タイトルを言い換えると「好きなことをする時間を増やす方法100選」。
時間を増やすために「思い切ってテレビを捨ててみる」「未婚の選択肢も持っておく」といった極論も含まれているので、出来る(/やりたい)範囲で実行していくと良いんじゃないかな。
空いた時間をいたずらに過ごしてしまう自分にとっては、喝になった部分も多い。本書を片手に、自分に活かせそうな箇所はメモをとるという方式で読書をした。(自己啓発本ならではの読書方法?笑)
英・独・仏・西・伊・中の翻訳家、133種類の資格を保持。
それらのスキルを手に入れるために上手く時間をやりくりしてきたことが一目で分かる著者の経歴。その目的は仕事ではなく、自分が好きなことのためだというのだから余計に凄い。
いくら好きなことでも果たしてここまで根気が続くのだろうかと、もはや疑ってしまう域である。
「4. 成長していると時間はゆっくり進む」では、子供時代と大人になってからの時間の流れ方について触れられていた。
子供時代といえば、毎日が学びと成長の連続。それゆえに子供時代は時間が経つのがゆっくりに感じられる。対して大人になってからは毎日が同じ動作で変化に乏しく、時間が速く進む感じがするという。
そう言われて小学校時代を例に振り返ってみると、体験した出来事の一つひとつが記憶に鮮明に残っている。何十年も前の話なのに、出来なかったことが出来るようになる瞬間まで映像として脳裏に焼き付いているのだ。本当にスロー再生で見ている感じ。
社会人になって以降は、そのような劇的映像など1コマたりとも思い出せない。日々何かを学び打ち込むことで時間がゆっくり流れる(=時間を増やせる)ようになるという著者の理論は、頑張ることを諦めていた自分への起爆剤になりそうな予感がしている。
「22. チャレンジすること自体が”成功”」は、その言葉単体だけで背中を押してくれる^ ^
チャレンジしやすくするための秘訣は、「良い成果を残さないといけない」など自分への要求水準を高くしないこと。
自分の場合チャレンジすることすら遠慮しがちだが、数学者の藤原正彦氏も「当たろうともせず砕けているのは人間の屑だ」と仰っていたっけ…。遠慮している暇があったら、その分ごとチャレンジする時間に充てよう。それだけでも時間が増えたことになるし、チャレンジしている時点で成功へと踏み出しているのだから。
「(好きなことへの)情熱を燃やし続けるには、独立独歩の精神が必要不可欠です」
その精神があってこそ、著者は数多くのスキルを身につける努力を持続できた。努力は根気だけで続くものではない。自分が好きなことをどこまで信じ、連れ立っていけるかにかかっている。
好きなことをする時間とは、好きなことへの努力が続く時間なんだ。