天海社作品一覧
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4.2精鋭の騎士団で知られる大国アルデーリアに生まれた王女レオーネは、敵国から「金獅子」と恐れられるほどの勇猛な将軍である。幼い頃からドレスを着て淑やかにしているよりも剣の修練に明け暮れる方が性に合っていた彼女は、他の姫たちが煌びやかな夜会へ出かけているときも、鎧をまとって戦地を駆けていた。レオーネ自身もまた、その生涯を剣に捧げるものと思っていた。 ある日レオーネのもとに、熾烈な戦いを続けていた魔法大国ゼルジオスとの停戦の報せが舞い込む。今までさんざん自分を苦しめてきた敵国とはいえ、宿敵が急に目の前から消えてしまったことに戸惑うレオーネ。そんなレオーネが、父王より「結婚せよ」と命じられた相手は、敵将ベルトルドだった。戦場で幾度となく剣を交えた好敵手であり、今や国家存亡の危機にあるゼルジオスをたったひとりで支えている元帥であった。
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4.7一度はアイドルを目指したこともあった古賀千早。夢は叶わなかったが、女優・福間亜里沙のマネージャーとして充実した日々を送っている。 ニューヨークでの仕事を終えた千早たちに、空港で声をかけてきたのは亜里沙の幼馴染の黒崎旭だった。 帰りの機内で、旭からバーに誘われた千早は、話し続けるうちに彼に惹かれていく。しかし、旭から電話番号を渡された際、千早はこれまでのトラウマを思い出してしまう。亜里沙に近づくため、脇役でしかない千早を利用しようとしてきた男たち。 旭もそんな男なのかとガッカリした千早だったが、彼の誘いを断りきれず後日食事をすることに。そして約束の日、待ち合わせに現れた旭は予想外の言葉を口にした。 「会うのが二回目でこんなことを言うのも変なのは分かってる。けれど、君が好きだ」——。
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-アイドルグループ「プリンセス組」の最年長リーダー・舞桜。6人メンバーの中での人気は常に最下位で、卒業という名の引導を渡される日も近いのではないかと不安を募らせていた。そんな舞桜のもとに、映画の主演オファーが舞い込む! 期待に胸を膨らませる舞桜だが、その役は色っぽさが求められる難しい役柄。彼氏いない歴=年齢の自分に、どうしたら色気が出せるのかと頭を悩ませる。そんな中、仕事帰りに人気メンバーのファンに因縁をつけられて襲われそうになったところで、驚くほどのイケメンが現れ、舞桜を助けてくれた。「これは色気を出すチャンス!」と決意した舞桜は彼を飲みに誘う。彼はアラクという名で、西洋的な顔立ちは日英ハーフの母親譲りのようだった。そして翌朝、舞桜が自宅で目覚めると、下腹には痛みを感じ、シーツには血痕が……これって、処女失ってない!? それなのに記憶がないなんて! 二日酔いでふらふらになりながらもライブ会場に向かうと、楽屋には舞桜宛の大量の花が届いており、まるで石油王のような出で立ちのアラクが現れて——!?
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5.0「俺のことは忘れてどうか幸せになってくれ」——幼い頃から剣術に励んできたレジーナは、騎士団に入団するため王都へ旅立つ幼馴染のフレデリックと、生まれ育った町を一望する丘で夕日に包まれながら愛を誓い合った……はずだったのに、彼から届いた手紙にはそう綴られていた。たったの一カ月で心変わりするなんて信じられない! 怒りを胸に、レジーナは剣術の修行に没頭し、四年後には町の自警団で最強の剣士となるまで成長を遂げた。ある日、山賊に襲われていたシャーロット王女を救ったことで、レジーナは彼女の護衛として騎士団入団を勧められる。シャーロット王女は反対勢力に狙われており、婚約者も襲撃されて重傷を負ったという。事情を知ったレジーナは二つ返事で引き受け、騎士団入団を決意する。入団式を終え、近衛隊に配属されたレジーナが上官に挨拶にいくと、そこにいたのは——四年前に自分を捨てたフレデリックだった! 心の整理がつかないまま、国王主催の夜会で警備任務に就くと、そこへ現れたのはシャーロット王女の婚約者を演じる、仮面をつけたフレデリックで——
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-エレーナは幼い頃「俺がきみを守るから」と言って助けてくれたユリウスに恋している。今、彼は隣国へ留学中だ。帰国したらこの想いを告げる、と決めている。ユリウスがいないこの五年間、エレーナは女性らしすぎる抜群のスタイルに成長し、多くの男性から迫られるようになっていた。元来気弱で泣き虫だった彼女が男性嫌いにならずにすんだのは、ひとえにユリウスという初恋の人がいたからだ。男性からの誘いをトラブルなくかわすため、あの手この手を使って逃げている間に、女性たちから「手練れている」「男を弄ぶ慣れた女」「誰とでも関係を持つ」というレッテルを張られ、さらにはひどいいじめも受けるようになっていた。そうした日々もユリウスから届く手紙に励まされ、いよいよユリウスが帰国——だが、ユリウスは女性たちに囲まれ、まんざらでもないような表情で楽しげに話をしているではないか。女性慣れをした様子にエレーナの心は凍る。知らない間にユリウスは、遊び人になってしまった!?
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-クライノート王国の王宮に仕える上級侍女・エリノアは掃除の途中、千年もの間、誰も抜くことができなかった聖剣をうっかり抜いてしまう……。聖剣を抜いた者は魔王から王国を守る勇者であると昔から人々によって語り継がれてきた。 でも、エリノアが望むのは穏やかで安定的な生活。もし勇者になれば、上級侍女の仕事を失い、唯一の肉親である病弱な弟・ブラッドリーを守れなくなると慌てるエリノア。さっそく聖剣を元に戻し始めるが、国王をはじめ周囲からの信頼も厚い、クライノート王国の第二王子・ブレアにその現場を目撃されてしまう……。 さらに、エリノアが聖剣を抜いたことで、ブラッドリーの身体で魔王・ダスディンが転生し、ヴォルフガング、グレンという魔物たちも魔界からやって来て……!? 「ちょっぴり間抜けながらも愛らしい上級侍女」と「きまじめイケメン王子」が織りなすラブコメディがシリーズ1巻~7巻の全7巻を1冊にまとめた合本版で遂に登場!
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-「——君と弟は合わない。結婚を認めるわけにはいかない」 営業部長アシスタントの古谷千世はある日、副社長の弟で若手いちのやり手である営業部長の立木智史から、結婚を前提に付き合って欲しいと告白をされる。彼の誠実な言葉に頷いた千世。しかし、副社長である智史の兄・智明の元を訪れ紹介されたものの、彼はばっさり切り捨てるようにこう言ったのだ。私と智史さんは合わない——と。智明の承諾を得られないまま過ぎる時間にやきもきする日々。しかし、そこへ兄弟の幼馴染・柳川カオルが会社に乗り込んできたことから事態は一変する。翻弄された智史は、終いには重要な仕事の会議よりカオルを優先して出て行ってしまったのだ。二人の姿にショックを受ける千世だったが「…すまない。迷惑をかけた」と、あれほど取りつく島もなかった智明がいきなり声をかけてきて……
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4.3伯爵令嬢のベラドンナは、“毒草食”をこよなく愛する変わり者の毒草研究者。そんな彼女のもとに、面識のない王太子から突然縁談が舞い込む。王宮に入れば最後、生きがいにしていた研究が続けられなくなってしまう。何としてでも縁談を断るため、友人のウィルに頼み込み、純潔を奪ってもらうことにする。 「俺、あんたのことが好きなんだけど」「ベラドンナ、俺と結婚してくれ」——ベッドの中でウィルが明かした気持ちに驚くベラドンナ。しかし勢いのまま全て受け入れ非処女となり、王太子妃の条件を満たさなくなることに成功する。そして、結婚前の家族顔合わせの日、友人ウィルと王太子ウィリウスが同一人物だということを、ここでようやく知るのであった……。
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5.0絹川運輸株式会社の社長令嬢として生まれたはずの凛。だが、母を亡くし父が不倫関係にあった女性を後妻に迎え入れてからというもの、継母や腹違いの弟からは小間使いとしてこき使われるように。家から出ることも禁じられ、ろくな食事もとらせてもらえない。いつしか抵抗することを諦めた凛は、家族に隷従する日々を送っていた。 そんなある日、凛は父と継母におぞましい計画の実行役を言い渡される。大手ファッション通販会社ノクターンとの業務提携を得るために、遊び人の副社長に体で取り入れというのだ。つまり美人局だ。 パーティ当日。副社長の高野は一瞥して、凛を教養のないみすぼらしい女とこき下ろす。返す言葉もなく悲しみに暮れていると、声をかけてきたのはなんとノクターンの社長、月山誠二。誠二……? もしかして、この人は……。「大人になったら、結婚しよう」そんなありふれた幼いころの約束を信じるほど、凛は子どもではなかったが、思い出の彼と同じ名前に心が揺れる。そしてその誠二は、凛にこう言うのだった。「絹川を裏切ろう」
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3.8マルティナはこの一ヶ月間、生家のシェナスト伯爵家でひどく肩身の狭い思いをしていた。父の勧めた相手、ドルフ辺境伯の元へ嫁いだものの、たった一年で離縁されて領地に舞い戻ってきたからである。自室にこもりがちだったマルティナだが、父から呼びつけられた書斎で告げられたのは、信じられない言葉だった。「エリアス王太子殿下から、お前を閨の教育係に任命するとお達しが来ている」閨教育。——しかも、エリアスの?久しぶりに聞いたエリアスの名。王侯貴族の子息令嬢だけが通う王立高等学園の博士課程で、同じクラスになったのがエリアス・フォン・ノルステネシア王太子殿下だったのだ。脳裏に浮かぶエリアスはいつだって女性に囲まれていた。その彼がなぜ自分を指名したのかと疑問に思うものの、無理ですと言える雰囲気ではなかった。何故ならマルティナは、結婚において父が一番期待していた懐妊に至ることができなかったのだから。それもそのはず、前夫ドルフはマルティナには指一本触れてこず、短い夫婦生活は白い結婚のまま終わっていたのだ……
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4.4七里美佐が、大聖女ミサとして異世界に召喚されて一年が過ぎた。この世界に突然降りかかった災厄、「黒蝕」を払うため仲間たちと世界中を奔走し、ようやく、アルヴェイト王国に帰ることができた。その凱旋の記念すべき夜。旅を共にし、密かに思いを寄せていた王太子レオンハルトから、伝えたいことがあると言われ、ミサの心は高鳴っていた。元の世界には帰らなければならない。でも、もし彼がミサに好きだとハッキリと言ってくれたら…?しかし、そんなミサを待っていたのは、貴族令嬢クリスティーネとレオンハルトが寄り添う姿と、クリスティーネの口から囁かれた「婚約者同士」の言葉。さっきまでの夢が、勝手な願望でしかなかったことを突きつけられ、失意のあまりミサは元の世界に帰ってしまう。だが、結局世界を跨いでも、一年もの間、レオンハルトへの想いは消えなかった。…そんなある日。ミサは再召喚されてしまう。しかし、以前レオンハルトがいた場所に立っていたのは救世王と呼ばれる人物。彼に「ミサか?」どこか懐かしいような、誰かと重なる声で名前を呼ばれ、まさかと思うも、ミサはその考えを自ら否定したのだが……!?
