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Posted by ブクログ
最終章・二年後編の本格的な始まりとなる30巻である。アリババを主人公とした物語は、まずは二年後の世界を見て回ることから始まる。煌帝国からバルバッド共和国へ、マグノシュタット、エリオハプト王国を経て、レーム帝国へと辿り着いたところで物語は閉じられている。
ここでのテンポ感の良さはさすがの手並みだろう。バルバッドでの因縁を晴らし、マグノシュタットでヤムライハと、エリオハプトでシャルルカンと再会を果たし、レーム帝国でマスルールとティトスとの再会。その対話の中で二年後の世界を少しずつ描いている。
またその物語の軸となっているのが「煌帝国復興のために交易路を構築する」という展開であり、あくまで煌帝国の使者としてアリババは各国を巡っている。最終章の軸が煌帝国であるのは間違いないだろう。
最終章としてはまだまだ序盤だが、その手並みの巧みさと、繰り返されたアリババとシンドバッドの対話シーンの緊張感なども加味して星五つで評価している。
なんでもない間の巻なのに、そこから立ち上ってくるワクワク感とヒヤヒヤ感は本当にお見事。楽しませていただいた。
アリババ
アリババ・サルージャの一つの区切り。バルバッドの共和制市民国家化をもって彼は真にバルバッドの皇子ではなくなった。ずっと国のために身を削ることを望んでいた彼がようやくその役目はもうないとし、一つの区切りとしました。長きにわたり奴隷産出国にされそうになったり、国を人質に取られたりと国に縛られていた彼ですがようやくその任から解放されました。これからは一人の王の器として何を為すのか。期待したいところです。
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