【感想・ネタバレ】チ。―地球の運動について― 7のレビュー

あらすじ

これが運命でも意志でもいい。やるぞ。

ヨレンタは生き延び、異端解放戦線の組織長として闘っていた。
25年前、希望と絶望を味わった彼女は自らの運命を変えるという
強い信念を持つ少女・ドゥラカに何を想い、何を伝えるのか。
そして、時を経て復活した「地動説」の行く末は――!?

私達が出会ってしまったからにはさ、もう運命とかは置いといて、すべてを変えてみようよ。

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地動説は美しい、命をかけても惜しくないほどに。

皆さんは地動説:太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説を当たり前に知っているかと思いますが、それが当たり前ではない時代がありました。

それまでは天動説:地球を中心に太陽などが回っている説が当たり前という認識でした。
天動説は宗教的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、最悪火炙りの刑に処されてしまうこともありました。

この作品はそんな時代に生まれながらも、地動説の美しさを信じ、時代に抗った人々の物語です。

この作品の一番の魅力は地動説を信じ、己の意志を貫こうとする登場人物たちであり、読んでいて胸にこみ上げてくるものがあります!
歴史や科学好きだけではなく、現在に生きるあなたにきっと刺さる作品です。どうぞお手にとって読んでみて下さい。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

〇信念を忘れたら、人は迷う。
〇迷って。きっと迷いの中に倫理がある。
〇宗教は大切だ。宗教がなきゃきっと人はここまで強くなかった。遠く離れたどこかにも同じ神を信じる人がいる。それだけでどれだけ心強いか。
〇肯いたい うけがいたい

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2025年11月04日

匿名

ネタバレ 購入済み

ノヴァクの再登場でノヴァクとヨレンタの話しが、どうなるか期待していたが、呆気なかった。ドゥラカが想いを引き継いで終わるがどうなっていくのか

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2025年10月15日

匿名

購入済み

 

面白かった。
気持ちいいぐらいポンポン話が進んでいく。
ヨレンタの最期はとてもあっけない。
彼と話しをすることもなかったか。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

 若い司教で異端審問官のアッシュはノヴァクの傷つける手法と同じ、異端審問をしていた。
 ダミアン司教は、アッシュのやり方を批判する。
 アッシュは、異端審問所を襲ったもの達がいて、本を持っていったことをダミアン司教に伝える。
 その本には、「ポトツキに寄付しろ」と住所が書いてあった。
 それを聞いたダミアン司教は、引退しているノヴァクに聞きにいけという。初めは、ノヴァクはダミアンを拒否していたが、「地動説」を憎んでいることでダミアンに協力する。

 ヨレンタは、ドゥラカに、手に入れた本を燃やした理由を聞く。ドゥラカは、あの本を燃やさないと、本部に連れて行かれないからだ。あの本の先に何があるのか?そして印刷して、利益の2割ほしいという。

 ヨレンタは、9歳の時に、幾何学に夢中。14歳で地動説にあい、20歳で初めて人を殺し、39歳でドゥラカと会った。つまり、30年で土星は9歳の時と同じ位置にいるという。ちなみに、太陽を一周するには、水星は、約88日。金星は、約225日。火星は約687日(約1年11カ月)。木星は約11.9年、土星は約29.5年であり、ヨレンタの言っていることは正しい。

 ドゥラカの手に入れた本は、地動説のことが書いてあり、神の偉業が見えるとヨレンタはいう。それがなんの話かとドゥラカが聞くと、ヨレンタは「私の感動を必死に伝える」という。
 ヨレンタは、ドゥラカになぜか稼ぎたいのかと聞くと、「私の信念だから」と言う。ヨレンタは「信念はすぐに呪いに化ける。それは、私の強さであって限界でもある。信念は迷いの中に倫理がある」
 この迷いの中に倫理があるという意味が深い。既存の権威や教え、天動説に盲目的に従うのではなく、自分で思考し、葛藤することを重視する。絶対的な答えがない世界であり、迷うことは、自らの判断に責任を持つための思考プロセスであり、そのことによって真理が探求できるということだ。
 ヨレンタは、ドゥラカの話したことで、本を完成させる。それで、ヨレンカは自分の目的が達成したようなそぶりを見せる。ヨレンカのしたいことは、そんなことだったのか?