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4.5『息は詰まるし一緒にいても詰まらない。お願いだからもう別れてくれ』 十年付き合った彼に振られ、傷心旅行で訪れた京都のとあるバーで、美玲は二股をかけられ、いきりたっている女性とその女性を冷たく見つめるスーツ姿の男性の修羅場に居合わせてしまう。見るともなく眺めていた美玲だったが、女性が男性にかけようとしたカクテルが、彼が避けたことですぐ横にいた美玲にかかってしまう。 潔癖気味な美玲には、他人が口をつけた液体を被っていることが我慢できない。 一刻も早くシャワーを…と焦る美玲に、男性が謝罪しながらジャケットをかけてきた。 ——いや、他人のジャケット、普通に無理。と、ひっぺがして突き返すが、そうは思いつつ違和感があった。この人の香りだろう。香水とはまた違う、ここちよい匂いに飲み込まれそうになる美玲だったが……!?
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-いとこから、「時間があるなら恋人役を探している友人に会ってほしい」と言われ、承諾した失業中の燿良。待ち合わせを前に、大量のドレスだの、バッグだの、靴だのコートだのが、プレゼントとして次々と届き、燿良は早くも引き気味。そして当日、約束の高級ホテルに現れたのは、長身のイケメン、大手総合商社・雪井商事副社長の皐弥だった。自分にはとてもではないが務まらない。その場で恋人役を断る燿良だったが、まるで話が通じない。趣味を聞かれ、旅行と答えれば、俺が連れていくと言い出す。いやいやいや、断っているんだってば。日本酒は好きかと聞かれ、甘口が好きだと答えれば、今度は酒蔵を案内すると言い出す。一事が万事、この調子で、まるで人の話を聞かない皐弥なのに、質問されると、うっかり答えてしまう燿良。焼き牡蠣にアワビ食べ放題、伊勢エビに地ビールに釣られて、とうとう苦し紛れに条件を出す。恋人役をしている間の費用はすべて折半に、と。皐弥は困惑した様子だが、ここは引けない! だけど、本当にこの条件、守ってくれるの? っていうか、皐弥の超セレブぶりについていける? そのうえ、雪井商事の採用試験も受けてみないかと誘われて……
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5.0グレンデール帝国ハイランディの騎士団で副騎士団長を務めているリッカは、ちょっとしたアクシデントから、二歳年下の部下で「リッカの犬」と呼ばれるほど彼女を慕うラインハルト=グライバルと二人だけで遠征することになった。無事に任務を終わらせ、ラインハルトと飲み交わそうと酒場に出かけたリッカ。しかし、ラインハルトを待ちながら先に一杯始めたところで、不覚にも何者かに媚薬を盛られ、店を出た路地で男たちに襲われてしまう。 意識が歪む中、にじり寄る男たちに抵抗しようと両手の拳に力を込めたリッカだったが、そのとき、背後から場を切り裂くような声がして……!?
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3.5皇帝の妃を探している——。麒帝国一の腕利き占者・紅稟は高官の呼び出しで都へと赴く。故郷の占者たちは「受難の相が出ている」と不吉な予言。おっかなびっくり宮殿に登ると、玉座には周囲を圧するすさまじい覇気を放つ男が。皇祖以来の悲願、大陸統一をついに成し遂げた皇帝・麒董星。知勇兼備の合理主義者で知勇兼備の合理主義者で「占いなんぞ信じぬ」と言い放つ傲岸不遜な男である。しかし皇帝の周囲の官吏たちは皇帝にふさわしい妃を真剣に探している。これはうかつな占いはできないぞ、と気を引き締める紅稟だが、集中した感覚のなかに浮かんだのはなんと……!? 「陛下の運命の相手は私です」と告げるべきなのか? いや、そんなの無理! 悩んだ挙げ句「恐れながら……視えません。陛下には運命のお相手がいらっしゃいません」と答えると、なんと皇帝本人は愉快そうに笑って言う。「確かに優秀な占者だな。その通り、余は誰とも結婚するつもりはない!」 皇帝は上機嫌だし、褒美をもらってこのまま故郷に戻るか? しかし占者としての紅稟の矜持がそれを許さない。苦しまぎれに奏上したひと言が、紅稟の運命を大きく動かし始めた。
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-柚木玲奈はデザイン会社で働く地味な二十六歳。そんな玲奈は大好きな作品のキャラである悪役令嬢・シルヴィに憧れ、ヤンデレ騎士王アルベールとの恋物語を心の支えにしていた。だがある日、玲奈は不幸にも車にはねられてしまう。目覚めた先は中世ヨーロッパ風の世界で、彼女は大勢の人に罵られながら——火刑にされていた!? 火刑により命を落とした玲奈に、謎の女性が語りかけてくる。『私の力を与える。だから、お前はもう一度生きなさい。そして、できる事なら彼を救ってやってくれ』 再度、深い眠りから覚めた時、玲奈は長い黒髪に豊満な胸を持つ美女に生まれ変わっていた。玲奈の目覚めを泣いて喜んだのは、金髪碧眼イケメン。「私、彼を知ってる——」あろう事か、目の前にいるのは憧れの騎士王アルベールその人だった!? なら自分は転生もののテンプレート通りにシルヴィに生まれ変わった!? ……と思いきや、玲奈はシルヴィとアルベールに倒される運命にある、モブ悪女Aであるオルガに生まれ変わっていた! しかもアルベールはオルガを見放したはずなのに、熱い眼差しで見てきて……!?
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5.0——こんなヘンドリック様をおいてどこ行ったのよ、バカジョージ! 新女王の戴冠を祝うパレード。若い国主の馬を先頭に、勇ましい騎士たちが行進している。そんな中、人々の視線の多くは一人の青年騎士へと向けられていた。王国中の憧れ、次期辺境伯であり黒騎士ヘンドリック・ハウザー卿である。その姿を誇らしげに見上げるロスリンは、ジョージとともに幼い頃からヘンドリックの従者兼護衛としてそばについていた。ジョージはロスリンの双子の兄で、ヘンドリックの本来の従者。そして現在、行方不明中である。 完璧であることを求められる場所で、幼いころから見事に大人たちの期待に応えてきたヘンドリックだが、彼には他人には見せない三人だけの秘密があって……!?
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-ランベール王国ブランジェ公爵家の長子であるリリアナは、七度目の婚約破棄を宣告され絶望に打ちひしがれていた。ある日、今後の話をするため父の執務室へと向かったリリアナだが、部屋の中からは言い争う声が。弟であるノエルが聖女との婚約はしないと言って、父と揉めているようだ。思わず扉の外で聞き耳を立てたリリアナだったが、続けて飛び込んできたのは、自身が養子であり、血の繋がりがないという衝撃の事実だった。ショックを受けたリリアナだが、それだけではない。先ほど聞こえた、姉上がいるから聖女と婚約しないと言ったノエルの言葉——。ブランジェ公爵家の後継者であるノエルが、出来の悪い姉のせいで優秀な婚約者を逃してしまうわけにはいかない。そう考えたリリアナは、ブランジェ公爵家から去ることを決めたのだが……!?
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4.3フリーのアクセサリーデザイナー・凛は、売上悪化を理由に取引先のショップから契約を打ち切られてしまう。その足で立ち寄った行きつけのバーで、普段から凛のアクセサリーを愛用してくれているバーテンダーの楓に励まされ、ようやく気持ちを立て直した凛だったが、店を出たところで自転車に接触。「大丈夫?」と声をかけてきたのは、同じバーから出てきた、いかにも社会的地位の高そうな拓真だった。凛のアクセサリーのファンだという拓真に、傷の手当てをするからと連れていかれたのは高級ホテルのスイートルーム。ナンパ目的とは思えず、またホテルの従業員の態度からも、すっかり拓真を信頼した凛は、仕事の話をするうちに少しずつ自信を取り戻していく。やがてどちらからともなく求め合い……だが、翌朝、そこには拓真の姿はなかった。絶望的な気持ちの凛に、やがて妊娠が判明。一人で娘を出産し、アクセサリー制作の仕事も続ける凛のもとに、ある日突然拓真が思い詰めた表情で訪ねてきた。どうして、今さら……?
