五月書房新社作品一覧
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-かつて蒸気機関車は、貨車に産業の発展を積み、客車に市民の日常生活を載せて、力強く疾走した。今日では車に主役の座を譲ってしまったが、鉄道は確かに近代社会の勃興と発展を牽引していた。蒸気機関車をはじめとするかつて活躍した花形車両たちの現在の静かなたたずまいは、そうした歴史的事実を眼に見える形で物語る。 その事情は、かつて存在した「東ドイツ」(ドイツ民主共和国、DDR)でも変わらない。むしろ「鉄のカーテン」に隠れて見えなかった旧社会主義国でこそ、鉄道車両はその社会や人々の日常をその社会の外側にいた人々に教え、また内側に暮らしていた人々に思い出させてくれる。ドイツ語で「東」をあらわす「オスト」(Ost)と「郷愁」をあらわす「ノスタルギー」(Nostalgie)の合成語で「オスタルギー」(Ostalgie)という言葉がある。東ドイツという国家が存在した時代と当時の事物への郷愁を意味する造語だが、現役を引退した鉄道車両はそのオスタルギーの中心的なアイテムだ。 そうした鉄道車両を近代の産業遺産として積極的に残していこうとしているのが「鉄道博物館」だ。とりわけドイツ東部のザクセン州にいくつかある鉄道博物館は、「東ドイツ鉄道」時代の車両ばかりではなく、可能な限り時代を遡って古い車両を保存・修復し、静態展示あるいは動態展示している。毎年春に開催される「蒸気機関車フェスティバル」は、勢いよく煙を吐いて走る機関車見たさに、ヨーロッパ各地から多くの観光客が集まる名物イベントとなっている。 本書は、ドイツ各地の鉄道博物館をくまなく探訪し、史料をあまねく渉猟した著者にして初めて可能な、ドイツ人もビックリの唯一無二の東ドイツ鉄道本である。掲載された511枚の写真から、オスタルギーとともに、海をも越える「鉄オタ」の情熱を感じてほしい。
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4.2今、最も注目すべき国際政治学者ミアシャイマーの主著。 原著オリジナル版に書き下ろし「日本語版に寄せて」を加え、 2014年改訂版ヴァージョンの最終章「中国は平和的に台頭できるか?」も収載。 訳者奥山真司による解説も充実。 米中の衝突を確実視し、世界各国の外交戦略を揺るがす、“攻撃的現実主義(オフェンシヴ・リアリズム)”とは!? 過去200年間の世界史的事実の検証から、きわめて明晰、冷徹、論理的に国際システムの構造を分析、北東アジアの危機と日本の運命も的確に予測する。 ミアシャイマーによる北東アジアの将来の見通しはあまり華やかなものではなく、むしろ彼自身が認めているように「悲劇的」なのだ。そしてこの「悲劇」は、モーゲンソーの言うような「人間の愚かさ」にあるのではなく、国際社会(国際システム)の構造による、人間の意志ではコントロールできないところで引き起こされるものだ。......本書のタイトルが『大国政治の“悲劇”』である理由は、まさにここにある。(「訳者解説」より)
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-戦後日本の政治、その真実に迫る衝撃の一冊! 佐藤章著『「星条旗」の下の宰相たち』 ――昭和100周年記念出版―― 独立したはずの日本、しかし本当に舵を取っていたのは誰だったのか? 歴代首相たちの決断の裏に潜む、アメリカの戦略と隠された影響力。 戦後日本の政治を動かした“見えない力”の実像を暴く。トランプ大統領再選の衝撃を受けた今、日本政治のこれまでとこれからを問い直す必読の書。 戦後史の深層を解き明かし、日本の未来を考える一歩を踏み出そう。
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-ネコと人と「猫ちぐら」が、“あんべぇいい”感じの写真帖になりました!「猫ちぐら」とは、ワラで編んでつくったかまくら型の猫の家。地元でとれたワラを使い丁寧につくられた新潟県関川村の「猫ちぐら」は全国の愛猫家に大人気。村長から村民の皆様の協力のもと、「猫ちぐら」の里を2年にわたって撮影・取材し、1冊の写真帖を編みました。のんびりと暮らす可愛いネコたち、「猫ちぐら」を愛するあたたかな人々、四季折々のふるさとの風景に、ほっこりと癒されます。写真にぴったりの方言も添えてあります。どうぞ一緒にお楽しみください。