 隊長シュミットに、ドゥラカはなぜ異端解放をしているのか?と聞く。シュミットは、「死を受け入れるためだ」妹がいた。10歳で病に倒れた。妹は死ぬ間際に「私はなんのために生まれたの?」と聞いた。私は、「神のためだ。天国へ行くため」と思ったが、それを言う自信がなかった。妹に死を納得させる自信がなかった。そして、神の解釈で殺し合いが生じ、家族が殺された。人工の社会、人工の掟、人工の神、人つくるものなど醜い模造品でしかない。「人の作る模倣は、遊びのようなもので、真剣に従事することじゃない」とプラトンはいった。神の創造物だけが本物だ。私は人の知性を信じない。とシュミットはいう。

 このシュミットの発言は、なぜか重みがある。
 ドゥラカは、父親のスカーフと銅コインを大切に持ち、お金を稼ぐことを目標としていた。そして、ヨレンカの話を聞きながら、大きく変化する。銅コインを印刷の活字に使い、スカーフを与える。そして、ヨレンカのスカーフをもらい、自分に身につける。父の意志をつぐことから、ヨレンタの意志を継ぐのだった。
 そして、ヨレンカは、異端審問官隊が異端解放戦線の印刷所に押し寄せた時に、自爆自殺する。異端審問官隊のの中に、ヨレンカの父親ノヴァクもいた。そこに、ヨレンカの腕がとんできて、ノヴァクは拾う。なんとも言えない、悲しい対面である。印刷所にいる異端解放戦線と印刷をする人は、逃走の決断を迫れ、ドゥラカは逃げた。さて、ドゥラカは、どうする。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

権威の中で生じる思考停止は、何も宗教だけじゃなく、
学問って物の中でも起こるんじゃないですか?

悲しいことに、ある種それは必然で、
つまり何かを根拠(前提)にしないと論理を立てられない人間理性の本質的限界として、
思考すると常になんらかの権威(前提)が成り立ち、
誰もその枠組みからは出られないのかもしれない。
そういう状況下で駆動した情熱が、暴走とも言える軌跡を経て、
時には偉業(美しさ)を、時には悲劇(醜さ)を生む。

「自由の定義は?」
「そう問えること。」

「信念はすぐ呪いに化ける。それは私の強さであって限界でもある。」
「・・・でも、信念を忘れたら、人は迷う。」
「迷って。きっと迷いの中に倫理がある。

プラトン曰く、
「人の作る『模倣』は遊びのようなもので
真剣に従事することじゃない」
神の創造物だけが本物だ。
人がつけ上がり、自然を理解したなどと勘違いする為の技術など不要。

アリストテレスも
「技術は自然を模倣する」と言ってる。
でも、
「一方で技術は自然が成し遂げないことも成し遂げる」とも言ってる。

人は先人の発見を引き継ぐ。
それも、いつの間にか 勝手に自然に。
だから今を生きる人には過去のすべてが含まれてる。
何故、人は記憶に拘るのか。
何故、人は個別の事象を時系列で提えるのか。
何故、人は歴史を見いだすことを強制される認識構造をしているのか。


以上はネタバレでは無いですが、
第7集に出てくる、深い名言の数々です。

本書のシリーズは全8冊ですが
とても内容の濃い、現代人向けの実践的な哲学書
だと私は感じました。

個々の登場人物が、出自も考えかたも価値観も違うのに、
それぞれ相互の関係性を通して自問自答しながら
生きかたを模索し続けていく。
その姿に感銘を受けました。

まだ読んだことのないかた、
漫画でもアニメでも構いません(どちらも、それぞれのよさがあり素晴らしいです)、是非ご一読ください、、、!