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4.0国土防衛隊東方防衛師団の支援課に勤務する泉は、3年来の付き合いの恋人から、結婚を機に退団を迫られている。国土防衛隊で働く女性に対する世間の目が冷たいことを、泉自身もよくわかっていた。だが、天涯孤独の身で学術院への進学を断念せざるを得なかった泉にとって、これほど安定した職業はない。ようやく気持ちに整理がついたものの、時すでに遅し。ついに恋人から別れを切り出されてしまうのだった。そんな失意の泉に寄り添ってくれたのは、3年前に東方防衛師団に着任した司令補佐官の司狼。彼が着任してからというもの、ネガティブイメージの強い支援課の女性たちも働きやすくなってきている。そんな彼から食事に誘われた泉は、その席で好きだと告白を受ける。恋人と別れたばかりで戸惑う泉に、彼はこう告げた。俺は、獣人だ。そして君は俺の番なんだ——
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5.0「フィル? それが俺の名前か? 覚えていないんだ。目が覚めたらここにいて、自分のことがなにもわからない」 見知らぬ部屋で目覚めた男は、すべての記憶を失っていた。背中がひどく痛む。馬車に轢かれて、運び込まれたらしい。 部屋の主の名前は、アガサ・ロングハースト。薬師であり、そして彼の恋人だという。 フィルの過去や事故について語る彼女の言葉にどこか違和感を覚えるが、なんの不平も言わず、治療をしてくれたアガサに愛しさが募る。二週間が過ぎ、記憶は戻らないが好きな女を抱きしめて眠ることに幸福を感じていた。これから先もずっと、こうして暮らしていけるのだと、この時のフィルは疑ってもいなかったのだが……
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-ホテルフェリオのブライダルプランナーに転職して三年。岡本翼はこの一年ブライダル部で、断トツの成果を上げていた。しかし、二十七歳になったものの、最初で最後の彼氏と別れたのは三年前。今や完全な社畜、カラカラの干物女に。元彼の——昇太との破局は翼の中で癒えない傷となり、以来、恋愛とは縁遠くベッドでの独り寝がすっかり身についてしまった。そんなある日、昼休憩に入ったカフェで、翼はホテルフェリオのオーナー兼支配人である永沢連に声を掛けられる。会話に花が咲き、いつしか話題は仕事の話から恋愛に。聞けば、連も彼女と別れて三年が経ち、以来恋愛はご無沙汰とのこと。望めばいくらでも手に入るだろうにと不思議に思い、どんなタイプが好きなのか問いかけると、連は好きになったらその子がタイプなのだと言う。けれど、その意見に同意した翼に、連は嬉しそうな笑顔で付き合ってみないかと提案してきて……!?
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-出社したら会社が倒産していた。オフィスからは物が消え、社長とは連絡がつかない。ビルのオーナーに倒産したと告げられたが、石川志穂は事実をまるで受け入れられなかった。その上、家賃が払えないなんて、同棲している三歳年上の恋人が不機嫌になるに違いない。沈んだ気持ちでアパートに帰った志穂を待っていたのは、明らかに“事後”だとわかる全裸の男女の姿。ショックと絶望感から怒りが沸き上がり言い合いになるものの、志穂は彼氏と浮気相手の女に侮辱され家を飛び出してしまう。仕事も住む家も失ったまま、カプセルホテルや漫喫を転々とする日々。そんな中、疲れ切った志穂に声をかけてきたのは、高校時代からの親友の一人・宏樹だった……。
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-クライノート王国の王宮に仕える上級侍女・エリノアは掃除の途中、千年もの間、誰も抜くことができなかった聖剣をうっかり抜いてしまう……。聖剣を抜いた者は魔王から王国を守る勇者であると昔から人々によって語り継がれてきた。 でも、エリノアが望むのは穏やかで安定的な生活。もし勇者になれば、上級侍女の仕事を失い、唯一の肉親である病弱な弟・ブラッドリーを守れなくなると慌てるエリノア。さっそく聖剣を元に戻し始めるが、国王をはじめ周囲からの信頼も厚い、クライノート王国の第二王子・ブレアにその現場を目撃されてしまう……。 さらに、エリノアが聖剣を抜いたことで、ブラッドリーの身体で魔王・ダスディンが転生し、ヴォルフガング、グレンという魔物たちも魔界からやって来て……!?
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4.3回復薬や解毒薬などを納品に行った帰り。薬を買い叩かれ、憤りと虚しさを感じながら裏通りを歩いていたリア・ファラスは、ふと目の端に白いものが映って立ち止まった。横たわっているその白いものは、モップのような毛の一部に血がべっとり付いている。長毛種のネコのようだ。回復薬で怪我を治したものの、ネコの意識は戻らず、家に連れて帰ることにした。目を覚まし、リアに懐いてきたネコ。天涯孤独のリアは、一緒に過ごす相手が出来たと喜んで、ナァちゃんと名前をつけた。お利口なナァちゃんとの楽しい毎日。その朝も、幸せな気分で目覚めたリアは胸に抱いた彼にキスをして……その瞬間——。 ボンとネコが男の姿になり、気がつくとリアは全裸の男に押し倒されていた。悲鳴をあげて必死に男を引き離そうとするリアだったが、彼の顔には見覚えがあって……!?
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-神様達のミスのお詫びで転生し、子爵令嬢として生きるエミーリア。失敗の償いとしてオウムの姿をした守護天使・ルイもいて、まんざら悪くない毎日を送っている。意に沿わない婚約者に頭を痛めていたが、ある時、一方的に婚約破棄を言い渡されてしまう。周囲が心配する中、エミーリアは、これ幸いと女官長を目指そうと考える。王宮内を牛耳る裏ボスを目指すのだ。だがフリーになった娘を案じる父が、妃教育に応募してみてはどうかと言い出した。やっと自由になれたのに、王太子妃なんて窮屈な生活を送るのはまっぴらごめんと断固拒否。すると、従姉妹のクリスティナを王太子妃にできれば女官になることを認める、と父が交換条件を出してきた。何としても、クリスティナを磨き上げなければ……。奮闘するエミーリアに目を付けたのが、なんと第二王子のキース。なにかとかまってこられて大迷惑なんですけど! 本書は、『婚約破棄されたので王宮の裏ボス目指します!』(2017年5月アルファポリス刊)及び『婚約破棄されたので王宮の裏ボス目指します!2』(2017年12月アルファポリス刊)を大幅に加筆修正のうえ、全3巻に再編集しました。各巻書き下ろしSS付き!
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5.0【書下ろし番外編収録】 人魚の涙。それは恋をした人魚が流す涙が宝石になったもの。 ラナ・クラークは薬品作りを主な仕事にしながら、森の中で一人細々と生活をしている錬金術師だ。そんなラナの元にある日、呪いにかかった幼馴染が助けを求めてきた。稀有な呪いの解呪に手を貸すことになったラナは、秘薬の精製に必要な素材の一つ、人魚の涙を手に入れるため、昔一度だけ訪れたことがある海蝕洞へと向かう。そうして、ようやくたどり着いた洞窟の中、ラナは湖のような潮だまりで陸に腰掛けた髪の長い男の後ろ姿を見付けた。ラナの朧気な記憶よりもずっと眉目秀麗の凛とした佳人の姿だった。男の下半身は滑らかな鱗に覆われており、尾ひれが付いている。人間ではない、なによりの証。そう、男は人魚である。そしてラナの片思いの相手。——胸の高鳴りを誤魔化すため、ラナは男に向かって叫んだ。 「あの……泣いてもらえませんか!?」 そんな突然の願いに、フィーリオと名乗る人魚は思わぬ提案をしてきて…!? 本編のその後を描いた書下ろし番外編「雨降って地固まる」を収録! ※番外編は後編に収録されている内容と同じになります。
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3.3貴族の反乱で荒廃したタルキス王国に、ロンダルシア王国の王女メローネが嫁いできた。反乱を鎮め、再建を誓う若く誠実な国王カレルだが、国土は荒廃し国庫も疲弊したタルキスに、由緒ある国の若い王女が我慢できるわけがない、すぐに帰るに違いないとあきらめ気味。ところがメローネはつねにマイペースの不思議系王女。小鳥や仔馬と語り、大臣たちや王宮の下働きたちともあっという間に打ち解けてしまう。いっぽう王国には反乱貴族たちが残した呪いの爪痕が今なお残り、あちこちで怪異が起きていた。王宮に現れた巨大な白蛇を前にまったく臆せず話すメローネ。それを見てカレルは王国を襲わんとする重大な異変と、この地をメローネが訪れた意味を悟るのだった——
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4.0婚約破棄したばかりの美女は男性たちと愉快に談笑していた…。彼女の名はアネット。コンラート伯爵家の令嬢だ。教養も兼ね備えたアネットに求婚者は絶えないが、彼女の自由な振る舞いに冷ややかな視線を向ける者も。そんなアネットには密かに誓っていることがあった——。それは大事な友人であるソフィアよりも先に結婚して幸せにならない、ということ。アネットはわざと周囲から批判されるよう振る舞い、ソフィアを引き立たせようとするも上手くいかない。とある晩、ソフィアの魅力が分からない男ばかりと、独りつぶやいていると、アルブレヒトという美しい男性に声を掛けられる。手の甲へキスされた瞬間、今まで抱いたことのない感情に気づくアネット。この出会いの後、アネットは王妃の侍女として宮廷に出仕するよう命じられる。宮廷に赴くとそこにはアルブレヒトの姿が! 混乱するアネットだが、彼が次期国王であると知らされる。さらに突然キスまでされてしまい…。次期国王アルブレヒトは相当な遊び人と噂されていたのだが……!?