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4.01985~6年、大成建設6人衆+1名(派遣労働者の筆者)が南米の小国ボリビアのアマゾン流域の僻地に降り立った。災害でずたずたにされたODA鉄道復旧工事。 次々と起こる予想外のトラブル、鉄道を飲みこむ大自然の脅威、週に1度脱線する列車、ラテンの恋愛、労働者の死、労働者たちの反目とストライキ、日本人内、ボリビア人内の分裂、貨幣経済の浸透による変わり行く村、コカインの売人の流入、そして技術者たちの矜持。 文明と文明、男と女、人と人、国と国、企業と企業、被支配と支配の構造――それら様々な利害の衝突を乗り越えて、果たして鉄道工事は完成するのか? そして援助が去ったあとの村は? 筆者は22年後に現場を訪れ驚きの事実を知る。 大規模援助の現場を描いた唯一無二の作品である。
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-高麗島、お亀磯、瓜生島、戸島、鴨島、冠島…… 21世紀の被災経験が呼び覚ます “日本沈没”の民俗的記憶と古記録 2022年6月19日、石川県能登地方で発生した最大震度6弱の地震で「見附島」の斜面の一部が崩落した。「島」が地震によって崩落し、津波によって海没することがあるという現実に直面したとき、われわれが暮らすこの国土が、部分的にではあれ過去に沈没を経験してきた「島」である事実をあらためて思い知らされる。柳田國男の「高麗島の伝説」をはじめ民俗学は、お亀磯、瓜生島、戸島など海没したと言われる島々をめぐって日本人がいにしえより紡いできた物語を明らかにしてきたが、現代の海底調査に基づく実証的研究によれば、海没伝説は必ずしも伝説だったとは限らないことがわかってきた。本書『海に沈んだ島の伝承と伝説』は、民俗学、歴史学、地質学などの最新の知見を総動員しながら“日本沈没“の民俗的記憶に迫る。
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4.0「易経」と聞くと多くの人は占いの本だと思うかもしれませんが、占いは易経のほんの一部に過ぎません。実際には、易経には宇宙・人生の秘密の規律が書かれています。 「易経」には「よく易を為(おさ)めるものは、占わず」という有名な言葉があります。この意味は、易経で説いている宇宙・人生の規律をしっかり理解すると、占いをしなくても自然に人生がうまくいくようになるということです。 なぜなら、易経が教えているのは、この世のあらゆる出来事の背後にある共通の「法則」、つまり、陰陽の変化の法則だからです。 陰陽の変化の法則は、人類が長い歴史の中で自然からの学んだ不変の真理です。 本書では易経の陰陽の変化の法則を9個のシンプルな原理にまとめてお伝えしています。これは易経だけでなく、あらゆる学問、そして人生そのものを理解する上でのもっとも基本的なベースになり、物事の本質を観る目を育ててくれます。 なお、陰陽の変化の法則を健康、人間関係、生き方の側面から分かりやすく、実例を挙げながら説明しておりますので、すぐ日常に応用できるようになります。 著者が本書を書いた動機は、「易経を帝王学や、一部の学者の専門的な研究領域だけではなく、誰もが日常の生活で使える智恵として伝えたい」という思いからでした。 易経を通して、「生き方が楽になり、健康で豊かな人生を楽しんで欲しい」そんな願いを込められています。 易経の陰陽の法則を知るということは、人生の最善の選択ができる最も正しい原理がわかるようになることです。この原則を用いることにより、心の持ち方、意識が変わり、人生の景色は一変します。
