検索結果

  • 汚れなきギリシアの愛人
    -
    決して愛を告白してはならない。それが立派な愛人の心得。 エラは窮地に陥っていた。父の家具店が倒産寸前のうえ、借金の形に自宅を没収されることになったのだ。そこへ債権者として現れたのがギリシア人実業家ニコロスだった。エラは思わず息をのんだ。1年前、婚約者を亡くしたばかりの彼女を誘惑し、強引に唇を奪った傲慢な男!「君には今日から3カ月、僕の屋敷で愛人として暮らしてもらう」無慈悲な要求も、家族思いのエラは受け入れるほかなかった。ともに暮らしだしてすぐ、ニコロスから子供嫌いだと聞かされ、エラは落胆した。折しも彼女の体に妊娠の兆しが現れて……。■ハーレクイン・ロマンスの頂点で輝き続ける大人気作家リン・グレアムの、100作目を飾る記念作をお贈りします。純粋で心優しいヒロインと傲慢ギリシア大富豪の王道シンデレラ・ロマンスです!
  • シチリア大富豪の誤算
    3.0
    わが身の潔白を証明すれば、愛する子供と引き離されてしまう。 亡き双子の姉が代理母出産した子を養うジェマイマのもとに、ある日突然、父親を名乗る男性が訪ねてきた。冷徹無比なイタリア人大富豪ルチアーノ・ヴィターレ――世にも美しい琥珀色の瞳に軽蔑をたたえ、彼は言った。「金だけ受けとり子供を連れ去るとは……きみはとんだ詐欺師だ」なんと姉はジェマイマの名をかたって出産し、姿を消したらしい。それでも私にとって、姉が遺したこの子が唯一の肉親だもの。ジェマイマは愛する甥と離れたくない一心で、母親になりすまし、シチリアにある彼の屋敷へ同行するが……。■ジェマイマを奔放な女性と勘違いしたルチアーノは、彼女がつつましく育った牧師の養女とも知らずに誘惑を仕掛けてきます。彼女の無垢な体を知っても依然“きみの純潔の値段はいくらだ?”と迫る彼の態度に、ジェマイマは傷つきますが、真実を言えず……。
  • 領主を愛した代償
    3.5
    家政婦の娘はシンデレラになれない。たとえ、王子様の子を宿しても。 貧しい家族の窮地を救うため、ポピーは夢をあきらめて、母の奉公先の領主館で家政婦として働いていた。だがある日、金目当てに母が領主館の醜聞を売り、激怒した主のガエタノから、即刻立ち退きを命じられる。ポピーは初恋の彼に許しを請うが、取りつく島もなかった。すると翌日、ガエタノに呼び出され奇妙な要求を突きつけられる。「きみの家族を救う代わりに、ぼくの偽の花嫁になるんだ」そんな……。でも、これは期限付き。長くは続かない。ポピーはやむにやまれずうなずくが、新婚初夜に純潔を捧げ……。■言わずと知れたハーレクイン・ロマンスの最重鎮リン・グレアムの作品をお贈りします。さえない容姿が原因で、御曹司ガエタノに淡い初恋の想いを打ち砕かれた過去を持つポピー。いま、美しく成長した醜いあひるの子を前にし、求婚してきたガエタノの思惑は……。
  • 黒猫
    -
    サビーナは19歳。父が決めた婚約者のニコラスは45歳。結婚式は2カ月後に迫っているというのに、なぜか心がざわつく。一人になって考えたくて、サビーナはスコットランドへ旅に出た。ネス湖の湖畔をサイクリングしていると、にわかに濃霧が広がり、気づけば彼女は森の中にさまよいこんでいた。ようやく山小屋を見つけて安堵するが、扉を叩いても反応はない。すると窓辺のカーテンが揺れ、小さなふたつの緑の目が光って、思わずサビーナは悲鳴をあげた。「サタンはお節介やきが嫌いでね」背後からの声に振り向くと、目も覚めるようなハンサムな男性が彼女を訝しげに見ていた。
  • ペントハウスの無垢な愛人
    -
    あなたに求めるのは、慰めじゃない。大人の女性として、わたしを見て。 元モデルの母親が自殺し、チェルシーはマスコミに追われる。父親は娘を守るため、彼女をロンドンに送り出した。一家の古い友人である、弁護士のルーカスに託したのだ。「チェルシー! 本当にきみなのか?」19歳になった彼女に驚く彼の顔が、恥ずかしくて見られない。ルーカスは、幼いころからチェルシーにとって憧れの人だった。彼のペントハウスに身を寄せ、寝食をともにするようになるが、ルーカスはいつまでも彼女を子ども扱いしかしてくれない。わたしでは、あなたの恋人になれないの……? ■キャロル・モーティマーの“年の差ロマンス”をお贈りします。チェルシーの父親が彼女をルーカスに託したのは、彼が信頼する友人という以上の理由があって……。複数の恋模様が複雑に絡み合い、19歳のヒロインは大人の事情に翻弄されます。
  • 授かりし受難 噂のギリシア大富豪 1
    3.0
    初めて自分の殻を破った日、私は大富豪の子を身ごもった。 10歳で母と死別し、伯父に引き取られたグレイスは、伯母と従姉に虐げられ、みじめな暮らしを送ってきた。あるとき、従姉に無理やり連れだされてトルコへ赴いたグレイスは、ギリシア大富豪レオと運命的な出会いを果たす。そして、レオの完璧なエスコートで豪華なヨットに誘われ、身分差に臆しながらも、その魅力に抗えず一夜を過ごすことに。これはたった一度きりの逢瀬。もう二度と会うこともないわ。ところが帰国後、グレイスは妊娠に気づいて衝撃を受ける。しかもそこへ、すべてを察知したかのようにレオが現れて……。 ■苦学生のグレイスと偶然出会ったギリシア大富豪レオは、これまでにない感情の高ぶりを覚えて……。
  • 十九歳の純潔
    4.0
    わたしを欲しいなら、はぐらかさないで。どうか、あなたの正体を明かして。 仕事でコーンウォールのホテルに滞在していたステイシーは、宿泊客の男からしつこく迫られて、困っていた。そんなとき、偶然エレベーターに乗り合わせた、ハンサムで謎めいた大富豪ジェイク・ウエストンに助けられ、ステイシーは生まれて初めて男性に激しく惹かれてしまう。翌朝早く、ビーチに散歩に出かけた二人は熱いキスを交わした。「きみとベッドをともにしたい」あからさまに口説かれるが、結婚するまで純潔でいたいステイシーの想いは揺れる。そんな折、彼女はジェイクについて、ある噂を耳にする……。 ■精力的に執筆を続ける人気作家キャロル・モーティマーが、1980年に書いた未邦訳作品をお届けします。19歳のうら若きヒロインが、20歳も年上のヒーローの手練手管に翻弄される問題作。年の差ロマンスがお好きな方に。
  • シークの隠された妻
    4.5
    若きシークは挙式の1カ月後に姿を消した。わたしのおなかに息子と娘を残して。 「ぼくたちはまだ夫婦らしい。正式な離婚手続が必要だ」突然訪ねてきた夫、ジャウルの言葉に、クリシーは驚いた。2年前、マルワン国皇太子だった彼とロンドンで結婚したが、ジャウルは1カ月後に帰国し、それきり音信不通となった。代わりに彼の父王が現れ、無情にも結婚は無効だと告げた。クリシーがジャウルに会わせてほしいといくら懇願しても、その願いは叶わなかった。なのに今ごろ現れて離婚したい、ですって?怒りに駆られながらも、わずか1カ月の結婚で授かった双子の存在を打ち明けたとたん、ジャウルは豹変し、離婚は撤回すると言いだした。自分の子供ならマルワンで育てることが法律で決まっているという。この上、私から子供まで奪おうというの? ■『未熟な花嫁』のヒロイン、リジーの妹、クリシーは砂漠の君主、ジャウルに捨てられ、双子を抱えて大変な苦労を強いられました。それから2年、突然ジャウルが現れ、彼女は再び絶望の淵に落とされますが……?
  • 未熟な花嫁
    3.0
    お金のための契約結婚には、心が凍りつくような仕打ちが待っていた。 エーゲ海に浮かぶリオノス島の所有者でありながら、リジーは父と妹と3人、イギリスの田舎で困窮生活を強いられていた。祖先の奇妙な遺言で、島を売るのを禁じられていたからだ。そんな折、チェザーレと名乗るイタリアの億万長者が訪ねてきた。彼の目的は、かつて彼の一族が所有していたリオノス島を取り戻すこと。リジーが彼と結婚し子どもをもうければ遺言の条件を満たし、両家に利益がもたらされるのだ。とはいえ、いくら魅力的でも見知らぬ人と結婚なんてできないわ。でも、提示された多額の謝礼が手に入れば一家は救われる……。そのとき、名案が浮かんだ。人工授精なら彼と接触せずに子どもを作れる! 無邪気なリジーは、その提案がのちに自らを拷問にも等しい状況に追いやろうとは、予想すらしなかった。 ■家族の苦境を一身に背負ったヒロイン、リジーのもとに、億万長者チェザーレが現れ、彼女の苦労は一瞬のうちに解消されますが、やがてチェザーレ自身が彼女を苦しめる存在となり……? 苛烈な恋愛の名手、リン・グレアムの奏でるロマンスにご期待ください!
  • 愛にむせぶ白鳥 闇のダリウス、光のザンダー I
    -
    つらい過去の悲劇を乗り越えた私を視線だけで踏みにじるあの人は何者? 姉夫婦とともに高級レストランでディナーを楽しんでいたアンディは、店に入ってきたとびきりゴージャスな男性に目を奪われた。褐色の髪とトパーズ色の瞳、猛獣を思わせるしなやかな物腰。姉によれば、この店のオーナーで、大富豪のダリウスだという。4年前までバレエ一筋で世間知らずのアンディには知る由もなかった。するとダリウスが鋭い目を向けた。「君はバレリーナのミランダだな」それはもう過去のこと。転落事故によりバレリーナ生命は絶たれたのだ。あの事故には触れられたくない。どれだけの苦しみを味わったことか。だが、ダリウスは逃げ出すアンディをとらえ、無理やりダンスに誘った。かつて舞台で見た優美な白鳥をよみがえらせてみせると言わんばかりに。彼の強引な態度に反発を覚える一方で、アンディは甘い期待におののいた。 ■双子の富豪兄弟をヒーローに展開される、大人気作家C・モーティマーの2部作、開幕です! まるで光と闇のように対照的な容姿を持つ双子、ダリウスとザンダー。今作は闇を象徴する兄ダリウスと、はかなげに美しいヒロイン、アンディの物語。ご期待ください!
  • 未婚の母になっても【ハーレクイン文庫版】
    4.0
    母の心臓手術費を稼ぐため、ある夫婦の代理母になったポリー。しかし妊娠したのもつかの間、手術の甲斐なく母は亡くなり、失意のポリーは、依頼主が手配した屋敷で出産を待つことになる。そして、近くの森でひとり泣きくれていたとき、黒髪に黒い瞳の魅力的な男性、ラウル・ザフォルテサに出会った。彼の優しさに心癒され、気づけばポリーは恋に落ちていた。だがある日、夫婦の話など嘘で、彼こそが代理母の依頼主と知る。結婚はせずに子供だけ欲しいと望む、身勝手な独身貴族なのだと。騙されたショックに、ポリーは逃げるようにして姿を消すが…… *本書は、初版ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ギリシア富豪の逃げた小鳥
    4.3
    最初から最後まで“愛人”でしかなかった。だから黙っていた。あなたの子がいることを。 19歳の無学で貧しい清掃員、ビリー・スミスは、務め先の高級アパートメントで倒れていたギリシア人大富豪ギオ・レトソスを介抱し、求められるまま一線を越えてしまう。だが彼に情事の相手以上の存在として見られることは決してない。愛も純潔も捧げつくした哀しき愛人――それがビリーだった。その証拠にギオは良家の女性と結婚。彼女は姿を消すしかなかった。ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。なんて身勝手なの……。むろんビリーは即座に拒んだ。足元で無邪気に笑う幼子を、必死にギオの目から隠しながら。■リン・グレアムの最新作をお届けします! これほど傲慢なヒーローにはめったにお目にかかれません。自分は“ふさわしい相手”と結婚しておきながら、ヒロインには日陰の身のままでいることを強要。子どもがいると知ってからは、さらに強引な手段に打って出て……。
  • 略奪
    -
    初めて愛を教えてくれた人から、突然、傲慢な略奪宣言をされて……。 元恋人から手ひどい裏切りをされたケイトは、傷心を癒やしに訪れた海辺のホテルでジャレドと出会った。危険な魅力を漂わせる彼の熱い誘惑に抗いきれず、めくるめく2日間を過ごした彼女は、人生で初めて愛の激しさを知った。でも、もう傷つきたくない。私には安全な恋が必要なの……。時が過ぎ、ジャレドとの思い出を胸の奥にしまいこんだケイトは今、仕事で出会った男性と清らかな関係のまま婚約したばかりだった。ところがある夜、突然の訪問者のノックに応えてドアを開けると、そこには、あの危険なほどセクシーな瞳のジャレドが立っていた。そして問答無用でケイトの唇を奪い、彼女を略奪してみせると告げた!■稀代のストーリーテラー、キャロル・モーティマーによる1984年の旧作を初邦訳でお贈りいたします。失恋で傷ついたケイトの乙女心は、情熱のままに愛し合うことを教えてくれた男性と、愛はなくとも安定した家庭を与えてくる男性の狭間で激しく揺れ動き……。
  • 一夜のシンデレラ
    4.7
