地動説は美しい、命をかけても惜しくないほどに。
皆さんは地動説:太陽を中心として地球など惑星が回っているという学説を当たり前に知っているかと思いますが、それが当たり前ではない時代がありました。
それまでは天動説:地球を中心に太陽などが回っている説が当たり前という認識でした。
天動説は宗教的にも正しいとされ、それ以外の考えは異端思想であり、最悪火炙りの刑に処されてしまうこともありました。
この作品はそんな時代に生まれながらも、地動説の美しさを信じ、時代に抗った人々の物語です。
この作品の一番の魅力は地動説を信じ、己の意志を貫こうとする登場人物たちであり、読んでいて胸にこみ上げてくるものがあります!
歴史や科学好きだけではなく、現在に生きるあなたにきっと刺さる作品です。どうぞお手にとって読んでみて下さい。
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本の出版
今ではありふれている本だけど、この時代は本一冊造るのにとても苦労しているのかと実感しました。
次巻でついに完結!
匿名
「やっぱり文字は奇蹟ですね」
現代の日本人には当たり前のことでも、文字に触れることなく一生を終える人達が過去や現在にいることを意識させられる。文字とは様々な可能性を秘めた重要なものだったんだと感じた。
Posted by ブクログ
活版印刷キター!!ドゥラカとヨレンタの出会いにより、地球の…世界の歴史を変える時がついにきそう。「君が逃げろ。我々が守る」は鳥肌でした。1巻からずっといるあの異端審問官との対峙(バトルではないが)も見逃せない。単行本待てないなあ〜リアルタイムで完結を追いたい。果たして希望ある完結となるのか。光あれ
Posted by ブクログ
地動説を巡る物語、第3章第2巻目。
父・ノヴァクと、娘・ヨレンタの再会は叶わず。もし叶うとすれば、『地球の運動について』が出版され、発行人の名前をノヴァクが目にするときだろうが、その場面が実現したとして、それはノヴァクにとって祝福となり得るのだろうか。
「地」と「知」と「血」を底に据えながら、人と人との偶然の出会いや、思いの継承を描いてきた作品だけれど、ついに次巻で最終巻とのこと。異端審問官から逃れたドゥラカとシュミットが誰に出会うのか、何を継承するのか、続きを待ちたい。
Posted by ブクログ
物の価値ってなんだろう。
人の心ってなんだろう。
心ひとつで物の価値が変わることがある。
ほんの小さな出来事で人の心が変わることがある。
うまく言えないけど、そういうことの積み重ねで歴史ってつくられてきたんだろうなと感じる。
ヨレンタさんの名前を表紙に入れるところが良すぎた。
ヨレンタさんのNが、ドゥラカの何よりも大切にしていたお金で造られているところが良かった。
Posted by ブクログ
異端審問官たちは解放戦線の目論見が地動説を出版することだと気づき、アジトを突き止め急襲する。
直前に気づいたヨレンタは、ドゥラカから聞き取った文章と活字をメンバーに託し、自らは異端審問官をひきつけておいて、自爆する。
印刷所にたどり着いた一同は印刷を開始する。しかし書籍が完成する直前、メンバーの一人が寝返り、印刷所も急襲される。メンバーが白兵戦を挑むなかドゥラカとシュミットは相手の馬を奪い逃走する。
書籍を巡る歴史群像劇といったところか。活版印刷や火薬がテーマになっているあたり、ルター派がモデルってことですかね。それにしてもこの人の絵、どこまで読み進めても慣れない…。