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2024年12月18日

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ネタバレ

ヨレンタがノヴァクの目の前で自爆。巻末は味方の裏切りにあい、異端解放軍が窮地に陥り、活版印刷機も危なくなる。ヨレンタが受け継いだものが無に帰するのか。

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2024年12月07日

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ネタバレ

感想
ヨレンタとノヴァクの再会、目が合ったか分からない。ノヴァクさんの反応的に合わなかったのだと思う。ドゥラカ1人を逃がしてどうするつもりなのだろう。泣いても笑ってもあと1巻。この物語がどう着地するのか、どう転がるのか、最後に何を伝えてくれるのか、とても楽しみ。

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2024年10月21日

匿名

ネタバレ 購入済み

面白過ぎてやんばい。ヨレンタさんとお父さん再開してないけどいつか名前見て何か思う事ありそうで今からどきどきする…次が最終か…読むの勿体無いけど読もう。

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2024年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プラトン曰く、「人の作る『模倣(ミメーシス)』は遊びのようなもので真剣に従事することじゃない」。神の創造物だけが本物だ。人がつけ上がり、自然を理解したなどと勘違いする為の技術など不要。
繰り返すが、私は人の知性を信じていない。

アリストテレスも「技術は自然を模倣する」と言っている。でも、「一方で技術は自然が成し遂げないことも成し遂げる」とも言ってる。

この布と血のついた金は、私の父の形見です。これを見て信念を思い出す。父を思い出す。この二つは自然に生えてきたものじゃない。人が人工的に作ったもの。だからって無価値じゃない。人の作る模倣が時として「自然が成し遂げないことも成し遂げる」こともある。じゃ。

大丈夫でしょうか?会ったばかりの素性もわからない娘です。
そういう人には機会を与えたくなる。協力されづらいだろうから。



私を信用できますか?
私には貴方の過去とかこれまでの歴史とか関係ない。シュミットさん達に頼めばいいじゃないですか。こんなものまたすぐ燃やすかもしれない。なんで私に。

貴方は若いから。

は?

それを別の言い方で言うと、今は貴方達が歴史(このものがたり)の主役だから。だから貴方に託す。

は、は?だから勝手に巻き込まないでくれます?私は その歴史ってのに関係な、

関係ある。人は先人の発見を引き継ぐ。それもいつの間にか勝手に自然に。だから今を生きる人には過去のすべてが含まれてる。
何故、人は、記憶に拘るのか。何故、人は個別の事象を時系列で捉えるのか。何故、人は歴史を見出すことを強制される認識の構造をしているのか。
私が思うにそれは神が人に学び与える為だ。つまり、歴史は、神の意志の下に成り立ってる。

は?神の意志?なんですか、その意味って。

創世記50章に書いてある。神は"この世にある悪を善に変える"。それが神の意志。神は人を通してこの世を変えようとしてる。長い時間をかけて少しずつ。この"今"はその大いなる流れの中にある。とどのつまり、人の生まれる意味は、その企てに、その試行錯誤に、"善"への鈍く果てしないにじり寄りに、参加することだと思う。
悪を捨象せずに飲み込んで直面することでより大きな善が生まれることもある。善と悪、二つの道があるんじゃなく すべては一つの線の上で繋がっている。そう考えたらかつての憂き節さえも何の無意味なことはない。
でも、歴史を切り離すとそれが見えなくなって、人は死んだら終わりだと、有限性の不安に怯えるようになる。歴史を確認するのは、神が導こうとする方向を確認するのに等しい。だから過去を無視すれば道に迷う。

抽象的すぎる。

私には具体的な問題。

どこが?

歴史認識は私の選択(決断)に関わるから。
例えば、私の父は全く違う道を歩いた。今、父が何をしているのかは知らない。生きているのか、そうじゃないのか、すらね。

もう二度と会うことはないだろうけど。時々想像する。もし今の私が父と対峙したら、道を阻まれたら、どうなるだろうって。考えただけでそれは人生最悪の瞬間で、混乱して平静を失うと思う。でも、
でも、その時にこそ正しいと思った選択をしなきゃいけない。きっとその一瞬の選択の為に、私の数奇な人生は存在する。積み上げた歴史が動揺を鎮めて臆病を打破して思考を駆動させて、いざって時に退かせない。全歴史が私の背中を押すの。

なんで?なんであの本のためにそこまで理屈こねてまで。

私は、地動説を愛してる。そして愛してしまったことを祝福したいから。

そんなの幼稚だ。

そう。だからあなたが乗り越えて。


死ぬ覚悟は出来ている。我々にとって死は日常、重要なのはどこで死ぬかだ。彼女の決断はその背後にいる神の決断だ。信念の為、名誉ある死だ。

ここで終わったら、ヨレンタさんの感動も死ぬ。


神に聞きましょう。表なら皆で逃げる、裏なら私を逃がす。
待て、このやり方で決めていいのか?
…はい。

…表だ。
皆で逃げよう。
よし、皆急ぐぞ。

…君が逃げろ。我々が守る。
皆、聞いてたか。
隊長、それは提案ですか?
命令だ。
了解。

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

神に縋らないと人は生きていけない。

神は実在しないというのと、自然に神を感じるのは両立する。

しかし、だとするともっと八百万というか、一神教的なアニミズムには若干の違和感がある。

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2024年09月30日

ネタバレ 購入済み

本の出版

今ではありふれている本だけど、この時代は本一冊造るのにとても苦労しているのかと実感しました。
次巻でついに完結!

