【感想・ネタバレ】チ。―地球の運動について― 1のレビュー

地動説は美しい、命をかけても惜しくないほどに。

皆さんは地動説:太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説を当たり前に知っているかと思いますが、それが当たり前ではない時代がありました。

それまでは天動説:地球を中心に太陽などが回っている説が当たり前という認識でした。
天動説は宗教的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、最悪火炙りの刑に処されてしまうこともありました。

この作品はそんな時代に生まれながらも、地動説の美しさを信じ、時代に抗った人々の物語です。

この作品の一番の魅力は地動説を信じ、己の意志を貫こうとする登場人物たちであり、読んでいて胸にこみ上げてくるものがあります!
歴史や科学好きだけではなく、現在に生きるあなたにきっと刺さる作品です。どうぞお手にとって読んでみて下さい。

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ことごとく予想を裏切られる

本当に面白い。自分の信念を貫く尊さと、それが自分の周囲に与える影響を、地動説の証明という切り口で描いている。とても胸が熱くなる作品。

3
2021年02月09日

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心に残る

始まりの展開はグロいけど必要な描写だと思ってる。今の日本ではあまり宗教的弾圧を実感することは少ないだろうからヨーロッパの当時のそういう文化とか風習を改めて理解させる入り方だと思う。作中の言葉も素晴らしい!

#感動する #エモい #深い

2
2021年06月25日

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ネタバレ

とにかく、圧巻。
神、信念、感動、知性、暴力、自然、技術、歴史、託すこと、自由…様々な普遍的問題を緻密に矛盾なく扱い、何よりも、愉しめるエンタメ作品として描いているところが素晴らしい。
この作品に出会えて良かった。
このストーリーを原文で読める日本人であって良かった。
絵は少し苦手だけれど、終盤まできて、やはりこの絵であってこその『チ。』だと思うようにもなった。
タイトルの意味と1巻の表紙に描かれていることの意味を知り、いろんな意味でゾッとした。

ただ・・・最終刊は少し物足りず・・・。
それまでが最高だっただけに残念。

1
2022年05月16日

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「確信犯」を描いた漫画

最近、ふと誤用が多いと言われる「確信犯」という言う言葉を調べてみる機会があった。
「政治的・思想的または宗教的信念に発して、それが(罪になるにせよ)正しい事だと確信して行う犯罪。」
のことだそうだ。
これだけだと意味わからんが、「チ。」と読むと主人公たちのことを言ってるのだとわかる。
「神」が作ったこの世界を正しく理解しようとすると「宗教」が「異端」と認定して刑に処そうとする。
その理由はおそらく「C教の教本に書かれていたことと違う」からである。

今、我々は言論の自由も信教の自由もありながらその素晴らしさを理解してない人も居る。
そのありがたさを理解しようとするならこの漫画は読むべきである。

#タメになる #深い #カッコいい

1
2021年09月07日

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知識への渇望

今なおアメリカでは進化論を否定する人たちもいるくらいですから、その当時のヨーロッパでの科学に対する宗教の弾圧や、葛藤は容易く想像できます。けれども歴史的な弾圧の事実を知っているのと、きっとあったであろう研究者たちの物語を読むのとでは、また思いを新たにさせられます。続きがとても楽しみです。

#ドキドキハラハラ #深い #タメになる

1
2021年05月12日

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ネタバレ

知的好奇心に命を賭けれる人たちの物語。

自分が知りたいことを知ってはいけない時代があったのだと思うとゾッとした。が、後半になるとわかるのだが、自分の狭い世界で生きているとそれが世界の全てのように感じる。弾圧してたのは主人公たちの街だけだったというところがこの世の全てを物語っていて、皮肉っていて最高だった

0
2024年01月23日

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痛いけど止まらない

お話はなかなか難しいし、辛くて理不尽な描写が多いのに読むのを止められなくて一気でした。

どんな着地になるんだろう?と思っていたら1巻のラストが衝撃過ぎて…この後どうやって地動説が確立していくのか、気になりすぎます。

0
2023年09月28日

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ネタバレ

1-8巻一気読み。
すごく良かった。
※結構ネタバレ含む感想…というか内容含むメモ。

15世紀ヨーロッパ。当時異端とされ、処刑対象でもあった危険思想「地動説」を命懸けで唱え、信じ、追求した人達のお話。

超個人的感想は「知的好奇心/知的欲求からみる人間らしい生き方、そう生きる強さ、希望が詰まった作品」だなと思った。神作。

読破した次の日映画「ラーゲリより愛をこめて」観賞。この2作は共通点あるなと思った(自分の信念を貫く、戦う、文字や言葉への考え方、人間らしい生き方..)