    恋愛をおそれるダーシーは、皮肉にも“夫”を求めていた。由緒ある屋敷を守るために名付け親の遺産が必要なのだが、相続の条件として、1年以内に結婚しなければならないのだ。苦しまぎれに広告を出すと、ルカという男性が応募してくる。彼の言葉にまじる異国の響きに、つらい記憶が頭をよぎった。3年前に旅先のベネツィアで運命の人と出会い純潔を捧げたが、翌日、その男性は約束の場所に姿を現さなかったのだ……。よみがえる痛みに心乱れる彼女は、そのとき気づいていなかった。まさか眼前にいるのが、非情な目的を秘めたあのときの彼だとは。 *本書は、初版ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ふたつの結婚
    2.0
    ローラは花の社長秘書……とはいっても、入社後まだ三週間。社長室にコーヒーを運ぶだけでも不安におびえてしまう。ワンマン社長にどう対処していいのか、さっぱりわからないのだ。とまどいながらも奮闘を続けるローラは、ある日恋をした。精悍なマスクとセクシーな声の持ち主――ギデオン・メイトランド。しかし、彼の亡くなった妻が社長の娘だったと知り、心は複雑だ。
  • 嵐のように
    -
    世界的に著名なカメラマン、ジョエル・サザーランドはどんな女性も無関心でいられないほど魅力にあふれたすばらしい人。けれど、彼の秘書で同棲中の恋人リンジーには自分の過去や家族の話をいっさいしない秘密主義者だ。一緒に夜を過ごすようになって六カ月が過ぎたというのに。私は住みこみの愛人……? リンジーの不安は絶望へと変わる。
  • 古城に集う愛 魅惑の独身貴族 I
    -
    ダーシーはビジネスランチのケータリングに訪れた会社で、不手際からグラスを割って指にけがをした。居合わせた会社経営者のローガンに優しく気遣われ、思わずダーシーは彼にすがって泣き出した。私生活でショッキングなことが起こり、仕事中だというのに取り乱してしまったのだ。彼のシルクのシャツが私の涙で台なしに……。ダーシーは後悔の念に駆られ、後日、適当なシャツを見つくろってローガンに送り届けた。すると、いきなりローガンがダーシーの店に現れ、見知らぬ男に高価なシャツを贈るものではないと言い放つ。そのとき、ダーシーは彼が激怒する理由を知りもしなかった。
  • 母の彫像
    -
    この半年の間にキャリーは立て続けに不幸を体験した。母が病気で亡くなり、愛していたジェフも車の事故で奪われた。ある日、彼女は弁護士に呼び出され、意外な事実を知らされる。ジェフは名門スペンサー家の人間で、彼の莫大な遺産の受取人はキャリーだけだったのだ。キャリーは気の進まないままスペンサー家の屋敷を訪れたが…。クリスマスにこんな仕打ちを受けるなんて…ゆれる恋心を細やかに描く。
  • 愛妾の娘 大富豪の飽くなき愛 I
    3.0
    選択肢は2つ――路頭に迷うか、 傲慢イタリア富豪と結婚するか。 「裁判所に訴えて、子供たちを認知してもらうわ」ベルは震えながら、クリスト・ラベッリに向かって宣言していた。彼の父親ガエターノの別荘で、母は家政婦として長く仕えてきた。館の主を愛し、5人の子をもうけ、日陰の身にずっと甘んじたまま。母が逝き、ガエターノも亡くなった今、父親違いの弟妹たちと遺され、ベルは途方に暮れていた。そんなとき現れたのが、クリストだった。彼は子供たちの存在を認めず、冷酷にも養子に出すようにと迫る。ベルは弟妹を守るため、とっさに法廷に持ち込むと言ったのだった。だが醜聞を避けたいクリストは、思惑を秘めた目でベルを見、言った。「そんなに弟妹が心配なら、全員まとめてイタリアに来るといい。この子らの面倒は僕が見よう――ただし、君が妻になるのが条件だ」■お待ちかね、リン・グレアムの新しい3部作〈大富豪の飽くなき愛〉が始まります! 放蕩者の父親と、それぞれ違う女性との間に生まれた3兄弟は、イタリア系長男クリスト、ギリシア系次男ニック、そして砂漠の国を治める三男ザリフ。ヒーローたちの華やかなロマンスを、どうぞお楽しみに!
  • 父の恋人
    -
    リーとギャヴィンは知り合って二カ月だ。リーは週末、彼の父親の別荘に誘われ、なんの心配も抱かず出かけていった。同じ十八歳どうしの気安さで。だが父親のほうは油断できない。ピアーズ・シンクレアというもと超一流のカーレーサーで、名うてのプレイボーイらしい。息をのむほど美しい別荘に着いたとき、そのピアーズが現れた。
  • 少女でも淑女でもなく
    4.0
    私の正体はまだ秘密のまま――手遅れにならないうちに明かさなければ。 ジェイク・マシューズ! 彼がテレビで人気のあの書評家?ジュリエットは皮肉な巡り合わせが信じられなかった。親友の家のディナーパーティで彼を紹介されたとたん、ジュリエットの胸には抑えきれない怒りが込みあげてきた。ペンネームを使って密かに書きあげ、自信をもって上梓した作品を、彼に“ロマンチックな駄作”と酷評されたばかりなのだから。ジェイクはジュリエットが作家だとは夢にも思わず、ひと目で彼女に興味を示し、翌日、デートに誘ってきた。私の正体を知ったら、この人はどうするのかしら?揺れ動くジュリエットの心は、ほとんど彼の魅力に傾いていた。 ■人気作家キャロル・モーティマーの1982年刊行、未邦訳旧作の登場です! ペンネームを使ってこっそり小説を書いているジュリエット。作家本人とヒロインが、なぜか重なって見えてきます。
  • 失われた真実
    -
    やっと見つけた! 彼女はローズマリー役にぴったりだ。映画監督のギデオンは次回作に起用する主演女優を探していた。制作会社のオーナーが主催したパーティでマディソンを紹介され、彼女こそイメージどおりの役者だと確信する。若く美しく人目を引く魅力的な女性、マディソン。会うたびに彼女に強く惹かれていく自分をギデオンは戒めた。彼がまだ七歳のころ、父親はある女優に恋をして家族を捨てた。それ以来、父を奪った相手を憎み、本気で女性を愛すまいと決めていたのだ。だが、マディソンを求める気持ちは、どうしても抑えることができなかった。それは皮肉な運命の波となり容赦なくギデオンをのみ込む結果に……。
  • 魅せられた都
    -
    シュザンヌが十六歳の頃、父は亡くなった。父は六年前に再婚した若きシレストに骨抜きにされ、一家の財産は彼女の贅沢のために、底をついていた。それから三年、質素に暮らすシュザンヌは、次の獲物を探すシレストに強引に誘われ、高級ホテルに宿を取る。そこで運命の出会いが待ち受けていた。
  • 一本の赤いばら
    -
    今夜はマギーにとって特別な夜になる。かつてマギーは人気のあるデュオの歌手だった。だが、三年前の交通事故で何もかも失ってしまった。歩くこと、歌うこと、そして共に歌っていた夫のアダムまで。さらには、身ごもっていた大切な子供までも……。その後マギーは必死にリハビリをし、歩けるようになった。ようやく歌手としてカムバックする日を迎えることができたのだ。その記念すべき第一歩が今夜のステージ。舞台に上がったマギーの胸に、歌うことの喜びが満ちあふれた。ところが、突然マギーは会場にアダムの存在を感じた。ひどい裏切りをしたあげく私を捨てておいて、今になってなぜ?またもや私を傷つけるつもりで現れたの?
  • 妻の隠された昼の顔
    3.7
    昼は他人のように振る舞い、 夜は恋人のように誘惑する。 インテリアデザイナーのレオニーは顧客の会社を訪れ、驚く。彼女を待っていたのは新しい社長のアダム──別居中の夫だった。彼のオフィスを改装してほしいという依頼だったが、どうやらレオニーの勤め先をつきとめた上で、何かの意図があって彼女を指名してきたらしい。8カ月ぶりの再会。アダムの傲慢さは消えて、優しさが溢れていた。完璧なディナーのあと、レオニーは彼からベッドに誘われ、甘い余韻に浸りながら朝を迎えた。私たちは離婚するはずでしょう。いったい、どういうつもり?いぶかる彼女に、アダムは驚くべき提案をもちかける。
  • 天使は愛にひざまずく
    3.0
    妹と同じ相手を愛してしまったの? もし彼に知られたら、いい笑いものだわ。 イーヴァは亡妹の遺した双子の赤ん坊を連れ、パリを訪れていた。なけなしの貯金をはたいてまで来たのは、子供の父親に会うためだ。もはや肉体的にも経済的にも、ひとりでの子育ては限界にきていた。ところが妹から父親だと聞いていた画廊オーナーのミカエルは、妹と関係を持つどころか、会ったことすらないと言い張った。なんて傲慢で無責任な男なの! イーヴァは思わず彼の頬を叩いていた。それは普段の彼女ならありえないことだった。そうしなければ、もっととんでもないことをしそうで怖かったのだ。女性なら誰でも惹かれずにいられないほど、彼がすてきだったから。妹とベッドをともにした男性に惹かれるなんて、不道徳すぎるから。■天使の名をもつゴージャス3兄弟の長兄ミカエルのロマンスをお届けします。つねにクールで感情を見せないミカエルのもとに、ある日突然、思いがけない訪問客が……。
  • 囚われの宝石
    3.7
    彼にとって私は一夜だけの恋人。 私にとっては一生に一度の恋。 ニーナの頭の中に、これまでにないほど警報が鳴り響いている。ラファエル・ディアンジェロ──こんな男性に会ったのは初めて。ニューヨークの〈アークエンジェル〉で近々催される宝石展で、ニーナは陳列棚のデザインを任されることになった。オーナーのラファエルをひと目見るなり、彼女は激しく惹かれるが、自分の背後にいる屈強な男たちを振り返りため息をついた。ニーナの父親の命を受けたボディガードに24時間監視される生活。ある秘密を抱え、“籠の鳥”になってもう何年になるだろう。だがラファエルは怯みもせず、堂々と彼女をデートに誘ってきたのだ。プレイボーイが救いの天使に見えるなんて。ニーナの心が甘く疼いた。■完全無欠のディアンジェロ3兄弟の恋模様をお楽しみください。次男ラファエルが出会ったのは謎めいた女性ニーナ。彼女には悲しい秘密があって……。
  • 裏切り者に薔薇を
    4.0
    5年前のキス──あれは刻印だった。 私が、ずっと彼のものだったという。 ブリンは意を決して〈アークエンジェル〉に足を踏み入れた。画家になる夢を叶えるためには、もうほかの選択肢はない。たとえこのロンドン随一の画廊のオーナーが、天使の名をもつ、悪魔のように非情な男だったとしても。ガブリエル・ディアンジェロ──彼は5年前、18歳のブリンの唇を奪い、彼女の父を死へ導いたのだ。ブリンがどれほど彼に焦がれ、憎んできたか、ガブリエルは知るよしもない。きっと私の顔さえ忘れているはずよ。だが、それはブリンの誤算だった。彼の瞳に射すくめられた瞬間、まるで18歳のあの日に戻ったかのように彼女の唇が疼きだし……。■ガブリエル、ラファエル、ミカエル──大天使の名を持つ、ゴージャスな3兄弟。ロンドンで画廊を経営する彼らのロマンスをお届けします。人気作家C・モーティマーの魅力炸裂の最新作!
  • 【著者インタビュー付】シンデレラの純潔
    3.0
    ギリシア大富豪からの突然の求婚。その企みを、彼女はまだ知らなかった。タビーは両親に捨てられ、掃除人として生計を立ててきた。里親の元で姉妹のように育ったソニアが急死し、タビーは遺された生後6カ月の赤ん坊の後見人となったが、貧乏で独身の彼女に福祉局が養育権を認めるとは思えない。タビーは、共に亡くなったソニアの夫の遠縁で、遺児の共同後見人であるアケロン・ディミトラコスを訪ねた。巨大なビルの最上階にオフィスを構えるギリシアの若き実業家は、恐ろしく背が高くハンサムで、そしてとてつもなく冷酷だった。「その薄汚い女をつまみ出せ」にべもなく追い返された彼女だが、なぜか数時間後、アケロンから唐突なプロポーズを受け――。■ハーレクイン・ロマンスの記念すべき3000号をお届けします。筆を執るのはもちろんリン・グレアム! 記念号特別仕様として、巻末に作家への貴重なインタビューを収録。
  • 罠におちたウエイトレス
    5.0
    「君が服従するまで決して解放などしない」 射抜くようなまなざしで、彼は告げた。 シアは室内の喧噪をよそに、ニューヨークの夜景をぼんやり眺めていた。俳優の友人の招待で来て4日。パーティにばかり出ているが、セレブ同士の集まりに、話し相手など見つかるはずもない。ウエイトレスをしながら大学に通うシアは打ちのめされていた。「眺めを楽しんでいるのか」不意に聞こえた声にシアは振り返った。月明かりに、たくましい長身の男性の姿が浮かびあがる。端整な顔立ちを間近にしたとたん、シアはその強烈な魅力に圧倒された。大富豪ルシアン・スティール。今夜のパーティの主賓だった。いきなり彼にここを出ないかと誘われ、思わず逃げ出したシア。だがすぐに思い知らされる。彼は欲しいものがあれば、ただ奪うのだと。
  • 純粋すぎる愛人 4姉妹の華燭の典 I
    3.0
    キャットは亡父が遺した家を★朝食付き宿★(B&B)に改築して生計を立ててきたが、不景気のため、その宿も今は差し押さえ寸前まで追い込まれていた。ところがある日、キャットは弁護士に呼ばれ、驚くべき話を聞かされる。億万長者の石油王ミハイルが彼女の宿を買い取ったというのだ。ミハイル……つい先日泊まったばかりの、あの謎めいた宿泊客だわ。いったい彼はなんの目的でそんなことを?キャットは真相を問いただそうとミハイルを訪ねたが、逆に彼から買い取った代償として不可解な提案を受ける。「ひと月だけ僕のクルーザーに滞在してほしい。セックス抜きで」それはバージンの彼女にとって願ってもない取り引きのはずだった……。