#深い #タメになる

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2023年11月20日

匿名

ネタバレ 購入済み

「やっぱり文字は奇蹟ですね」
現代の日本人には当たり前のことでも、文字に触れることなく一生を終える人達が過去や現在にいることを意識させられる。文字とは様々な可能性を秘めた重要なものだったんだと感じた。

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2022年12月15日

購入済み

ここまで熱いとは、、、

チ。地、血、知

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2022年06月27日

Posted by ブクログ

9歳の人が39歳になってた。この短い巻数でこの歳月が経ってることから、物語の早さというか激動の流れは想像に難くない。

色んな人が混じり合い、結果的な行動が同じでもみんなそれぞれの思いや信念・思想を持ち、『そもそもこの活動をしている理由や契機はなんだ?』と初心に帰らされる内容が多かった。逆に、改めてそれぞれの立ち位置や行動の理由を明確にしていたとも捉えられる。

本作は明らかに話が進んでいて、物語のクライマックスに向かっている感じが強い。言葉の一つ一つに造詣があり、長年のそれぞれのキャラが考え抜いた言葉が紡がれていた。

それにしても、マジで絵が上手くなったな。絵の違和感がほぼほぼ全くないし、構図とか見せ方が上手くなりすぎてた。

というか次最終巻なのか。そしてすでに発売しているようだ。令和に出てきたトンデモナイ作品が終わってしまうのは悲しいがこれもマンガの宿命か。

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2022年06月20日

Posted by ブクログ

ページを捲るたびに心を突き動かされる。
本作の中でも、この巻は特に印象的なシーンが多かった。
次巻への期待も非常に高い。

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

いよいよあの父子を中心に話が回る…かと思いきや…。
やはり全編を通しての主人公は彼なのだろう。
次巻で完結するそうなので、どう着地していくのか楽しみ。さまざまな歴史を織り込んで、宗教と科学の折り合いをどうつけていくのだろうか。

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2022年04月16日

購入済み

相変わらずの重厚感

フィクションだとは分かっていても、中世の歴史を見ているかのようなリアル感と熱い哲学のような言葉に圧倒される。ヨランダの父との再会とすれ違いのドラマ部分も良かった。個人的には活版印刷作業の描写が非常に興味深かった。

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2022年04月12日

Posted by ブクログ

物語のコペルニクス的転回。
宗教と科学、中世と近代、集団と個、信と利、停滞と進歩。
あれほどに絶望的に盤石であった、教会が、国家が、権威が足元から揺らぐ。
人類が宗教という揺り籠から科学の厳しい大海に出ていこうとする話。

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2022年04月10日

購入済み

やばい震えるいい本

深すぎて表す言葉がないよ、すごい本だよ。全人類必読!

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2022年04月09日

購入済み

重い

地動説と相対するどちらも重い…

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2022年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

活版印刷キター!!ドゥラカとヨレンタの出会いにより、地球の…世界の歴史を変える時がついにきそう。「君が逃げろ。我々が守る」は鳥肌でした。1巻からずっといるあの異端審問官との対峙(バトルではないが)も見逃せない。単行本待てないなあ〜リアルタイムで完結を追いたい。果たして希望ある完結となるのか。光あれ

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2022年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地動説を巡る物語、第3章第2巻目。

父・ノヴァクと、娘・ヨレンタの再会は叶わず。もし叶うとすれば、『地球の運動について』が出版され、発行人の名前をノヴァクが目にするときだろうが、その場面が実現したとして、それはノヴァクにとって祝福となり得るのだろうか。

「地」と「知」と「血」を底に据えながら、人と人との偶然の出会いや、思いの継承を描いてきた作品だけれど、ついに次巻で最終巻とのこと。異端審問官から逃れたドゥラカとシュミットが誰に出会うのか、何を継承するのか、続きを待ちたい。

