屋根裏部屋の公爵夫人2
ひとまずハッピーエンドで終わりを迎えたと思いきや、新たにまた次の課題が待っていた。前作では一人で頑張っていた主人公が、最愛の伴侶と、信頼と互いを尊重する気持ちを持ちつつ、二人で少しずつ周囲の人達を味方にし、保守的で閉鎖的な貴族社会に新鮮な風を送り込む。前作では悪役に近かった登場人物も協力者に変わってゆく。
ありがちな設定や展開もあちこちに見えるが、テンポ良く読めるのも確か。ただセリフのやり取りだけで進められるところにさらにその説明が後から加わるという作者の書き癖が、多少のまどろっこさを感じさせてしまうのが残念なところ。