    試し読み

    フォロー
  • 仮面の下の純潔
    3.0
    妹を亡くして10カ月、テンプラーは姪のケリを引き取って育ててきたが、一人ではもう面倒を見きれず、住む部屋からも立ち退きを迫られていた。テンプラーは妹が残した手紙から、ケリの父親らしい相手を探しあて、すがる思いでアレックスというその男性に手紙を書いて送った。だが、やってきたのはアレックスの兄のレオンで、弟はすでに亡くなったと知らされる。さらにレオンはケリを見てアレックスとテンプラーの娘だと思い込み、弟の唯一の子供を育てるために、彼女と結婚するとまで言いだした。もし拒否するなら、ケリだけ引き取ると脅しめいた言葉さえ口にして。こんな敵意に満ちた冷たい男性に、幼い姪を託せるはずがない……。テンプラーは自分が母親でないことを隠し、結婚に応じるしかなかった

    試し読み

    フォロー
  • 純潔を捧げた夜
    4.0
    ベスは、自分が2歳のときに誘拐された大富豪の娘という事実を受け入れられずにいた。複雑な人生ではあったけれど、それなりに幸せに過ごしてこられた。なのに過去の誘拐事件の発覚によって、環境が激変してしまった。実の家族たちは、ようやく見つけた娘を守ろうと過敏になり、ボディガードをつけることにしたのだ。ベスにとっては大迷惑な話だった。普通に暮らしているだけの私に、そんな大げさなものが必要であるはずがないのに。ところが、ラファエルと名乗るボディガードをひと目見た瞬間、ベスは息をのんだ。ハンサムすぎるしセクシーすぎる!こんな男性が常に近くにいたら、別の意味でもっと危険じゃないかしら?

    試し読み

    フォロー
  • 復讐は大胆に
    3.5
    夜明けのモナコで二台の車が衝突し、若い男女が命を落とした。男はロンドンで出版業を営むロビンの兄、女は世界屈指の有名実業家チェーザレの妹だった。妹の早すぎる死を悼んで事故の調査に乗り出したチェーザレは、ギャンブルで破産したロビンの兄が自ら死を選び、彼の妹はその犠牲になったと結論づける。恨みはロビンに向けられ、チェーザレは彼女にうってつけの復讐計画を練り上げた。何も知らないロビンはチェーザレの突然の訪問を受け、震えおののく。この人は危険だわ! 彼を目にするなり、直感がそう告げた。

    試し読み

    フォロー
  • 十八歳の別れ
    3.0
    ヘイゼルは3年ぶりの帰郷を前に、苦い過去を思い返していた。レイフ・サヴェッジ――コーンウォールの古い館に住む大地主。ヘイゼルが10歳のとき父が亡くなり、彼女はその館に引き取られた。恋を夢見る年頃になって、ヘイゼルはレイフをヒーローに見立てた。18歳の誕生日の夜、自らレイフに身を捧げ、ふたりは夢のような一夜を過ごした。なのに翌朝、彼は態度を一変させたのだ。以来、ヘイゼルはアメリカに渡り、彼を避けて生きてきた。いまになって、後見人であるレイフから帰国を命じられるなんて。あのときと同じ、彼の本心は見えないまま……いいえ、おとなの女性として、今度こそ彼と向き合えるときが来たんだわ。

    試し読み

    フォロー
  • イタリア貴族の籠の鳥
    -
    伯爵ドミトリの個人秘書を務める弟が、伯爵の妹と駆け落ちをした。そうとも知らず弟とクリスマスを過ごそうとローマへやってきたリリーは、怒り狂うドミトリの罠にかかり、まんまと伯爵邸に閉じこめられてしまう。彼は秘書が金目当てで妹をたぶらかしたと信じこんでいて、姉であるリリーにも蔑みのまなざしを向けてきた。さらには、弟がなんらかの連絡をしてくるまでは解放しないという。でも、監禁されていると使用人に訴えれば、彼は言い訳できないはずよ!するとドミトリが片方の眉をつり上げて言い放った。「使用人には休暇をとらせている。だから、君と僕のほかは誰もいない」その瞬間、自分がすでに伯爵の籠の鳥であることを、リリーは悟った。■稀代のストーリーテラー、キャロル・モーティマーの最新作です!唯一の肉親である双子の弟と休暇を過ごすつもりだった高校教師のリリーを待っていたのは、とんでもなく傲慢で魅力的なイタリア人貴族でした。初めて会った男女が二人きりで迎える聖夜とは?

