作品一覧

  • 愛を知らない
    3.7
    1巻748円 (税込)
    高校二年生の橙子はある日クラスメイトのヤマオからの推薦で、合唱コンクールのソロパートを任されることに。当初は反発したものの、練習を進めるにつれ周囲とも次第に打ち解けていく。友人たちは、橙子が時折口走る不思議な言い訳や理解のできない行動に首をかしげていたが、ある事件をきっかけに橙子の抱えていた秘密を知ることになり―。まっすぐに生きようとする少若く力強い魂を描き出した、胸がひりひりするような感動作。
  • 愛を知らない
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    高校二年の橙子は、クラスメイトとほとんどかかわることなく日々をやり過ごしてきた。支離滅裂な言動をとる変わり者と思われ、親しい友人もいないが、クラスメイトのヤマオからの推薦で、合唱コンクールのソロパートを任されることに。当初は反発したものの、練習を進めるにつれ周囲とも次第に打ち解けていく。そしてある事件をきっかけに明らかになった橙子の秘密とは―。心を強く揺さぶる感動の青春小説。
  • 悪と無垢
    3.5
    1巻1,925円 (税込)
    「逃げなきゃ。この女のそばにいるのは危険すぎる」 新人作家、汐田聖が目にした不倫妻の独白ブログ。ありきたりな内容だったが、そこに登場する「不倫相手の母親」に感情をかき乱される。美しく、それでいて親しみやすさもある完璧な女性。彼女こそ、聖が長年存在を無視され、苦しめられてきた実の母親だった。ある時は遠い異国で、ある時は港の街で。名前も姿さえも偽りながら、無邪気に他人を次々と不幸に陥れる……。果たして彼女の目的は、そして、聖は理解不能の母にどう向き合うのか?
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
    3.9
    1巻649円 (税込)
    「俺いま、すごくやましい気持」。ふとした瞬間にフラッシュバックしたのは、あの頃の恋。できたての喉仏が美しい桐原との時間は、わたしにとって生きる実感そのものだった。逃げだせない家庭、理不尽な学校、非力な子どもの自分。誰にも言えない絶望を乗り越えられたのは、あの日々があったから。桐原、今、あなたはどうしてる? ――忘れられない恋が閃光のように突き抜ける、究極の恋愛小説。(解説・窪美澄)
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら
    4.0
    1巻940円 (税込)
    美容好きの両性愛者、頼りがいのある料理人、博識な大学院生。シングルマザーの伊麻 は三人の恋人と暮らしている。娘の千夏は、高校で人生初の彼氏ができるが、家庭事情を 隠していた。一方、伊麻の友人の絹香は、伊麻を参考に不倫を考え始める。自由恋愛に生き る女性と、その周囲。正しい恋路を外れた先にあるのは――。価値観を揺さぶる不純文学。
  • 9月9日9時9分
    3.6
    1巻1,023円 (税込)
    家族と愛をめぐる難題に挑む鮮烈な傑作長編! タイ・バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、通学中の痴漢や思いやりに欠ける日本の日常に馴染めず、心細さを感じていた。家に帰れば、理解あるやさしい両親と大好きな姉が漣を心配してくれている。だが、姉は離婚をしてから、人が変わってしまった。そんななか、高校の渡り廊下で出会った先輩に、漣の心は一瞬で囚われてしまう。やっと見つけた自分の居場所に、高まる気持ちを抑えることができない漣だったが、あるとき漣は、彼との恋が漣の家族を傷つけるものであることに気がついてしまう。大切な家族のために、別れるべきなのかもしれない。でも、自分の幸せを優先することは、そんなにいけないことなのだろうか。漣は家族と自分の幸せのため、新たな未来を探す覚悟を決める。初恋と青春を捧げ、漣が導き出した答えとは……。バンコクに住んでいた著者が描くタイの描写は圧巻! 気鋭の作家が、高校生のみずみずしい視点で家族と愛をめぐる難題に挑む傑作長編、待望の文庫化! ※この作品は単行本版『9月9日9時9分』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 結論それなの、愛
    3.8
    1巻1,925円 (税込)
    バンコクの高級アパートで暮らすマリは、コロナ禍で出張先から帰ってこられない夫と別居生活を送っている。日本にいた母の葬儀にも参加できず、孤独なマリに声を掛けたのは、テオというタイ人青年だった。寄り添い、理解しようと向き合ってくれるテオに、マリは心惹かれるようになる。魂が震える最高純度の恋愛小説。
  • 全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
    3.8
    1巻649円 (税込)
    夫は毎晩のように泥酔する。一歳の娘がいるのに、なぜ育児にも自分の健康にも無頓着でいられるのだろう。ふと、夫に父の姿が重なり不安で叫びそうになる。酒に溺れ家庭を壊した父だった。夫は、わたしたちはまだ、立ち直れるだろうか――。家族だから愛しく、家族だから苦しい。それでもわたしが夫に、母が父に、父が人生に捨てきれなかった希望。すべての家族に捧ぐ、切実なる長編小説。(解説・桜木紫乃)