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4.4「貴女はとても評判が悪い。義妹のシンデレラに嫉妬して彼女を虐げているという噂があるが、本当か?」 初対面の資産家エリクから不躾な質問をぶつけられた私――ペトラ。ここは童話「シンデレラ」の世界。私はシンデレラの義姉であり転生者。優しい義姉でいたつもりが、ニートまっしぐらな干物女のシンデレラを清く正しく更生させていく過程で、いつしか私は「意地悪な義姉」と囁かれるようになっていた。エリクの誤解はすぐに解けたものの、なぜか彼は私に興味を持ち始める。そしてある事件をきっかけに、私を自邸へと招く。「すぐに帰すと言ったのは嘘だ。俺には貴女しかいない、結婚してくれ!」ほんの少し前までは、汚いものでも見るような目で私を見ていたはずのエリク。それが今では熱い眼差しを向けてくる。おまけに、断りきれなかった私を彼はベッドに押し倒し、既成事実を作ろうとする始末! 脇役として平穏な余生を送るはずの私が、主役になる日が来るなんて――⁉
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-結婚式で神父に名前を読み上げられた瞬間、ソニアの頭の中を、ソニアのものではない記憶が駆け巡った。ここから遠い世界——日本という国で社会人をしていた頃の自分の記憶。(あ、私異世界転生してる)ソニア・ブレイアムはそう理解した。新郎のデニック・ブレイアムは、前世で読んでいた小説のヒーローであり、ソニアは、彼とヒロインの前に立ち塞がる悪役である。デニックがヒロインに浮気することが許せず、二人の命を狙うが失敗、最後は獄中で死んでしまう…。死にたくなければ、死亡フラグを折るしかない。とにかく離婚さえできれば、ソニアは二人の障害になり得ないし、ソニアと離婚してから、デニックはヒロインと結婚したらいいーー。ソニアはデニックに言い放った。 「一年後、離婚しましょう!」
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4.3BLゲーム『耽溺の檻』の世界に転生したことを知ったシャーロット。天使のように可憐な義弟のノアは『耽溺の檻』の主人公だった。美しいノアのハーレム形成を夢見ていたシャーロットは、ヤンデレたちから彼を守るためノアに剣を習わせることに。そのおかげでノアはしなやかな筋肉がつき、毅然としたミステリアスな雰囲気をまとう男性へと成長した。 …だが、ノアの様子がおかしい。「これで心置きなく僕に抱かれることができるね」——別荘に連れて来られ、ノアにそう囁かれたシャーロット。ヤンデレ製造機のはずのノアは、気づけばシャーロットに対してヤンデレになっていたのだった……。
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5.0「聞いたら秘密は守って、必ず協力しろよ」 近衛沙希は、兄の悠希に追い詰められていた。外では品行方正だが、沙希にとって悠希は無茶振りばかりしてくる暴君だ。そんな兄の頼みは、彼の幼なじみで沙希の上司である天ヶ瀬礼人に関することだった。容姿も性格も地位も申し分ないはずなのに、これまでお見合いに十連敗中の礼人。部署内でも「恋愛対象は男性なのでは?」という噂が立っていた。 「沙希、お願いだ。礼人が女性に興味を持てるように協力してくれないか?」提示された報酬に釣られかけたものの、首を横に振る沙希だったが、怪しげな精力増強剤まで出し始めた兄を止めるため、私がやると言ってしまい……!?
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5.0飢餓と魔物の襲撃から国を守った元大聖女のソフィアは、すべての神聖力を使い果たして失業中。恩賞として生涯困らないほどの金銀は得たものの、働かないと落ち着かないと就職活動に勤しんでいた。だが、国を守った英雄を雇うなんて恐れ多い! と、どこも雇ってくれずに途方に暮れていた。そんな時、彼女が偶然再会したのは、昔馴染みの騎士団長・ウィルフレッド。事情を話すと、騎士団で長く雇ってくれるというではないか——否! 長年、ソフィアに片思いをしていたウィルフレッドは、「永久就職先候補なら、ここにあります」と言ったのだ。プロポーズをしたのである。喜々として騎士団に入団したソフィアは、聖女として培った医療関係の知識や炊事のスキルを存分に発揮し、団員たちの士気は高まった。ウィルフレッドが「好きだ!」と言えば、「私もです!」と元気に返される始末。そんなある日、ウィルフレッドに縁談話が持ち上がり……
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4.2貧乏伯爵令嬢のリリスには、王都で治安を守る警吏騎士として働く兄・レックスがいる。レックスが暮らす騎士寮の寮母が腰を痛めてしまい、不足人員を補う為にしばらく寮で食事係として働くことに。しかし寮母の娘であるアメリアは、リリスに対してよく思っていないようだ。伯爵令息だが騎士団で働くグランヴィルは、口数は少ないながらも優しくリリスに接してくれる。しかしアメリアから「グランヴィル様は誰に対してもお優しいの」と釘を刺されてしまう。だが、めげずに前向きに頑張るリリス。次第に周りに良い影響を与えていき――。
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3.8幼いころ、魔物の遠征征伐で父を亡くした伯爵令嬢のシャーロット。騎士一家に生まれた彼女は令嬢としての道に背を向け、騎士になることを夢見て祖父から剣の手ほどきを受けて育った。やがて成長した彼女は騎士団に入団、周囲の女性に対する差別的な扱いに屈することなく、副団長にまで昇進した。自分にも他人にも厳格さを求めて今の地位を手にいれたシャーロットだったが、ある日突然、ダイナミクス性がサブに変異してしまう。しかも抑制剤が合わず、このまま騎士団にいつづければ秩序を乱すのは必至。だが……絶対に辞めたくない。不安を抱えるシャーロットを見舞いに訪れたのは、騎士団長のアーサー。誰にでも優しく接するこの上官は、ドムでもあった。優秀な部下を辞めさせないため、アーサーはシャーロットに欲望をかなえるためだけのパートナーになることを申し出る。そして二人の秘密の関係がはじまった。セーフワードは、「愛してる」——
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4.2今やこの屋敷に、エメロードが主の実娘であることを知る者はいない。エメロードは、使用人同様——いや、さらにひどい扱いを受けている。サルファス男爵家を仕切るのは、エメロードの継母サビーヌと連れ子のラニエ。母を亡くしてからわずか三か月、父はサビーヌと再婚した。その父も、心の病で遠い州端の教会病院に入院させられている。あれから四年半。サビーヌが意に反する者を次々と解雇するため、使用人たちの顔ぶれもすっかり入れ替わってしまった。いじめ抜かれて心も麻痺してしまったエメロードのもとに、ある日、国王の側妃として迎えたいとのお触れが届く。王妃に子ができないためだというが、一度も面会したこともないエメロードは戸惑い、継母と義姉はヒステリックに喚き立てる。誰もが現実を受け入れられないまま、翌日エメロードを迎えに来たのは、国王の異母弟ジルベスト。政争を避けるため臣籍降下したジルベストは、エメロードに代わってラニエを側妃にと抗議するサビーヌに冷徹に対応し、エメロードを城へと導いた。国王一家と対面を果たしたものの、お渡りがまったくない日々、エメロードを気にかけてくれるジルベストに、エメロードは少しずつ心を開いていく——
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3.9家事代行スタッフとして働き、父の借金を返しながら慎ましやかに暮らしていた陽鞠はある日、体調を崩した同僚の代わりに一度だけ家事代行を担当した高級マンション暮らしの男性、蒼士から思いもよらない提案を持ちかけられる。 「君のお父さんの借金を肩代わりしてあげるから、うちで住み込み家政婦として働いてくれないか?」 突然の申し出に困惑を隠せない陽鞠に蒼士が提示したのは、破格の給料と過ぎたる待遇。そして「絶対に手を出さない」こと。 騙されているのでは……という不安を抱いたまま始まった住み込み家政婦としての生活。 「雇い主と家政婦」という関係のはずが、いつしか陽鞠は優しく誠実な蒼士へ惹かれてしまい……!?
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4.2四月から新社会人となる杏は、それを機に親元を離れ、一人暮らしをすることに。両親達が心配するものの、幼馴染みの和真の父親が不動産関係の仕事をしており、彼の紹介でマンションを借りられることになった。一人暮らしをする準備が大概終わった頃、転勤から戻ってきた和真が住むはずだったアパートが火事になる。仕事はもう決まっており、時期も時期で、いまさら住居探しも不可能。そんな切羽詰まった状況で、和真の父が提案してきたのは、半年間だけの和真との同居生活で……?わたしたち、疎遠だったはずでは……?新社会人の杏と、幼馴染みの和真との期間限定同居生活が幕を開ける。【著者紹介】有涼汐(うりょうせき)2014年WEB小説を掲載、2015年出版デビュー。好きなことはカメラと飼い猫と水族館にしろくま。代表作「わたしがヒロインになる方法」「君に10年恋してる」など
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4.2
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4.0エルド王国のディトン伯爵家の長女・レイリアは、嫁ぐ義妹を前に奥歯をギリギリと噛みしめていた。事あるごとに張り合ってきた義妹アンジェラが、小国の第三王子とはいえ玉の輿婚を果たしたのだ。悔しさに唇を噛むレイリアは、義妹を超える「王妃」の座を目指すことを誓う。そんなある日、王立銀行の使者が彼女を訪ねてくる。首を傾げるレイリアに銀行員が告げたのは、彼女の祖母が、生前、身寄りもなく仕事を失った青年に船を与え、その青年が今や海運王と呼ばれるほど財を築いたという話だった。その恩返しとして、レイリアに財産の半分を相続させたいという。一夜にして大富豪となったレイリアだが、義母の広めた噂によって、財産目当ての求婚者が押し寄せる。追い詰められた彼女の前に現れたのは、第二王子アシュレイン。彼はレイリアを救い、「俺と結婚するのはどうだろう?」と提案する。王子の求婚は断れない、しかし第二王子では「王妃」にはなれない。悩むレイリアは、親友アリスのアドバイスで「夫選びの競技会」を開催することに。果たしてレイリアは、目指す「王妃」の座を手に入れることができるのか!?
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-レガール王国、マクミラン伯爵の末娘・リンゼルは、三年間通った薬学専門校を卒業し、薬師の資格を得て、王国の最北端・ユーラディアから王都に戻ってきた。娘の帰郷を喜ぶ父とは対照的に、母の言葉は手厳しい。聖王の血を受け継いでいる母は、聖なる力を持って生まれてきた兄アトレイユと姉アルーシャを誇りに思う一方で、何の力も持たないリンゼルのことが気に入らないらしい。息苦しい夕食の時間から逃れ、部屋に戻ろうとしたリンゼルは、帰宅したアトレイユと鉢合わせる。兄は第一王子でありリンゼルの友人、ラズワルド・ファルシオン殿下からの手紙を預かっていた。リンゼルが薬師になった理由は、生まれつき【疲れやすい体質】であるラズワルドの虚弱体質を改善するため。そして、ラズワルドが年に数度ユーラディアにやってくるおかげで叶わなかったが、彼への長年の片思いに終止符を打つ目的もあった。「どうか俺を助けてほしい 癒せるのはお前しかいないんだ」ラズワルドの手紙を読んだリンゼルは、すぐに王宮へと向かったのだが……
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4.2父親が所長を勤める小さな弁護士事務所で事務を務める理香にとって、父の同業者である剣持弁護士は気になる存在。 しかし剣持はいつだって理香のことを子ども扱いしてからかってばかり。とはいえ理香も剣持と兄弟のようにじゃれあう時間を、暖かく心地よくも感じていた。 そんなある日、理香の父親が交通事故に遭ってしまう。 事務所の弁護士は父一人。公判が間近に迫った案件もあり、引継ぎを頼める弁護士を探し出すにも時間が足りない。困った理香は父親が抱える案件の代行を剣持に頼むことに。 そんな理香に提示されたのは、「一案件につき100万円の報酬」という、とんでもない条件だった。 そんな金額とても払えないと焦る理香に、剣持は信じられないような提案をしてきて――!? 「理香がその体で払うのなら、全部チャラで引き受けてやる」 理香の知らない男の顔をして、甘くやさしく抱いてくる剣持。 この行為は「報酬」でしかないはずなのに、どうして……?