--殴り書きの感想--
・今ある常識に疑問を持つ、唱える、議論する。
今では普通にできるけど、当時はやれば非人道的な拷問、処刑対象という重罪…

今の時代は有難いと思うと同時に、命や痛みにかえてまで、自分の信念貫く登場人物の強さに感動…

・戦うは怖い。戦える人は本当強い

・私やったら本当大人しく黙るし、戦わないことを選ぶ…だって怖いもん…

・拷問シーングロすぎ

・文字は奇跡。託すものがある、託す人がいるは生きる希望。思いは死後も生き続ける…

・学びたいことを学べる、自分の意見を自由に言える、これって本当すごいありがたい、、

・どんな批判や拷問を受けようとも、地動説を信じ繋いだ人達。めちゃくちゃ殺されるけど、どの人物も死に際すごくいい顔してる。煉獄さん的な、なんか使命全うした感。

・逆に疑わない(もはや考えてない)人は長生きしてた。でもなんか人間じゃなかった……

・地動説、天動説の歴史、超基礎の流れ学べた


--気に入った言葉引用--
・燃やす理屈なんかより、僕の直感は地動説を信じたい

・(死は恐怖、神に従ってれば天国に行けると思われた時代。なぜ死を選ぶのか的な問に対して)「感動できるから」

・今ある規範を疑えないなら、それも大して獣と変わらない

・疑え、信じろ

・迷いの中に倫理がある

0
2023年01月04日

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この巻の主人公が、平和に生きたい波風立てず生きたい。当然痛いのは嫌だっていう考えを持ってて、この主人公だけじゃなく影響を与えた異教徒も誰もがそう思っているのに、それでも真理を追求せずにはいられない。それを解き明かすためなら自死も厭わない。今まで読んだマンガの中で一番誰も彼もの人生が煌めいてて、本当にすごいです。語彙力なくてもどかしい。すごく面白い。このマンガに出会えてよかったです。

0
2022年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今まで
チ。ってグロい作品でしょ?と勝手に偏見をつけてて読まなかった作品なんですが
最初シーシャ屋に行った時にたまたま置いてあって
読みたかったし、手持ちぶたさで読んでみるか。
と読んでみたら…!なんだこの作品は…セリフやキャラクターの行動原理やテーマがカッコ良すぎる…!!
正直こんな素晴らしい漫画だとは思わず感動してしまった…。本当に凄い熱とテーマ性がある作品だった。

下記から好きなセリフと思ったことをつらつら書こうと思う…

✅『美しくない宇宙に生きたくない』フベルト
他の人達の考えた間違った正しさ(ここでは綺麗ではない複雑なでもそれを正しいと疑わない世界)
と言うものに、自分の思う正しさを曲げたくないと言う信念の強さを感じた。
人の言うことを信じて流される人生(勿論それも悪くはないが)
それに違和感を覚えて動くことは何も間違いではないし自分の信じた正しさを信じて生きれる人はとても美しいなと感じた。
それに対してラファウは『美しさで理屈を蔑ろにしてはいけない』と言っている
これはすごく頷ける。美しさに倒錯して突き進むのは悪くはないが根拠やいざという時の信念や行動原理に欠ける。
だからなんでこれが美しいと思うか。など説明もちゃんとしていかねばいけない(今回は地動説に関してだから必ずしも理屈が必要な場面があるかどうかは謎)

✅『命を張る場面でこそ直感を信じる』フベルト
本当かっこいいセリフ…無茶苦茶好きだ…
最後の最後では自分を信じて人生を終えてもいい覚悟と選択を持てるのってすごくかっこいい…!!こんな生き方をしたい。
あと、命を失ったとしても不正解=無意味ではないって言うのが凄く心救われる…
自分の生き方が間違っていたとしても、誰かに何かを思わせたり残せていたりしたら
それは不正解でも無意味ではない。
おそらくこのテーマがこの一巻では強いかなって思った。
繋ぐ意思と自分の生き方に自信と誇りを持つこと!
いやーいい本だ…

