永井荷風作品一覧

  • 麻布襍記 附・自選荷風百句
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    永井荷風は大正九年五月、東京・麻布市兵衛町に居を移し、以来、洋館「偏奇館」に二十五年暮らした。本書は彼の地で執筆した短篇小説「雨瀟瀟」「雪解」、随筆「花火」「偏奇館漫録」「隠居のこごと」など全十四編を収める。抒情的散文の美しさを伝える作品集。「自選荷風百句」を併録する。〈巻末エッセイ〉須賀敦子
  • あめりか物語
    4.0
    明治36年荷風24歳から明治40年28歳まで4年間のアメリカ見聞記を24篇の小説に収める。渡航中の情景を描いた「船房夜話」、癲狂院に収容された日本人出稼ぎ労働者の無惨な話「牧場の道」など。異国の風物に対峙した荷風の孤独感、鋭い感性と批評精神溢れる新鮮な感慨は、閉塞した時代に憧憬と衝撃を与えた。『ふらんす物語』と併称される初期代表作。
  • あめりか物語
    -
    1巻770円 (税込)
    この作品は1903~07年(明治36~40年)の4年間、荷風が渡米したときの旅行記ともいえる短編集。そこに移民として、あるいは会社員、留学生として暮らした日本人を中心として、当時のアメリカ社会の一断面が、鮮やかに描きだされている。明治41年、発表と同時に大きな話題となり、荷風の名を有名にした処女作。「ふらんす物語」と姉妹編をなす。「ただ行かんがために行かんとするものこそ、真個(まこと)の旅人なれ。心は気球の如くに軽く、身は悪運の手より逃れ得ず……」このボードレールの詩が巻頭を飾っている。

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  • アンデル 2018年12月号
    -
    最終号にして、松家仁之さんと本多孝好さんが初登場です。 ■連載長編小説 温又柔「魯肉飯のさえずり」(第7回) 松田青子「持続可能な魂の利用」(第11回) ■短期連載小説 山下澄人「小鳥、来る」(第4回) ■短編小説 泉 麻人「テレビ男」(後編) 本多孝好「なんでもない休日」 松家仁之「卒」
  • 江戸芸術論
    -
    近代化に反発、江戸趣味へ傾斜しつつ、東京の形骸化した文明への嫌悪から文明批評家としての姿勢を貫いた永井荷風の一冊。古典芸術である浮世絵を題材に日本の本質を模索しながら論じる。
  • 江戸の芸術
    -
    浮世絵に関するものを中心に1920年にまとめて刊行された「江戸芸術論」に、別のところで発表された「浮世絵」「鋳掛松」「為永春水」を加えて新たに編成した荷風の江戸芸術論。「浮世絵」「浮世絵の鑑賞」「鈴木春信の錦絵」「浮世絵の山水画と江戸名所」「泰西人の見たる葛飾北斎」「ゴンクウルの歌麿及北斎伝」「欧米人の浮世絵研究」「浮世絵と江戸演劇」「衰頽期の浮世絵」「鋳掛松」「狂歌を論ず」「為永春水」「江戸演劇の特徴」の13編を収めた。