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4.0フランは大魔女ウルリーカの生まれ変わり。その偉大な魔法の力を欲深い人々に利用され続けてきた彼女は疲れ切ってしまい、今世ではその力を封印して平凡な村娘として静かに暮らしていくと心に誓った——はずだったのだが。甘いもの好きなフランは、それが高じて菓子作りに没入するようになり、ついにはこっそり魔法まで使う始末。やがてフランが作る“この世のものとは思えないほどおいしい”菓子の評判を聞きつけた第二王子カレヴィがフランを訪ねてくるまでに。試食したフランの菓子の味に魅了されたカレヴィは、フランを専属の菓子職人として自分の城に迎え入れる。菓子作りのことだけを考えていればいい生活に幸せを感じながら、フランは少しずつカレヴィに惹かれていく。カレヴィは「君さえよければ、ずっとここにいてほしい」というが、それは菓子作りの腕を見込まれているからにすぎない。その菓子作りに魔法を使っていることに、フランは心を痛めるようになって……
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4.0DTIの本社ビルに勤務する樺島ルミは、総務課催事係の係長。出張もあれば、休日出勤もある。イベントの際は立ちっぱなしだし、あちこち走り回るが、体力には自信がある。大きなイベントを控えたある日、腰に激痛が走って息苦しさまで覚えたルミが医務室へ行くと、産業医の涌井からは貧血および尿路結石との見立て。このまま病院へ行くこと、水分補給、トイレ、食事の内容、休息……と事細かく指示してくる。あげく、「仕事禁止!」とまで宣告されてしまった。勝手なことを言わないで、こっちは忙しいのよ!と無視を決め込むルミだったが、涌井は所かまわず出没してルミにつきまとう。ある日食事に誘われたルミは、すっかり涌井の巧みな会話に乗せられ、つい年下彼氏に振られた時の話をしてしまった。そう、あの時のことが、ルミにとっての仕事の起爆剤だったのに——
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3.3幼いころに引き取られたブライトン家でひどい扱いを受けていたリオナを嫁として迎え入れたシオンは、その1年後には第二王子に随行して、北の砦に赴任してしまった。 数年で終わるはずの任務は長引き、ようやく6年ぶりに戻ってきたシオンの前に現れたのは、6年前のやせっぽちな少女からは想像もできないほど美しい乙女だった。 リオナの将来を考え、養子縁組を結び直して父親がわりになってもよい、と考えていたはずのシオンは、すっかりリオナの虜に。度が過ぎるほどの溺愛っぷりに、母のみならず使用人たちまであきれる始末。 そんなラブラブな折、女遊びの派手な第二王太子ヴィクトルから舞踏会の招待状が届く。嫌な予感しかないシオンは、招待状を無視しつづけるのだが……。
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4.5
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4.5今日はアミーリアの十八歳の誕生日。フローデン王国の貴族にとって、成人として認められる年齢であり、同時に社交界への出入りを許される年齢でもある。もうじき、その誕生パーティーがここブレイディ伯爵邸で行われることになっていた。もしかしたら、良い出会いに恵まれるかもしれない。そう、アミーリアの「理想の王子様」に。父から書斎に呼ばれても、そんな期待にはずむ胸をおさえきれないアミーリアだが、父の前に立っていた見知らぬ青年を目にして呆気に取られてしまう。柔らかそうな黒い髪、紫水晶のような瞳、神殿に飾られた芸術神の彫像のような美貌。「彼は——お前の婚約者だよ。知らない仲じゃないのだから……覚えているだろう?」一度見たら忘れられないような、こんな美しい顔の男性と、これまでに会ったことなどないはずだ。記憶を辿ろうと見つめていると——不意に青年が口の端をにやりと歪めた。その瞬間、脳裏にぱっと一人の少年の姿が浮かび上がる。——まさか……エドワード、なの……?確かに彼は、顔だけなら天使のようだったけれど……
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4.3ただいま。エミィ、今日もかわいいね。愛してるよ——旦那様が帰ってきた。でも、わたしたち、離婚したはずですよね? あなたは今朝、離婚の手続きをすると言って出ていきました。あなたは今朝、「いままでありがとう、どうか元気で」とわたしに別れを告げて出ていきました……よね? わたしたちは本当の夫婦になれなかった。だってあなたの心にはずっとあの聖女様がいて……。清い関係のまま過ぎていったこの2年。兄が出場していた闘技大会で偶然出会った旦那様は、氷の公爵家の跡取りで、騎士団の副長。水の男爵家に生まれたわたしとは家柄も、使える石の能力も違いすぎました。そしてわたしたちは、離婚した……はずなのに、なんなの、旦那様のこの溺愛っぷりは……?
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4.3人々の前では明るく可愛らしい女の子を演じる妹。けれど、その裏側にはいつも姉を蔑む意図が隠されている。涼花は幼い頃からおもちゃもお菓子も洋服も、そして彼氏も、妹・万理華に奪われてきた。 それでも、実家を離れてからは充実した生活を送り、付き合っていた伸次のプロポーズの言葉を受けた。私だって幸せになれるかもしれない——そんな風に思っていた涼花だったが、万理華はいつの間にか伸次に接近し、婚約者のポジションまで奪っていったのだ。 両家の顔合わせの日。耐え切れず逃げ出そうとする涼花に「——涼花? 涼花じゃないか。こんなところで会えるなんて驚いた」と、心地よく響く低音が、突然後ろから自分の名前を呼んできて……!?
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-午前七時。栄えあるハートフィールド王立騎士団に所属するリアンヌの一日は、寝起きの悪さで有名な第二王子のクライヴを叩き起こすことから始まる。クライブからは何度となく「俺と結婚してくれよ」と告げられてはいるが、リアンヌは真に受けていない。身分差を考えてだけのことではない。リアンヌにはひそかに恋心を抱いている人がいるのだ。まもなく、クライブの二十一歳の誕生日を迎える。成人を祝って開かれる盛大な舞踏会に向け、クライブにダンスの相手を買って出るリアンヌに、クライブはまたもやプロポーズ。だがリアンヌの想い人は……第一王子のアーノルド? 三年前、リアンヌを王立騎士団に導いてくれたその人は仮面を付けていた。本当に“彼”がアーノルドかどうかも自信がない。自信はないが、クライブの求婚を受けるわけにはいかない。そして舞踏会当日、クライブは国王から王位承継者はお前だと指名されて……
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4.5馬車の事故で前世が32歳の会社員であることを思い出したカンデル子爵の娘、10歳のコゼット。実母マリーンからは虐待に近い扱いを受けていたのだが、事故の後、そんな母親の様子がおかしい。「コゼットたーん!」と突如溺愛してくる母に戸惑いしかない。不審に思い母のベッド下にあった日記を見ると、なんと母も転生者で同じ事故で記憶を取り戻したのだと知る。しかもマリーンの前世は17歳の女子高校生だった! 日記によると、ここは彼女が愛読する漫画に描かれた世界。聖女コゼットがヤンデレ王太子クリスと結婚すると、悪役母マリーンは処刑されてしまうらしい。「死にたくない!」とコゼットを溺愛してくるマリーンだが、やることなすことポンコツすぎて、何度もコゼットに死亡フラグが立ちまくる! 「だめだ、この母親、ポンコツすぎる……!」 ポンコツ母としっかり娘、そして時々ヤンデレ王太子の、溺愛・執着ラブコメディ。
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4.0両親亡きあと没落し、今では一人で花屋を営む元伯爵令嬢のアルマローゼ。ある日、隣国からの音楽留学生クロードと出会った瞬間に恋に落ちた。二人はクロードの国の家族からの返信すら待てずに、教会で式を挙げて神の前で愛を誓い合い、身も心もかたく結ばれる。ほどなく、クロードはトラブルを片づけるためにと、アルマローゼのもとに戻ることを約束して、ひとり祖国に帰っていった。だが、妊娠したアルマローゼがそれを知らせようにも、クロードからの返事はない。やがて愛らしい男の子を授かっても、音信不通は続き、待てど暮らせどクロードが帰ってくることは、ついぞなかった。それから四年。三歳になった息子のロザリオと二人で暮らすアルマローゼは、クロードによく似た旅行者に出会う。 トビアスと名乗ったその青年は、偶然にもクロードの兄であった。そしてトビアスの口から、衝撃的な事実が語られ……。
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4.0気位が高く歯に衣着せぬ物言いで『ワガママ令嬢』とあだ名されている伯爵令嬢のアリエラ。その婚約者が令嬢たちから絶大な人気を誇る近衛騎士団の団長補佐・ザカリ—とくれば、アリエラは今宵の夜会でも聞えよがしな悪口の的。バルコニーの下から聞こえる陰口など全く意にも介ささないアリエラだったが、それがザカリ—の浮気現場であり、お相手の令嬢がザカリ—に婚約破棄まで進言しているとなれば、さすがに平静ではいられない。思わずバルコニーから身を乗り出し、バランスを崩して倒れそうになったアリエラを咄嗟に助けたのは、絵画から抜け出てきたかの如く幻想的な美貌の男性。だが彼の甘すぎる言葉に、アリエラは鼻白むばかり。エセルバートと名乗った彼の正体は、放蕩が過ぎて公爵家を追い出された遊び人。一計を案じたアリエラは、エセルバートとともにホールに戻って、衆人環視のなか「真実の愛」を見つけたとザカリ—に婚約破棄を告げるのだった——
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-フリーライターの中川理世は、女性ファッション雑誌『オルグイユ』の企画記事の依頼を受けた。テーマは「スーツ」。理世はその中の『街で見かけた素敵スーツ男子』を探し出して記事にするため、取材を受けてくれるサラリーマンの発掘作業をすることに。 何日経っても声をかけたいと思える人に会えずにいたある日、諦めかた理世の前に、ずっと求め続けていた素敵スーツ男子のお手本のような人が現れた。 咄嗟に追いかけて取材を申し込み、説得を試みる理世だったが、返ってくるのは拒否の言葉と鋭くて冷たい視線。 威圧的な彼の空気に呑み込まれそうになる理世だったが……
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3.0「アラン・アングラードは、ロズリーヌ・ベルジュに婚約破棄を言い渡す! 並びに、ひとりの令嬢を執拗にいじめ続けた罰として、お前を国外追放に処す!」 ロズリーヌは、ずいぶん前からこうなることをわかっていた。ここは前世で読んだ小説の世界で、自分はその小説で“悪役令嬢”として登場するキャラクターだと把握していたからだ。ヒロインのジャネットが第二王子のアランとさまざまな困難を乗り越えて結ばれる物語。ロズリーヌはふたりの恋路を邪魔し、読者からのヘイトを買って、物語を盛り上げるためだけに存在していた。結果、ロズリーヌは悪行を重ねた罰として国外追放を言い渡されバッドエンド——。 最初こそ運命に抗おうとしたロズリーヌだったが、シナリオ強制力のせいで強制的に悪役を演じ続けなくてはならなかった。そんな辛い日々がやっと終わる。ロズリーヌは待ち望んだ婚約破棄と国外追放を言い渡され、解放感でいっぱいだった。ここからは第二の人生の始まりだと。しかし、そんなロズリーヌを待っていたのは、婚約者として王宮に迎え入れたいというアースベル国のリオネル王太子からの手紙で——!?