✅『訳もわからんものに熱中して命すら投げる。そんな状態を"狂気"と言うとは思わないのか』ノヴァク
『でも、そんなものを"愛"とも言えそうです』ラファウ
この会話…熱い…!!
意味もまだわからずまだ証明もできないものに対して熱中し、命もなくなるかもしれない。でもそれをやめれないでいるのは確かに狂気ではあると思う。
同時にそれを愛と表現し、愛がなければそんな事は出来ないだろうとそう私も思う。
側から見たら狂気でしかない事、熱中や執着
それらは強い人の思いがないと成し得ない行動だと思う。
沢山の哲学者達が愛と狂気の共存性について語る文が残っているが
まさしくこのセリフとラファウの行動だよなあって
ラファウは美しいのこの宇宙の形を愛してしまったんだなって。いい話だ……

0
2022年09月01日

ネタバレ

読んでよかった

秀吉のうんこが、めぐりめぐって今の私たちの命につながっているというようなことを語っていた学者がいて、つまりうんこは土の中で分解され、やがて誰かの栄養となり生命は連鎖しているということなのだそうだ。本作を読んで、ふとこのエピソードを思い出してしまった。

「チ。」の中では様々な人物が、志半ばで死ぬ。思いを遂げられずに死んだりする。
しかし彼らの”思い”は、彼ら自身がそうと知ることはなくとも、何かしらの形で別の誰かに引き継がれ、つながっていく。
引き継いだ側の人間は、志なかばで死んだ人間のことなど知る由もない。時には受け継いだという意識すらない。
今自分が生きているこの世界はまさに、ずっと太古の昔から、自分が知りようもないたくさんの人たちのうんこ、もとい想いによってつながれてきたのだということ、望むと望まざるとにかかわらず自分はそれを受け継いだ一人で、この家の柱の一本一本、何気なく使っているペン、朝納豆にかけた醤油一滴、すべてに脈々と受け継がれてきた命と思いがつまってる。読んだ後、そんなことに思いをはせてしまう作品。読んでよかった。

0
2022年08月03日

a.k

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情熱を捧げる、とは。

地動説を唱えるもの、それについて勉強するものは、
体罰が。2回目は死刑。冒頭から手厳しいシーンがあり
意外な程に内容の濃さに惹かれていきます。
ラファウは基本地頭が良く飛び級で大学へ行ける段階に
なったところである地学者と出会います。世の中イージーモードで
軽く見ていたラファウは地学者の天文に対する情熱に
どんどん引っ張られていきます。私はこの時点でラファウが
この本の主軸になる人だと読んでいたのに
あっさりと裏切られてしまいます。
そしてラファウ自身が12歳にして気づくんです。
あることに情熱を捧げるということは命を懸けて研究することだと。
最初の地学者から受け取ったバトンをラファウは次へ託すんです。
1巻の終わりはちょっと胸が震えました。
今までこういう本を読んだことが無かったなあと読みながら思いましたがそれと同時に内容の濃さにドキドキしてしまいます。
これは一気読みを回避できなさそうです。

#感動する #深い #タメになる

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2022年07月06日

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ドキドキが止まらない

話題になってる漫画だーアニメ化するんだっなーと軽い気持ちで読み始めたところ、初っ端からグロッキーなシーン。あらすじすら知らなかった私プチパニック。読み進めれば進むほど予想外の展開にドキドキ。主人公だと思った男の子あっさり死亡。それでも好奇心は死なない。

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2022年07月03日

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時代の事実に基づいた話なので引き込まれる。異端者と判断され殺されると分かっていても地動説を研究する、真実を追い求めようとするラファウに胸が熱くなる。他の人々が想いを引き継いでいく。深い。

#アツい

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2022年04月04日

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難しい内容だが読みやすい

歴史の授業じゃ、地動説が異端扱いされている中、ガリレオ・ガリレイが地動説について言及し、裁判にかけられた的な話で触れられるが、異端に対してどんな対応していたか、漫画や文字にして改めて現すと大分エグいことしていたんだな。

ガリレオの裁判が誤りだったと認められたのすら20世紀末(ガリレオ死後350年)ってのを考えると、地動説を3,4世紀以上に渡り、C教からずっと守って来た人達のお陰で、オレらは地動説について学べるんだな。確かに太陽の周り回っているのを軌道で現すの、綺麗だよな。しっちゃかめっちゃかな天動説の軌道と比較するとよりそう感じる。