ユーザーレビュー

  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この小説のなかにある恋は、リアルな恋だと思う。
    少しでも恋を経験した人が読んだら、追体験させららるほどのリアルさだと思う。

    大人になってから出会って好きになった人に対して( もし学生の頃に同じクラスだったら好きになってたかな? )って考えてみたり、

    こんなに好きな人でいっぱいの毎日を過ごしていて、この人に出会う前は自分は何を考えてどうやって過ごしてたんだろう?って考えてみたり、

    喫煙者の彼と電話をしてるときの、タバコを咥えながら話すくぐもった声にキュンとしたり、

    みんな同じことを感じて、考えて、生きてるんだなって思った。

    ✎______________

    由井の今の旦那さんもとてもい

    0
    2025年11月05日
  • 結論それなの、愛

    Posted by ブクログ

    舞台はタイ。南国の果物の皮をむいた時の香りのような魅力的で色気のある文章の数々に魅了されました。「やりたいことは全部やれる」という素敵なメッセージが込められた作品でした。一木けいさんの作品を読むのは初めてでしたが、ハマりそうです。他の作品も読んでみたくなりました。

    0
    2025年10月14日
  • 1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ハァー...。読んだことを後悔するくらい心に刺さる本だった。だいぶ好き。
    無限の選択を繰り返す中で、過去の後悔や痛みごと包んでくれる人に出会ったり、抱えたまま堕落していったり。正しい選択をしたから幸せになれるわけでもないし、生きる道も出会う人もまた枝のように無限に広がっている。

    私も久しぶりに初恋の人のことを思い出したわー。あの頃の感覚もまんま蘇ってきて不思議な気持ちになった。笑って生活できてるといいなぁ。

    「潮時とは、漕ぎ出すのに潮が安定している、好いタイミングということ」

    0
    2025年10月13日
  • 彼女がそれも愛と呼ぶなら

    Posted by ブクログ

    圧倒的にマジョリティが正しいという風潮が残る日本で、それの正反対を行くような家族のお話。伏線もしっかり貼られているし、途中で驚きもあるし、何よりそれぞれのキャラクターがものすごく個性的で読んでいて脳内ドラマが炸裂していた。絹香さんのお話も本当に素敵だった。読書中、めちゃくちゃ絹香さんを応援してしまった。

    0
    2025年10月01日
  • 結論それなの、愛

    Posted by ブクログ

    夕暮れ時に甘く漂う花の香り、大胆な気持ちになれる開放的な熱気、一度訪れたタイの雰囲気を思い出しました。

    一木けいさんの小説で、恋愛で本能的に惹かれ合う描写が好きです。

    駐妻の孤独や肩身の狭さを知りました。そんな世界があるのかぁ、という感じ。
    言葉で気持ちを伝えるのも大切だけれど、キスの長さで思いを伝える、という描写がなんか好きでした。
    それくらいの切実さを持って、大切な人と向き合いたいと思いました。

    0
    2025年08月23日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!