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-「越境3.0チャンネル」石田和靖氏、大推薦! 「これぞまさに、何の後ろ盾も無い個人が、企業にも国家にも頼らず世界に活躍の場を拡げていく、新しいインディペンデントな生き方である」 本書は、人気YouTube番組「越境3.0チャンネル」のオンラインサロンに参加した著者が「エジプト漫画プロジェクト」を立ち上げ、主催者の石田和靖氏(カズさん)と共に爆走し、SNSで現地エジプト人たちの熱い応援を得て、ついにエジプトで漫画の刊行を果たすまでの3年間の記録である。また中東・アラブの最新の漫画の動向や、日本の漫画がグローバルサウスで良好な関係を築く鍵になるとしている。 第1章ではまず、中東・アラブのアニメや漫画の事情、そしてオタクたちの最新動向に触れる。次にアルジェリア特有の漫画文化「DZマンガ」を紹介し、同国の歴史から説き起こす。 第2章では、アルジェリア文化省主催のアルジェ国際漫画フェスティバル(FIBDA)にも招待された著者が、漫画の講演やワークショップ、カンファレンスを行った様子を詳述している。加えて、日本ではまだ知られていないアラブ諸国の漫画家たちを紹介していく。 第3章では、「越境3.0チャンネル」のオンラインサロン内で始まった「エジプト漫画プロジェクト」の3年にわたる試行錯誤と出版に至るまでの詳しい記録が書かれる。また、著者の生い立ちや漫画への思いなどを綴る。 そして『XINOBI(シノビ)』の刊行に至る様子が、エジプト特有の文化や政治社会の背景とともに詳しく描かれる。 第4章では、「越境3.0チャンネル」主催の石田和靖氏と著者が「中東・アラブにおける、日本のコンテンツのポテンシャルについて」対談を行う。 巻末には、実際にエジプトで刊行された漫画『XINOBI(シノビ)』の日本語版が100頁、掲載されている。
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3.0AIは戦場でどう役に立つのか。本書は、この疑問に対する米国海軍の最新の叡智を集めた宝石箱と言える。中国に先行されがちな大量のデータ収集と学習によるAIの強化。対抗するにはどうすべきかに関するヒントが見えてくる。
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-※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 武力紛争、PKO、災害派遣──現代の現場では、国際人道法(IHL)の理解が不可欠です。 本書は、長年にわたり陸上自衛隊の法務官として現場実務と教育に従事してきた著者が、実務者の視点から書き下ろした、実践的かつ平易な国際人道法の手引書です。 自衛隊、国際機関、NGOなど、第一線で活動する方々に向けて、「法を理解する」だけでなく「使いこなす」ための知識と判断の指針を提供します。 理論と現場をつなぐ、信頼の一冊。 これからの安全保障・人道支援に関わるすべての人に、必携のハンドブックです。 ○国際人道法を現場目線で解説する、実務者必携の手引き。 ○自衛隊法務官経験を活かした信頼のロングセラー、新装版で刊行。 ○PKO・災害派遣・人道支援など、実地対応者への理解を深める内容。
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-舞台はテルアビブ郊外にある瀟洒な三階建てのアパート。一階の若夫婦は、同階の高齢夫婦に子守りを頼み、良いご近所付き合いをしているつもりでいた。しかし認知症を発症した老人と彼らの九歳の娘に不幸な出来事が襲いかかり、傷ついた夫は一線を超えてしまう――。二階では、不在がちな夫を頼りにできない、若い母親が二人の子どもの育児に追われている。疲労から幻聴や幻覚に悩まされる彼女の前に、義理の弟が現れ、彼女と子どもたちに新しい風を吹き込む。しかし彼は詐欺事件の容疑者として警察に追われていた――。三階には元地方判事の女性が住んでいる。一年前に夫と死別し、若者の市民運動に身を投じるようになった彼女には、人には言えない、断絶してしまった息子との苦い思いがあった――。交わることのなかった一階から三階までの住民が、ある出来事をきっかけに、互いに作用しながら現代イスラエルの大きな変化の波に飲み込まれていく。イスラエルのベストセラー作家が描く、サスペンスフルで、最後には登場人物を解放の光で満たす、感動の物語。
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3.0あらゆる“文化”は“文明”へと没落し、やがて終焉する――。ヨーロッパ文明の没落の運命を今から百年前に予見し、世界に衝撃を与えた歴史的名著が、新たな編集(膨大な註記、梗概と索引の追加、用字用語の表記の改正、新しい文字組み)でよみがえる。現代日本の読者のためのニュー・エディション。全2巻。