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4.7大手飲料メーカーに勤める27歳の雛沢小春は、同じ営業部の榎並と交際しつつ、仕事にまい進する日々を送っていた。ある日小春は、NYからやってきた新人の教育係を命じられる。柑橘系の爽やかな香りをまとう、25歳の黒髪イケメン・九条凱。歓迎会の帰り、小春が凱とともに歩いていると、彼氏の榎並がお嬢様風の女性とキスし、ホテルに入るところを目撃してしまう。それは紛れもない浮気現場だった。ショックのあまり酒をあおり、酔いつぶれて寝てしまった小春を凱は自分のマンションで寝かせることに。 翌朝、後輩の凱に迷惑をかけて情けないと落ち込む小春に、凱は真っすぐな瞳で「俺ならあなたを大切にしますよ」と伝える。信じていた榎並に裏切られて悔しいと泣く小春を、静かに受け止めてくれる凱。そして、優しく抱きしめられ、今まで経験したことのないようなキスをされる……。身も心も甘々に愛された小春は……!?
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3.8
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4.8大手電気機器メーカー大東産業株式会社(通称DTI)に入社してそろそろ1年。藤崎真由は、約一ヶ月ぶりに恋人と会った。二人とも仕事が忙しく真由は、この日、思い切って同棲の提案をするつもりだった。雰囲気のいい居酒屋のカップルシート。ところが、着席間もなく彼から告白されたのは、他に好きな人ができたということ——。ひとり残って食事をする真由に声をかけてきたのは、取引先社員の渡瀬睦実。さきほど連れの女性に出て行かれたばかりの渡瀬。よくよく話を聞いてみると、その原因は真由に。カップルシートでひとり泣きながら食事をする真由を見つめる渡瀬に彼女は怒って帰ってしまったというのだ。同じテーブルについて二人は飲みはじめた。その夜、真由は渡瀬を誘った。そして二週間。仕事を通じて二人は再会。今度は渡瀬が真由に提案した。俺と、遊びの恋愛をしよう、と。
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3.6トゼーフ侯爵家の長女ベアトリクスは好奇心旺盛で純粋無垢な17歳。淡いピンク色の髪はふわふわとした綿毛のようだし、煌めく瞳は鮮やかなエメラルドグリーンで夏の海を思い出させ、妖精のような姫だと言われている。だが実際のベアトリクスは、「“良いこと”を思いついたの」と言うたびに珍妙ことを口にする、変な姫君でもある。そんなベアトリクスが目をキラキラさせながら、侍女に打ち明ける。クゼオンダ国の教育分野に造詣の深い天才第二王子シモンとの婚約を、よりにもよって破棄することを思いついたというのだ。「私も悪役令嬢になろうと思うの!」。ベアトリクスの計画はシモンに誰か別の令嬢に恋をさせ、自分との婚約を破棄させようというのだ。折しも転入してきたばかりのカラベルト男爵家の令嬢セシリアの存在を知ったベアトリクスは、さっそくセシリアに近づくのだが……
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4.5「ねぇ、もう一回イれてもいい?」一流商社に勤めるOL・瑞穂は仕事一筋、真面目だけが取り柄の26歳。仕事が上手くいかずカフェで落ち込んでいた時、かっこ可愛い新人バイトのカフェ店員・鷹城と出会う。彼の淹れた美味しいコーヒーと優しい言葉に癒される瑞穂。「明日もまた来てください。待ってます」。鷹城は意外にも瑞穂より年上の29歳。「好きですよ。一生懸命に努力する姿、僕は好きです」鷹城はそう言って微笑む。日に日に仲を深め晴れて付き合うことになったふたり。鷹城の唇が、瑞穂の体を優しくなぞっていく――…はずだった。「ごめん瑞穂。俺、ちょっと止めらんない」――鷹城くんって、もしかしてすごく…激しいッ…!?
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3.0「我が赤羽家のメイドになりませんこと?」極貧生活を送る美容師見習い・日名子の目の前に現れた貴婦人・天子。好条件に誘われるがままついていくと、そこは「鶏」を信仰対象としている「華禽村」。一夫多妻制など、特殊な風習のある奇妙にも美しい閉鎖された世界に戸惑う日名子が任せられたのは、住み込みで村のトップである当主・ケイの髪の手入れをすることだった。長髪を輝かせる美しいケイ。ケイの尊い声を聞くことは、妻以外できないという。その夜、部屋から艶めかしい声が聞こえてくる。ケイの第一婦人である天子と…昼間には聞くことのできなかったケイの声。「ちょっとだけ…」部屋を覗く日名子が目にしたのは――。
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4.5ポンコツすぎる悪役令嬢・ベアトリクスと、そんな彼女を“鳥かご”に閉じ込めようとする第二王子・シモン。すったもんだの末、いよいよ結婚式を迎えることに。国中が祝賀ムードに沸く中、突如として現れたリテルシア辺境伯から結婚の異議申し立てを受けたベアトリクス。なんと、いじめと殺人未遂の容疑がかけられていると告発されたのである。そして証言者であり当事者でもあるという辺境伯の娘・フレールの涙ながらの訴えを受け、ベアトリクスはとうとう王城の奥の塔に幽閉されてしまう。ハラハラしながら事態を見守る侍女・マーガレットを傍目に、相変わらず“良いこと”を思いつくベアトリクス。今度の“良いこと”とは、国外追放。そこに駆けつけたのは、ベアトリクスの専属秘書官・セシリアだった——。ベアトリクスとセシリア+αの旅が始まる……
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3.0ここは、前世で大好きだった、魔法が存在する恋愛ファンタジー漫画の世界。私は、前世で最推しだったクリスティアン殿下の婚約者である公爵令嬢・ルウナに転生している。この世界で、前世の技術を活かし、アクセサリーや雑貨に魔法の効果を加えたハンドメイド品を製作していた。そして、大好きなクリスティアン殿下とは良好な関係を築き、幸せな日々を過ごしている——けれども、問題がある。ルウナは悪役令嬢で、原作通りならヒロインを虐めた罪で、もうすぐ死刑になる運命なのだ。破滅の道なんて絶対に歩かない! そう決意した私は、取り巻きを作らず、ヒロインのヒルダ嬢とは極力関わらないようにし、悪目立ちすることなく魔法学園を無事に卒業した。だが、ある日、クリスティアン殿下が優しい眼差しで私のハンドメイド品の製作を見守り、夢のような幸せを感じたのも束の間、ついに彼とヒルダ嬢が運命の出会いを果たしてしまう。果たしてルウナは、無事に破滅を回避して、クリスティアン殿下と結ばれることができるのか!?
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-ようやく結婚し、初夜を迎えたベアトリクスとシモン。だが、父から一年は清い関係であるようにと言い渡されたベアトリクスから、同じベッドで休むのは週に一度という宣言を受けたシモン。キスさえも禁止? いやいや、ベアトのためなら添い寝でも……と理性でわが身を抑えるシモンに、 “良いこと”を思いついたベアトリクスは、「こうして毎日一緒に眠れる機会を作るために新婚旅行に行きましょう!」と提案。折しも隣国のチジル王国から第二王子の結婚セレモニーに招待された二人は、表敬訪問を兼ねて新婚旅行に出かけることになった。もちろん大親友のセシリアも一緒だ。旅を満喫する三人は、道中で子爵であるトリスタンと、その妻アンネリーヌと出会う。この二人は自転車を開発したり、植物の改良を行ったりと、なかなか素晴らしい才能を有した夫婦で、ベアトリクスの心を鷲掴みにする。さらにアンネリーヌはかの有名な“悪役令嬢”でもあったのだ——
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1.0病弱な兄のスペアとして幼少期から後継者教育を叩き込まれてきた侯爵家当主ローズは、一般的な令嬢のような社交を経験してこなかった。その上、男性に対して心が開けず色恋沙汰など皆無。そんな有様から、彼女には『氷の女侯爵』という二つ名がつけられていた。——少しでも何か心に響く男性に出逢ったら、絶対に捕まえること! 数少ない友人のアドバイスを胸に建国祭に参加したローズだったが、偶然、氷の女侯爵を建国祭最終日までに落とせるか——と数人の男性達から自分自身が賭けの対象にされたことを知る。適当に弄んで返り討ちにしてやればいい。そう考えていた彼女の許へやって来たのは、銀に近いプラチナブロンドに透き通った淡いブルーの瞳の見入ってしまうほど麗しい男。侯爵のパートナーの座を目当てに擦り寄ってくる男達には辟易していたローズだったが、ありふれた誘い文句を告げる男の目は、これまでに近づいてきた男達とは明らかに違っていて——
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4.2ミシュリーヌは結婚願望ゼロの伯爵令嬢。それでも婚活はしている。時々〝おいた〟をする美形の家族に囲まれ、〝美形は恋愛にだらしない〟との想いから、イケてない容姿の男性に声をかけまくっては撃沈――を繰り返す連戦連敗の日々。 そんなミシュリーヌに王妃仲介による縁談が持ちあがる。相手はなんと第二王子のティエルだ。貴婦人たちに絶大な人気を誇るイケメン王子ティエルと事実上婚約することになったミシュリーヌは、なんとかこの縁談を破談すべく王宮で逆奮闘するのだが、頑張れば頑張るほどなぜかティエルはグイグイ迫ってきて――って、いったいどういうこと!?
