福島正実の作品一覧
「福島正実」の「夏への扉〔新版〕」「幼年期の終り」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「福島正実」の「夏への扉〔新版〕」「幼年期の終り」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
日本大学第四中学校卒(現在の日本大学高等学校)。著書に『新版SFの世界』、『おしいれタイムマシン』、『SFの夜』など、訳書に『夏への扉 』(ロバート・A. ハインライン)などがある。「S-Fマガジン」初代編集長
小説・文芸
Posted by ブクログ
かなり面白く、読みやすい。
アンドロイドと人間の刑事バディもの。
ミステリーとしても秀逸だし、アンドロイドに仕事を奪われて懐古主義・反乱分子となる人間や人口増加による枯渇する資源、完全管理主義の閉塞感のある生活、というディストピア調の近未来社会の世界観も良くできていると感じた。
アンドロイド嫌いの主人公ベイリが博士やダニールと会話していくことで自分の思想を改めたり、ぐるぐるとあらゆる可能性や人類の未来について考え出す、その過程がとても魅力的だった。
アシモフの描くアンドロイドは解像度が高く、矛盾がなく凄く魅力的だと思った。
個人的に「デトロイト・ビカム・ヒューマン」というPS4のゲームが大好きなのだが、その原案となっていそうなアイディアがたくさん出て来ておりとても楽しかった。
Posted by ブクログ
とっっっても面白かった!
前半はベイリの頑固な考え方に焦れるような気持ちだったが、懐古主義の団体が現れてからぐっと引き込まれて、一気に最後まで読み切った。ラストへの流れには強いカタルシスを得た。
ダニールとの関わり方がやっと成り立ったのは、ダニールの長口舌のあとの「まだ真夜中まで一時間三十分残っている」だと思う。そこからベイリは自分自身の腕時計で時間を確認し、また総監への危害を止めようとベイリの手首を抑えたダニールに「危害を加えるつもりはない」とロボット三原則を踏まえた言葉でダニールに妨害しないでほしいと伝えた。やはり人間とは考え方が違うわけなので、ダニールにわかるような伝え方している。異種族での対等さを感じて気持ちよかった。
また、ダニール側でもベイリを理解しようと努めている様子が最後のページでわかる…とても鮮やかな展開だった。
本を読むとき、映画のように頭の中でシーンを想像しながら読むのだけれど、この本は未来を舞台にしたSFだけれど、派手なシーンはあまりない。半分くらい読んだあたりで、結構地味なやりとりが続くけど、起承転結の転にあたるようななにかはどう起こるのだろう?と思った。
最後まで読んで、結果絵的に派手なシーンというのはなかったのだけど、でもとてもドラマチックでどきどきした。
そうだった、本って絵や物の動きではない鮮やかさがあるのだったと思い出せた。
Posted by ブクログ
SFの翻訳・評論・創作・企画・編集など、オールラウンダーとして疾駆した福島正実の、甘く苦い回想録。
30歳の時に初代編集長としてSFマガジンを創刊、軌道に乗せる。しかし、ある事件を機に40歳で早川書房を退社。1976年没、享年47。
私も福島が編集するSFマガジンをなめるように読んだひとりだ。当時、SFという新しさだけでなく、あの雑誌にはとてつもない緊張感と魅力が漂っていた。いま思うと、それは編集長であった福島その人の緊張感、できうるかぎりのものを提供しようとする彼の張りだったのかもしれない。その後、編集長が森優にかわり、表紙や誌面の雰囲気は一変した。
福島が目指したのはプロとしてのSFだった。プロになろうとする人たちには、アマの心を捨てて、プロの自覚と責任感と厳しさを要求した。それゆえ、アマチュア心を大切にしたい人々とは対立するようになった。
福島は日本のSFを切り拓き、地ならしをした。彼がいなければ、いまの日本のSFはまったく違ったものになっていたかもしれない。ところが、仲間みなと走っていたつもりだったのに、気がつくと自分だけがひとりどこともないところを走っていた。回想録の終わりのほうからは、そうした孤独・寂寥感が伝わってくる。
この回想録は、亡くなる1年前からSFマガジンに隔月で連載されたもので、1967年までの出来事を書いたところで絶筆。その回想は生き生きとしていると同時に、いまだなまなましい。書き急いだようにも感じられる。迫り来る自分の死を予感していたのかもしれない。
文庫版の表紙に飾られた彼の横顔。熱のこもった真摯な眼差しがとてもいい。
Posted by ブクログ
初めて短期間で読破できた自分にとっては少し長めの小説でした。
宇宙人の星と地球が色々な方法で繋がっており、その中でも地球人の序列は宇宙人より下という世界観の中で殺された宇宙人の犯人を探すという物語です。
主人公が毎回トンチンカンな推理をしながらも徐々に問題の核心に近づいて行く、主人公だけではなく地球人がロボットの事を嫌っており、主人公も最初は嫌いだったロボット警察を嫌っていましたが色々な経験を通して少しずつ気持ちが変わっていく姿がとても興味深く面白かったです。
割と主人公のその時の気持ちが毎回、事細かに書かれているので、自分が主人公にトレースしているつもりが何か突き放されるような感覚でそれも新鮮でした。(おそらく自分がその世界観に入りすぎた?笑)
クライマックスもそっちかーという方向に行き、(おそらく本を読み慣れてる人はわかるかも、、?)そのカラクリはとても新鮮でした!