    試し読み

    フォロー
  • 家政婦と禁断の恋
    4.0
    グレースは養母の治療費と妹の学費でかさんだ借金を返すため、億万長者セサール・ナバロの英国の邸宅の住み込み家政婦となった。彼の秘書からは、多忙の主人とはめったに会わないと聞いている。だが初日、いきなり彼と対面して彼女は息が止まりそうになった。雑誌で見る彼と違い、くつろいだ様子の彼はなんてセクシーなの!緊張からつい多弁になり、グレースは屋敷の警備の厳しさや花も飾らぬ殺風景さを指摘して、かえって彼の興味をかき立てた。そうとも知らず、首を覚悟していたグレースは翌日、セサールから呼び出され、思いがけない言葉を聞いた。ナバロ家の本宅で行うパーティーに、私を連れていくですって?■最近はヒストリカルでも人気を博すC・モーティマー。『伯爵の悪戯なラプソディ』も大好評をいただきました。HQロマンスの最新刊は、苦労人ながらいつも明るくけなげなヒロインのシンデレラストーリー。

    試し読み

    フォロー
  • 飼い慣らせない恋心
    -
    キーリーは海辺の町セルチャーチに伯父夫婦と暮らしていた。ある10月の夕刻、誰もいない海で泳いでいた彼女は、浜辺に上がったところでミステリアスな男性に声をかけられる。町ではまず見ないほどハンサムな彼は、取材に訪れた記者だと言い、強く惹かれずにはいられないものを感じたキーリーは、警戒しながらも、誘われるまま激しいキスを交わした。これが運命の出会い、そして本物の恋なのかしら……。実は彼が町出身の有名な億万長者ロッド・バートレットで、正体を偽った帰郷の目的が、キーリーが姉と慕う従姉との悲劇的な過去の清算であることなど、まだ知りもせず。■圧倒的な人気を誇るキャロル・モーティマー。彼女の1984年に書かれた作品をお贈りします。作者が得意とする、心の内に熱い情熱を秘めた、陰のあるヒーローの魅力をたっぷりとご堪能ください。
  • シンデレラの出自
    4.0
    彼に話すしかない――ロージーは重い気分で決意した。私は妊娠している。相手は清掃の仕事で行った先の社員、アレックス。生まれて初めて味わった、めくるめくような夜の結果だった。でも、あれっきり、アレックスは姿を現さなくなった……。ロージーは彼が勤める企業を訪れ、受付で面会を求めた。すると、そういう名の社員はいないと言われ途方にくれるが、しばらくして、どういうわけか重役室へ案内された。そこにいたのはアレックス! いえ、アレクシウス・スタブローラキス。この企業の経営者。なぜ、身分を偽ってまで私に近づいたの?やがて彼の口から、ロージーの出自に関する信じられない話が語られた。■L・グレアムの最新作。天涯孤独のロージーの初恋は、権力と繊細さをあわせ持つギリシア人実業家との出会いで始まりました。亡き養母の看病に忙しく、男性とかかわる機会もなかった無垢な彼女が、翻弄されながらも心に秘めた情熱を熱く燃やす極上ロマンスです!
  • 氷と炎
    4.3
    姉夫婦の乗る飛行機が墜落――そのニュースにモーガンは茫然とした。姉は出産のため、ロンドンからロサンゼルスに帰る途中だった。そして生存者はいない模様という報道が、さらなる追い打ちをかけた。だが悲しみに暮れる間もなく、モーガンは思わぬ人物の訪問を受ける。アレックス・ハモンド。姉の夫の兄で、一族の企業を経営する男性。姉の結婚式で会っただけなのに、強く印象に残っている。モーガンはとっさに姉夫婦の安否について彼を問いつめた。アレックスはきっぱりと否定した。だが子供が生きていると告げる。墜落のあと、姉は息をひきとる前に息子を産んでいたというのだ!モーガンとアレックスを後見人に定め、2人に幼い命を託して……。■『ロスト・ラヴ』で、2012年下半期のベスト作品コンテストの第1位に輝いたC・モーティマー。彼女の初期の未邦訳作品をお届けします。息づまる言葉のやりとりと巧みな心理描写で読ませる、人気作家のロマンスの世界をご堪能ください。
  • キスの記憶は消えない
    4.5
    働くことになった会社での初日、アヴァがまず命じられたのは、会議室に20人分のコーヒーを出すことだった。だが、ワゴンを押して会議室に入った彼女はショックに凍りついた。その場を取り仕切るボスが、かつての憧れの男性ヴィートだったからだ!彼はきっと、即刻わたしに首を言い渡すに違いない。なぜなら、3年前にアヴァは交通事故を起こし、その巻き添えとなったヴィートの弟を死なせてしまったのだから。罪と向き合う苦しい年月を経て、アヴァはようやく過ちを許され、今日は社会復帰のための研修第1日目だった。それなのに、わたしを憎む男性の下で働くことになるとは……。■事故を起こして同じ車に乗る親友を亡くし、罪に問われたアヴァ。事故当夜の失われた記憶に翻弄されながら、親友の兄に抱く消えない恋心を、シリーズを代表する作家リン・グレアムが劇的に描きます。
  • 砂漠の花嫁
    -
    ベサニーは学生時代、留学中のダタール国王子ラズルと知り合った。エキゾチックで危険な魅力を漂わせるラズルに惹かれ、彼もまたベサニーのことを激しく求めるようになる。しかし2人の育った文化が違いすぎたため、ベサニーは彼を拒み、ラズルもやがて留学期間を終え、国へと戻っていった。あれから2年。ベサニーは仕事でアラブに派遣され、気がつくと、ダタール国の豪華絢爛たる宮殿へいざなわれていた。そして、この出張がラズルの用意した罠だったと知らされる。ラズルは怖いほど端整な顔に不敵な笑みを浮かべ、告げた。僕のハーレムで君に女の悦びを教えてやろう、と。
  • 薔薇のベッドで愛して ギリシアからのプロポーズ I
    4.0
    世界的大企業リオネデス・エンタープライズの社長ドラコンに、ジェミニは強引に面会を求めた。必死の思いだった。彼女の父が半年前に亡くなり、ロンドンの一等地にある大邸宅が、義母のアンジェラによってドラコンの会社に売られようとしている。歴史ある屋敷を取り戻すには、社長である彼と交渉するしかない。なんとか会うことができたドラコンは、ブロンズ色の肌に黒い髪、長身でたくましいギリシア神話の神のような男性だった。圧倒的な彼の存在感と魅力に、ジェミニは一瞬、言葉を失った。だが、彼女はドラコンの魅力など認めたくもなかった。なぜなら彼は、再婚相手を捜す義母の誘惑に平気で乗るような男だから!■世界的な企業を共同経営する、従兄弟同士のドラコンとマルコス。プレイボーイのドラコンと生真面目なマルコスが、恋とビジネスに挑む、C・モーティマーの2部作〈ギリシアからのプロポーズ〉をお贈りします。
  • 永遠のアナスタシア
    -
    招かれざる客ジャクソン・ワイルダーが訪ねてくる。スタジーは祖父の屋敷の窓辺に立って待ち受けていた。2年前他界した祖母の生涯を描く映画を制作したいというジャクソンに、スタジーは初めから敵意と反感を抱いていた。かつて祖父とともに波乱の人生を送った祖母について、興味本位に事実をねじ曲げられそうだったからだ。祖母との思い出を汚されて、祖父が心を痛めるのも見たくない。なのに、なぜか祖父はすんなり同意してしまった。それも、彼女が一緒に題材調査に協力するとまで約束して。これから1週間、ジャクソンと行う共同作業に彼女の苦々しさは募った。■ハーレクイン・ロマンスの初期のころから執筆を開始し、今なお読者の熱い支持を得るC・モーティマー。
  • 秘密のまま別れて
    4.0
    「盗んだ2万ポンドの代償として週末を一緒に過ごしてもらう」エリンは、かつての恋人クリストの言葉に大きなショックを受けた。彼の経営するホテルで働き、激しく愛し合った日々がよみがえる。クリストは、エリンが今勤めるホテルを買収するために来ながら、会うなり、彼女が犯した罪の証拠があると言って脅しをかけてきた。週末をともに過ごせば、黙っていてやると……。証拠の書類は、エリンの昔の部下が罪をなすりつけるために作った不正なものと思えたが、今となっては反論もむずかしかった。エリンは彼との別れのとき、どうしても伝えられなかった言葉を胸に、いまだ消せない思いを抱えたまま、彼とイタリアへ旅立った。■昨年、3部作〈予期せぬプロポーズ〉が大好評だった、シリーズを代表する人気作家、リン・グレアム。彼女の最新作をお贈りします。一度はあきらめたはずのギリシア人大富豪とのあいだに燃えあがる、激しくも緊迫感あふれるラブストーリーにどうぞご期待ください!
  • 完璧なクリスマス
    -
    マックが予想したとおり、その男性の部屋は殺風景だった。もうすぐクリスマスなのに、季節の飾り付けさえない。とてもくつろげない気分で、部屋の主の存在感にただ圧倒されてしまう。彼は建設会社のオーナーで、名前はジョナス。再開発の予定地に立つ、マックの家の立ち退き交渉にやってきたときに知り合った。だが、画家をしているマックにとって、祖父から譲り受けた、アトリエも兼ねる愛着ある家からの引っ越しなど、ありえない話だった。わたしによけいな手だしはしないで、そっとしておいて。そう伝えるつもりで彼の自宅まで押しかけてきたはずなのに、マックは徐々に増していく奇妙な緊張感に、来たことを後悔し始めていた。■デビュー以来、170作以上の作品を書き続け、不動の人気を誇るC・モーティマー。彼女が心をこめて描く、愛を信じないヒーローに訪れたクリスマスの奇跡の物語を、どうぞお楽しみください。
  • 罠に落ちた恋人たち 予期せぬプロポーズ I
    4.0
    ギリシアの大富豪との結婚式を間近に控えたある日、ザラのもとに、庭園設計の依頼がトスカーナから舞いこんだ。単に両親を喜ばせるためだけの政略結婚の準備から逃れ、さっそくザラはロンドンを発つ。依頼主はイタリアの実業家、ヴィターレ・ロッカンティ。広大な庭のデザインを任されて喜んだが、それ以上に、ザラはゴージャスな彼に心を躍らせた。でも、私は婚約者のある身。あきらめるしかない。彼女の決意をあざ笑うかのようにヴィターレの誘惑が始まり、ザラの心は大きく揺れ始める。だが、その誘惑こそ、彼が仕掛けた残酷な罠だった。■今月から、リン・グレアムの3姉妹をヒロインとしたミニシリーズが始まります。それぞれに思いもかけなかった男性たちと恋に落ち、運命に翻弄される姿を描きます。
  • ロスト・ラヴ
    4.0
    交通事故で顔に激しい損傷を受けたジャッキーが望んだのは顔面を復元する手術ではなく、別人に生まれ変わること。整形手術で新しい顔を手に入れた彼女は過去の弱い自分を捨てた。ブルック・アダムソン。それがいまの彼女の名前だ。夫に奪われた息子との再会を果たすためには強くならなければ!大企業のトップで仕事人間の夫レイフとの結婚はつらい思い出ばかり。何がいけなかったの?どこを間違えたのだろう?そこにあると思っていた愛は最初からなかったのかもしれない。でも、どんなことをしてでも息子に会いたい。たとえレイフにどう思われ、どれほど邪魔をされようとも。■ハーレクイン・ロマンスのベテラン作家キャロル・モーティマーが描く、運命的な再会と愛の再生の物語です。はらはらする展開も存分にお楽しみください。
