作品一覧

  • あひる
    3.9
    1巻572円 (税込)
    我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、著者の第二作品集。
  • 木になった亜沙
    3.8
    1巻680円 (税込)
    奇妙で、不穏で、とびきり純粋な愛の物語 無垢で切実な願いが日常をいびつに変容させる。今村夏子の世界が炸裂する3篇に、単行本未収録エッセイと村田沙耶香による解説を付す。 ※この電子書籍は2020年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • むらさきのスカートの女
    4.1
    1巻682円 (税込)
    「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
  • 星の子
    3.8
    1巻682円 (税込)
    林ちひろは中学3年生。病弱だった娘を救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込み、その信仰が家族の形をゆがめていく。野間文芸新人賞を受賞し本屋大賞にもノミネートされた、芥川賞作家のもうひとつの代表作。《巻末対談・小川洋子》
  • 父と私の桜尾通り商店街
    3.5
    1巻704円 (税込)
    店を畳む決意をしたパン屋の父と私。引退後の計画も立てていたのに、最後の営業が予想外の評判を呼んでしまい――。日常から外れていく不穏とユーモア。今村ワールド全開の作品集!
  • こちらあみ子
    4.1
    1巻715円 (税込)
    あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞受賞の異才のデビュー作。書き下ろし短編「チズさん」を収録。
  • とんこつQ&A
    3.8
    1巻726円 (税込)
    中華店とんこつの一員でいるため奇怪な努力を続けるわたし。 ナゾの読後感に唖然・鳥肌ッ!! へんてこ小説の金字塔! ***** 常識ってなんやったっけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。 ――3時のヒロイン・福田麻貴 1/11放送「王様のブランチ」(TBS系毎週土曜日 あさ9時30分より生放送) 根拠の薄い不安定な強さが周囲を引きずりこみ、世界を歪ませる―― そんな危うい実体を「ほらほら」と容赦なく描きだす今村夏子、無敵。 ――平松洋子(解説より) ***** 大将とぼっちゃんが営む町中華とんこつ。「いらっしゃいませ」もろくに言えない従業員のわたしは、接客対応マニュアル「とんこつQ&A」を自作し居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。表題作をはじめ、予想しえない展開に鳥肌が止まらない、ほのぼのと不穏が奇妙に交わる全4編! 「とんこつQ&A」 大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―― 「嘘の道」 姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが…… 「良夫婦」 いつもお腹を空かせている近所の少年・タム。彼の心を開くため、友加里は物で釣ることを考える。 「冷たい大根の煮物」 お金を借りて返さないことで有名な芝山さん。ずるずる仲良くなってしまった「わたし」は……

ユーザーレビュー

  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    狂っているのは、見られている彼女か。それとも――。

    淡々とした文章の裏に潜む、底知れぬ狂気。
    ラスト数行で世界がひっくり返る最高に危険な傑作。

    0
    2026年06月06日
  • 木になった亜沙

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3篇ともどれもとても良かったです。

    木になった亜沙と的になった七未は最後は思いがけず泣いていました、、
    ある夜の思い出で、ジャックの家を探してインターフォンを押してまわって
    お母さんですか?
    あたな誰ですか?
    ハッピーちゃんです。
    警察呼びますよ。
    のシーンは何回読んでも笑ってしまいます。  

    普通のちゃんとした大人になれるように、見えるように日々それに囚われて生活している私には今村夏子さんの小説はとても心地良いです。
    何とも言えない悲しいような気持ちにもなるし、読み終わった後、ぼーっとしてしまうけど、素の自分でいられる瞬間でもあります。

    エッセイも面白かったです!
    むらさきのスカートの

    0
    2026年06月01日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ここまで鳥肌の立つ不気味な作品は初めてだった。きっとどの街にも名物人物と言うか家族或いは地域で大体の人は知っているような少し変わった人みたいなのはいると思う。実際私の街にも居る。そんなことを小説として書き切ったような作品だった。しかしこの不気味さはそんな名物人物(作品内ではむらさきのスカートの女)が作り出しているのではない、それを追いかけ執着する主人公が生み出した不気味さなのだ。主人公はむらさきのスカートの女の行動全てを見届けようとする朝のバスから何から全てをだ。少しコミカルに軽快に描かれる一挙一動が逆に不気味さを増している。そして彼女が何を着ていても主人公の中でむらさきのスカートの女は頑なに

    0
    2026年05月26日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    こちらあみ子
    ジュンシンムク、という言葉が似合う少女のようで、逆に嫌悪感を撒き散らす存在でもあるあみ子。
    いわゆる知的障害、発達障害を持っているのだろう、と容易に想像できたが福祉の手などこの時代にはないのだろうな……と。
    ただ「変わった子」「まともになれない子」として扱われているのが、それでも本人は気づいていないのが、救いなのか闇なのか……。
    のり君はキツかっただろうな、と容易に想像できる。
    子どものままのあみ子を見る度イライラしてしまうんだろうな、と。

    ピクニック
    むらさきのスカートの女を読んだ後に読んだので、何か起こるのではないかとひやひやした。
    周囲の態度が本当に応援しているのか、小馬

    0
    2026年05月25日
  • 星の子

    Posted by ブクログ

    自分の病気がきっかけで両親がカルトにハマってしまった女の子から見た、家族と宗教と外の世界。
    両親がハマってるカルトについて主人公が善悪のジャッジを下さずに「そういうもの」として認識してるのが、幼い頃からその環境に置かれてたらそりゃそうなるよなぁと妙にリアルに感じられた。

    読みながら「この人がこの子を助けてくれるのかな?」って思った人たちがもれなくクズで逆に主人公を傷つけて、心が苦しくなった……
    描写されてないけど、もしかしたら姉のまーちゃんが家出を決意するまでの間にも同じような悪意に晒されたりしたのかなと思ってしまった。つらい。

    両親との絆を再確認したラストは美しいけど……うーん、やっぱり

    0
    2026年05月25日

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