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2022年03月30日

購入済み

面白い

面白い

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2022年03月30日

購入済み

彼は知らないのか

ヨレンタが自爆した際の、ノヴァクの一瞬の逡巡。火の灯りでヨレンタの顔が見えてしまったからなのか。それは読んだ限りではまだわからない。ヨレンタは父と相対した時にどうするのかを考えていたが、当の父親の方はどうだったのだろうか。

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2022年08月25日

購入済み

もう、次で終わっちゃうの…!?と、衝撃です。
登場人物たちの人生の疾走感がとてもすごくて作品自体も駆け抜けていく印象があります。
ちょうど、この辺の時代に興味あったので次の最終巻もすごく楽しみです。

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2022年07月17日

Posted by ブクログ

組織長としてのヨレンタの登場は予測できていたが、まさかの結末であった。

信念が人を突き動かす姿に感動する。

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2022年06月17日

Posted by ブクログ

本来ならば、こんな長期連載になる様な話ではない。
あらすじ解説は数行で済む。
15世紀中世、天動説が唯一の真理とされ、地動説を称える者は火あぶり含む凡ゆる迫害を受けていた時代において、それでも「地球は動いている」ということを証明しようとした者たちの列伝である。

第1集に於いて、既に「自分の生命よりも大切なことは何か」という、本作の大きなテーマは出尽くしている様に見える。そのあとにはよくある英雄物語にに変化する。と、私は予想していた。命を賭して守った「論文」を巡って、異端審問官たちと渡り合うバトルマンガになるのか?‥‥ところが、1度までか2度も、彼らの遺した「論文」は、歴史の中に埋もれる。ヒーローは勝利しない。

これはホントに天動説対地動説、つまり「地」の物語なのか?描かれるのは「血」にまみれた世界だ。

これは地動説の物語を借りた、戦前の共産主義者対特高のメタファーなのか?確かにノヴァクの執拗な異端追求そして拷問は、かつての特高を思い起こす。ただ、それが第7集にもなる様な大長編になるとも思えない。

そもそも第1集で作られた「論文」が、決定的な文章だとは思えない。形を変えて、次から次へと復元され、最後は全く違う文章になる。第5集に於いて復元されるのは「理論」ではなかった。「感動」だった。そしてこの巻に於いて更に重要なことが語られる。
「この世に何かを残して
全く知らない他者に投げるのは
私にとってなんら無意味で無価値だ。
しかし、不思議なもので、それを無価値だと
判断しない領域もあるようだ。例えば‥‥
歴史がそうらしい。」(86p)
「この世を変えるのに
必要なものは知です」(169p)

私たちは知っている。
やがて歴史は、天動説から地動説へと
「知」が、
コペルニクス的転回を遂げる。

15世紀初めから始まった物語は、第五集で10年後、第6集で更に25年後に飛躍する。
それでも「たった」35年しか経っていない。
しかし、コペルニクスが論文を書くのは16世紀の初めなのである。更に言えばガリレオが裁判にかけられるのは17世紀の初めだ。ともかく「歴史の転回」まであと半世紀以上ある。

C教(キリスト教?)とかP王国(神聖ローマ帝国?)とか、架空の言葉が使われているのは、当時異端審問でこんな酷い拷問は存在しないという説があるからだろう。そうかもしれない。そうでないかもしれない。マンガの視覚的効果を狙っているだけなのかもしれない。それは歴史が後に決めることなのかもしれない。

さて、第6集7集の15世紀中頃のお話について一言のみ。
この頃、何故かC教正統派は弱体化しているらしい。代わりに台頭しているのはC教H派(ルター派?)。なおかつ、爆薬と羅針盤が既に開発されて、もう一つ作られたばかりの「活版印刷」によって、5集から生き残ったヨレンタたちはH派に「感動」つまり『地球の運動について』の本の「情報の解禁」を始めようとしているらしい。

話はかなり広がっているが、
「信念とは何か」「信仰とは何か」が語られる。
もはや、地動説の根拠たる「科学とは何か」は
後方に追いやられる。

1〜7集一気読み。次回、最終集?