  • プラトニックな結婚
    3.0
    イギリスの田舎町で受付係をしているルビーの家に、中東の国アシュールの宮廷顧問と名乗る老人が訪ねてきた。ルビーの母はかつてアシュールの国王と結婚していたが、世継ぎの男子を望む国王が2人目の妻をめとったことから離婚した。ところが現王室の構成員が事故ですべて亡くなり、今やルビーが王家の唯一の後継者だという。しかも、隣国ナジャールとの和平協定を結ぶため、ルビーにナジャールのプリンスと結婚してほしい、と告げる。驚いたルビーは言下に断るが、そこに現れた長身のハンサムな男性こそ、彼女を迎えに来たナジャールの摂政、プリンス・ラジャだった!■ハーレクイン・ロマンスで最も人気ある作家リン・グレアムが久々にシークとの熱いロマンスを描きました。思いがけなくプリンセスになることになったルビーのゴージャスな恋をご堪能ください。
  • すれ違う恋心
    3.0
    かつて深く愛したイーサン。ミアは今も心を乱される彼が憎かった。9年前、イーサンの母親が校長を務める寄宿学校に入ったとき、内気なミアの話し相手になってくれたのは、6歳違いの彼だった。4年後、ミアは彼とデートし、ベッドまでともにするようになった。イーサンはその間に彼女の父親の会社に入り、着々と支配を強めていた。ミアの母の自殺と、彼女の父と自分の母親の再婚を待っていたように。イーサンが私に近づいたのは、父の会社を乗っ取るため。そして母の死は、父とイーサンの母親の情事を知ったから……。そんな仕打ちに耐えられず、ミアは彼らの前から姿を消した。なのにイーサンは5年もかけて彼女を捜しあて、父のもとに帰れと言う。ミアは目の前に彼を舞い戻らせた残酷な運命をのろった。■デビュー以来、150作以上の作品を書き、不動の人気を誇るC・モーティマー。すれ違う恋人たちの心情を確かな筆致で紡ぎ出す、正統派のロマンスをどうぞお楽しみください。
  • 拒めない情熱 名ばかりの花嫁
    3.0
    タリーはあるパーティで見かけた男性にひと目で惹かれた。彼の名はサンダー。海運王を父に持つ、将来有望な投資家だという。タリーはギリシアでも名だたる実業家の婚外子として生まれながら、男性にだらしない母親と実の娘にすら関心のない父親を見て育ち、恋愛には興味を持てずにいまだにバージンのままだ。こんな私を彼はどう思うかしら?でも、胸が痛いほどのこの情熱を解き放ってもいいのでは?だがタリーが初めてだと知ったとたんサンダーは態度を変え、自分が求めているのは軽い情事の相手だと言い放った。思いがけぬ悪夢がここから始まるとは、タリーは想像もしなかった。■今月と来月連続で、〈名ばかりの花嫁〉2部作をお届けします。互いに惹かれるままに関係を続け、愛のない結婚をするはめに陥った二人は? ギリシアを舞台にリン・グレアムが描きます。
  • 伯爵の花嫁 思いがけない秘密 I
    3.5
    イギリスの田舎で小さな花屋を営むジェマイマは、ある日、店の前に止まる高価なスポーツカーを見て青ざめた。2年前から別居する夫アレハンドロ――とうとう彼がやってきた!アレハンドロとは出会ったとたんに恋に落ちて結婚し、伯爵である彼のスペインの城に移ったが、すぐに夫の情熱は失われた。流産を機に、ベッドさえも別にしはじめた彼から、逃げ出してやっとこの平穏な生活を手に入れたのだ。相変わらず相手を威圧する口調でアレハンドロは言い放った。「僕を裏切った女と今すぐにも離婚したい」ええ、もちろんだわ。ある秘密を彼に知られる前に……。■今月から3カ月連続で、すれ違ってしまった男女の愛のゆくえをテーマにしたミニシリーズをお届けします。大人気の作家リン・グレアムが描くエキゾチックなヒーローたちとの恋模様です。
  • 罪深き純潔
    3.5
    弁護士のジョーイは義兄が経営する会社で、1カ月のあいだ個人秘書として働くことになった。上司となるのはギデオン・セントクレア――以前、彼女が手がける案件に有無を言わさず介入してきて、まるで自分の仕事かのようにさっさと解決してしまった傲慢な男。だしぬかれたのは今でも腹立たしいけれど、理知的でセクシーな魅力を意識せずにはいられなかった。そして初日、彼がジョーイと同僚弁護士のあらぬ恋の噂に触れたとき、彼女はむきになって否定しながら詰めよった。するとギデオンは横柄に見下ろしながら、冷徹な言葉を吐いた。「はっきり言っておくが、ぼくは君の恋愛にはまったく興味がない」■華麗なる公爵家3兄弟の物語もいよいよ最終話。セントクレア一族最後の独身貴族である次男ギデオンが、才気煥発なジョーイをどのように手なずけるのか、あるいは手なずけられるのか。ロマンスの話巧者C・モーティマーが綴る、愛憎入り乱れるラブストーリー!
  • 黒い瞳の公爵
    3.3
    祖母にひどい仕打ちをしたルーカン・セントクレアに近づき、評判どおりの非情な男か、この目で確かめたい。その一心で、レクシーは身元を隠してルーカンの個人秘書になった。だが初日から出張についてくるよう命じられ、窮地に立たされる。行き先がセントクレア家の公爵邸だったからだ。そこは祖母のシャンと先代公爵が愛をはぐくんだ場所であり、周辺にはレクシーを知る者もたくさんいた。もし、わたしがシャンの孫娘だとルーカンに知られたら大変だわ。両親の離婚はシャンのせいだと信じる彼の怒りに怯えながらも、命令に背くすべを知らないレクシーは、くだんの地へと向かった。
  • 愛を知らない恋人 愛に戸惑う娘たち I
    3.5
    トスカーナの田舎で伯母と暮らしていた二十歳のミアは、一週間前に、自分の父親がイギリスの大富豪オスカー・バルフォアだと知らされた。オスカーには三度の結婚で七人の娘がいる。愛人の子ミアは八人目だ。彼女は初めて父親に会うため、広い私道を屋敷に向かって歩いていた。ところが猛スピードで走ってきた車に危うく轢かれそうになる。運転していた魅力的な男性は一方的にミアを非難し、その場を去った。それから三カ月後、新しい生活になじめないミアのために、オスカーは生活全般の教育係としてある男性に娘を託すことにした。男性に会ったミアは呆然とする。わたしを轢き殺そうとした人だわ!冷笑を浮かべる彼ニコスは、ギリシアの億万長者だというが……。■おかげさまでハーレクイン・ロマンスは2600号を迎えることができました。記念作品はベテラン作家のミシェル・リード。バルフォア家の娘たちの物語は今月から八カ月連続刊行いたします。
  • 情熱を戒めて
    3.0
    理学療法士のステファニーはさる大富豪に見こまれ、大けがを負った弟を住みこみで世話してほしいと頼まれる。さっそく療養先を訪ねた彼女は、相手の顔を見て言葉を失った。世界が称賛する超一流俳優、ジョーダン・シンプソンだったのだ!セクシーな彼はステファニーの秘めやかな夢にも何度となく登場した。憧れの気持ちは押し隠して、仕事に徹さなければだめよ。ところが、絶望に心がすさむジョーダンは彼女を追い返そうとする。「家政婦などいらない! さっさと出ていってくれ!」罵りにもめげないステファニーを見て、彼はさらなる傲慢な態度に出た。まじめな彼女を怖じ気づかせるため、戯れの誘惑を開始したのだ――■9月刊HQヒストリカル・スペシャル『鷹の公爵とシンデレラ』にはじまる、セントクレア一族を描いた4部作シリーズの関連作を、今月からHQロマンスより3カ月連続でお贈りします。華やかなる公爵家の末裔3兄弟がくりひろげる波瀾万丈のラブストーリーです。
  • 愛するがゆえの罰
    3.8
    エラの姉はギリシア人の男性と結婚したが、夫婦ともに交通事故で亡くなり、幼い娘カリーが残された。カリーは今、後見人のアリスタンドロス・クセナキス――海運会社を経営する富豪の邸宅で暮らしているという。実は七年前、エラはアリスタンドロスと知り合って恋に落ち、結婚の約束までしながらも、土壇場で婚約を解消したのだった。エラはカリーを引き取ろうと考え、ロンドンからギリシアに飛んだ。ところが、久しぶりに再会した彼は驚くべき条件を提示してきた。仕事を辞め、このギリシアの邸宅に引っ越してきて、いつでも彼の要求に応えて体を捧げる愛人になれというのだ。 本書は、ニンテンドーDSソフト『大人の恋愛小説 DSハーレクインセレクション』に収録された『甘美な代償』を改題して書籍化したものです。
  • 永遠を誓うギリシア 前編
    3.0
    ビリーは八歳のとき、地中海に浮かぶ島に母と移り住んだ。よそ者であるうえに、母の奔放な行状のせいでつまはじきにされていた彼女を、一人の少年が救ってくれた。それがアレクセイ・ドラコス――ビリーの現在のボスだ。今や彼の個人秘書として、恋の後始末までも引き受けている。彼に焦がれながらも相手にされないつらさに耐えていたビリーは、あるとき母の愛人から乱暴されそうになり、思わずアレクセイの所有する大型ヨットに逃げこんだ。翌日、突然熱いキスで誘惑してきた彼にビリーは言った。「あなたが征服した女性の一人になるのは、いや!」■絶大な人気を誇る作家リン・グレアムの新作を二カ月連続でお届けします。今月はビリーとアレクセイの出会いから結婚に至るまで、そして来月は二人の結婚式以後の予想外な展開へと続きます。
  • 捨てられた花婿
    3.3
    無能な亡夫のせいで家業の運輸会社が経営破綻し、キャロラインと両親は屋敷からの立ち退きを迫られていた。そうした折、五年前に別れたバレンテから電話が入る。「きみの屋敷のオーナーとして話がしたい」キャロラインにはバレンテに負い目があった。挙式当日、彼を祭壇に置き去りにし、ほかの男性と結婚したのだ。その彼がこの屋敷を? もしかして復讐を企んでいるの?恐る恐る会いに行ったキャロラインにバレンテは言いはなった。「僕の愛人になり、ベッドで楽しませてほしい」そんなことは絶対にできないわ――今でもバージンの私には。■リン・グレアムがトスカーナとヴェネチアを舞台に得意の復讐劇を描きます。ヒロインを忘れられないがゆえに残酷な仕返しをするヒーロー。はたして二人の行く末は?
  • 炎のゆれるままに
    3.0
    その恋はジョアンナがしかけた恋だった。五年前の十七歳の夏……。夏休みに出かけたカナダのスキー場で出会った男性、ジョシュア。美しいシュプールを描きながら難しいスロープを滑りおりてくる彼をひと目見た瞬間、もう恋に落ちていた。初恋は時として、わがままでむこうみず。だから無理やり、その恋を成就させようとしたのかもしれない。ジョアンナは若い情熱をジョシュアに押しつけたのだから。結果、ジョアンナは身ごもり、二人は結婚した。こうして、愛が育つ前に結婚した二人は今、愛の試練に苦しめられている……。
