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西国の大名、山野辺藩から、牡丹堂に菓子の注文が舞い込んだ。小萩をはじめ見世の面々は晴れがましく感じながらも、なにやら落ち着かない日々だ。そんな折、もともと山野辺藩の御用を務めていた老舗の伊勢松坂が、何者かに乗っ取られた。主の松兵衛が相場で大損して、借金の形に取られたというのだが……。菓子の味と人情に心ほっこりする大好評シリーズ第四弾。
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Posted by ブクログ
Audibleで聴いた。シリーズの始めはずいぶん現代風な時代ものだなあなんて思ってたけど、一気に4作目まで聞いてしまった^^;
あっさり、どんどんと読めてしまいます。 主人公小萩は、江戸の牡丹堂で和菓子作りの修行中。 菓子比べがあったり、おかみさんが孫のために占いにハマったり、事件は次々と起こります。 お菓子の場面もさすがに多く、具体的な描写も。 こんな和菓子がほんとうにあるのか。作者が考え工夫したモノなのか。とにかく...続きを読む、美味しいだろうなぁ、と。 ただ、実際に江戸時代、女性が菓子職人として働く事ができたのか?と。 なんというか、職人達の仕事っぷりも、もっと厳しいものであったのではないかと思われるのです。 牡丹堂だから、幸せに溢れた場所だから(過去に辛いことがあったにしても)、という設定ではあるのですが、そんなトコロがチョット気になりました。
日本橋牡丹堂シリーズ第四弾。小萩の心の修業も着実に。 仲冬 お武家好みの腰高饅頭・・・山野辺藩から菓子の注文が入り、 名誉と困惑で揺れる牡丹堂の面々。しかしその後の注文は 伊勢松坂に戻ってしまうのだが、その伊勢松坂が乗っ取られる! 晩冬 女占い師と豆大福・・・山野辺藩、伊勢松坂の事で気を弱...続きを読むめた お福。幹太が悪い風邪で寝込んだのがきっかけで、 女占い師の言葉を信じてしまう。そして、騒動が起こる。 初春 小萩の思い、銀の朝・・・里帰りして迎えた新たな年。 日本橋に戻ったある日、小萩にしかできない菓子をと、 春霞から直接茶会の菓子を依頼される。春霞の厳しさと 優しさ。『枕草子』の冬の一節のような光景を作る。 仲春 勝負をかけた揚げ饅頭・・・茶会の後日、山野辺藩から 伊勢松坂との菓子比べを提案される。揚げ饅頭にしよう! 様々な材料と知恵を絞っての菓子作りに没頭する面々。 小萩は春霞から勝代の事を聞く。そしてその結末は。 主要参考文献有り。 山野辺藩からの菓子の依頼から始まる、出来事の連作短編です。 伊勢松坂は主人の松兵衛一家が消え、勝代に乗っ取られます。 勝代の抱える欲の闇の深さの、恐ろしさ。今後の展開、心配です。 しかし、牡丹堂の面々には、人の繋がりという宝がありますね。 心配してくれる人、情報を提供する者、春霞や杉崎様も縁あって 繋がりが出来ました。そして牡丹堂の面々の一致団結ぶり! 仕事場で菓子を作る作業や、知恵を寄せ合って新しい菓子を 考案する場面は、なんとも心地好い情景で描かれて、好きです。
中島久枝 著「ひかる風」、日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズ№4、2019.6発行。菓子屋二十一屋(九八四:くわし)別名牡丹堂で修業する小萩17歳の様子を描きつつ、和菓子の魅力を丁寧に伝えていく中島久枝さんならではの物語だと思います。
伊勢松坂の主人松兵衛、あんまり好きじゃなかったけど勝代に乗っ取られて夜逃げするとは。菓子屋より相場の方がいい、と言って危ないなぁと思ったらやはり。占い師を使ったり喧嘩をふっかけたりあの手この手で牡丹堂に執着すると思ったら、勝代の「みんな仲良く幸せ」への嫉妬心。春霞が絶妙に助けてくれた。菓子対決再び、...続きを読む今回は汚い細工は無しだったのか、流石にお大名の奥方まで気に入った菓子はお台所役も無理だったのかな。
202112/シリーズ全8巻まとめて。江戸の菓子屋が舞台というのも好みだし、読みやすく面白かった。主人公が、菓子に見せられ鎌倉で旅籠を営む実家を飛び出してきたわりには、菓子への情熱や職人としてのひたむきさがあまり感じられないのでそこは残念。でも職人らしい気難しさもありながら気のいい菓子屋の面々や、我...続きを読むが道をいく呉服屋の女将お景など、周囲の人々の描写も魅力的で、楽しく読めた。
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