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-ロシア・ウクライナ戦争やガザ地区侵攻など、2020年代に入ってますます混迷の度を深める世界情勢は、どうすれば感情的な反発や拙速な床屋政談に陥ることなく客観的に把握し正しく読み解くことができるのか? 本書は、国際関係論を国家間の政治力学に限定されない広義の国際政治学の一分野と捉えつつ、政府以外の具体的な主体(アクター)の働きにも配慮して、世界情勢の分析に必要不可欠な理論と基礎概念を提示し、理論を用いた事例分析としてロシア・ウクライナ戦争を取り上げる。 国際関係論を初めて学ぶ大学生や、とりわけその理論に関心をもつ専門課程の学生ならびに一般の読者のための、最新にして最もコンパクトな入門書。巻末には用語解説を、また各章ごとに参考文献および学習案内を付した。
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-「高学歴のやつは仕事ができない!?」 内心そう思っていても、なかなか口に出せない話 笑えてぞっとする! 知的職場の怪奇現象 これは、ちょっと信じられないけれど、ぜんぶ実話。 一流大学を出たエリートばかりが集まった翻訳部。誰もが「ここにいれば安泰」と思っていた。 でも……1人いなくなり、2人いなくなり、3人いなくなり……最後には、部そのものが跡形もなく消えてしまったのだ。 なぜそんなことが起きたのか? 才能あふれる人たちが集まっていたのに、なぜ誰も残らなかったのか? 著者が若き日に体験した「高学歴館の悲劇」は、奇妙で切なくて、どこか笑ってしまうほど不合理。 読めばきっと、あなたも自分の職場や仲間を思い浮かべるはず。 「あれ、これって自分の会社でも起きるかも?」とゾッとするかもしれない。 笑いながら読めて、でも背筋が寒くなる。 そんなリアル・ドキュメントを、どうぞご堪能ください。
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-地政学の原点。幻の名著。ついに完全版が復刊! 奥山真司 完訳 「古典地政学」から「批判地政学」へ 本書は「戦略学系の地政学研究の論文集」という日本ではまったく紹介されたことのない、かなり珍しいジャンルの本である。(奥山真司談)
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5.0一帯一路構想のあくなき追及、日本の領海・領空に対する侵犯…。中国の政治戦に関する考え方と、中国の政治戦が引き起こしている米国および各国の国内・外の安全保障体制・態勢を大きく揺るがす弊害を、実例をあげて分析する。
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5.0※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 周知のように、昨今のAIや機械学習技術の進歩には目覚ましいものがあり、AIアプローチによるコグニティブ電子戦は、従来のコグニティブ電子戦の課題を解決する最も強力な手段である。本書では、コグニティブ電子戦の基礎、目的関数、機械学習の基礎、コグニティブ電子戦における電子支援・電子防護・電子攻撃、電子戦闘管理、リアルタイムの任務遂行中の計画立案・学習、データ管理、システムアーキテクチャ、試験・評価、初心者のための導入アドバイスなど、コグニティブ電子戦システムの要素技術を網羅的に判りやすく解説している。 電子戦の専門家、AIの専門家、通信の専門家はもとより、これらのどの専門家でもない技術者、運用者、安全保障関係者は本書により各要素技術の概要を短時間で習得できる。アカデミアの研究者にとっては、ゲーム等とは違うミッションクリティカルな最適化システム構築のガイドとなる。 本書は、中国の『認知電子戦の原理と技術』(2018年)に続いて、西側世界では初めてのコグニティブ電子戦に関する成書の刊行と、著者の実用化ノウハウに基づいた共通フレームワーク(意思決定のAIアプローチ)を提示するものという点でも意義深い。深層学習による画像認識や自動目標認識については、軍用分野でも一般的適用事例であるが、機械学習等による意思決定の最適化問題の事例紹介は、まだ少なく、今後の指揮統制の意思決定問題への重要な参考事例になると考える。