  • 出会いは真夜中に
    -
    研究者のエリザベスは、ある壮麗な屋敷の主に頼まれ、泊まり込みで膨大な蔵書の目録作りをしていた。だが主が突然の心臓発作で亡くなり、途方に暮れていたある夜、静まりかえった屋敷に見知らぬ男が侵入してきて驚愕する。最近、この近所に出没しているという空き巣狙いかしら?だとしても、黒い服にがっしりした身を包み、危険な雰囲気を漂わせた、なんてセクシーな男性なのだろう。しばらく見とれていたエリザベスははっと我に返り、男に襲いかかったがあっけなく取り押さえられてしまう。そのまま気を失い、目を覚ましたとき男が介抱してくれたことを知り、彼の正体を聞いて再び気を失いそうになった。■大人気のキャロル・モーティマーが思いがけない出会いから始まるラブストーリーをお届けします。実はお互いに秘密を持つ二人の行く末はどうなるのでしょうか?
  • 嘘と秘密とスキャンダル 華麗なる兄弟たち II
    -
    新人レポーターのタイラーに、大きなチャンスがめぐってきた。ハリウッドの人気スター、ザック・プリンスに一週間密着し、独占インタビューする機会を与えられたのだ!ザックは、タイラーが少女時代から憧れてきた俳優だ。しかし実際に会ってみると、彼は世間で言われているような、陽気で愛想のいい人物ではなかった。現実のザックはひどく無礼で、傲慢で、非協力的。壁にぶちあたってばかりのタイラーだが、なにより困惑させられるのは、ザックの圧倒的な男らしさだった。その魅力に惑わされず、仕事をまっとうするにはどうしたら……。
  • 永遠のジンクス 華麗なる兄弟たち I
    -
    映画会社のオーナーであり、元俳優。映画監督に転身し成功――かくも華麗な経歴の持ち主ニック・プリンスが苦戦を強いられていた。ある小説の映画化を切望しているにもかかわらず、作者が世間から身を隠しているため、交渉に臨むことも叶わない。苦心の末に、ようやく作者と関わりのあるらしい人物をつきとめた。しかしジンクスという名の、その謎の美女は手ごわくて、ニックの数々の試みにも拒絶が返ってくるばかりなのだ。そう、ジンクスは固く心に決めていた。ニックがいくら魅力を駆使して迫ってこようと何ひとつ明かさない。小説には家族の悲しい秘密が隠されているのだから。★映画監督、俳優、脚本家として活躍するプリンス家三兄弟を描くキャロル・モーティマーの〈華麗なる兄弟たち〉がスタートします。★
  • シークのたわむれ
    4.0
    スコットランドの城に清掃員として働くカーステンは、その日の勤務を終え丘の上でくつろいでいた。突然、猛スピードのバイクが向かってきて、危うく轢かれそうになる。カーステンはかっとなってバイクの乗り手に怒りをぶつけたが、男はここは自分の私有地だとうそぶくばかりだった。なんて人なの!それでも、堂々とした姿に引きつけられてしまう。数日後、城の床磨きをしていたカーステンは、殿下と呼ばれた男性を見上げて凍りついた。城の所有者でデーメン王国のシャヒール王子が、あの男だったのだ。カーステンはパニックに駆られてその場を逃げだした。
  • 葡萄色の追憶
    3.5
    アニーは小さな村でティールームを経営している。平穏な生活を送る彼女だが、過去にはつらい出来事があった。九年前、フランスのワイナリーで料理人として働いていたとき、彼女は管理人のエチエンヌと夢のような恋に落ちた。しかし幸福は長く続かず、彼は暴力事件に巻きこまれて殺された。アニーはひとり、胸の張り裂けそうな思いで帰国したのだ。以来、エチエンヌは彼女の心の中で生きつづけている。ある日、見慣れない男性がふらりと店に入ってきた。彼を見た瞬間、アニーの心臓は止まりそうになった。一瞬、エチエンヌが現れた気がしたのだ。少しも似ていないのに。★キャロライン・アンダーソンが久々に放つ注目作です。ヒーローは有名なサスペンス作家で、リッチで紳士的。そんな彼と惹かれ合いながらも、ヒロインの心の底には深い悲しみが横たわっていて……。苦渋に満ちた愛の物語です。★
  • 過ちと呼ばないで
    2.5
    学校を卒業したばかりのベラは友人に誘われ、F1レーサーにして名門ダンティ家の跡継ぎ――ガブリエル・ダンティがロンドン郊外の自宅で開くパーティに出た。化粧室を探して広い屋敷をさまよっていたとき、ベラは間違って入った書斎でガブリエルとでくわす。女性ならだれもが二人きりになりたいと願うゴージャスな男性に誘いをかけられ、ベラは彼とベッドをともにしてしまった。そのあとガブリエルから二度と連絡がないとは思いもせずに。五年後、従兄の結婚式でサンフランシスコに飛んだベラは、ガブリエルと信じられない再会を果たすが……。
  • 眠れぬ夜はボスと
    3.0
    父親と婚約者を同時に事故で亡くしたアンディは、残された負債の返済のため、辣腕実業家ライナスの秘書として働くことになった。決まった恋人をつくらず、次から次へと女性を替えて独身貴族を謳歌するボスを横目に見ながら、なぜかアンディは彼を嫌いになれずにいた。哀しみのどん底でうちひしがれていた彼女に真っ先に救いの手を差し伸べ、励ましてくれたのはライナスだったから。あるとき、出張でスコットランドを訪れたアンディは猛吹雪に遭い、小さなパブの一室で、ボスと二晩を共に過ごさねばならなくなった。私は耐えられるかしら? 吹雪以上に強烈なライナスの誘惑に……。 
  • 裏切りのハネムーン 三人の無垢な花嫁 I
    4.0
    オフィーリアが長く面倒を見てきた祖母が亡くなり、遺言状が読みあげられるときがきた。その席にリサンダー・メタクシスも立ち会うと知って、オフィーリアは内心穏やかでなかった。祖母が住んでいたマドリガル邸は、もとはメタクシスの一族の所有で、リサンダーはここを買い戻そうと躍起になっていた。とはいえ、彼が呼ばれる理由はないはずなのに。間もなく、驚愕の内容が明かされた。屋敷はオフィーリアとリサンダーに遺贈。ただし両者の結婚が条件。まさか。彼と結婚するなんてありえない。■お待ちかね、リン・グレアムの三部作がスタートいたします。主人公たちはすべて父親の異なる三兄妹。離れ離れに育った彼らの出生の謎が少しずつ明らかに。来月もお見逃しなく!
  • ベネチアの夜に包まれて
    -
    ダニーは金色の仮面とドレスをまとい、親友が開いたベネチア式の仮面舞踏会にやってきた。互いに正体を明かさずに楽しめる幻想的な夜だが、親友の兄ニコロの相手だけは絶対に避けなくては。ベネチアの名家の長で銀行家のニコロは尊大で自信に満ち、初めて会ったときから、ダニーに冷淡だった。だから彼が私に声をかけるなんてありえないはずだけど。「シャンパンでもどうかな?」ダニーが振り向くと、海賊姿の男性が立っていた。その情熱的なまなざしに、ダニーはつい警戒するのも忘れ……。◆ハーレクイン・ロマンスの人気作家キャロル・モーティマーが仮面舞踏会の夜の、甘くてせつない愛のひとときを描きます。愛に臆病なヒロインの心に隠された深い傷とは……?
  • 指輪が語る真実
    -
    建築設計士のジョージーは大規模な再開発事業に携わっていた。だが資金繰りが悪化し、計画は事実上中止に追い込まれてしまう。そんなとき、事業を買い取って援助の手を差し伸べてくれたのが、ハンサムなやり手実業家、ニック・バロンだった。ニックはとほうもなく裕福なのに、どこか家庭的で、ジョージーは彼に惹かれていく気持ちを抑えられなかった。今度の恋は本物――彼女がそう信じはじめたとき、なぜかニックと突然連絡がとれなくなった。再びジョージーの前に現れたとき、彼は喪服姿で、二人の男の子と生まれたばかりの赤ん坊を連れていた……。
  • 聖なる夜に降る雪は・・・
    -
    数年ぶりに家族が顔を合わせることになった。複雑な思いをかかえて、吹雪のなか車を走らせていたメグは、あっと思った瞬間、誤って傍らの家の外壁に突っ込んでしまう。やむなく彼女は、一晩その家の主人ジェドの世話になった。彼はハンサムな外見に似合わず、世捨て人を連想させる男性だったが、翌朝、メグを実家まで送り届けてくれた。ジェドの顔を見るや父親が彼の素性を見抜き、家族は目を丸くした。彼が世界中に知られた作家のジェロード・コールだったなんて。おまけに彼は、メグと親しい間柄であるかのように振る舞っている。どういうつもり?事態はどんどんメグの手に負えない方向へ――。
  • 禁じられた告白
    3.0
    双子の息子を持つケイティーは職も家も失い、途方に暮れた。もはやプライドにこだわっていては生きていけない。彼女は意を決し、大銀行の頭取アレクサンドロスに会いに行った。彼こそ息子たちの父親で、ケイティーを捨てた男性だった。だが、彼との対面はかなわず、徒労に終わる。二人の関係をタブロイド紙に高値で売りこんだらどう?悪魔のささやきに心を動かされかけたとき、ケイティーの目の前でリムジンが止まり、ドアが開いた。「今さらぼくになんの用があるというんだ?」懐かしくも冷酷なアレクサンドロスの声に、彼女は身を震わせた。
  • 華やかな疑惑
    -
    お天気キャスターから新しいトーク番組の司会者に大抜擢され、意欲に燃えるアビーは大物ゲストの出演をもくろむ。かつて伝説的な時事番組の司会者として名をはせ、スキャンダラスな事件をきっかけに姿を消したマックスだ。彼を引っ張り出すことができたら話題をさらうこと間違いない。アビーは説得のためにマックスの自宅に押しかけた。内心、彼の男っぽい魅力に圧倒されながらも、アビーは果敢に話を進めようとした。するとマックスはにこりともせずに言った。「君はチャンスをものにするためにディレクターと寝たのか?」
  • 妖婦を演じて
    4.5
    児童救済慈善ファッションショーの収益金が消え、元人気モデルのリディアは警察の取り調べを受けた。着服したのは彼女の母親だが、リディアは認めようとしなかった。自分が母を不幸せにしたという罪悪感にとらわれてきたから。窮地に陥った彼女に手を差し伸べたのはクリスティアーノ、リディアが一時期親しかったことのある大富豪だ。彼は紛失した収益金の立て替えを引き受けるという。だがその見返りに、ベッドをともにすることも要求してきた。彼の申し出は親切からではない。過去の経緯を思えば、この機会を復讐に利用するつもりに違いない。★リン・グレアムが初恋の人に誤解されて苦しむヒロインを描きます。★
  • 愛する人はひとり
    4.0