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4.3芸術大国と呼ばれる国で、木細工での看板作りを生業としているヒルデ。その国にはいたるところに裸身像があり、ヒルデは国立公園の噴水前にある裸身像の男性器がとても好きだった。いつしか、仕事で余った木を使いその裸身像の男性器を沢山彫り続ける日々。ある日、一等地に店を構えるジン画材店の社長・ライニースが、仕事を依頼する為ヒルデの店に来店する。彼をひと目見た瞬間、そのシルエットから恋いこがれた噴水前の裸像のモデルだと見抜くヒルデ。どうしても彼をヌードモデルにして、実際にこの目で男性器を見て作品を作ってみたい。その一心でライニースに頼み込むと、交換条件を出される。それは、ヒルデにもヌードモデルをお願いしたいというものだった。こうして、お互いにヌードモデルを務めることになったヒルデとライニース。純粋に大好きな裸身像の男性器を彫りたいヒルデだったが、密室のアトリエに裸の男女二人。何も起きないわけがなくて――!?
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5.0母の再婚で、賢吾という大学生の義兄ができた涼香。初対面できっとこの人を好きになると予感した通り、二人は仲の良い兄妹として育っていった。高校2年の夏、涼香は、気の合う同級生・菅野から「俺たち付きあえないかな」と告白されてOKしたものの、その菅野に義兄に対する恋心を指摘される。義兄への気持ちを悟られぬよう家族として接してきた涼香だったが、大学入学が決まった春、賢吾が一人暮らしをはじめて、心にぽっかり穴が空いたように感じた涼香。勉強を教えてもらいたいと週末の朝、賢吾を訪ねると、部屋に女性が! あの人を抱きしめたの? キスした? 感情を抑えきれずに問い詰めてしまう涼香に賢吾は……!? もしこの一線を越えてしまったら、もう妹には戻れないの?
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3.4新社長のセクハラ、パワハラで 四年間社長秘書として勤めてきた会社を辞めた里紗。 失業して一ヶ月経つが、なかなか就職先が見つからない。 そんなある日、 都内のホテルで開かれたクラス会に出席した里紗は、 帰り際にロビーで在職中から憧れていた取引先の社長・水嶌と再会する。 旧友たちの小さな見栄の張り合いに巻き込まれた里沙は、 水嶌が恋人であるかのように振る舞ってしまう。 しかし水嶌はそれに便乗するかのように里沙をバーに誘い出し、そして……。 嘘から始まった恋の行方は? 著者 若菜 モモ(ワカナ モモ) 千葉県在住。2011年『秘密の契約』でデビュー。 現在ベリーズカフェ小説サイトにて活動中。猫と韓ドラが好き。 代表作:『秘密シリーズ』3部作。『身代わり姫君の異世界恋綺譚』『砂漠の王と拾われ花嫁』
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-すべての記憶を失ったマリアンヌは、保護された修道院を突然訪れたアーサー・ルイ王子によって王宮に連れていかれる。麗しく凛々しいアーサー・ルイに恋心を抱きつつ、王子の庇護のもとで記憶を取り戻そうとするマリアンヌだったが、まったく思い出す気配はない。わかっているのは、隣国ノルガイル国の民であるということくらい。一方、アーサー・ルイは長く対立してきたノルガイル国の王女が行方知れずになったという情報を得、マリアンヌこそ、その王女ではないかと考えるようになっていた。何か思い出せるのではと、アーサー・ルイは、彼女を初めて見たシルヴィアの森に連れていく。両国の争いの火種となってきたその森には、妖精たちが住むと言われている。そしてあやかしの力に触れたとき、マリアンヌは真実を知らされ――
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3.5隣国に留学していたベルシュランド王国の王太子イアンの帰国祝いのパーティー。イアンは留学先の王女と婚約していたが破談、今夜のパーティーは新たに結婚相手を探すためでもある。いつも以上に着飾ってそわそわする令嬢たちを尻目に、まだ結婚には関心のない伯爵令嬢のアイリーンはパーティーを抜け出して一休み。すると、空になったテーブルの脇に人が落ちてきた! 大丈夫ですか?とアイリーンが声をかけたその人こそ、今夜の主賓、王太子ではないか。しかも媚薬を盛られたと呻いている。いったい誰がこんなことを……。伯爵令嬢らしからぬ冷静なアイリーンの対応により、大事に至らず何とかやりすごすことのできたイアンは、その翌日アイリーンの屋敷を訪ね、武芸家で知られるアイリーンの兄たちとともに犯人捜しの協力を要請。アイリーンはイアンに近づく怪しい人間を見張るため、イアンと行動を共にするように。そしてその見返りに結婚相手を紹介されるのだが……
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4.0体育で汗を流す美作秋吾(みまさま・しゅうご)と冬至拓海(とうじ・たくみ)は幼馴染。8年前に両親と死別した拓海が祖母のいる田舎に転校してきたのが縁だった。当時からの悪友である春や夏次郎も交えて4人でにぎやかな高校生活を送る拓海だったが、幼い頃から不器用ながら自分を守ってくれる秋吾のことが気になってしょうがない。ある日、病気がちの祖母を見まいに来た秋吾が無防備に眠り込んでいる姿を見た拓海は、思わず唇を重ねてみるが……。ただの仲の良い友達――そう思っていた幼馴染が自分の知らない“顔”を持っていた。言い知れぬ寂しさと衝撃に想いが乱れる拓海……この夏はイクとこまでいくしかない!?
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4.2[1~5話を収録した合本版です]体育で汗を流す美作秋吾(みまさま・しゅうご)と冬至拓海(とうじ・たくみ)は幼馴染。8年前に両親と死別した拓海が祖母のいる田舎に転校してきたのが縁だった。当時からの悪友である春や夏次郎も交えて4人でにぎやかな高校生活を送る拓海だったが、幼い頃から不器用ながら自分を守ってくれる秋吾のことが気になってしょうがない。ある日、病気がちの祖母を見まいに来た秋吾が無防備に眠り込んでいる姿を見た拓海は、思わず唇を重ねてみるが……。ただの仲の良い友達――そう思っていた幼馴染が自分の知らない“顔”を持っていた。言い知れぬ寂しさと衝撃に想いが乱れる拓海……この夏はイクとこまでいくしかない!?
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4.7砦を抱き、騎士が駐屯する国境の街・アローナの収穫祭は、「嫁取り祭り」ともいわれている。祭りの日に想いが通じ合った二人は、生涯仲睦まじく暮らせるという。アローナの宵祭りをめぐる市井の男女の恋の行方をオムニバスで。 【商家の三男坊と食堂の娘】 街の食堂『跳ねる仔馬亭』の看板娘マリアと商家の三男坊セリオス。セリオスにとってマリアは、妹みたいな存在でしかないのか? 【小隊長とお針子娘】 街一番の美人ティエリに執拗に絡むドラ息子から彼女を護衛する強面の騎士ダグラス。次第に彼女が微笑んでくれるようになり…… 【鍛冶屋と機織り娘】 鍛冶屋のキースと機織り娘のリーリャは幼馴染。幼いころに交わしたケッコンの約束を、キースはいつ、叶えてくれるのだろう? 【パン屋と計算係】 役場の計算係ステラはアローナきっての才媛。最近の日課は、仕事の帰りに優しい笑みで迎えてくれるカイトのパン屋に寄ること—— 【医者と大工】 祭りの夜。楽しく酒を酌み交わす医師ジェラルドと女大工ミリアム。だがミリアムには他人に踏み込んでほしくない過去があった—— 【副団長補佐と図書館司書】 図書館司書エリナと副団長補佐バーナードは、読書を通じて好意を寄せあうように。だが、エリナは不本意に嫁がされることに……
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4.0砦を抱き、騎士が駐屯する国境の街・アローナの収穫祭は、「嫁取り祭り」ともいわれている。祭りの日に想いが通じ合った二人は、生涯仲睦まじく暮らせるという。アローナの宵祭りをめぐる市井の男女の恋の行方。 街の食堂『跳ねる仔馬亭』では看板娘マリアの明るく元気な声が響いている。昼の遅い時間に店を訪れたのは、裕福な商家の三男で家業を手伝うセリオス。五年前、マリアが学校を卒業して以来、ずっと通ってくれている常連だ。末っ子で「妹がほしかった」というセリオスは、マリアをそう見ているのだろう、何かと気にかけてくれている。そんなセリオスを兄のように慕っていたマリアだったが、いつしかセリオスを男性として意識するようになる。まもなく宵祭りがはじまる。ふいにセリオスが「宵祭りで逢ったら、一緒に屋台のものでも食べよう」とマリアを誘った。宵祭り――。セリオスはその意味をわかっているのだろうか? 考えすぎだと自分の気持ちを抑えながら、それでもマリアは祭りの二日目に、せいいっぱいおしゃれをして出かけたのだが……
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3.0
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4.0同期――仲間でありライバルである存在。だけど愛梨沙にとって猪狩は心ときめく存在だった。 内定者研修の時に一目惚れ。班が一緒で近づくことができるかと期待したのに、愛梨沙のことを「そういう意味では無しかな」と同僚に告げているのを聞いてしまう。無し。とてつもない否定の言葉。女としてダメってこと。だから愛梨沙は「ケンカ友達」のポジションを獲得することにする。これなら常に楽しく共に過ごせるから。 そんな時、歓迎会が開かれ、愛梨沙はかなり飲んで酔ってしまう。そんな愛梨沙を猪狩が部屋まで運んでくれたのだが、どさくさまぎれ?でキスをされる。心が期待で舞い上がる。愛梨沙はこのシチュエーションと酒の力を借りて「もっとする?」と誘い、二人は特別な関係になったものの――
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3.8
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4.2よりにもよって、クリスマスイブに火事だなんて! 残業後、帰路についた櫛川海鈴は、自室が燃えている現場を目の当たりにする。出火原因はシェアハウスで同居中の大河原櫻子による火の不始末だった。櫻子は会員制リゾートホテルグループの創業家出身で、社長の孫娘。火事で住む家を失くした海鈴の前に現れたのは櫻子の兄で、存在するだけで罪であるとも言える超美形の大河原望だった。望は海鈴に妹の不始末を心から詫び、「うちにご案内します。どうかゆっくり休んでください」と提案する。クリスマスイブだからホテルに空室もない。こうして海鈴は大河原家の豪邸に望と櫻子と一緒に住むことになる。さらに実家で無理やり結婚させられそうな海鈴の恋人役まで買って出てくれることになり……
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5.0
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-彼氏にヒドイ振られかたをした実紗は、居酒屋にて女友達相手にヤケ酒で大荒れ中。たまたま近くの席にいた見知らぬ男に絡みまくって…気がついたら、なんとそいつとエッチ中!? 「私、カレシ以外とはエッチしないのに…!?」。その男、彰人はイケメンなんだけど仕事ナシ。天然なのか非常識なのか、どうにも不思議なキャラクター。追い出したのはいいけれど、なんと実紗の職場の不動産屋でお客として再会しちゃって、さらにはなぜか、実紗の部屋で同居することになっちゃって…!!!! 大人気・水口舞子が贈る、一夜の“アヤマチ”から始まった、無職年下フリーターとの同棲コメディ。こんな恋愛の始まり方だって、あってもいいんじゃない!?