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-平野丸は長崎の三菱造船所で建造され、1908年(明治41年)に日本とロンドンを結ぶ欧州定期航路に就航した。与謝野晶子も1912年(大正元年)にフランスから日本に帰国する際に平野丸に乗船している。1914年に第一次大戦が勃発し、日本が連合国陣営で参戦すると、日本の商船もドイツ帝国海軍の潜水艦(Uボート)による攻撃対象となった。しかし日本郵船はこれにひるむことなく、連合国軍艦の護衛を受けて欧州航路の運航を継続した。休戦協定締結1カ月前の1918年10月、平野丸はアメリカ海軍の護衛の下、リバプールから横浜へ向け出航。出発からほどなくUボートによる攻撃を受け、魚雷2発が命中し沈没した。乗客と乗組員計240人のうち210人が犠牲となった。
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4.0「辻野さん、ぜひ調べてください。......地元の人間には書けないから」 その時から、歴史好きの平凡な主婦の挑戦が始まった。 「アンタ、何を言い出すんだ!」と怒鳴られつつ取材と調査を進め、2013年に旧著『福田村事件』を地方出版社から上梓したものの、版元の廃業で本は絶版に。 しかし数年後、ひとりの編集者が「復刊しませんか?」と声をかけてきた。 さらに数年後、とある監督が「映画にしたいのです」と申し入れてきた──。 福田村・田中村事件についてのまとまった唯一の書籍が関東大震災100年の今年2023年、増補改訂版として満を持して刊行! 【福田村・田中村事件】 関東大震災が発生した1923年(大正12年)9月1日以後、各地で「不逞鮮人」狩りが横行するなか、9月6日、四国の香川県からやって来て千葉県の福田村に投宿していた15名の売薬行商人の一行が朝鮮人との疑いをかけられ、地元の福田村・田中村の自警団によって、ある者は鳶口で頭を割られ、ある者は手を縛られたまま利根川に放り投げられた。虐殺された者9名のうちには、6歳・4歳・2歳の幼児と妊婦も含まれていた。犯行に及んだ者たちは法廷で自分たちの正義を滔々と語り、なかには出所後に自治体の長になった者まで出て、事件は地元のタブーと化した。そしてさらに、行商人一行が香川の被差別部落出身者たちだったことが、事件の真相解明をさらに難しくした。
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4.0原子力の世界(原子力業界)は、一般の人から縁の遠い謎めいた世界。福島原発事故が起きるまで、日本の原子力関係者は「原発で大事故は絶対起こらない」と本気で信じていた。そのような原子力関係者のリアルな生態系を、行動科学(認知バイアスや集団心理)と技術者倫理の研究者らがわかりやすく解説する。 様々な原子力関係者のインタビューを通じて見えてきたのは、人間には到達できないゼロリスクや無謬(むびゅう)を追い求めた結果、皮肉なことに安全対策が疎かになったという複雑なストーリー。 ゼロリスクや無謬を目指せば必ずしも安全性が高まるわけではなく、逆に安全性が低下する場合もある。それが福島原発事故を招いたのではないか。 人間や組織には限界があるにもかかわらず、その限界を認めずに理想を目指す姿は、福島原発事故後も変わっていない。 福島原発事故という大きな失敗から私たちが学ぶべきことは、「人間には到達できない理想を追い求めても、いずれ破綻する」という事実。 本書で取り上げている「安全神話」と「無謬神話」は、どんな業界でも起こる可能性がある。 原子力関係者のみならず、産業安全や組織マネジメントに関わる人々にとって、安全や組織のあり方を見直すきっかけになる一冊。 原子力の世界は極めて不合理で、常識では考えられないようなことがたくさんある。 そのような世界に住んでいる原子力関係者たちの言動をよく観察してみると、人間や社会の本質に関わる重要な事実も発見できる。 原子力の世界は不合理だらけ。でも、意外と奥が深くて興味深い世界でもある。
