永井紗耶子の作品一覧
「永井紗耶子」の「木挽町のあだ討ち(新潮文庫)」「めぐる糸 明治浪漫霊異譚」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「永井紗耶子」の「木挽町のあだ討ち(新潮文庫)」「めぐる糸 明治浪漫霊異譚」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
まず、仇討ちについて調べている武士は何者?という疑問を抱きながら読み進めていった。
次第に菊之助が父に殺されそうになったことが判明。なぜ?
良い人だった作兵衛はなぜ博徒になったのか?
目撃者も多く、完璧に行われたはずだった木挽き町の仇討ち。
しかし、何かおかしい…。
人情物でありミステリーである一冊。
謎が解けた時、ほっとしてああ良かったという気分になった。
(実は途中からだいたいトリックはわかっていたが)
武士が話を聞いて回った芝居小屋の人たちの人生は苦悩に満ちたものだった。
ひとり一人とても重たい内容。
でもそういうことを笑い飛ばし、力強く生きていく逞しさがあった。
このお話は勧
Posted by ブクログ
今年一番の一冊。舞台は激動の幕末。町人を描く物語としては王道の設定でありながら、本作の魅力は、主人公・勘七を始めとする全ての人物の圧倒的な生命力であり、時代に流されず‘粋’を留める江戸商人を鮮やかに描く。
勘七の師となる勝海舟、浜口儀右衛門は、‘時の龍’を見失わないこと、三方よしの精神はどんな時代でもそれに合わせた生き方を導くことを説く。真っすぐで優しいが故に流されやすい勘七が、生来の頑固さを武器に商人として成長していく姿は実に眩しい。
勘七を取り巻く仲間たち3人の描き方もまた多様で秀逸。武士の矜持を貫き殉死した直次郎、ふらふらしながらも人を楽しませる本質を知り誰より仲間想いな紀之介、堅
Posted by ブクログ
映画化もされた『木挽町のあだ討ち』に次いで、永井さん著の本作を手に取りました。物語の主人公が、キーになる人物にまつわる人々を尋ね聞いてまわって、その核心に迫っていく、という話の組み立ては『木挽町…』に似ているなと思いました。
本作を読み進めていくにつれて、そのキーになる人物“海保青陵”の「自由自在」を旨とする考え方と、江戸末期の世の中のしがらみとか古くからのしきたりといった「歪み」をどうにかして変えようとする人々とが、次第にリンクしていったことが明かされていきます。
往々にしてありがちなのは、急激な変革を目指すがあまり、「〇〇の変」とか「△△の乱」などといった急進的な動きへと発展し、中心人
Posted by ブクログ
雪の降る夜、芝居小屋のそばで若衆・菊之助が父の仇を見事に討ち果たす——その鮮烈な一件から二年後、真相を知りたいと一人の侍が木挽町を訪れるところから物語は動き出す。
この作品の妙は、あだ討ちそのものではなく、それを語る人々の側にある。芝居茶屋、稽古場、衣装部屋、長屋、枡席——芝居小屋に生きる者たちが幕ごとに口を開き、あの夜の輪郭は少しずつ塗り替えられていく。彼らが語るのは事件の断片であると同時に、それぞれが背負った半生でもあり、その積み重ねが群像劇としての厚みを生む。
武士として筋を通すことの厳しさと、市井に生きる者たちのさりげない情の深さ。その対比が押しつけがましさなく描かれ、堅苦しいはず
Posted by ブクログ
江戸時代の儒学者、海保青陵が亡くなり、最後に弟子入りした堺屋弥兵衛と同じく若手弟子の暁鐘成は各所にいる先生ゆかりの方々に訃報回りをすることになった。その旅先などで会った人の語りなどから、天才であった青陵が尾張徳川家に勤めることの辛さや、家族との関係、その後の生き方、各所での影響力など読ませてくれる。日本史を学んでいれば既知の人物が多数出てくるが、日本史音痴の私でも物語としてスラスラと楽しめた。
政治の大局を見ながら自由に生きるという、当時ではあり得ない発想と、自由にみえて周りを気遣い愛し守りたい欲もあり、万人に共感を呼ぶ内容だと思った。あと、家庭を持たない主義だった青陵に妻子がいたのかも?とい