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  • 葛飾土産
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    麻布・偏奇館から終の棲家となる市川へ。「戦後はただこの一篇」と石川淳が評した表題作ほか、「東京風俗ばなし」などの随筆、短篇小説「にぎり飯」「畦道」、戯曲「停電の夜の出来事」など十九編を収めた戦後最初の作品集。巻末に久保田万太郎翻案による戯曲「葛飾土産」、石川淳「敗荷落日」を併録する。〈巻末エッセイ〉石川美子 【目次】 にぎり飯/心づくし/秋の女/買出し/人妻/羊羹/腕時計/或夜/噂ばなし/ ■付録 葛飾土産(久保田万太郎)/敗荷落日(石川淳)
  • 学研の日本文学 芥川龍之介 羅生門 蜘蛛の糸 杜子春 トロッコ 地獄変
    -
    1~109巻440~880円 (税込)
    明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、芥川龍之介の「羅生門」「蜘蛛の糸」「杜子春」「トロッコ」「地獄変」。
  • 小説集 吉原の面影
    4.0
    「明治三十年代の吉原には江戸浄瑠璃に見るが如き叙事詩的の一面がなお実在していた」。消えゆく遊里の情緒を追い求めた永井荷風の名随筆「里の今昔」。荷風がその「最後の面影」を残すと評した樋口一葉「たけくらべ」、広津柳浪「今戸心中」、泉鏡花「註文帳」の四篇を収録。〈解説〉川本三郎
  • 18 永井荷風
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第18巻は、永井荷風。渡仏体験を基に綴られた「ふらんす物語」、自身の文学的立場を顧みた「花火」、江戸趣味に溢れる「すみだ川」「日和下駄」、円熟期の「墨東綺譚」「勲章」「踊子」他収録。
  • 永井荷風 電子全集1
    完結
    5.0
    永井荷風の名作・代表作を一挙収録した永井荷風全集の決定版。※本書は全5巻中の1巻目です。 ●目次 あめりか物語 ふらんす物語 墨東綺譚(「墨」:原文は「さんずいに墨」)
  • 日和下駄 一名 東京散策記
    4.0
    「一名 東京散策記」の通り「江戸切図」を持った永井荷風が、思いのまま東京の裏町を歩き、横道に入り市中を散策する。「第一 日和下駄」「第二 淫祠」「第三 樹」「第四 地図」「第五 寺」「第六 水 附 渡船」「第七 路地」「第八 閑地」「第九 崖」「第十 坂」「第十一 夕陽 附 富士眺望」の11の章立てに、周囲を見る荷風の独特の視座が感じられる。消えゆく東京の町を記し、江戸の往時を偲ぶ荷風随筆の名作。
  • ふらんす物語
    -
    1巻660円 (税込)
    異国趣味、なかでもフランスに対する憧れと思い入れに横溢する若き日の荷風の代表作であり、耽美派の源流をかたちづくった記念すべき作品。だが、インドへ出稼ぎに行くイギリス人の鉄道工夫たちがロンドンの下町で聞くような流行歌を歌うのを帰路の船中で聞いたとき、荷風はこう書く…「幸福な国民ではないか。イギリスの文明は下層の労働者にまで淋しい旅愁を託するに適すべき一種の音楽を与えた。明治の文明。それは吾々に限り知られぬ煩悶を誘(いざな)ったばかりで、それを訴うべく託すべき何物をも与えなかった」と。

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  • 墨東綺譚
    -
    1巻330円 (税込)
    隅田川の川向こう(墨東の地)向島の私娼屈「玉の井」を舞台に、小説家大江とお雪との出会いと別れを描き、荷風の代表作となった作品。それは梅雨明けから秋の彼岸までのわずか半年間の出来事だった。新聞連載当時の木村荘八の挿画をいれてある。

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  • 墨東綺譚
    -
    1巻110円 (税込)
    永井荷風の最高傑作の一つ。美しい情景描写に当時の風景、風俗が生き生きと蘇る。ある日小説家の大江匡はお雪と出会う。お雪は玉ノ井の娼婦ながら、可憐で美しい女性。大江はたびたび通い、お雪は「おかみさんにしてほしい」と言われるが、「資格がない」と断ってしまう。過去何度も映画化された作品。読みやすくするため現代の言葉に近づけてますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • ぼく東綺譚
    3.9
    取材のために訪れた向島は玉の井の私娼窟で小説家大江匡はお雪という女に出会い、やがて足繁く通うようになる。物語はこうしてぼく東陋巷を舞台につゆ明けから秋の彼岸までの季節の移り変りとともに美しくも、哀しく展開してゆく。昭和十二年、荷風(一八七九‐一九五九)五十八歳の作。木村荘八の挿絵が興趣をそえる。 (解説 竹盛天雄)

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