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-◎ベトナム戦争での枯葉作戦に使用された「エージェント・オレンジ」はその原料が、わが国で製造されていた疑いがあり、また沖縄のやんばるの森や米軍基地で実際に使用されていた。その歴史的事実を殆どの日本人は知らない。いや善良なるアメリカ人達も知らない。 ◎そして、この「エージェント・オレンジ」が米国からベトナムへの往路も帰路も、沖縄を経由し、沖縄の環境を汚染した。あろうことか沖縄の人々の健康をも損なうリスクがあったのだ。 ◎しかし米国は公式見解としてその事実を認めておらず、日本政府もそれを受け入れている。また、米国はベトナムの人々の枯葉剤による健康被害も認めず、一方で米兵の健康被害は認めている。
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4.0ベートーヴェンの9つの交響曲全部を、毎年大晦日に一挙に演奏するという世界でも類を見ないマラソン演奏会を続けて、今年でもう17年。そのたびに出されるプログラムも充実していて読みごたえがあると評判に。その話題のプログラムに掲載された論考・エッセイを選りすぐり、さらにベートーヴェンの「引越し」や「食生活」についての新原稿を加え、2020年のベートーヴェン生誕250周年のメモリアルイヤーに、待望の書籍化! 岩城宏之が、ロリン・マーゼルが、小林研一郎が、渾身の力をこめて全曲を振り切った、輝かしくも新しい伝説の記録。苦難の時代を乗り切るための力が、ベートーヴェンの音楽にはある!
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-サン=テグジュペリが仕掛けた謎かけやトリック、そしてミステリーを、ハレー彗星と星座の旅を舞台に解き明かしていきませんか? 物語の奥深くに隠された秘密を、忠実な翻訳とともに探求し、道徳の本として読むだけでは気付けなかった宇宙の謎に迫ります。驚きの星座の冒険と共に、新しい視点で『星の王子さま』を再発見! 読者を「えぇっ!?」と驚かせる、未知の楽しみ方を提案します。 本書は、サン=テグジュペリの『星の王子さま』に隠された謎を解いていく、もう一つの星の王子さまの物語。「小さな王子」を案内役に、この王子自身が1986年4月11日に地球に最接近したハレー彗星であることを示していく。サン=テグジュペリは子どもの頃からハレー彗星に魅了された作家で、『星の王子さま』によって、惑星や月や星座などの天体を案内役に利用して、さらにキリスト教の暦を利用して、1986年に回帰したハレー彗星の軌道を詳細に予告していたことを説明する。また同時に、『星の王子さま』の各章には、彗星の移動に合わせて隠された星座が配置されていることを解明していく。ハレー彗星は約76年かけて全天の88星座の方角を通りながら太陽に近づいていく。ハレー彗星の88星座の巡礼の旅を浮かび上がらせる。 著者はフランス語で書かれた原著の文章のニュアンスをていねいに読みとることで、より詳細に謎の読み解きを試みた。2点の前著の続編として、本書ではさらに星座、キリスト教との関連を示した。
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5.0本書は2008年に出版され、全米を中心にベストセラーとなった「Home」の日本語版。 ジュリー・アンドリュースが『メリー・ポピンズ』の撮影のため、イギリスを出てハリウッドに向かうまでの回想録。1935~1963年が描かれている。続編は『ホーム・ワーク』1963~1986年のハリウッドが描かれている。 この本は批評家から大好評を博し、ロサンゼルス・タイムズ紙、ニューヨーク・タイムズ紙は彼女の文章の質の高さを賞賛した。2008年4月27日付のニューヨーク・タイムズ紙の成人向けノンフィクションベストセラーで第1位になる。 ジュリー・アンドリュースの幼少期、戦時下のロンドン、戦後の復興の中、10才で家計を担うためにステージに立ち、地方興行を続ける。17才でNYへ渡り、ブロードウエイで活躍するまでの下積み期間。 これまで日本のファンの多くは、映画でしかジュリー・アンドリュースを観ていない。 本書にはそれ以前の彼女の姿が赤裸々に綴られている。ミュージカル史上最大の金字塔である「マイ・フェア・レディ」が誕生するまでの楽屋話。大物スターであるレックス・ハリソンが初演で怖じ気づくエピソードなど、ミュージカル・ファンなら驚くような裏話が満載である。 グレース・ケリー、ケーリー・グラント、リチャード・バートンなどハリウッド黄金時代の大スター達が、日常の風景の中で闊歩する。 【寄稿 純名里沙 ジュリーさんへのインタビュー】