これはひたすら見えないゴールに向かって何百年にも渡り、バトンを繋ぎ、戦い続けた人達の話なのかな。今後どうなるか楽しみ。

0
2021年10月13日

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衝撃でした

主人公が、とてもカッコいいです。信念が素敵です。ですが、最後の展開には衝撃でした。ずっと続いて行くと思っていたので。え!と思いました。
続きがものすごく気になる一巻です。

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2021年07月04日

tec

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なんか話題になってたから気になって見たけど、着眼点が新しい発想で面白かった。
男の子が主人公でこのまま進んでくんだと思ってたけど、死んじまうんだね?! 新しい章入るんだね?!気になる〜

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2021年07月03日

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深い

なかなか難しい内容だった、地動説と天動説は聞いたことがあったけど
それが認められるまでの物語か
主人公が変わってくのか

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2021年06月20日

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地動説をめぐる壮大な物語

中世の宗教観に支配された環境で、真理を求める心と宗教弾劾に怯える主人公の葛藤が痛々しい。一方で現代人のような言葉使いやちょっとしたギャグ要素が話の重さを軽減して読みやすいものにしている。主人公が本巻の最後に死んでしまうのだが、彼の意志が別の人間に受け継がれていくようで思った以上にスケールが大きい話で先が楽しみ。

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2021年05月09日

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「地動説」が異端とされていた時の話で、今となっては考えられないが、思想により死刑判決が下されることに驚いた。
その中でも、初めは嘘をついてまでずる賢く生きようとするラファウだったが、最後には、「死」よりも「感動」を優先したラファウの生き様に心を打たれた。

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2022年09月29日

Posted by ブクログ

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最終巻までの感想

世の中はキリスト教の理念がすべて正しく、白い物でも黒だと言われれば黒になってしまうような世界。天動説が当たり前で、キリスト教の解釈に少しでも背く考えは、異端として処刑される。
そんななかで、天文学に魅せられた各時代の天才たちが、真理を、地動説の美しさを世の中に証明するため、命をかけて信念を貫く。

まずその熱量がすごく、思わず一気読みしてしまった。

史実では、コペルニクスがいわゆるコペルニクス的転回によって地動説を立証していくが、そこに至るまでを登場人物が繋いだ信念を上手にフィクションにしている。

最終的にそれは、疑問や知的好奇心を持つこと「?」がエネルギーとなり、大きな発見へとつながる。

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2022年07月29日

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1巻は最高に面白い。順調に進める人生を捨てて、自分の信じる真実を選ぶ主人公が素敵。自分が同じ立場ならあっさり寝返るなあ。まして、最後に宗教で禁じられてるあれをえらぶなんて、主人公にかなり思い入れができてしまい、2と3巻が個人的にものたりなくなってしまった。4巻以降読んでないけど、どうなったんだろうか

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2022年06月28日

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書店で若い女性が手に取って盛り上がっていて、この作品に出会いました。とても勉強になりますが、グロいです。

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2021年07月04日

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テレビのおすすめから読みました

地動説という現在では当たり前の様な考え方も過去にこの漫画の登場人物たちのように命をかけて証明してくれたことをわかりやすくまた引き込むように書かれていてとても面白かった!

#タメになる #深い

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2021年05月29日

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チに対する欲求

「ひゃくえむ」はテーマがスポーツだったせいか、作品に込められた情熱はストレートで暑苦しくも好ましいものだった。が、こちらの「チ」はヤバいわ……テーマも媒体も変わったせいか、すべての皮をかなぐり捨てて本領発揮。もう情熱というより狂気。マジキチの域に達している。それでいて読者の目をぐいぐい引き込んで離さない。こんな地味な表紙からは信じられないほどの情熱、いや魂が籠められている。いっそ恐怖すら感じた。こんな作品を描いてくれて、出版してくれてありがとう。

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2021年04月20日

Posted by ブクログ

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『チ。』は、地球の地動説を信じたり調べたりすると異端者として扱われ、処刑されるという緊張感のある世界が描かれています。特に賢い人ほど異端者とされる様子が描かれ、知的好奇心は止められないのかと考えさせられました。

1巻の終わりには驚かされました。その展開に衝撃を受けました。

さらに、12歳で大学に行くほど賢いラファウが、少しずつ地動説に興味を抱き、心を奪われていく様子が印象的でした。彼の知的探求の過程が非常に魅力的で、どんどん引き込まれてしまいました。

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2024年05月18日

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