の組み合わさったものであるために、自分でコントロールできる割合が限られてしまうのに対し、将棋は偶発性や他の要素が入り込む余地がないために、全ての結果が自分の試行の結果から直結するという、一種の逃げ場のなさを持っているためです。
「偶発性の全くない世界で、結果を出すことによってのみ生活を成り立たせることが出来る。」という正真正銘真剣勝負の世界に生きる一流棋士の思考レベルや精神性の高さからは、多く点で学べることがあると僕は思っています。
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構想力を付けるには?
→構想力とは先をイメージし、見通す力
構想に必要なのは、知識、正確な状況判断、先を見通す正確な読み、時間の管理
知識、経験、個性、流れから浮かんだ直感は9割正しい
自分の力でどれだけ思考できるか
常識外の考えとは自分のなかに集積した知識や経験という土台が築かれているからこそ生まれる
夢や目標が構想力の基本であり、長期の目標は高く、短期の目標は低く
正しい状況判断をするためには大局観が必要
もし嫉妬心を覚えたらそれは自分に可能性があるからと考える
Posted by ブクログ
将棋はまったく分からないんのだけど、羽生さんや将棋を題材にしたフィクションは割と好きでよく読みます。というか一芸に秀でた人の話は面白いし、なるほどな、と思うことが多い。
特別なことを言っているわけでなく、むしろ当たり前のことが多いんだけど共通していることは「その当たり前」を「継続」していること。その能力。
Posted by ブクログ
棋士の谷川さんの書いた本。
「夢や目標が構想力の基本」
いい言葉だ。
相手を思う想像力が必要という部分に共感。
礼儀、マナーができないのは
相手への想像力が足りないから。
プロと言われる人は、必ずと言っていいほど礼儀がしっかりしている。
羽生さんは将棋盤に頭がつくと思うほど頭を下げると言う。
恐るべし。
テーマとは関係ない部分のが自分には刺さった気がする・・・
Posted by ブクログ
やはり経験から知識を得、知恵にする。知恵は使わなければ意味が無く、己で考えるからこそ道は開ける。
そして自ら考えたものは身に付き応用も利くという事か...。
構想は立てても実行しなければ意味が無く、壮大な構想とそれを一歩一歩積み上げる手の届きやすい目標とそのご褒美。
そして一見遠回りにも見えるその一歩も自身で考える事によって知恵も研かれる。