あらすじ
名著『道具としてのファイナンス』『ざっくり分かるファイナンス』の石野雄一氏による人気セミナーが、書籍となって登場! ! 講義調のわかりやすい解説で、難しいファイナンスがすっきりわかる。
【著者からのメッセージ】
この本は私の1日のファイナンス講義をできるだけ忠実に再現し、さらに肉づけしたものです。
この講義は、専門家ではない普通のビジネスパーソンに向けたもので、最低限これだけは知っておいていただきたい点に絞っています。数式はできるだけなくし、ファイナンスの考え方をご理解いただけることに主眼をおきました。
この本の内容をマスターすれば、ビジネスの世界では生きていけるでしょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
財務三表は軽く分かりますよ、レベルの初心者にもおすすめ。分かりやすくファイナンスが学べる
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ファイナンスは現金を扱い未来を見る※現金は具体(手元にあるお金)
会計は利益を扱い、過去を見る※利益は抽象
PL経営(利益)からBS経営(現金)へのシフト
BSは経営者がデザインするもの
→経営は逆算である
※BSは決算日の一次点を切り取ったスナップショット
BS経営とはインプット(経営資源)をいかに効率よくアウトプット(利益・売上)に変えられるか【アウトプット/インプット】
三大戦略コスト 38
①研究開発費、事業開発費
②広告宣伝費、販促費
③教育、採用関連費
→将来のアウトプットに影響するためコスト削減といってむやみやたらに減らしてはダメ
PL重要なポイント 43
①売上総利益(粗利)は付加価値力
②営業利益は本業の儲ける力★
③当期純利益だけで一喜一憂せず、特別利益、特別損失で何が計上されているかを見る
※注意:日本基準とIFRSでは営利が違う 48
ハイリスクハイリターンの原則 63
ハイリスク(=想定される結果のばらつきが大きい)に相応の高いリターンを要求すべき
株主(所有)と経営者の関係 except 創業社
日本:わが社の業績を説明します
諸外国:your company
86
ファイナンスは価値算定の道具 143
ファイナンスは正解を導き出す万能のツールではなくコミュニケーションの動画 156
経営は率より額が大事※インパクトは額 166
Posted by ブクログ
私のような、数字とは無縁の、ビジネスパーソンとはおよそ言い難い会社員生活を送ってきていきなりスタートアップ投資部門に行くことになって目を白黒させているような人に強烈におすすめしたい。こんな人がほかにどれほどいるかは知らんけど。
流行り物のように扱われているESG投資に対して一石を投じているくだりが特に好きです。
Posted by ブクログ
ファイナンスの復習に読書。
メモ
・利益の計算目的
税金計算のため、配当計算のため、業績評価のため
・bsは経営者がデザインするもの。
・三大戦略コスト
研究開発費、マーケコスト、教育採用コスト
・ファイナンスは三つの意思決定に役立つ
投資するか否か
資金調達の意思決定
リターン配分に関する意思決定
・投資判断の決定プロセス
キャッシュフロー予測
投資判断指標の計算
計算結果と採択基準の比較
・代替案、やらなかったらどうなるかは確認すべき。経営サイドが声をかける意味。
・npv法は企業価値を高める投資基準として優れた手法。再投資機会があることが前提となるirrなどには要注意
・事業リスクに見合ったハードルレートを設定すべき。
・伊藤忠事業exit選定基準
3期累計赤字
リターンの投資時計画比下方乖離
付加価値の3期累計赤字
・evは企業価値ではなく、事業価値の総和を表す
Posted by ブクログ
PL経営からBS経営へというキーワードが書いてある一部は非常に読みやすい
決算書から企業を推定するあたりは、今の自分の興味とも合致して面白く読めた
ただ2部以降は自分には少しすんなり入って来なかったので、時期を見てまた再読したい
記載されている数式はあまり難しくないので、しっかり理解すれば読める水準
Posted by ブクログ
初めの方は参考になった。
資産は金が化けたもの。
BSが読めるようにならないといけない。
個人的にいつもやってるのは繰越利益剰余金を現在の決算期で1期あたりの税引き後利益を出す。
大体会社がどれだけ利益を残すかがわかる。
ピジョンのPVAツリーが分かりやすかった。
社長は成長ストーリーを描ける人でなければならない。
成長ストーリーはビジネスデザインにつながってくると思う。
企業の成長が止まって成熟ステージに入ると、設備投資をすると言っても減価償却費と同額かそれ以下の投資しかしなくなる傾向が出てきます。最低限の設備を維持するだけの投資しかしなくなる。
WACC=負債比率×税引後負債コスト+株主資本比率×株主資本コスト
税引き後負債コストとは、
負債コスト(借入などの調達金利コスト)×(1−法人税率)
株主資本コストとは、配当金その他未来の収益率を加味する。
株主資本コスト= リスクフリーレート+β(ベータ)×マーケットリスクプレミアム
これが投下資本利益率(ROIC:Return On Invested Capital)を上回る必要がある。
後半に行くと
割引現在価値や企業価値評価についての話
投資回収にあたっては割引現在価値を利用する。
日本企業のほとんどは割引現在価値を無視した回収期間法を使っている。
収益÷投資額=回収期間
海外ではIRR法かNPV法のいずれかが70%を占める。
NPV法は、正味現在価値 これを筆者は採用。
NPV=将来発生するフリーキャッシュフローの現在価値の合計額-初期投資額
プラスだったら回収ができるので投資をすべき。マイナスだったら投資を止めるべき
個人的には回収期間法がシンプルかつ中小企業にとってわかりやすい。
CCCの考え方は参考にしていて資料に加えても良さそう
新規事業の撤退基準を考える。
ハードレートを設ける必要がある。
サンクコストは無視する。埋没損失のため。
初めに設けないと撤退が曖昧になり、大変な事になる。
メモ
投資をしなかったら、どういう打ち手が考えられるか。現場の方々は今、目の前にある投資案件をやりたいのです。「代替案は?」と聞くと、「それは上申前に十分検討した。その結果として、投資すべきとなった」と答えるのが関の山です。やりたい人たちに、やらなかったらどうするかというのは黙っていては出てきません。代替案はわざわざ経営サイドから言って出させないといけません。