静かなノモンハン

静かなノモンハン

1,353円 (税込)

6pt

昭和14年5月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の4ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。襲いかかる大戦車群に、徒手空拳の軽装備で対し、水さえない砂また砂の戦場に斃れた死者8千余。生還した3人の体験談をもとに戦場の実状と兵士達の生理と心理を克明に記録、抑制された描写が無告の兵士の悲しみを今に呼び返す。芸術選奨文部大臣賞、吉川英治文学賞受賞の戦争文学の傑作。

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静かなノモンハン のユーザーレビュー

4.5
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    Posted by ブクログ

    今ここに、失った戦友の死にざまと意思を後世に伝えてくれる一冊がある。これこそが真の軍記であり、そこに学ぶことこそが戦果であると思う。

    0
    2014年05月17日

    Posted by ブクログ

    戦死した者達の指を切り遺品として持ち帰ろうとする、それだけでも悲壮感のある話なのに自分達が全滅する可能性が高くなり、指を遺品として持ちつづけることの無意味さを感じたときの絶望感は計り知れないと思う。
    弔いは生きる者がいて初めて成立する。それすら許さない戦場がノモンハンにあった。
    前線で戦死した兵士も

    0
    2012年10月31日

    Posted by ブクログ

    満蒙国境で起きた「ノモンハン事件」を兵士の視点から描き出した小説。前線の兵士たちの体験談をベースに造りだされた。戦場の有様が、心理面とともに読みやすい文章でつづられている。そこには戦争の残酷な力が溢れかえっている。死んで当たり前の戦場にある人間性が浮き上がり、認識できないほどの苦痛とともに、やりきれ

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    貴重な一冊である。死が日常茶飯事の戦場における男の生き方と無数の戦死者。なんのための戦争か。静かなノモンハン。
    これ以外のタイトルは考えられない。本書に出会ってよかった。名著だと思う。

    0
    2012年10月30日

    Posted by ブクログ

    伊藤桂一著「静かなノモンハン」講談社文庫(1986)

    体験談をもとに、実際の戦争の戦いの中で感じる兵士の心理と悲しみを描く本。戦争体験者自身の戦う信条と、それに基づく行動。死が隣り合う世界での緊張感と人の心情が細かく描写されている。エグイ描写もあるが、それが事実なのだろう。

    究極な死に接する人間

    0
    2010年05月21日

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