    プルーデンスがニコロスと結婚して八年の月日がたった。彼はギリシアでも有数の大企業の最高経営責任者だが、八年前は違った。倒れかけた会社を救うため大富豪の相続人プルーデンスと仕方なく結ばれたのだ。しかも本当の夫婦になったことはなく、彼には複数の愛人がいる。プルーデンスはそんな関係がいやになり、離婚を切り出した。ところがニコロスの答えは予想外のものだった。彼は形式だけの結婚を本物にしたいと言い出したのだ。君が妊娠を望むなら子どもの父親になってもいい、と。今さらどうして?当然、プルーデンスは拒絶した。★リン・グレアムがギリシア人富豪をヒーローに、アテネとイギリスを舞台に繰り広げる情熱的なストーリーをお楽しみください。★
  • 愛は砂の城
    4.0
    ハリウッド女優のカイロは南仏の貸し別荘でくつろいでいた。映画プロデューサーの夫と離婚して以来、マスコミに追いまわされていた彼女には久しぶりの休養だった。ところが、それも長くは続かなかった。八年前に別れた恋人のレイフが突然別荘に現れたのだ。彼は俳優だけでなく、今や映画監督としても名声を博している。ここにはカンヌ映画祭の授賞式に出席するためにやってきたという。鋭さを増した彼の野性的な風貌に、カイロはたちまち心を奪われた。誘惑に負けてはだめ。彼の浮気が原因で別れたことを忘れたの?しかし、カイロにとってレイフの魅力はあまりにも強烈すぎた……。■ハーレクイン・ロマンスを代表する作家、キャロル・モーティマーの最新作をお届けします。彼女が得意とする、ショービジネスの世界で繰り広げられる大人のロマンスをどうぞお楽しみください。
  • 愛を試された公爵 三人の無垢な花嫁 III
    3.5
    あるパーティでウエイトレスを務めていたモリーは、客からセクシャルハラスメントを受けた。その場を救ってくれたのが、スペインの銀行家にして公爵のレアンドロだった。長身で、見たこともないほどすてきな男性だ。モリーはその夜、誘われるがままに彼の家で一夜を過ごす。翌朝、彼女はレアンドロの言葉に打ちのめされた。「愛人として君をぼくのそばに置いておきたい」初めての男性にお金で買われた気がして、モリーは憤然と彼の家を飛びだした。■行方知れずだった末の妹が、ついに皆さまの前に姿を現します。9月からお届けしている人気作家リン・グレアムの三部作。最終章にふさわしい力作をお楽しみください。
  • 甘美な愛人契約 三人の無垢な花嫁 II
    3.3
    義姉が携わるチャリティ活動を助けるため、アビーはファッションショーのモデルを務めることになった。緊張しつつも颯爽とステージを歩くアビー。彼女の目は観客のひとりに釘づけになっていた。ニコライ・アーロフ、無数の浮き名を流すロシアの大富豪。ステージを下りると、彼からの誘いが待っていた。挙式直後に亡くなった夫への思いから一度は断ったものの、寄付への影響を考え、食事だけなら、としぶしぶ応じる。だが、着いた先はレストランではなく、ニコライの家だった。今晩、彼はわたしを帰さないつもり?■すべて父親の異なる三兄妹が主人公で、離れ離れに育った彼らの出生の謎が少しずつ明らかに。
  • 木曜日の情事
    -
    今夜は華やかな映画の完成披露パーティが催されている。監督を兄に持つダーシーは魅惑的なドレスを着てその場にいた。目的はただ一つ──プロデューサーのルークと知り合うこと。親友のメリーをもてあそんだ人でなしを誘惑して、彼がその気になったところで、冷たく突き放してやるのだ。傲慢な男の鼻をへし折ることが何よりの復讐になるに違いない。だが、実物のルークは強力なオーラを放つ圧倒的な人物だった。“会ったとたん、あなたも彼に夢中になっちゃうんじゃない?”もう一人の親友ケリーの言葉が予言のように不吉に頭の中で響く。いいえ! 絶対に、そんなことにはならない。
  • 誘惑のチェス・ゲーム 非情な恋人 III
    4.0
    イタリア人実業家、セルジョのロンドン・オフィスの一角には、プレイ途中の高価なチェス盤が展示してある。“手を触れないでください”と表示されているにもかかわらず、この三週間、夜ごと一手ずつ駒を動かす者がいる。セルジョが舌を巻くほどの腕の持ち主だ。意外なことに犯人は、夜間、ビルの清掃作業に通うキャシーだった。ある辛い過去ゆえ、ひっそりと暮らす女性だが、そんな事情を知らないセルジョは好奇心をそそられ、彼女の行為は自分の気を引くための策略に違いないと考えた。彼は警備主任を制して言った。「この件は僕が処理する」★リン・グレアムによるゴージャスな三部作〈非情な恋人〉もいよいよ最終話を迎えました。激しく引かれ合う男女を力強い筆致で描いた作品をお楽しみください。★
  • 伯爵家の呪い
    -
    二十六歳のアンゼリカは半年前、初めて実父との対面を果たした。父はヨーロッパ随一の富豪と評判の著名な男性で、アンゼリカの存在を喜び、ふたりは親子の絆を深めつつある。ある宵、父に呼ばれたアンゼリカは、ウルフと名乗るシチリアの伯爵に引き合わされた。彼の名前はもちろん知っている――希代のプレイボーイとして。確かに、優雅でありながらたくましい彼はとても魅力的だが、アンゼリカに向ける彼の目には明らかに軽蔑がこもっていた。その理由を知ったときアンゼリカは激怒し、心に誓った。決してウルフを許さない。彼が私にひれ伏して謝罪するまで。★百戦錬磨の彼を悩ます女性がついに出現します。ご期待ください。★
  • あの朝の別れから 非情な恋人 II
    4.0
    美貌のモデルだった従姉のイモージェンが亡くなっておよそ二年、その追悼式が行われている教会で、マリベルはレオニダスに再会した。億万長者をはるかにしのぐ大富豪のギリシア人実業家の彼は、かつてイモージェンと親しくつきあっていた男性だ。従姉の恋人に密かに惹かれていたマリベルは、彼女の葬儀の夜、レオニダスと熱い愛を交わしてしまった。その後、彼は連絡をくれなかったし、マリベルのほうからも……。マリベルは彼とは口もきかずに教会をあとにしたが、レオニダスは不意に彼女の家を訪ねてきて、さりげなく問いかけた。「きみには赤ん坊がいるんだね」マリベルが恐れていた瞬間だった。★ハーレクイン・ロマンスの人気作家リン・グレアムによるゴージャスな三部作〈非情な恋人〉をお届けしています。来月はいよいよ、イタリア人実業家セルジョの登場です!★
  • 熱砂の花嫁 非情な恋人 I
    3.0
    ティルダは母が明かした話に愕然とした。知らないあいだに母が巨額の借金を抱えていたなんて。このままでは住んでいる家から立ち退かなければならない。しかも融資を受けた相手は、バカール王国の皇太子ラシャドだという。かつて無理やりナイトクラブでアルバイトをさせられたティルダは、客として訪れたラシャドと、つきあっていた。だが財産狙いのふしだらな女と誤解され、交際は数カ月で終わった。返済を待ってもらおうと、ティルダはラシャドに面会に行く。するとラシャドは非情なまなざしを彼女の全身に這わせて言った。「きみが提供できるもので僕が欲しいのは、きみとの情事だけだ」★ハーレクイン・ロマンスの人気作家リン・グレアムによるゴージャスな三部作〈非情な恋人〉を三カ月連続刊行いたします。ヒーロー同士が親友で、第一話はシーク、第二話はギリシア人、第三話はイタリア人という豪華版です。★
  • 愛を捨てた大富豪
    4.0
    マヨルカ島にあるアレハンドロの別邸。スペインの大富豪の邸宅は、目をみはるほど豪華なものだった。ブリンはここに、事故死した義姉の息子マイケルを連れてきた。アレハンドロは、マイケルの実父で、母親の死を知ると親権を主張し、異を唱えたブリンと法廷で激しく争った相手だ。結局、彼女は敗れ、マイケルは父親に引き取られることになった。そしてブリンは一カ月したら少年のもとを離れる約束だ。彼女はアレハンドロを、冷たく尊大な男性だときめつけてきたが、自邸でくつろぐアレハンドロは魅力的で、心惹かれそうになる。それはこのうえなく愚かなことなのに。★ハーレクイン・ロマンスの人気作家、キャロル・モーティマーが紡ぐ情熱の物語。愛を信じることをやめた大富豪の冷酷な仮面の下に隠された素顔とは?予期せぬ恋のゆくえにご注目ください。★
  • 伝説の恋人
    3.5
    ギリシアの世界的な海運会社で派遣社員として働くマディは、若き敏腕経営者であるジャニス・ペトラコスに憧れをいだいてきた。九年前、マディの妹が白血病を患ったときに見舞ってくれたジャニス。そのときの感謝の気持ちは、今や恋心にまで発展していた。ある日、役員会議にコーヒーを出すよう上司に命じられた彼女は、緊張のあまり、会議が台なしになるほどの失態を演じてしまう。夕刻、謝罪しようと社長室に入ると、ジャニスは着替え中だった。うろたえて部屋を出ようとするところを引き止められ、巧みな愛撫に導かれて、マディはその場で彼に抱かれた。衝撃の事実を知ったのは、身も心も彼のものになったあとだった。★ハーレクイン・ロマンスはおかげさまで2300号を迎えました。これまでの皆さまのご愛読に心から感謝いたします。記念号として、皆さまにもっとも愛されている作家のひとりであるリン・グレアムの最新作をお届けいたします。ご堪能ください。★
  • 拒まれた純愛
    -
    トップモデルのケンジーは、複合企業を率いるドミニクに見初められ結婚した。だがしばらくして、彼が妻に愛情など抱いてないと気づく。やりきれない思いを抱えたケンジーは、化粧品会社の専属モデルの仕事を引き受けることにした。そのとたん、ドミニクは化粧品会社社長と浮気をしたと決めつけ、仕事を受けるのなら、戻ってくるなと言い放った。別居してから四カ月後のある日、ケンジーは妹の結婚式に夫を同伴せざるをえないはめに陥る。不安と緊張のなか、ケンジーは彼に会ってくれるよう頼んだ。★プライドを傷つけられた実業家の富と頭脳を駆使した復讐劇が幕を開けます。夫を愛するがゆえに苦しむケンジーの思いが、彼の心に届く日は来るのでしょうか?★
  • 罪深き結婚
    3.0
    ガブリエラは義理の兄ルーファスに恋をしていた――母がルーファスの父と再婚したその日から。だが、彼はそんなガブリエラの心を踏みにじり、金目当ての誘惑はやめろと冷たく言い放った。以来ガブリエラは彼を憎み続けてきた。六年後、ルーファスの父が亡くなり、意外な遺言が明らかになる。ガブリエラとルーファスが遺産を相続するためには、二人が夫婦となり、半年間一緒に暮らす必要があるのだ。憎悪をたぎらせたルーファスのプロポーズに、ガブリエラはイエスと答えるしかなかった。★すべての感情を互いに封印したはずの契約結婚。ところが挙式後すぐにその関係は崩れ去り……。愛しながらも口に出せない花嫁の切なさを、C.モーティマーが見事に描きます。★