2022「このマンガがすごい」オトコ編第2位。
2021「マンガ大賞」第2位。2022年第5位。
結末は未だわからないが、大河物語風の作品で、最後をハッピーエンドで終わらせないとしたら「進撃の巨人」以来、21世紀のトレンドのひとつを踏襲しているのかもしれない。
「世界は残酷」だけではない。
「世界はフェイクニュースだらけ」。
という若者の世界観を反映しているのかも。

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2022年04月17日

Posted by ブクログ

たとえ血の繋がりがなくとも、
過ごした時間が短くとも、
この人に託したい、
託されたからには応えたい、という
人間の強さが満ちている。

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2022年04月11日

Posted by ブクログ

いやぁ〜今回も読んでいて胸が熱くなりました。本当にすごい漫画だなぁと思います。

「この“今”はその大いなる流れの中にある」

この世の中に「偶然」はないのでしょうね、きっとすべては「必然」なのでしょう。

実は「彼」こそが、この漫画の主人公だったんじゃないかと思えてきました。彼は娘と「再会」できるのでしょうか?

ついに次巻で最終巻!!!だそうです。
うわぁ〜終わって欲しくないなぁ。

そして今回の帯はなんと朝井リョウさん!
先日『正欲』を読んで衝撃を受けたばかりです。
あの朝井さんと同じ漫画を読んでいるのかと思うと、ちょっと嬉しいです。

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2022年04月01日

Posted by ブクログ

20冊目『チ。 ー地球の運動についてー 7』
(魚豊 著、2022年4月、小学館)
作者の熱量が今巻も凄い。
成長したヨレンタとドゥラカの出会いが、歴史の歯車を全力で回転させる。
脈々と連なる「地動説」の感動は、物語をどこへ運んでゆくのか?ドラマも遂に佳境に入った。
凄い才能を持った書き手が出てきたなぁ…。

「きっと 迷いの中に 倫理がある。」

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2022年04月01日

購入済み

思ってたんと違う

ヨレンタ、お父さんと再開出来るのかと思ってた。
こんなことになるとは!

相変わらず絵がキタナイ。
セリフは長くて理屈っぽい。
解りにくい。
今までずっと読んでいて、1番内容が軽いかな。
今までの重厚さが無い。
次に期待!

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2022年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物の価値ってなんだろう。
人の心ってなんだろう。

心ひとつで物の価値が変わることがある。
ほんの小さな出来事で人の心が変わることがある。

うまく言えないけど、そういうことの積み重ねで歴史ってつくられてきたんだろうなと感じる。

ヨレンタさんの名前を表紙に入れるところが良すぎた。
ヨレンタさんのNが、ドゥラカの何よりも大切にしていたお金で造られているところが良かった。

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2022年03月30日

Posted by ブクログ

土星は惑星の中で一番遅い。理由は恐らく太陽からの距離が一番遠いから。距離に応じて速度は変わる。 つまり何かを根拠(前提)にしないと論理を立てられ無い人間理性の本質的限界として、思考すると常に何等かの権威(前提)が成り立ち、誰もその枠組みからは出られないのかもしれない。 死を忌避するんじゃ無く肯いたい。それが俺の人生の命題だ。 人の作る模倣が時として「自然が成し遂げない事も成し遂げる」事も有る。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異端審問官たちは解放戦線の目論見が地動説を出版することだと気づき、アジトを突き止め急襲する。

直前に気づいたヨレンタは、ドゥラカから聞き取った文章と活字をメンバーに託し、自らは異端審問官をひきつけておいて、自爆する。

印刷所にたどり着いた一同は印刷を開始する。しかし書籍が完成する直前、メンバーの一人が寝返り、印刷所も急襲される。メンバーが白兵戦を挑むなかドゥラカとシュミットは相手の馬を奪い逃走する。

書籍を巡る歴史群像劇といったところか。活版印刷や火薬がテーマになっているあたり、ルター派がモデルってことですかね。それにしてもこの人の絵、どこまで読み進めても慣れない…。

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2023年10月30日

Posted by ブクログ

再会と、別れと。
詰め込んでくるなぁ。

活版印刷の初期って、こんな感じだったのか!
こうして知識は共有されていったのね。

ヨレンタとドゥラガの語らいや
ドゥラガと解放戦線隊長との語らいの静かさが
間にはさまる戦いの無情を際立たせる。

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2022年08月21日

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