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-[1~5話を収録した合本版です]彼氏にヒドイ振られかたをされた実紗は、居酒屋にて女友達相手にヤケ酒で大荒れ中。たまたま近くの席にいた見知らぬ男に絡みまくって…気がついたら、なんとそいつとエッチ中!? 「私、カレシ以外とはエッチしないのに…!?」。その男、彰人はイケメンなんだけど仕事ナシ。天然なのか非常識なのか、どうにも不思議なキャラクター。追い出したのはいいけれど、なんと実紗の職場の不動産屋でお客として再会しちゃって、さらにはなぜか、実紗の部屋で同居することになっちゃって…!!!! 大人気・水口舞子が贈る、一夜の“アヤマチ”から始まった、無職年下フリーターとの同棲コメディ。こんな恋愛の始まり方だって、あってもいいんじゃない!?
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-少尉として騎兵隊に配属されたカッセル伯爵家の長女エルヴィーラは、任官に際して「愛を結ぶ」薔薇輝石を与えられ、『薔薇輝石の少尉』と称することとなった。その叙任式で出会った第三王子・クリスティアンは、忌まわしいとされる『焔の瞳』の主であり、エルヴィーラは彼とのただならぬ縁を感じた。すれ違うだけで、体の芯にまで響くようなびりりとした凄まじい衝撃に襲われたのだ。『騎士姫』と呼ばれるエルヴィーラに、クリスティアンもまた興味を抱いていた。この国には『龍の民』と呼ばれる民族がおり、地方の鉱山付近で龍の民の子どもが殺されたとのこと。そこは、半年もの間行方知れずとなっているエルヴィーラの妹・レーナが姿を消した場所でもあった。エルヴィーラとクリスティアンは、龍の民たちとの縁から、この世には【魂のつがい(クィンツィー)】と呼ばれる、生まれついての、人の力ではどうしようもない運命の相手がいることを知る。【主(メスタヴ)】と【僕(コーヴァツ)】。 【魂のつがい(クィンツィー)】たる運命によって結びつけられたふたりの抗えない関係性は、エルヴィーラを変えていく——
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3.0父親と二人で貧乏暮らしをしている大学生の佳乃。 ある日、父親が借金の保証人になってしまい、 姿をくらましてしまう。 激しい取り立てに怯える佳乃を助けてくれたのは 幼馴染で双子の瑛斗と裕斗。 大財閥の息子である二人の父親に借金の肩代わり、 学費の支払いを申し出てくれる。 その代わり条件に出されたのは、 双子が住んでいる屋敷で住み込みのメイドとして働くこと。 それからというもの、 二人から度々エッチなイタズラを受けるようになる。 仕事でミスを犯してからはその行為がさらにエスカレートしていき、 時にはおもちゃを使って熱烈に愛されてしまう。 最初は恥ずかしがっていた佳乃もエッチな調教が続くうちに 淫らに感じてしまうようになる。 そんな中、佳乃の同級生が父親をだまし、 佳乃を好き勝手しようとしてきて…。
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3.7
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4.0気がつけばなぜか深い森の中にいた美容師の珠南。仕事帰りのはずなのに、なぜ? 珠南を拾ったのはユーグライトという名の、この聖域の『総長』だという。彼の説明では、ここは珠南から見れば異世界で、世界と世界が影響することによって起こる大波の力でこちらの世界に『漂流』してしまったらしい。なにを言っているのかさっぱり理解できないが、とにかく元の世界に帰りたい。その力をつけるため、珠南はユーグライトの指導の下で訓練を受けることになった。アッシュグレーの髪に赤い瞳、大柄で、筋肉質で、獣を思わせる姿。だが珠南が髪を切って整えてあげるとなかなかのイケメンで、けっこう人懐っこい。ふたりきりの時間が増えるほど、なんだかいい感じになっているような気がする。そんな時、彼が呪われているという話を聞いてしまって――
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-27歳の誕生日を迎え、そろそろ結婚をと考えながらカレシの家に向かった愛衣。そして、そこで見たのは、なんと浮気の現場! よりにもよって、なぜ誕生日に浮気をされなければいけないのか。だが、開き直ったカレシから告げられたのは、隣の女こそが本命で自分はスペアだったこと……。はらわたが煮えくり返るような思いの愛衣を励ましてくれるのは14歳のゴールデンレトリバー、凜太郎だけ。だが数日後、その凛太郎すら、天国へと旅立ってしまった。悲しみに暮れる愛衣は会社でミスをしでかし、帰宅の途中には元カレに遭遇し嘲笑され、絶望のどん底に。そこに現れたのは王子様衣装を身に纏ったイケメン青年カイン。異世界バーニア、コーリエント王国の王子だという彼は、愛衣の足もとに跪いた。「あなたは私にとって『運命の姫』であり、国を守る『聖女』なのです」──なにを言ってるんだろう、この人。そう訝しむ愛衣を、カインは半ば強引に馬に乗せ、天高く舞い上がり、異世界へと連れていく。果たしてカインの正体は何者なのか? そして愛衣は本当にカインの運命の姫、王国を守る聖女なのだろうか?
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4.3
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3.6
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5.0アルファの両親から生まれ、この国随一のホテルグループを継承することになったヴィクトリア。しかし実体は隠れオメガ。類い希な美貌を持つが、絶対強者アルファに魅かれてしまう運命にある少数派のオメガ性。ヴィクトリアもアルファと「つがい」になることだけが幸福への道と知っているが、実業界での名声と重責を担わされ、不本意ながら薬品を用いて特有の性徴や誘惑香を抑えつけている。秘密は秘書リオンとだけ分かち合う、孤独な日々。 ほとんど屋敷から出ないヴィクトリアの心を慰める庭園に、庭師チェスターが雇われた。ベータであるはずの彼はこの国の最高学府を出た建築家の卵で、造園技術を学ぶために庭師を志願したという変わり者。しかしヴィクトリアは彼が只者ではないと感じ取る。植物を花咲かせる能力“グリーンサム”以外にも何か不思議な力を秘めている。やがて二人の気持ちは交錯し、惹かれ合っていくのだが……
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2.5貴族が通う王立学園への入学日。学園に向かう馬車の中で、子爵令嬢のロゼリアは深いため息をつく——。左右で色の異なる瞳を持つロゼリアはこれまで、悪魔に魅入られた令嬢として周囲から厭われ続けてきたのだった。学園生活でも当然、嫌悪の視線が待っていることだろう。ロゼリアは憂鬱で仕方なかった。そして彼女にはもうひとつ悩みが……。それはロゼリアを嫌う婚約者のフレッドと顔を合わせなければならぬこと。案の定、学園で会った途端、フレッドはロゼリアが大切にしている髪飾りを投げ捨ててしまう。悲しむロゼリアだったが、澄んだアイスブルーの瞳の美しい令嬢・アイリスが髪飾りを届けてくれる。 自分へ嫌悪の眼差しを向ける同窓生と違い、いつも優しく接してくれるアイリスから街へ出かけようと誘われたロゼリア。待ちに待った約束の日——。なんとロゼリアを迎えに来たのは、アイリスと同じアイスブルーの瞳を持つ黒髪の美しい男性、国王の信頼も厚いリヴィングストン侯爵家の嫡男・リアムで……!?
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-孤児のリゼットは、天才呪術師エルネストに見込まれて声をかけられたものの、15年経った今も才能を開花させることができず、弟弟子、妹弟子たちにも先を越されて、雑用を言いつけられても黙って従うしかない日々を送っている。使い魔くらいなら召喚できるのでは、と陣から出てきたのは……悪魔! そこに現れたエルネストは、リゼットを助けるどころか彼女をそしるのみ。悪魔に立ち向かうも全く歯が立たず、それどころか、悪魔はリゼットを「主」と呼び、彼女を傷つけようとするエルネストを死の寸前にまで追いやってしまったのだ。もうここにはいられない。リゼットと絶対服従を誓う悪魔オリアスとの逃避行がはじまった――
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4.0
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-「僕、すぐに大人になる。英語ペラペラで、背が高くて、かっこいい大人になる。そしたら、環奈ちゃんのことを迎えに来るから」——東京でOLとして働く二十八歳の狭山環奈は、法事で実家に帰省した際、自分がまだ高校生だった頃の遠い夏の日、近所に住む綺麗な男の子、龍ちゃんに海で言われた言葉をふと思い返していた。 やがて法事を終え、駅のホームで新幹線を待っていた環奈は、ラムネの入ったペットボトルのふたを開けた時、前に並んでいた男性のスーツを濡らしてしまう。あわてて男性に謝る環奈だったが、よく見ると彼に見覚えがあることに気づく……。 「僕、……大人になったよ」六歳年下の龍ちゃん——望月龍之介は誰もが見惚れる魅力的な男性になって、十年振りに環奈の目の前に現れたのだった……!!
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