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-※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 楽健法とは、互いに足で踏みあって、循環を良くする健康法。夫婦や親子、仲間と楽しくできるスキンシップの健康法。方法は簡易だが、たいへん奥深い世界観を有し、抜群の効果の得られる画期的な健康法として、世界に広まり、マスコミにもたびたび取り上げられている。当書は、「楽健法経」全文掲載、経文に沿った急所の解説、さらには全国から寄せられた「体験談」、6カ国語の楽健法経の翻訳も収載。初心者も上級者も必携の<定本版>です。
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4.0覇権戦争の初期フェーズとして技術覇権をめぐる競争が激化する。現在中国は半導体増産の課題を背負いつつ、量子コンピューターでまだアメリカに及ばずとも量子暗号技術ではすでにアメリカをリードしている。中進国に過ぎなかった中国がなぜアメリカと技術覇権の争いができるまでになったのか――。 本書は技術覇権の競争を論じるに当たり、視野を単なる技術・経済に限定せず安全保障の基本に立ち返る。その上でウクライナ戦争の影響と台湾有事の可能性をにらみながら、現代版スプートニク・ショック=「墨子号」の衝撃から説き起こし、近未来の量子技術覇権をめぐる米中対立のなかでの日本の進むべき技術ロードマップを探る。
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-ロシアの影響工作の理論的な基盤である反射統制(Reflexive Control)理論とは? 本研究の目的は、反射統制(Reflexive Control)が何を意味するのか、それがどのように適用できるのか、またそれを適用するためにどのような方法を用いることができるのかを明らかにすることである。本研究では、反射統制とシステム理論のより広い概念を組み合わせて、西側の資料ではあまり議論されていない視点から問題を検討している。同時に、筆者はまた、公開されているロシアと西側の文書を広く利用することにより、西側の議論にありがちで、根拠のないこのテーマに関する秘密主義的な雰囲気を和らげようとしている。 ―要旨より―
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-この国の政治はどこまで劣化するのか? 「小沢一郎の知恵袋」と称された平野貞夫が「保守本流」の立場から、政治の裏表を読み解き、日本の未来に警鐘を鳴らす! “戦争をなくし、暮らしを護る” これこそが政治の果たすべき役割である。 <本書の内容> ◆プロローグ 森友公文書改ざん問題 -議会民主政治を破壊した自由民主党- ◆わが輩は保守本流である (3度目は“遺言”/「左翼の人」?/アニミズムとアナーキズムの土地/平野家のトラウマ/学歴詐称して国会の雑巾がけに/共産党についての吉田茂の予言) ◆保守本流とは 政治における本流と亜流 (「conservatism」の誤訳/エドマンド・バークの「保守主義」/政治における本流と亜流/龍馬の「習合主義-四観三元論」/太陽と月と星の三位一体信仰) ◆保守本流からの警鐘(1) -政治・国会劣化の原因- (野中広務さんの思い出/政治のあり方をいかに考えるか/政治における正義を実現する仕組み/日本の議会政治の段階的劣化・第一期劣化/第二期劣化/第三期劣化/陸山会謀略事件の総括) ◆保守本流からの警鐘(2) -憲法9条問題- (中曽根さんから逃げ回る/これまでの9条護憲運動の限界/「憲法9条の霊性」を考えよう/日本人の潜在意識にある9条の先行形態) ◆保守本流からの警鐘(3) -野党協力問題- (自壊した野党協力体制/「4野党協力の崩壊」の原因/小沢さんからの相談「前原に大人の常識を教えたい」/偏差値競争的「小児性生活習慣病」からの卒業を/「野党協力」を成功させるために/「ロシア革命100年・不破哲三インタビュー」を読んで) ◆結語 21世紀の基本問題を考える -「東アジア非戦構想」に向けて- ◆【附論】日本人が議会民主政治に馴染めない原因は「教育勅語」にあり