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ひとでなし
三日に一度、鳴り響く携帯電話の呼び出し音は、拷問が始まる合図だ──システムエンジニアの長峰克史は、三年ぶりに本社に戻ったが、ろくな仕事が回ってこず不満の毎日だった。さらに、ある男との出会いが長峰をより過酷で屈辱的な状況へと追いやる。新たな出向先の上司、里見京一郎。長峰は半ば脅されるように里見と関係を持つことになったのだ。恐ろしいほどの執着をみせる里見に、何とか抗おうとする長峰だが、抵抗はすべて退けられる。そのうえ、里見との情交はいつしか悦楽が苦痛を凌駕するように……。そんなはずはない、そんなことは許せない。奈落の底に引きずり込まれていく自分を感じる長峰だが!? -
ひとりじめ 【イラスト付】
大学四年の初夏、教育実習生としてある高校に通っていた細川湊は、そこで荻原浩志と知り合った。荻原は陸上の有力選手で成績優秀、かつ容姿もすぐれ、生徒ばかりでなく、教師まで特別視しているような生徒だった。一方で、湊は地味で目立たず、口下手だった。それなのに荻原は湊に興味を持ったらしく、ふたりは一緒に過ごす時間が増えていった。そんなある日、ふたりは帰宅途中の電車で事故に巻き込まれてしまう。それがすべての始まりだった───傷つき、別れてから十年。ふたりは再会して……!? -
非保護者
麻倉征、19歳、大学生。彼には8歳年上の同居人がいる。ひとり暮らしをする征に父親が寄越したお目付役・瀬尾篤史だ。幼い頃から傍らで自分を見守ってくれていた瀬尾と数年ぶりに一緒に暮らすことになった征だったが、瀬尾に対してどうしても素直な態度が取れない。かつて征にとって誰よりも大切な存在だった瀬尾。だが、ある時を境にふたりの関係は大きく変わってしまっていたのだ…… -
B+ LABEL 華麗なあいつはろくでなし
ゴージャスでクールな男の愛し方は、とっても過激? 桜小路凱(さくらこうじがい)は、ゴージャスな蜜も滴るフェロモン系トップスターで非道な男。そんな凱の新米マネージャーに任命されたのは美少年の九条玲人(くじょうれいと)。凱の兄である翆(すい)に憧れて、翆が経営する芸能プロダクションに入社したのだ。 凱に新任の挨拶をしようと彼の滞在ホテルに向かった玲人は、エレベーターの中でいきなり凱からディープキスをされ…!? それもマスコミ環視のなか、凱の恋人だった女優に罵倒されながら。翆を好きな玲人は大ショックを受けるが、凱は玲人を男装の麗人と勘違いして、王侯貴族も滞在するというレジデンシャル・スウィートに連れ込んだ。身体も心も凱を忘れなくなるほど過激に愛されてしまった玲人は…?! ※この作品は、パレット文庫として配信された作品と同じ内容のものです。 サイズの大きいイラストに入れ替えて作成しております。 -
ブラザーコンプレックス 【イラスト付】
高校二年生の日比野尚志には自慢の兄と弟がいる。人気小説家の八歳年上の兄・俊和に、 ぶっきらぼうだけど優しい一歳年下の弟・裕介だ。ふたりともかっこよくて、女の子に人気がある。一方、尚志はというと、どこからどこまでも普通だった。友人からはブラコンだとからかわれることもあったけど、裕介は大切な可愛い弟だし、兄の俊和にはなんでも話すことができた。だから尚志も俊和のことならなんでも知っているつもりだった。だけど、ある朝、尚志は俊和に男の恋人がいることを知って!? -
水底の月
最初から叶うはずのない恋だった--- 老舗遊郭・三浦屋の深月は、ある秘密を守るため男でありながら遊女として育てられてきた。「外」の世界を知らず従順に日々を過ごしていた深月は、楼主の命で「島」へ渡ることになる。そこで出会ったのは異国船の船長・コンラートだった。深月をからかっては面白がるコンラートにやがて深月は惹かれていく。だが、同時に、それまでなんの疑問も抱いていなかった自分の立場がどうしようもなく苦しくなり…!? -
もう一度だけ、きみに
【イラスト付き】幼少の頃から「妙なもの」を視てしまう体質の柚森蒼は大学に在籍する間、母方の親類からの指示により年齢不詳の世話人・成海と同居することに。奇妙な体質についても承知し、対策までしてくれる成海がどういう人物なのか分からないでいたが、過保護なのに不器用で、秘密は多いけれどとても優しい成海との共同生活は順調に進んでいく。ただ、昔から見ていた幾人かの思い出をなぞるような夢が、まるで映画や物語のように流れていくことを不思議に感じていた。そんなある日、サークルの合宿中に倒れてしまった蒼に、体調が戻り魘されることがなくなるまではと成海は添い寝を提案して……?電子限定書き下ろしSSを収録!! -
優しい檻
「所有物は所有物らしく、潔く諦めるんだな」 ある冬の寒い日、橋本樹は、彫刻家・常盤正嗣の工房を訪ねる。樹が秘書を務める山辺泰之のもとへ常盤を連れていくために。だが、山辺の愛人として知られる樹へ常盤の態度は冷たかった。まっすぐな瞳で樹を好きだと言ってくれたのはもう遠い過去のことなのだ。常盤は病床の山辺が自分を後継者に選んだことを知ると、山辺のものは好きにしていいはずだと無理やり樹の身体を奪い、そのまま閉じこめるように樹を工房に留める。まるで意思のない人形のように扱われながらも、常盤への気持ちがあの頃からすこしも色褪せていないことに気づいた樹は……!? -
恋愛以上
「本当のことを教えてほしい。十年前、何があった?」かつての親友、遠山からそう訊かれたとき、河埜隆は言葉を失った。高校の卒業式の翌日、河埜が遠山の前から姿を消したのは、眠っている遠山に思わずキスしてしまったのを、気づかれたと思ったからだった。意図しない再会の後、もう一度友人としてつきあうようになったふたりだが、河埜は終わっていたはずの気持ちが育ち始めるのを自覚し、このままでは友人というポジションさえ失うのではないかと再び遠山を避けるようになり…… -
恋愛未満
トップスタイリストとして働く瀬川渉は、二年に亘る長期出張から住み慣れた東京に戻ってきた。 そこには、穏やかな笑みを浮かべて渉を迎える支倉の姿があった。八年前に妻を失った支倉と、二年前に恋人と別れた渉は、どれほど肌を重ねても恋人ではないことを、互いの上に気持ちはないことを承知したうえで、いけないと思いつつ、関係を続けていた。でも、自分がきっかけで始めた関係に罪悪感を抱いている渉は、これ以上支倉に甘えていられないと友人という立場に戻る決意をするのだが…… ※この作品は「恋愛以上」のスピンオフです。