上中下と長編であったし、春休みでほかの予定もあったりして、読むのに3/3から3/24までかかった。こんな長編は久しぶりに読んだな。素晴らしい作品で、本当に読んでよかったと思う!このような古典作品も、今後色々読んでいきたい!また、本は筆者への対話という側面もあるので、自分の人生との絡まり合いで面白さが決まるね。勉強で忙しい時期にも読書ができるとより良いんじゃないかな。
トルストイの作品の中でも最高傑作と言われており、トルストイが5年の歳月をかけて、何度も修正を重ねて書き上げた作品。
全体を通して、さまざまなテーマが複合的に表現されていて、その重層感が私は好きだなと感じた。
上
キチイが、キチイを弄んでいるだけのヴロンスキーに恋をしていて、そのためにリョーヴィンからの結婚の申し込みを断ってしまった。その後の舞踏会で、ヴロンスキーはキチイではなく、その日に恋に落ちたアンナカレリーナとダンスをしていて、その2人の燃え上がった様子を見て自分の立場に絶望し、病に臥せてしまった。その絶望の様子が非常に印象的だった。
でも、この後にドイツの温泉街で同世代の女の子と出会い影響されて、元気になることができた。この時代の貴族たちの人間関係は、非常に閉鎖的なので、失恋などをきっかけにして世界が閉ざされたように感じるのだろうと思った。
また、アンナカレリーナがヴロンスキーの子を妊娠しているという所を読んだ時、最近読んだノルウェイの森や存在の耐えられない軽さとは違い性描写が省かれていたため、急だなと驚いた笑
中
リョーヴィンとキチイの物語と、アンナとヴロンスキーの物語が交互に語られている形式が面白い。それぞれ結婚生活の始まりと、不倫という重く複雑な愛であるから、その対比が面白いのだが、決して一方が幸福で一方が不幸というわけではなく、状況が色々変わっていくのである。
リョーヴィンは、キチイとの結婚の際に、本当に自分でいいのかが恐ろしくなって、それをキチイに確認したり、自分が童貞ではないことを打ち明けたり(これは、ノートを読ませて打ち明けた、もっと軽く伝えることも出来ただろうに)するところが、女ごころを分かっていないという感じだった。でも、これらすべてをキチイは受け入れたのがすごい。さらに、リョーヴィンの兄が病気で死の床に伏しているということで、リョーヴィンが兄のところに訪れるというとき、あまりにも状態が悪い兄や、質の悪い宿をキチイに見せたくない、体験させたくない、気を遣いたくないということで、リョーヴィンはキチイを連れていきたくなかった。でもキチイは、リョーヴィンが行く場所には私もお供して、感情も共有したいということを主張して、喧嘩の末一緒に行くことに。結局、リョーヴィンは兄のひどい状況に関して嫌悪感を感じて何も手を差し伸べられなったのに対し、キチイは病人を励ましたり、薬を飲ませたりと熱心に世話を焼いており、キチイの人を助けるその心に感心した。女性のすごさがここにあるのかもしれない。
下
最後にアンナが鉄道に轢かれて自殺をしてしまった。決してヴロンスキーが何か決定的にアンナを傷つけたとかそういうことではなくて、ヴロンスキーの細かい行動にアンナが勝手に解釈を加えたことによる、喧嘩がきっかけだった。アンナは不倫相手なので、ヴロンスキーの母親が他に結婚相手を紹介してきていてその相手に嫉妬して、ヴロンスキーの愛情がないのではないかと疑った(でもヴロンスキーは全くその人には愛情を持っていない)。
結局恋愛関係は特に、自分の感情をうまく処理することが大事なように思う。相手を信じて疑わないこと。アンナに関しては、不倫相手のヴロンスキーが生活の唯一の柱となっているので、相手を縛りつけようとしてしまっていた。
家で生活の大半を過ごしていて、ヴロンスキーの愛を繋ぎ止めるための美しさを維持することに最大限の努力を払っている。彼のために化粧をしたり、おしゃれな服に着替えをしたりするのだ。この努力をヴロンスキーとしても嬉しく思いつつ、重くも感じている。(アンナは家で本を読むことも多く、それによる知識はいつもヴロンスキーを驚かせていた)
ヴロンスキーは「男の独立」のため、社交界へ出かける予定が多くあり、家の外で過ごす時間が大半。それに対して、アンナは愛情が足りないからそのように外に行くのだ、と詰って口論に発展する。ヴロンスキーは自分が悪いということで言い争いを終了するしかなくて、アンナが最終的に「相手の誤りを証明する」形になることが多いね。予定通り帰ってこないと不安になって、きつい言い方の手紙を送ることもある。
こういう重さや束縛、感情の押し付けが積み重なるとなかなか辛いよね。
でも、たとえ不倫じゃなくても、お互い社会生活を営んでいても、恋愛において相手を縛り付けたくなるのは女性が多く、男性は自分の自由気ままな時間も欲しいと考える人が多いように思う。アンナの気持ちにも私は共感できたし、だからこそ私は「男の独立」を尊重したいと思った。それに、自分の柱は一つじゃ足りないね。
アンナカレリーナと子供の関係性についても考えた。アンナは、ヴロンスキーとの間にできた子供に対しては愛情を注ぐことができなかったんだよね。
ドリイとの会話では、アンナはこれ以上ヴロンスキーとの間に決して子供は作りたくないと言っていた。
あとは、男性の独立について。貴族の話なので、
キチイとリョーヴィンの関係性がどんどん素晴らしくなっている。リョーヴィンの心の動きにも共感した。リョーヴィンが打ち明ける、不安や嫉妬、決してポジティブではない感情を、キチイは自分が何かそれに対して働きかけようとか、自分のせいでその気持ちを誘発してしまったとかを考えずに、受け入れており、それが素敵だなと思った。物語の最後の最後では、リョーヴィンが