  • ひれ伏した億万長者
    3.0
    グエンナの目の前で、父が横領の罪で逮捕された。愛人の子として生まれ、つらい幼少期を送ったグエンナだったが、母の死後、自分を引き取ってくれた父親には感謝していた。だからこそ父を助けたい一心で、彼を告訴した会社を訪ねたのだ。面会に応じてくれたのは、会社の経営者にして、億万長者としてその名をはせるアンジェロ・リッカルディ。緊張して待っていたグエンナは、現れた男性を見て驚いた。数日前偶然に出会い、ひそかに心ときめかせた相手だったからだ。だがグエンナをさらに驚かせたのは、彼が口にした言葉だった。「きみが僕の愛人になるなら、告訴を取り下げてもいいだろう」★ハーレクイン・ロマンスの人気作家リン・グレアムが新たな愛の形を描き出しました。マフィアの血をひく億万長者が復讐を胸に近づいた相手は、彼の魅力が通用しなかった初めての女性で……。数奇な運命に翻弄される恋のゆくえにご注目ください。★
  • 億万長者の駆け引き
    -
    ヒービーはあこがれのボス、ニックと一夜をともにするが、翌朝わけもわからないまま彼のアパートメントを追い出される。ニックが再び彼女の前に姿を現したのは、六週間後だった。戻ってきた彼は、著名な画家が描いた肖像画をヒービーに見せた。モデルは驚くほど彼女に似た、官能的な女性だ。その女性をヒービーだと決めつけていたニックは、彼女と画家の関係にあらぬ疑いを抱く。折しもヒービーの妊娠が発覚し、父親が自分だと確信すると、ニックはとんでもないことを言いだした。「君が僕と結婚しないなら、子供の親権は奪わせてもらう」★決して恋をしないという誓いを立てたニックと、愛にひたむきなヒービー。ニックが手に入れた一枚の肖像画がもとで大きく揺れ動く二人の関係を人気作家キャロル・モーティマーが描きます。★
  • 週末だけの愛人 予期せぬ結婚 III
    3.5
    ある夏の日、リンディは暑さに耐えかねて、由緒ある邸宅の敷地を流れる川に生まれたままの姿で飛び込んだ。至福のひとときを味わったのもつかの間、彼女は凍りつく。「ここで何をしている?」それは邸宅の所有者でギリシア海運業界の雄、アトレウス・ディオニデスの鋭い叱責の声だった。「ぼくを誘惑する目的で私有地に侵入したのか?」恥ずかしい姿を見られたばかりか、あらぬ疑いをかけられ、リンディは怒りに燃える。なんて傲慢な人なの!だがそのひと月後、二人は思わぬ形で再会する。■『予期せぬ結婚』の最終話は、ギリシアの海運王とのゴージャスなラブストーリーです! 
  • 非情なウエディング 予期せぬ結婚 II
    3.7
    あなたの身代わりとなって、ロシア人と結婚しろというの?」双子の妹アレクサの頼みに、アリッサは仰天した。しかも、相手は石油長者のセルゲイ・アントーノヴィッチだ。彼が期間限定の結婚相手を求めていると知ってアレクサが高学歴の姉の名を使って応募したところ、面接試験を通り、すでに多額の契約金も受け取ったらしい。だが、妊娠中だから、アリッサに代役を頼みたいというのだ。「これで、お母さんは家や店を手放さなくてすむわ」母を助けるためにもうお金を使ったと聞き、アリッサは観念した。妹が交わした契約に恐るべき条項があるとも知らずに。■突然、契約結婚をすることになったアリッサとセルゲイ。互いの事情を知るにつれ、理解は深まっていきますが……。
  • 逃げだしたプリンセス 予期せぬ結婚 I
    -
    エリナーは中東の王国カラムの皇太子ムラドのロンドンの邸宅でムラドの娘のナニーとして住み込みで働いている。ムラドとその弟ジャシムは友人たちの噂の的になるほどハンサムだが、亡き母の恋人だったムラドのことは、父親のようにしか思えなかった。ある夜、家人のいない家に帰宅したエリナーはジャシムに出くわした。傲慢な雰囲気を漂わせながらもセクシーで、思わず全身が熱くなる。こんな男性が、ナニーである私に興味を持つとは思えないけれど。だが思いがけず情熱的な言葉を耳元で囁かれ、エリナーは翌日、彼の誘惑にこたえてしまった――どんな思惑でジャシムが近づいてきたかは想像もせずに。■今月から大人気の作家リン・グレアムのミニシリーズ『予期せぬ結婚』が始まります。ゴージャスでリッチな男性たちと思いがけない恋に落ちるヒロインたちのストーリーです。
  • 罪という名の誘惑
    3.0
    「デイビッド! また会えたわね、すてき!」ルーシーはその場に居合わせた見知らぬ男性に腕をからませた。広告用写真の写真家である彼女は、新たな契約を得ようと、雑誌社の重役二人をレストランに招いてもてなした。だが、食事のあとで重役のひとりが仕事を餌に言い寄ってきたのだ。結局、気をそがれた重役はそそくさと去り、彼女は脚から力が抜けた。安堵の表情を浮かべたルーシーに、初対面の男性はシンと名乗った。「震えているじゃないか」彼はけげんそうに眉をひそめ、ホテルの自分の部屋に来てブランデーを飲むよう勧める。分別がないと思いながらも、ルーシーはシンの誘いを受けていた。
  • 天使の聖なる願い
    -
    『天使がくれたクリスマス』誤送されたクリスマス・カードを 手に、オリビアは真上に住む女性関係の派手なイーサンを訪ねた。 そこへ突然、若い女性が現れ、赤ん坊を彼に押しつけて走り去る。 プレイボーイには当然の報いと内心愉快に思うオリビアだったが、 彼女はイーサンに赤ん坊を任され、その場に取り残されてしまう。 『地上に降りた天使』子育てに手を焼く大富豪ニックの屋敷に 派遣された天使ベス。子守りをするのが使命かと思ったが、不幸 せそうな彼を見て、自分は彼の心を救うために天上から遣わされ たと気づく。なのに天使の身で、いつしか恋心を抱くように……。
  • 聖なる愛情物語【ハーレクイン文庫版】
    -
    《珠玉の名作本棚》ハーレクイン文庫に毎月2点、仲間入り!英国が誇る二大ロマンス作家による、愛と夢のつまったクリスマス短篇集! 継母と継妹に虐げられて暮らすバーサは、自分の誕生会なのに悪趣味なドレスを着せられ、立ちつくしていた。招待客が美しい継妹にばかり興味を示すなか、医師のオリヴァーが平凡なバーサに声をかけた。「ここを抜けだして食事に行かないか?」(B・ニールズ『悲しきシンデレラ』)庭師のアンバーは大富豪ロッコの恋人だったが、二人の関係をゴシップ紙に売ったと彼に誤解され、冷酷に捨てられた──彼の子を宿していたのに。1年半後、再会したロッコに誘惑され、熱い夜を過ごすが、すぐに深く後悔する。彼から愛人になるよう迫られたのだ!(L・グレアム『届かなかったプロポーズ』) *本書は、クリスマス・ロマンス・ベリーベストから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ギリシア富豪の逃げた小鳥【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】
    -
    19歳の清掃員ビリーは、勤め先の高級アパートメントでギリシア富豪のギオが倒れているのを見つけ、懸命に介抱した。それを機に急接近し、ビリーは求められるまま彼に身も心もゆだねたが、情事の相手以上の存在として見られることは決してなかった。愛も純潔も捧げ尽くした哀しき愛人――それがビリーだった。その証拠に、ギオは良家の女性と結婚。彼女は失意に暮れ、姿を消した。ところが2年後、ギオが予告もなしに家の玄関先に現れる。「離婚したから、君とよりを戻しに来た」と言って。なんて身勝手なの……。むろん、ビリーは即座に拒んだ。足元で無邪気に笑う、ギオに似た幼子を、必死に彼の目から隠しながら。 ■傲慢富豪と灰かぶりの代名詞のような二人による、シークレットベビー物語! 利己的なギオを追い返したものの、将来、彼の子でもある息子から、父親は裕福なのに自分は貧しく育てられたと責められるだろうかと考え、ビリーは密かに枕を濡らすのでした……。 *本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • すばるさんの事件簿 (1)
    -
    すばるは署内きっての名刑事。背が高くて、頭も良く、とっても強~いのです。しかも、とっても美人なのです。とっても可愛いのです!熱烈なファンを生んだ伝説のアクション・コメディー!
  • 条件つきの結婚【ハーレクイン文庫版】
    -
    跡継ぎを作るための、愛なき結婚。のめり込んではいけないのに―― イタリア大富豪セザリオの使用人である父が騙され、知らずして盗みの片棒を担がされたことを知ったジェシカ。赦しを請うため、勇気を振り絞ってセザリオの屋敷を訪ねる。じつは以前、ジェシカは彼に誘われて食事をしたが、強引に唇を奪われてベッドに運ばれかけ、逃げ出したのだった。あの一件以来、彼を避けていたけれど、やむをえないわ……。ジェシカの必死の頼みに、セザリオは傲慢な笑みを浮かべると、赦す代わりに“条件つきの結婚”を迫り、こう言い放った!「僕との子作りに同意すれば、2年以内には解放してやろう」 *本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • あの朝の別れから【ハーレクイン文庫版】
    -
    従姉の追悼式が行われている教会で、マリベルは世界に名だたるギリシア富豪レオニダスと再会した。従姉の恋人だった彼にひそかに恋い焦がれ、2年前の従姉の葬儀後、想いを抑えきれず熱い夜を過ごした。けれどそれ以来、彼からの連絡はいっさいなかった……。苦い記憶を振り払い、マリベルは教会をあとにした。だが、不意に家を訪ねてきたレオニダスに問いかけられる。「きみには赤ん坊がいるんだね」マリベルが恐れていた瞬間だった――彼の子と知られたくない! *本書は、ハーレクイン・セレクトから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 過ちと呼ばないで【ハーレクイン文庫版】
    -
    学校を卒業したばかりのベラは友人に誘われ、名門ダンティ家の跡継ぎ、ガブリエルの屋敷のパーティに出た。化粧室を探して広い屋敷をさまよっていたとき、間違って入った書斎でガブリエルとでくわす。女性ならだれもが二人きりになりたいと願うゴージャスな男性に誘いをかけられ、ガブリエルとベッドをともにしてしまった。それきり彼から二度と連絡がこないとは夢にも思わず――。5年後、ガブリエルの子を一人で育てるベラは、親戚の結婚式で彼と再会した! ベラの傍らに立つ幼子を目にした彼は……。 *本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

最近チェックした本